怪異学校の生徒会長様 作:霙霰雹
「”うーん…”」
『先生、どうかしたんですか?なにかお困りごとでも?』
『何かあるなら、私達にも相談してください。少しは役に立てると思います。』
アロナと、プラナ。二人とも、可愛い私の生徒達だ。でも、言ってもいいものか…。
いや、「シッテムの箱」なら何か手掛かりが見つかるかも。よーし…。
「”ごめんね、アロナ、プラナ。説明よりまず先に…これを見てくれる?”」
『これは…生徒さんの、学生証でしょうか?落としてしまったのかも…』
『それだけではないですよ、先輩。この写真、おそらくは…』
「”うん、多分プラナが言おうとしていることと一緒かな。これは、シャーレの下のエンジェルマートで働いている、ソラちゃんの物だ。”」
『えっ、そうなんですか?わかってるなら、早く返してあげないと…』
『いえ、先生が言いたいのは…これには、生徒証としておかしいところがあります。』
『えっ?そんなもの…』
「”まずここ。名字が書かれていない。”」
『あ…!ほんとです!なんで気付けなかったんでしょう…!』
『あとは、ここです。学校名が、明らかに掠れています。』
『うーん?でも、それだけなら偶然も…』
「”それはないかな。だって、明らかにピッタリと学校の文字にかからないよう塗りつぶされている。これは、意図的じゃないと有り得ないね。”」
『…うーん、そんな学校、本当にあるんでしょうか…例えばですけど、何かのジョークグッズだったりとかも、あるんじゃないでしょうか?』
「”…よし!それじゃあ、調べに行ってみようか!”」
『ど、どうやってですか?先生。流石に手当たり次第では…』
「”ふふふ、こちらには生徒名簿があるからね!これで全生徒を確認できるよ!”」
『おお!流石先生です!では、私たちも一緒に確認していきますね!プラナちゃん!』
『…ええ。やりましょうか。アロナ先輩。』
「”み、見つかった〜!”」
『うう、まさか最後の最後の方だったとは…疲れましたね…』
『疲れた先生が気まぐれで最後のページを開いてなければ、もっと疲れたでしょう。ありがとうございます。』
「”まあまあ、偶然だしね。にしても、結構時間が掛かったな…。
行くのは、明日にしておこうか。”」
『了解です!』『了解しました。』
うーん、疲れたなぁ…。あ、そういえば!ソラちゃんの学生証、返しておかないと。今日は休日だけど…ないと困ることもあるだろうしね。明日、朝一で確認して…
写真撮ればいいか。家は分からないし、明日コンビニに行って返しに行こう。
・
………アロナ先輩は今のところ気付いていなさそうですが、…何故でしょうか。調べていたとき、明らかにデータ量が増えた感覚があった気がします。もちろん、気のせいの可能性の方が高いですが…あの学校は注意した方が良さそうですね。あの金の贋作くらいには。
・???
「いそがし〜!!!つかれたー!!!」
「うっせぇですわ!生徒会長なのですから、もっとしゃきっとしたらどうですの!?」
「エセお嬢が…新入りのくせしてぇ!」
「関係ありますの!?ほら、貴方もさっきおっしゃっていたように、そろそろ先生が来るのですから、準備をしませんと…。」
「う〜。モームリ!百鬼夜行に行くもん!」
「あああ詰められたらすぐ実家帰り!そんなんでプライドあるんですの!?」
「私たち並みにはね!」
「ううぅ、どうしてこんなめんどくせぇ奴の相手しなきゃなんですの…」
(次はおおおかな…)
「…急に黙ったってことはまたふざけたこと考えてますわよね…。」
(バレたわ。にーげよ!)
「あっ、ちょっ、廊下では走っちゃ駄目と言ったのは貴方でしょうが!」
ふー、まけたかな。にしても、アイツは面倒くさい性格をしている。わざわざ呼ばなくても…いや、今は考えないようにしとこう。その方が…
……ああ、先生。そういや来るって言ってたっけあの副会長が。話した覚えは無いんだけど…。まあ、いよいよお話のはじまり、って感じかな。
………あっやべ。準備忘れてた。急いで…バレないように移動しよー。