精霊術師と魔法少女   作:桃月

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第1話です。いつまでもプロローグだけというのもあれなので早めの更新。

いくつか本文中のルール?を。
―― 地の文(ナレーション)で間を取るときに使用
…… 会話や地の文(思考)で間を取るときに使用
たぶんこの二つはごっちゃごちゃになると思います。すみません。。

‡‡‡時間が変わったときに使用。直後に時間も示している。大抵が月までの表記になると思います。新暦表記です。
***視点変更時に使用。
改行 基本1文毎。短い文だとしないかも?会話文では頻度が下がります。

こんなところでしょうか。それでは第1話、どうぞ。


第1話 夢から覚めて

‡‡‡ 新暦57年3月20日 第97管理外世界≪地球≫日本国海鳴市

 

 ――意識が浮上する。

周りが騒がしい。

まぁ今はそんなことはどうでもいい。

いつものように起きる前に夢の情報を整理する。

……なんか転生云々とか言う痛い夢を見た気がする。

もう厨二病は完治したと思っていたんだがなぁ。

確かに3年前はそんな病魔に侵されて……いや、思い出すのはやめておこう。

 

 

――パシン

痛ぇっ!

 

 

「おぎゃーー!(何するんだっ!)」

 

 

思わず目を開いて叫ぶ。

というか、いま俺発音できてなかった気がするな。

案外まだ寝ぼけていたか。

 

 

「泣きましたよ!お母さん!」

「ありがとうございますっ」

 

 

そして俺は女の人に手渡された。

……手渡された?

 

 

「もう。泣かないから心配したんだからね、和人。」

 

 

おかしい。

明らかにいろいろと大き過ぎる。

というよりも、これは……。自分の手を見る。小さい。

というか成人間近の男の手ではない。

むしろ赤ん坊の手に近いだろう。

 

 

「おぎゃー(ふむー。。)」

 

 

声も赤ん坊に近い気がする。つまり俺=赤ん坊?

 

 

「ぎゃ(え?)。おぎゃ、おぎゃ~~~~~!!!(えぇぇぇぇぇ?!)」

 

 

あの夢、現実だったのか……!!

 

 

 

‡‡‡ 新暦57年5月上旬

 

 転生してからひと月くらいたった(気がする)。

とりあえずわかったことが三つほどある。

一つ。夢かどうかは結局確定できないけれど、目覚めが来ない。

目が覚めない以上、これを現実と認識するべきなんだろう。

二つ。両親の名前がわかった。

父親が那須 秋鷹(あきたか)、母親が那須 綾佳(あやか)というそうだ。

三つ。とりあえず眠い。

毎日食っては寝てしかしていない気がする。

というか今もやばい。眠すぎる。

ぜんせでのこうちょーのはなしなんかめじゃない……おやすみ~zzZ

 

 

 

‡‡‡ 新暦57年7月中旬

 

 さらに2月ほどたった。ちょっと暑い。

起きている短い時間に考えて推測したことがいくつかある。

 まず、言語はたぶん日本語。

いや、両親の名前がわかった時点でそう気づくべきだったんだけども。

今までそれが普通だったもんで、そういや言語ってどうなってるんだ?という思考にたどり着くのに時間がかかった。

 次に、ちょくちょく光の球が周りを飛んでいる。

「おぎゃーおぎゃー」と泣いても(まだ結構恥ずかしい)親はその光に気付いていないようだ。

 最後。特典で教えてもらったはずの魔法知識だが、教えてもらったということ以外まるで思い出せない。

すっごくきになる。

……ねむくなってきた。おやすみ~zzZ

 

 

――『おやすみなさい。』

 

 

なにか、きこえ…た……?

