むしろ次回からの3回分の方が怪しい気がする始末です。(ぉぃ
では、第5話、どうぞ。
……なんか予約投稿1か月ミスってましたorz
手動投稿。。
改めて、第5話、どうぞ。
‡‡‡ 新暦61年3月21日 第97管理外世界≪地球≫日本国海鳴市
「誕生日、おめでとう。」
そう言いつつ父さんが俺に渡したのは小さな、子供でも扱えそうな小型な弓だった。
……4歳児の誕生日プレゼントに弓ってどうなんだよ、父さん。
「明日からその弓で弓術の練習を始めるからな。楽しみにしとけよー。」
今日はその翌日。
弓を撃つということを教えてくれるらしい。
俺は既に弓道場で待機している。
――と、
「お。もう来てたか、和人。」
「うん!今日は弓を教えてくれるんでしょー?」
「そうだ。だが、その前に話したいことがある。いいか?和人。」
「なにー?」
何だろう。
わざわざ話す前に確認を取るなんて。
少しばかり嫌な予感がする。
「3年前、俺はある夢を見た。荒唐無稽な夢だ。精霊王ジンを名乗るものが出てきて、配下の精霊が和人に憑いているという話だ。」
「……。」
「和人はとても頭が良いし、俺の訓練にしっかり付いてくるだけの根性も体も持っている。まるで神様の祝福を受けているみたいに。」
……まずい。
父さんは俺が他の人と違うってことに気付いてるみたいだ。
転生者だといろいろ話さなければいけないのだろうか……?
「それに、最近はないが、数年前は虚空を見つめて反応しなかったことが何度もあった。……まずは、一つ目の質問だ。和人。正直に答えてくれ。和人に精霊が憑いているというのは本当なのか?」
「……。」
『ど、どうしたらいい!?シルフィード!?』
『どうしたらって聞かれてもねぇ……。精霊のことはばらしちゃっていいよー。悪霊なわけじゃないし、祓おうと思ってもそんなことできないってことも含めて。』
……シルフィードは、精霊のことに関しては特に問題ないと考えているようだ。
だが、そうなると祝福ってのが精霊によるものかって話になる。
それを肯定してしまうのが全て丸く収まる方法なんだろうけど……。
父さんも母さんも愛情を持って育ててくれている。
それなのに、そんな良い親に対して嘘を吐くのはとても嫌だ。
「どうなんだ?」
「その前に。あなたは俺が転生者だって言ったらどうしますか?」
『ちょ、和人!?何考えてるの!?』
シルフィードが割り込んでくる。
まぁ、シルフィードが精霊のことをばらしてもいいって言った理由の一つは、簡単に丸く収める方法があるからだろうし、当然と言えば当然だ。
けれど、ごめんなシルフィード。
それは俺のスタンスに反するんだ。
『親に嘘を吐くのが嫌なんだよ。しょうがないだろ』
『しょうがないって……嘘も方便って知ってる?』
『知識として知ってるが、無理だ。』
『頭硬いんだからもぉーーー!』
「ふむ、転生者か。……ちょっと他の人より前世の記憶が濃いだけだろう。たったそれだけのことで態度を変えたりはしないさ。」
「……っ!でも、本来のあなたの子供はもっと違う人物だったのかもしれないんですよ!」
「はっそれこそ馬鹿言え、だ。そんなのは可能性の話だろう。なんで今いる正真正銘の息子であり和人を、そんなただの可能性のために悲しい思いをさせなきゃならん。それと、あなたじゃない、父さんだ。敬語もやめろ。」
うれしいことを言ってくれる父さん。
だけど、俺は神様から特典をもらっているのだ。
言い換えればそれはズル。
俺は頭脳のスペックも、肉体的なスペックも高い。
だが、それはズルによって手に入れたものだ。
それも許してもらわないことには俺の心は晴れることもないだろう。
「もう一つ。俺は転生の時に神様から能力上昇率が上がるって祝福をもらっています。これは明らかにズルなんです。それは、どう思いますか?」
『そんなことまで、言うのね……。正直は美点だけど行き過ぎれば欠点なんだよー?』
「だから敬語はやめろと言っているぞ、和人。それと、和人が努力をしていることは俺も母さんも認めてやる。そりゃ確かにズルなのかもしれないが、ズルであっても努力しなければたどり着けない域に和人はいる。だから気にすることなんて全くないさ。」
「でもっ!それでもズルであることに変わりはないんですよ!」
「……はぁ。そこまで言うのなら、父さんと一つ約束をしよう。」
「約束?」
