この小説は、名探偵プリキュアと仮面ライダーマイスのクロスオーバー作品となっています。また、両作品のネタバレやオリジナルの展開なども含まれます。
それでもよい方は読んでいただけると幸いです。
昔々の百年前――――ベルトと、動物の力が込められた十二種類のライドエグズを受け継いだ十二支同盟ってやつらが、不可思議と呼ばれる怪人と戦っていましたとさ……。
そして、2026年の現代――――ん?ではなくて……それよりもちょっと昔の1999年……その時代でも、謎の白き戦士が不可思議から人々を守るために戦っていた……って、何この台本?白き戦士?俺、こんなの知らないんだけ――――
◇
2026年の現代、その時代のとある場所で……
『GyA!』
その昔から人々を襲い続けている謎の怪人――――不可思議が、何かから逃げるように頭に生やした翼を広げて空を飛んでいた。そして、その翼不可思議を追いかけるように、ある1台のバイクが道路を走っていた。バイクは氷のような白っぽい色をしており、その上には紺色のヘルメットを被った人物がまたがって不可思議のことを追っていた。翼不可思議はバイクに乗った人物から全力で自身の巣としている廃工場へ逃げ込んだものの、遂にはその中にまで追跡者に追い詰められることとなった。
『GyA……!』
「……やっと追いついた」
翼不可思議を追っていたバイクに乗った人物は、そう呟きながら被っていたヘルメットをとった……そこには、背中の上まで伸びた白い髪をポニーテールにした氷のように蒼い瞳を持つ、女性に見間違えられるほどの中性的な容姿をした少年がいたのだ。その少年は上には黒のTシャツの上に白に近い色のフード付きの上着、下は濃紺のズボンに黒に白のラインが入ったスニーカーを履いていた。
『GyA……!!』
「お前は僕が狩る――――」
少年は翼不可思議を見据えながらそう言うと、ハンマーのようなものがついた赤いバックル――――ハンマーボーンバックルが装着されたドライバーを腰に巻いた。それから少年は、蒼い縁取りがされた白い卵型のアイテム――――ライドエグズ0をまるで卵にひびを入れるように2回左肩に当てると、ドライバーの中心へとセットした。
そして、ドライバーから和風な音が流れると、少年は左手を右肩の方に持っていき、掌から手の甲を正面に見せるように手首を回し……
「
そう口にしてハンマーボーンバックルのハンマーの部分を左手で操作し、ライドエグズを割ったのだ。すると、氷の卵の殻が少年を包み込んでいき……
「猫!」
「仮面ライダー!」
「ビョクガ!」
その卵の殻が割れるとそれが全身を包み込む白い鎧となっていき、白猫を彷彿とさせるような戦士が現れたのだ。
『GyA……!?』
不可思議が驚いた反応をすると……
「仮面ライダー――――ビョクガ」
白猫を模した戦士――――ビョクガはそう名乗った。
『GyAAAAAAAAAA!!』
翼を広げて突っ込んでくる翼不可思議に対し……
「ビョクガブレイカー!」
ビョクガは両脚についているアーマー部分へ触れた。すると、それが変化した白と黒の双剣型の武器――――ビョクガブレイカーを出しながら翼不可思議へと迫っていく。それから2人の距離は縮まっていき……
「しっ!」
『GyA!?』
ビョクガは翼不可思議の攻撃をぎりぎりのところで避けると、左手の黒い剣を逆手で持ち、そのままカウンターを叩き込んだ。カウンターを受けた翼不可思議は、翼で飛びながら空中に浮かんで距離を取ると、無数の羽根をビョクガに向けて飛ばしてきたのだ……が、
「ふっ!」
『GyA!?』
ビョクガは凄まじいスピードで加速することで羽根を避け、翼不可思議の懐に潜り込むと……
「しっ!」
ビョクガは翼不可思議に至近距離で剣撃を浴びせ、そのまま地面にへと落としていく。さらに続けてビョクガは、左右の双剣でまるで回転するようにして振るい、翼不可思議を連続で斬ってダメージを与えていく。
『GyAAAAAAAAA!?』
「……これで決める」
その攻撃によって吹き飛ばされ、さらには翼を両方とも斬り落とされた翼不可思議を見て、ビョクガは背を向けながらドライバーのハンマーボーンバックルを操作した。