 

 

 

‡‡‡ 新暦57年10月上旬

 

 最近ハイハイが出来るようになった。

……つらい。じゃなかった。自分で移動できるって素晴らしい。

幸せというものは失って初めて気づくというがこういうことか。

まぁ精神的に来るものが無くはないけれども、親も凄く喜んでくれるし、別にいいかなと思わなくもない。

思わなくはないんだけど……母さん、子守唄が英語ってどういうことなの。。。

いや、すっごく眠くなるけど。眠くなるけど違くない?それ。

 そういえば、例の光の球だけど、やっぱりあれから何か聞こえてるみたいだ。

 

 

『あれとは失礼だねー。光の球なら綺麗だからともかく。』

 

 

今日も聞こえた。いつもは近くでフワフワしてるだけなんだけど、今日は近づいて胸のあたりに接触してきた。というかいい加減返事をしたいんだけど、呂律が回らなくてどうにもならない。

 

 

『しゃべれないなら念話を飛ばせばいいじゃない。』

念話……とか言われても、なぁ。わかるわけないじゃん。

 

『転生者っていうからいけると思ったんだけど。もしかして魔法のない世界から?』

少なくとも魔法はゲームとか小説でしか存在しなかったな。

 

『ふーん。まぁいっか。』

まぁいっかってなんだ。自分から振っておいて。

 

『んー。細かく説明するとあれなんだけど、とりあえずわたしの光に集中して何か伝えようとしてみて。』

 

 

――そう言って光の球は離れて行った。

というか、今まで会話できてたし、念話できてたんじゃないのか?

……おーい?

聞こえていないのか?

 

 

『お~いかずくーん?』

 

 

なんか和君呼ばわりされた。光の球を睨む。

 

 

『なんだ和君って!』

『お、できたじゃない。ついでに、和人だからかずくんだよ。というか凄んでも可愛いだけだぞ~』

『かわいいって言うなぁぁ!』

『あはは可愛い可愛い~♪』

 

 

――視界がぼやける。

もっといろいろ言ってやりたいが……考えがまとまらないうえにしゅうちゅうが。。。

 

 

『ありゃ。疲れちゃったか。人間と話したの久々だから楽しかったんだけどな~』

ひかりのたまが、なにかいっている。……けど、こっちはげんかい、だ。おやすみzzZ

 

『寝ちゃったか。おやすみ和人。また話しに来るよ。』

 

 

 

‡‡‡ 新暦57年10月中旬

 

 ようやくつかまり立ちが出来るようになった。

ハイハイ出来るようになった時期からすれば早いのかもしれないが、前世の記憶が残っている身としてはかなり辛かった。

 そして、あの光の球だが、先週初めて会話した後から一回も会っていない。

現状では唯一会話できる相手だから会いたいんだけど。

……どういう存在かはよくわからないが。本当になんなのだろう。

前世でのゲームとか小説とかの話を参考にすれば……精霊?

魔法のない世界から来た?とか聞かれたし、この世界はあるのが当然なのか?

でも生まれてから半年以上たつが両親が魔法使っているところを見たことはないし……。

あーーわからん。

 

 

 いろいろと考えながらハイハイとつかみ立ちを駆使して移動していると――縁側に出た。

……縁側?!前から和風な家だとは思っていたが、もしや純日本屋敷だったりするのか?

 

 

「おや、和人坊ちゃま。探検ですかの。」

「あう!」

 

 

……精神年齢を低く見せなければいけないというのはつらい。精神的に。

というか誰だこのおっさん。

なんか執事服着てるんだが。

坊ちゃまとか言われたし、もしかしなくても執事?

 

 

「ほっほっほ。それならば私、西村めも連れて行ってくださいませ」

 

チャラッチャ~♪

執事(?) 西村 が 仲間に なった!

よくわからんが、ついてくるようだ。

まぁ赤ん坊を一人で放り出すわけにもいかないし当たり前か。

 

 

 

*** ~西村~ view ***

 

 私の名前は西村 (いつき)。この那須家の執事をさせていただいている。

那須家では半年ほど前に念願の第一子が生まれ、幸せの絶頂にあった。

ご子息の名前は和人様といい、大変おとなしいかと思えば好奇心旺盛に毎日のように部屋の中を動き回っている元気なお方だ。

今日も部屋の中でいろいろと動き回っているだろう。

部屋の中には倒れるようなものは置いていないし、誤って飲み込むような大きさのものもない。

部屋から出てくるにしても、縁側以外なら誰かしら必ず気づくだろう。

というわけで私は今縁側でお茶をしながらのんびりしていた。

 

 

――ぺたぺた

後ろの方から音がした。

おそらく和人坊ちゃまが部屋を抜け出してきたのだろう。

しばらくすると、障子につかまり立ちしながら和人坊ちゃまがいらっしゃった。

いつの間につかまり立ちできるようになったのだろう。

ついこの間ハイハイできるようになったばかりだというのに。

 