「そう、約束だ。約束じゃ弱いというならば誓約でもいい。その自称ズルで手に入れたお前のスペック、自分のためにではなく、人のために使え。人類のためにとは言わん。大切な人だけでいい。自身の力を、自身のためではなく自身の大切な人のためだけに使う。それが、父さんとの約束だ。」
「約束……。」
神様から貰った特典はズルである。
そのことを受け入れたうえで、それを自分の力として大切の人のためだけにそれを振るう。
それは、とても、とても尊いことに思えた。
そもそも俺が魔法をシルフィから習うときになんと言ったのか。
「力があるのがわかっているんだから、それを磨いて誰かを守りたい。」
そう答えたはずだ。
あの時はなんとなくそう思い、そう答えただけだったが、これからは明確にそれを目標にしろと言われているのだ。
……そう思うと、急に心が晴れやかになった。
「わかりました。私、那須 和人は自らの力を、自らのためにではなく、自らの大切な
「その誓約、しかと聞き届けた。……あと、いい加減敬語を外せ。家族で敬語を使うような家がどこにある。」
「……わかった。ありがとう父さん。」
「さて、と。じゃあそろそろ弓術、教えるか。」
「あれ?最初の質問の答えは良いの?」
「最終的に聞きたかった言葉を聞けた。だからもうその質問に意味はない。……まぁ、気にはなるがな。」
「そか。……精霊は、いるよ。俺が神様の
「そう、か。なら、その精霊に言っておいてくれ。ありがとう、そしてこれからも和人を頼むぞ、と。」
『……。』
「言っておいても何もこの場にもいるよ。……あれ?シルフィード?」
『え?な、なに?』
『どうしたんだよ。父さんが、精霊たちに俺のことを頼むぞってさ。あと、ありがとうって。』
『あ、うん。りょーかいしました♪……誰かいたような気がしたんだけどなー。』
『でもいたのが人間だったら、シルフィードなら確実にわかるでしょ?』
『うんー。ま、なんか動物がいたんだと思うし、気にしなくていっか~。』
「りょーかいしました♪だってさ。ちょっとボーっとしてたみたい。でもま、全員じゃないから、わかった。」
「さ、ホントに始めるぞ。」
「よろしくお願いします。」
敢えて敬語で返答をする。
弓術を教えてもらうということは、父さんが師匠になるということだ。
ならばやはり敬語で答えるのが筋というものだろう。
「……まぁ、師匠みたいなもんだし今回は別にいいか。さて、まず言っておかなければいけないことがある。」
「?」
「数百年の歴史を持つ那須流弓術だが、ここ100年間で一気に衰退し、俺の代ではすでにその技術は受け継がれていなかったんだ。ただ一つ、この那須家に伝わる弓術書を除いては。」
そう言って父さんは俺に古い本を渡してくる。
紙を紐で綴じただけのものだ。
中身を見るが……正直、読めない。
……というか一端断絶してるのかよ。
それ、数百年の歴史って言えるのか?
「それは漢文で、しかも草書体で書かれている。勉強しないと読めないだろう。俺も読み込めているわけではない。」
「漢文、ですか。そっちは少しくらいならわかりますけど、草書体はからっきしですね。」
「母さんは中学くらいになったら教えるつもりだって言ってたぞ。だから、それまでは俺が読んで、理解したものを教える。」
「わかりました。よろしくお願いします。」
『中学、か。まぁ魔法の訓練もあるし、こっちはそこまで急がなくていいよな?』
『そだねー。魔法にも有効ではあると思うけど、こういったものは体が成長しないとってのもあるし。』
シルフィードに軽く相談し、方針を決める。
魔法優先で、弓術は余裕な分だけ、だ。
とはいえ、最近出来ることが減ってきたからしばらくは弓術メインになるだろうけれど。
「まず現段階で分かっているのは撃ち方の大雑把な種類だ。3種類ある。狙い撃ち、早撃ち、曲撃ちの3つだ。」
「
「最初にマスターしてもらうのは狙い撃ちだ。これは「敵」に気付かれていない状態や、かなり距離があり、余裕があるときに使う。時間をかけてでもより正確に矢を飛ばすことが目的だ。」
「とすると、
「そうだ。まずは狙い撃ちの実践をしてみせよう。」
そう言って父さんは射線に立つ。
標的までの距離は60mだ。
ちなみに、遠的というらしい。
「まずは、精神統一。出来たら両足先の結んだ線が的の中心に向かうように外八文字に立つ。大体60度だな。これが射撃の土台となる。この土台に、上体を安静に置き、それから弓を構える。呼吸に合わせ、弓矢を持った両拳をいったん上げる。弓を、左右均等に力が分散するように引いて行き、機を待つ。矢を放つタイミングは、自ずとわかるはずだ。」