『GyAAAAAAAAAA!!』
翼不可思議は最後の抵抗とばかりに、ビョクガへと襲いかかろうとする……が、ビョクガの右足には急速に氷のエネルギーが集束しており……
「猫!」
「……消えろ」
「バ・ク・メ・ツ!」
「はぁっ!!」
『GyAAAAAAAAAA!!?』
カウンターキックを食らわせることで翼不可思議を氷漬けにし、さらに氷漬けになった状態の翼不可思議にキックをすることで、氷を砕いて撃破したのだ。
「ふぅ……」
その後、ドライバーからライドエグズを外し、ビョクガは変身を解除して元の少年の姿へと戻った。少年は不可思議が撃破された場所に歩いていくと、そこに落ちていたライドエグズと同じ形のアイテム――――シードエグズを3つ拾い上げた。
「回収完了っと……」
そうして、この場を後にしようとした……その時――――
『GyA!』
「っ!」
新たに古い時計を模したような謎の不可思議が少年の背後から襲撃してきたのだ。
「新手か……!」
少年はすぐさまライドエグズをドライバーにセットしようとしたが……
『GyAAAAAAAAAA!!』
「っ!?」
突如、謎の不可思議は眩い光を少年に放ち、少年はその光に包まれてその場から謎の不可思議と共に姿を消してしまった……。
◇
一方、1999年……まことみらい市にある『キュアット探偵事務所』では、この事務所に所属している探偵である明智あんなと小林みくるが、2人のお供妖精であるポチタンと共に事件の調査をしていた。ちなみに明智あんなは、2027年1月からポチタンと共にこの時代へとタイムスリップしてきており、今は紆余曲折あってみくると共に、名探偵プリキュアとして困っている人を助けているのだ。
「あんな、ポチタン、そろそろ休憩しましょ?」
「うん、そうだね!」
「ポチー!」
みくるがあんなとポチタンにそう声を掛けた……その時――――
「「きゃっ!?」」
「ポチ!?」
突然、窓から眩い光が差し込み、2人と1匹は思わず目を瞑った……。
「な、何なの今の……?」
「外に出てみよう!」
「うん!」
2人と1匹は光の正体を確かめるために、探偵事務所の外へと出た。そこには……
「これって……!?」
「どうしたの――――って、えぇ!?」
そこには1人の白髪の少年が、気を失った状態で倒れていた。
「どどど、どうしよう!?」
みくるは突然の出来事に慌てた様子でいたが……
「こ、この人って……!?」
「あんな……?」
あんなはこの少年を見た途端、何故か驚いた反応を見せていた。そして……
「……この人、私と同じだよ」
「同じって……!まさか――――」
「今はとにかくこの人を中に!」
「う、うん!」
2人は協力して、少年を中へと運ぶのだった……。
読んでくださり、ありがとうございます!
今回はビョクガの初戦闘と、主人公が古時計の不可思議によってどこかに消えてしまいました……果たして、どこに消えてしまったのか……。
以下が仮面ライダービョクガについての設定となっています。
仮面ライダービョクガ:白い髪の少年が、白色に氷のような蒼い縁取りがされたライドエグズ0とハンマーボーンバックルをセットしたドライバー(見た目はマイスドライバーだが、マイスドライバーでオレンジ色だった部分が蒼色になっていたり、白い部分に蒼色のラインが入っている)で変身する白猫の仮面ライダー(名前の由来は猫画、猫雅、猫牙など)。見た目は全体的に白いリドのような感じになっているが、額の部分に猫の爪のような蒼色の紋章があり、複眼の色が氷のような蒼色だったり、胸アーマーが白い山猫の頭を左から見た形となっている(イメージとしては、クローズチャージの胸アーマーのような感じで、それ以外のアーマーの形はリドのものを白くし、リドで黄色の部分は複眼と同じ色となっている)。
武器は双剣型のビョクガブレイカーで、右が白、左が黒の片刃の剣となっている。白い剣の方にはエグズをセットすることができ、トリガーを引くことで必殺技を発動可能となっている。
以上が、今作品のオリジナルライダーの仮面ライダービョクガの設定となります。
それでは、次回の話もどうぞよろしくお願いします。