 

「おや、和人坊ちゃま。探検ですかの。」

「あう!」

 

 

和人坊ちゃまが元気に答えてくださった。

部屋の外でお一人にして、怪我でもさせてしまってはいけないし、ここはお供するべきであろう。

 

 

「ほっほっほ。それならば私、西村めも連れて行ってくださいませ」

 

 

そういって和人坊ちゃまの後をついて行く。

ハイハイとつかまり立ちを駆使して移動する姿がとてもかわいらしい。

――しばらくそうして移動していると、障子のしまった部屋の前に出た。

 

 

「あうあう。」

 

 

開けてとでもいうように障子を叩きながら坊ちゃまが私を見てくる。

ここは綾佳奥様のお部屋だ。

この時間ならばおそらく部屋の中にいらっしゃる筈だ。

 

 

「西村でございます。綾佳奥様、いらっしゃいますか?和人坊ちゃまがいらっしゃいましたよ。」

 

 

障子をあける前に声をおかけする。

 

 

「まぁ!和人が?入っていいわよ。」

「失礼いたします。」

 

 

和人坊ちゃまから少し障子から離れてもらおうとし――ご自身でお下がりになった。

会話の内容が分かったのだろうか。

……流石に、それはないか。

 

 

「あぅ~。」

 

 

和人坊ちゃまが綾佳奥様に壁伝いに近づいていく。

立ち歩きができるようになったことを教えたいのだろう。

 

 

「あら、和人歩けるようになったのね!頑張ってこっちまで来てごらんなさい」

 

 

そう言って綾佳奥様は腕を広げて壁の近くでお待ちになる。

和人坊ちゃまはゆっくりだが、確実に歩いて行く。

5,6mほどの距離を30秒ほどかけて和人坊ちゃまは綾佳奥様のところにたどり着き、綾佳奥様に抱き上げられた。

 

 

「よくできました、和人。Congratulation!」

「あう!」

「流石でございます和人お坊ちゃま。」

「ふふふ♪」

 

 

「さて、西村。私は和人がつかまり立ちできるようになったと聞いていないのだけれど。いつの間にできるようになったのかしら?」

「つい先ほどのようでございます綾佳奥様。昨日まではお部屋の中でハイハイで動き回っておられましたし。」

「そう。なんにしてもうれしいわ♪秋鷹にも教えなくてはね。西村、先ほどの動画は撮っていますね?」

「もちろんでございます。」

「ありがとう。私のパソコンにデータを移動しておいてくれるかしら?私は和人を部屋まで戻してくるわ。」

「承知いたしました。」

 

 

……どうやら和人坊ちゃまは疲れて眠ってしまわれたようだった。

 

 

*** ~西村 樹~ view ended ***

 

 

 

‡‡‡ 新暦57年11月上旬

 

 精霊?と初めて話してからひと月が経った。

未だに再会できていない。

愛想を尽かされたのだろうか?

 

 

『そんなことないわよー。』

「?!」

 

 

そんなことを考えていたら唐突にあの声が聞こえた。

どこにいるかわからない。

 

 

『この部屋の中にいるから、見つけてごらんなさい?動かないでいてあげるから。』

 

 

こんなことを言い出した。

とりあえず布団の中から出て、あたりを見回してみる。

とはいえ、この部屋には転倒して俺にぶつかるのを防ぐためか、物がほとんどない。

……いない。

と、そこで気づいた。

俺は念話をしていなかったはず。

それなのに会話が成り立っていたということは、その時点で精霊?が俺の体に触れていたということだ。

つまり……

 

 

――布団をめくる。

――ぐしゃっとしたとも言う。

 

 

『正解~♪よしよし、ちょっとは覚えてたねー。』

『そりゃあな。というかひと月もどうしたんだよ?話し相手いなくて正直寂しかったんだぞ。』

『ありゃま。ごめんね~。でも王様に報告しなきゃいけなかったし。』

『王様?……まぁそれも聞きたいが、それよりもだ。お前って何なの?一か月考えた結論としては精霊(?)なんだけど。』

『お、いい洞察力だねーかずくん♪そのとーり、わたしは風の精霊王ジン!……が右腕の、風の上位精霊シルフィードよっ!』

 

 

なんか溜めよった。さすがに引っかからんっての。

 

 