父さんは説明をすべて終えるとその場で正座をし、瞑想を始めた。
そして、目を開き、先ほど自身が言ったことを実践していく。
どっしりと体を置き、ゆったりと流れるように弓矢を構える。
弓を引いたまましばらくそのまま動かず、
――パン。
しかし気づけば矢を放っていた。
――的の真ん中に矢が中っていた。
「今のが、狙い撃ちだ。弓道のやり方にかなり近いが、礼儀作法等よりも中てることを重視している。60mはさすがに届かんだろうから、28……いや、14mでやってみろ。」
「はい。」
――射線に立つ。
――正座をし、瞑想を開始。
――目を開き、足を外八文字に開いて立つ。両足先のラインは的の中心へと向かっている。
――脚の上に上体を置く。
「……なんか安定感がないのですが。下半身が土台になり切れてないような……?」
「ふむ。立つ、じゃなく地面に置く、という表現もある。そっちはどうだ?」
地面に置く、か。
――足を外八文字となるように置く。
――さらにその上に上体を載せる。
――弓を握り、構える。
――右手に矢を持ち、両拳をゆっくりと上げる。
――弓を引きながら降ろしていき、力の均等を意識する。
この時点ですでに撃てる状態ではある。
だが、まだだ。
まだ、早すぎる。
――そして、今撃てば中る、という瞬間がやってきた。
――指を離し、矢を放つ。
――パン。
――中る、と思った通り、的の中心に中った。
「お見事!もう成功するとはなぁ。」
「座標情報を意識するって言うのは2年前からやっていたので。ただ、まだまだ、ですよね?」
「そうだな。行動をいちいち意識していたらいつまでたってもいつでも中てられるようにはならんぞ。」
「ということは、これをしばらくの間は反復練習、ですか?」
「いや、早撃ちの練習もしてもらう。同じ撃つという行為だが、プロセスが全くと言っていいほど違うからな。とりあえずこちらも実践して見せよう。」
「お願いします。」
「まず、早撃ちは射線に立つことはしない。適当な場所から適当に決めた的に向かって撃つ。的を決めたらすぐに足を開き、そのまま弓矢を持ち、引く。機を待つことはせず、必要なだけ引いた時点で矢を放ち、移動する。」
説明をしながら、父さんはすでに矢を放っていた。
先ほどの狙い撃ちよりかなり早い。
だが、中った場所は的の中心からはやや外れていた。
「早撃ちでは矢が中心を射抜くことはあまり重視しない。正確な方が良いが、そもそも弓使いは近づかれることを許してはいけない。これを使う時点で攻撃は退却のための牽制だと思っていい。」
「機を待たない、というのはつまり、狙い撃ちではそこで再度座標情報を得ているのに対し、それをしない、ということですか?」
「そうだ。……流石に理解が早いな。外見は4歳なのだから感覚が狂いそうだ。」
「……すみません。」
「いや、誤ることはないさ。むしろ俺がすまなかった。さ、早撃ちをやってみろ。」
「はい!」
――射線の前に出て、適当な場所で立ち止まる。
――正面を0度として、-33度の場所にある的を目標とする。距離12.7m。
――足を外八文字に開く。
……足先の延長が的の中心に来ない。
――そのまま続行し、弓を構え、矢を放つ。
――パシ。
「一応当たりははしたか。」
「かなり端の方ですけれど。思った場所と違うところに飛びました。」
「ふむ。やはりそうか。原因としては足先の延長が上手くできていなかったってのもあるが、体を固定することが出来ていなかったからだな。早撃ちとはいえ、その精度を上げるやり方は狙い撃ちと変わらない。だから早撃ちの利点を潰さない範疇で可能な限り狙い撃ちに近づけるべきなんだ。中でも下半身の土台ってやつは結局撃つときに足を止めるのだから、その時にしてしまえばロスはない。だからそれだけでもやれば精度は上がるはずだ。」
「なるほど……。ありがとうございます!」
「さて、じゃあ5分間の瞑想と狙い撃ち2射のセットを20セット、早撃ちを30射、昼飯までにやるように!」
「はーい!」
*** ~シルフィード~ view ***
昨日、和人が4歳になった。
その誕生日プレゼントに、とお父さんから小さな弓をもらっていた。
そして今、その弓を使って弓術の訓練をしている。
念話訓練とかで散々やっていた座標情報の把握が多少は役立っているようで、割と命中率は良いみたいだ。
……時空管理局の法の下では質量兵器の使用は原則として禁止されている。
禁止されているのは大量殺戮兵器なので、弓は許可さえ出せば所持は出来るようだけれども。
とはいえ、ただ振ったり突いたりすればいい剣や槍といった武装と違い、発動にどうしてもラグのある魔法の代わりにとっさに攻撃できるというメリットはない。
剣や槍などの近接武器にある連続技もあり得ない。
加えて、近接武器は相手の防御魔法で一時的にとめられたとしても、そこから力を加えることが出来るが、矢はそういう訳にもいかない。
質量武装が、実体であるというだけで持つメリットを弓はほぼ持っていないのだ。
であれば、和人が将来実際の弓矢をを撃つ機会は少なくなっていくだろう。
それでも、この訓練に意味はある。
デバイスの形態を弓の形に設定すれば、直線型の魔法が非常に撃ちやすくなるだろう。
普通に展開するのと違い、数は減るかもしれないが、命中率と速度の大きな向上は見られると予想できる。
そしてそれを砲撃魔法でも出来るようになれば、和人にとって大きな武器となるのは必至だ。
『しっかし暇だねぇ。ファーとエリアは訓練どんな感じ~?』
『何とか、補正計算をすればシルフィの補正なしのと同じくらいの精度は出せるようになったんじゃないかと思います。』
『あぁ。ようやく和人と同等レベルくらいになった感じだな。』
『そか。いい感じだねー。……んー何しよっか?』
『和人のマルチタスク訓練でもしていれば良いのでは?』
出来るならしている。
だが、和人は今日から始めた弓を扱っている。
しかも集中力を必要とされているのだ。
そこでマルチタスクの開発などしようものなら、集中が乱れ、怪我を招いてしまう可能性が高い。
『かずくんは弓の訓練してるからね~。マルチタスク開発はさすがに危険だよ。』
『昨日貰ったって言ってた弓でもう撃ち始めてるのか。確かに危険かもしれないな。』
『そうですね。まぁ本当に戦闘で使うつもりなのでしたら、マルチタスクとの併用くらいはできないと話にならないでしょうけれども。』
『うんうん。まぁ時期を見てその練習もするけどね~。初日はさすがにないでしょー。』
『まぁそうだな。いくら転生者とはいえ、体は4歳児なんだ。筋力やら何やら痛めてもらっても成長に悪影響が出るしな。』
『しかしそうなるとシルフィはかなり暇なのでは?』
エリアの言うとおり、ものすごく暇だ。
というかやることなさ過ぎて二人に念話を送ったのだし。
やることと言えば……和人の矢があらぬところに飛んで、何かがとても危険になった時にフォローするくらいかな?
『うんー。すっごいひまー。しかも離れられない。』
『離れられない?なんでだ?』
『……和人の矢が変なところに飛んだ時にフォローするつもりですか?』
『そそ。かずくんのお父さんに精霊のことばれちゃってるしねー。別に問題ないでしょ。』
『確かにそれなら問題ではな……いやいやいや!なんでばれてるんだよ!?』
『いやー、うちの精霊王がお父さんにちょっかい出してたみたいでねー。それが原因となって状況証拠からばれたよ。かずくんが家族に嘘をつきたくないって言ったのも原因の一つだったけど。』
『ということは、転生者云々もばれてたり?』
『うんー。ばれてるよー。』
『……はぁ。わかってはいましたが、和人ってバカですよね。どっちか片方ばらすだけで、もう一方は伏せたまま説明できそうなものなのに。』
『だよね~。ま、そんな子だから信用できるんだけどね。それにエリアもそんなこと言いつつ、かずくんのそういう律儀なところが気に入ってるんでしょ~?』
『否定はしません。ですが、人として嘘で丸く収められるならそうするべきだとは思います。』
『まぁまぁ。和人はバカだが、みんなそこが気に入ってるってことで良いじゃないか。』
『……そういうことにしておきます。』
そういうことも何も、まさにそういうことだと思うのだけれども。
というかファーもやはり和人のそこが気に入ってるんだ。
おそらく、和人のまっすぐ大切なモノと向き合おうとする姿勢が好きなのだろう。
『さて、と。わたしたちはそろそろ訓練を再開します。暇ならば手伝ってくれますか、シルフィ?』
『りょーかい♪手伝うって言うか、指導してあげるよ~♪』
『……シルフィ、お手柔らかに頼むぜ。』
『善処しまーす。』
ま、とりあえず暇でも暇じゃなくても今やれることしかできないって真理は変わることはない。
だから、私は和人のために今できることをやっていくだけだ。
*** ~シルフィード~ view ended ***
‡‡‡ 新暦61年6月上旬 ???