『……なぜ溜めたし。』

『いや、引っかかってくれるかなーと。』

『さっき自分で王様に報告がとか言ってたじゃないか。』

『ちぇー覚えてたか。』

『当たり前だ。そこまで鶏頭じゃねーぞ。』

『そかそか。まーそうだよね。転生者の上に赤ん坊という記憶力めちゃくちゃ高い時期なんだし。』

『そうなのか?』

『そうだよー。赤ん坊ってのは生きるために色々覚えなきゃいけないしねー。だからものすごく物覚えが良いんだよ。』

『へー。そいつは知らなかった。じゃぁ、精霊とか魔法とかいろいろ教えてくれないかな?』

『んー、なんで?』

『いや、前世の記憶の一つ?として、魔法知識とか神様に教えてもらったってのと、それを参考に力になりそうな能力を選んだってのがあるんだ。力があるのがわかってるんだから、それを磨いて誰かを守りたいかなー、と』

『お-おー。青いこと言うねぇ。』

『うるさいなっ』

 

 

あーやばい。顔が赤い気がする。頭もぼーっとするし。

 

 

『ふふっ。まぁいいよ。そういうの好きだし。でも、明日からね。今日はもう限界でしょ?』

 

 

そういってシルフィードは俺の胸のあたりに来た。

 

 

……ちょっとぼーっとするだけだ。気にするな。

 

『それがお師匠に対する口かな~?ま、おとなしくしてなさい。それ、魔力使いすぎの第一段階だからね。』

 

なるほど、魔力は使いすぎると頭が回らなくなる、と。

 

『まぁ赤ん坊のうちだけだけどね。成長すればボーっとなるはなくて、第二段階の頭痛スタートになるから。』

 

おぼえておくか。……ほんかくてきにあたま回らなくなってきたな。おやすみ、しるふぃーどzzZ

 

『おやすみ、かずくん。また明日ね~♪』

 

 

そして、翌日から風の上位精霊が先生の魔法講座が始まった。

 

 

 

‡‡‡ 新暦58年3月20日

 

 今日でちょうど1歳になった。

11月のあの日から始まったシルフィードの魔法講座はまだまだ続いている。

前に水とか火の精霊が来ないのはなんで?って質問したんだけど、なんか水と火は相性悪くて牽制しあっているらしい。

そして、母さんからは言語の勉強が始まっていた。

――まさかの日本語英語ドイツ語の3か国語だった。

しかし、前にシルフィードが言っていたことは本当だったらしい。

前世時代の英語が嘘だったかのように単語をものすごい勢いで覚えていける。

――まだうまく発音できないけど。

 

 

 そして、今日も魔法講座が始まった。

 

 

『とりあえず、誕生日おっめでとーー!かずくん!』

「ありがとうシルフィード。これからもよろしくね。」

 

 

口調は結局元に戻っていた。最初は教えを乞うのだから、と敬語を使っていたのだが。

――『ぞわぞわするっ』by某風の上位精霊

とのことだったので、元に戻したのだった。

 

 

『さて、今日は誕生日ということで、プレゼントがありま~す♪』

『おぉ!ありがとう!なんだろう……?』

『ふっふっふー。ただでは渡さぬっ。欲しければわたしの出す問題に全部正解して見せるのだ~』

『誕生部プレゼントなのに、か。さすがシルフィードだな。感性が違う。』

『そんな褒めないで下さいよ~。』

 

 

……褒めてなどいないが。

 

 

『さて問題は10個っ。第一問!「保有魔力=オドを増加させる方法は?」』

『簡単だな。「オドを限界近くまで使い、その後自然回復させる。」限界までってのが筋トレと違うところだな。』

 

 

『正解っ!ついでに言えば大気中魔素=マナの濃い場所だとオドの回復は早まるし、上昇量も大きくなるね。まぁ人間には濃すぎると逆に阻害されることも多いみたいだけど。

では第二問っ!「リンカーコアとは?」』

『これも簡単だな。「自らのオドを司るもの。オドを血液でたとえれば心臓に当たり、体を構成する物質に例えるなら台帳や小腸といった外から中に取り込むための臓器でもある。」』

 

 