*** ~???~ view ***
先月29日、培養期間が終了し、
アリシアの記憶を移し、遺伝子も一致させたその
確かにその笑顔は可愛らしい。
アリシアがお花畑の中で咲き誇り、しかし埋もれることのない花であるならば、
確かに優しい。
アリシアはその笑顔だけで周りをも優しい雰囲気へと変えた。
似ているようで、全く違う。
似て非なる個性。
完全な別人がそこにいたのだ。
人造魔導師の生成としては大成功だ。
おそらく人類初の快挙であろう。
倫理的な観点から禁忌とされるではあろうけれども。
だが、最終目的が達成できなかった。
それ故に
失敗作は処分する。
いつもやってきた事。
しかし、
――なぜか。
私は幸か不幸か、あることに気が付いてしまったのだ。
アリシアの遺伝子を宿す、そんな生命体の持つ意味を。
アリシアと
それは、「アリシアの妹」と言えるのではないだろうか、と。
戸籍上は……わからない。
かなり微妙なラインだ。
親が同じというだけで少なくとも義妹くらいにはなるだろう。
だが、そもそも私は既に行方不明とされているはずで、戸籍には何の意味もない。
生物学上はどうだろうか。
こちらはこちらでまた微妙だ。
ならば
そして、同時に私の娘でもあるのと言えなくもないのかもしれない。
やはりわからない。
だが、どちらの観点からしてもあえて言うなら
言い換えればそれは、アリシアの妹であるということなのだ。
そう気付いてしまった途端、
しかし、未だ私の悲願は叶ってはいない。
だから、
まず必要なのは、魔法の教育だ。
私の遺伝子を持っているのだから、魔導師として優秀でないはずがない。
しっかり磨けば立派な魔導師となるだろう。
そして、それはいつか私が管理局によって断罪されるとき、
何故なら、管理局は昔から慢性的な人手不足に悩まされているからだ。
優秀な魔導師であることはそれだけで交渉のカードになり得る。
犯罪者を組織に入れることに抵抗はあるだろうが、
犯罪をして、管理局につかまっても親である私にそう洗脳教育を受けていたとか、脅されて無理やりやらされていたとか言えば簡単に無罪になるだろう。
加えて、人造魔導師の成功例だ。
倫理的な問題はあるとはいえ、この技術は管理局の上層部にとって喉から手が出るほどに欲しいはずだ。
それ故に
……けれど、これは同時に
そうするとこのカードは限界ぎりぎりまで切ることは出来ないだろう。
……気は全く進まないが、一つカードに心当たりがある。
DV、親による子供の虐待だ。
娘を傷つけるなどしたくもない。
けれど、それをしなければ
その二つを天秤にかける。
正直に言えば、どちらも採りたくない。
近い未来、確実に
そんな2択は酷過ぎはしないか。
……犯罪者への神からの罰だというのだろうか?
そうだとするならば、私のとる道は一つだ。
罰を受けろというなら受けよう。
私は、保険のために
そうすることで、
親として、取ってはならない選択肢であることなど理解している。
それでも、
……だが、もしもその虐待が無意味となった時は、いくらでも謝り倒すとしよう。
*** ~???~ view ended ***
To be continued...
第5話、弓術の家系 いかがだったでしょうか。
とりあえず、弓道で矢を放つときの擬音がわかりません。。
読者の方で経験者の方がいらっしゃいましたら、教えていただけないでしょうか?
それともFateやり直したら擬音くらい出てくるだろうか……。
そんな余裕はないのですけれどもw
それと、前話の投降後、お気に入り件数が100件突破いたしました。
お気に入りに登録してくださった皆様、ありがとうございます。
垢持ってないんだよね、という読者の方々、お気に入り機能等便利ですので是非ご活用くださいませ(←
ではこのあたりで。
11月29日21時過ぎ追記
時空管理局の法の下では質量兵器の使用は云々の下りですが、公式設定との矛盾があるとの指摘をいただきましたので、矛盾の発生しないように差し替えました。
以後気を付けますが、作者は公式設定を網羅できているとはとても言えないので、今後も矛盾、疑問等あればご指摘よろしくお願いいたします。
最後となりましたが、今回矛盾のご指摘をしていただきました三の丸様、ありがとうございました。