『当たり前のように正解っ!まぁこんなとこで間違えてたら破門だよね。でも表現がわかりにくいぞ。特に後半。マナをオドに変換するでいいじゃない。

んじゃ第3問っ!「念話の原理は?」』

『うぇ……。確か、「リンカーコア等のオドを司るところから特定のオドを目印とし、そのオドを司るものを目標として意思を魔素の糸を使って送る」んだっけ?糸電話的な感じで。」』

 

 

『はい、正解。怪しいかなと思ったらしっかり覚えてるじゃないかずくん♪

じゃあ、第4問っ!「インテリジェントデバイスとは?」』

『「意思を持つデバイスのこと。いかにデバイスと意思疎通できるかが戦力に非常に大きく影響するのが特徴。」』

 

 

『即答だねー。』

『そりゃ未来の相棒らしいからな。』

『ま、そだね。じゃあ第5問っ!『精霊魔法の種類は?」』

『楽勝だ。「精霊祈祷魔法、精霊協力魔法、精霊使役魔法の3種類」だ。精霊との関係によって使える魔法が変化するんだよな。』

 

 

『せいか~い!ま、上位精霊に教わってわかってなきゃ嘘だよね。本当は3.5個目的なのがあるんだけど、それは教えてないから目を瞑っておいてあげよう!』

『まじか。……ダメ?』

『赤ん坊だからってお願いすれば通ると思うなよ~。まだ教える時期じゃないのよ。それじゃ、第6問っ!「精霊祈祷魔法の威力には使役者の意思力が大きく寄与します。何故でしょうか」』

『重っ!えっと、「まず、精霊祈祷魔法は精霊にオドを渡し、同時に起こしたい現象のイメージを伝え、()()、それを精霊に実現して()()()ことで発動する。この際、意思力が弱いとイメージがあやふやになり、結果として起こしたい現象があやふやに、つまり魔法そのものの威力が下がることになる」』

 

 

『はい正解っ!よく覚えてるねー。さすが転生+赤ん坊の記憶力チート。』

『チートいうな。記憶力はチート願った記憶がない。』

『赤ん坊時代に自由に勉強できる時点でチート過ぎるんだってば。とりあえず次、第7問っ!「精霊使役魔法は他の精霊魔法と大きく違います。何が、何故違うのでしょうか?」』

『また重いなぁ。つーか2問じゃないのこれ?』

『1問だよ♪』

『ぇー。まぁいいや。そんな難しくないし。「精霊使役魔法では、精霊に渡す魔力はイメージを乗せた魔力分か作戦等を乗せた魔力分だけで、魔法行使は精霊が精霊自身のオドを利用するため、魔法行使に術者側のオドを利用している他の精霊魔法に対し、術者のオド消費量が極端に少なくなる。」これでどうだっ。』

 

 

『正解!付け加えるなら、精霊使役魔法を使えるということは、精霊が独自の判断で術者をサポートしてくれるようになってるということ。つまり意思の疎通が高度にできていれば擬似的なタッグ状態になれるって言う特徴もあるねー。』

『……初めて聞いたぞ。』

『今初めて言ったし。さて、第8問っ!「精霊魔法における合成魔法とは?」』

『「異なる属性の精霊達の協力による魔法のことで、安定した性能を出すならば片方が精霊使役魔法が使える状態または両方が精霊協力魔法が使える状態であることが好ましい。」……最初は軽い問題だったのにさっきから重いのばっかりだな……』

 

 

『せいか~い!ま、軽い問題だけで試せるほど簡単なことばっかり教えてたわけじゃないしねー。ラストツー!第9問っ!「各基本属性精霊の性格、得意魔法は?」』

『えっと、まず、「風が……束縛を嫌う。もともと気まぐれな精霊の中でも特に気まぐれ。悪戯好き。移動系や逸らすタイプの防御、広範囲支援魔法等が得意。」「水は、非好戦的であり、守りや回復を主に得意とする。積極的防衛はあり。」「火は非常に好戦的で、それ故に戦いの場ではよく火属性精霊に好かれた人間がその力を無意識に借りている。得意魔法は当然の攻撃系。」「土は不動。地元を守り続けるような人を好きやすい。水精霊よりも強力な守りと、水精霊ほどではないが回復魔法も扱える。」』

 

 

『ぉーよくできましたっ!かずくんは風、火、水の適性があるけど、火、水はその特性上相性が悪いからねー。前も言ったけど、たぶんお互い牽制し合ってるんじゃないかなー。それでかずくんに会いに来ない、と。』

『そう、なんだろうなー。属性選択ミスったのかなぁ。』

『そんなことないって。前に教えたとおり、相反する属性は両方をうまく使えば非常に強力になるんだから。咸()法的な感じで!』

『隠せてないぞ?』

『気にしな~い♪じゃぁラスト!第10問っ!「火属性精霊魔法と水属性精霊魔法の攻撃系合成魔法の種類を挙げよ。」』

『まぁそういう流れだったしな。「一つ。水蒸気爆発系。水に非常に濃い密度の火属性魔法を当てることで引き起こす。風魔法でサポートすればさらに強力になる。」「二つ。氷系。火属性精霊に()()()()をしてもらい、水の中の熱を一気に奪うことで凝固させる。」』

 

 

『いいねっ!攻撃系故の火属性側の操作が多くなるから、使役状態になるのは火属性側がベターになるよー。じゃあ補助系は?』

『えっと、「炎熱による攻性防御」と、……って10問ちゃん全部正解したじゃないかっ!!』

『あはは。ごめんごめん。そんな怒るなってば~。ま、他には「凍傷治療」とか「応急止血」とか地味だけど水や土単体では難しくなるようなものができるようになるね。』

『精霊魔法じゃない魔法でもそうなのか?』

『んーん。人間の魔法なら割と普通にあるよ。』

『そうなのか。……で、プレゼントは?』

『ふっふー。かずくんのお父さん、神主してるでしょ?小学生くらいになったら渡すようにってお告げとともにプレゼントを枕元に置いとくから!小学生入学を楽しみにするんだね元高校生っ!』

『なん…だと!?』

 

 

問題解かせるだけ解かせておいてこれとか。

シルフィードひでぇ……。

 

 

『そんな恨みがましい目で見ないでよー。ま、いいものであることは保証するから。』

『う~くっそー。だまされた気分だ。。』

『そんなことないって。というか、だんだん精神年齢体に引きずられてない?』

『ぐ……やっぱそう思う?』

『うん。反応がだんだん子供っぽくなってるよ♪』

『うがーーー!』

 

 

……早くどうにかしないと。。。

 

 

 

‡‡‡ 新暦58年3月21日未明

 

 

*** ~那須 秋鷹~ view ***

 

――『秋鷹。』

 

……ん?

 

――『秋鷹よ。』

 

誰、だ……?

 

 

気が付くと、真っ白な空間にいた。先ほどから声をかけている人?は見当たらない。

 

 

「夢?……いや、お告げというものか?」

――『まぁそうだな。ついでに言えば探しても無駄だ。ここに俺の実体はない。』

「はぁ……。お告げということは武甕槌神(たけみかづちのかみ)様でございましょうか?

――『いや、違う。お前の神主をしておる神社は武甕槌神(たけみかづちのかみ)を祭っておるのだったな?そやつの友人の精霊王ジンだ。』

「!?ははっ!して、どのようなご用件でありましょうか?」

――『お前の息子の和人だがな。我が部下が憑くこととなった。人格がなくなったりはせんぬから安心せよ。』

「……つまり、どういうことでしょうか?」

――『簡単に言うと精霊に気に入られた申し子というわけだ。証の品をお前の枕元に置いておく。5歳になったら和人に渡すのだ。』

「……凡百なるこの頭ではついて行けませぬが、承知いたしました。」

――『うむ。しかと、頼んだぞ。』

 

 

――そうして、秋鷹は眠りから目覚めた。隣にはいつものように綾佳がいる。

そして、枕元には――ビー玉サイズの青い、いや、碧い宝玉が置いてあった――。

 

 

*** ~那須 秋鷹~ view ended ***

 

 

 

To be continued...




1年経過。いや、こんなペースだと原作にたどり着くのいつなんだろう。。
転生先魔法/物理知識ですが、必要転生ptの少なさは持ち込めないが故でした。
神様による魔法講座+その他特典はバランスブレイカー臭がやばいので。


最後は圧倒的説明ターンですね。
問題を考えるの地味にしんどかった……。

というかサブタイトルから連想されるのは最初数か月分くらいな気がする(笑)
それと、誤字等ありましたら感想の方でよろしくお願いいたします。

11月22日 微改稿 多少読みやすくなってるといいのですが。
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