こっから先もアニメ見直しつつ執筆していくので、少々更新速度遅くなるかもしれません。
ご了承ください。
また、今回から場面転換時に
◇
を使っています。
行間大目に開けるだけでもいいのかもしれませんが、しっくりこなかったので。
では、第7話、どうぞ。
‡‡‡ 新暦63年4月6日 第97管理外世界≪地球≫日本国海鳴市
「ハンカチ持った?ティッシュは?」
「持った持った。大丈夫だよー、お母さん。」
「携帯は?水筒、……そうだ!お弁当作ってないわ!どうしましょう!」
「持った持った、お弁当は今日は必要ないってば。」
「え、あ、そうだったわね!あと、えっと……。」
……ごらんのとおり、母さんはものすごくテンパっている。
非常に珍しい。
いや、去年の遊園地では結構ひどいことになってたっけ。
父さんが教えてくれてたらそんなことにはならなかったんだけどな。
当たり前だが今日はあの時とは違う理由だ。
「綾香、和人は大丈夫だって。」
「でも入学式で変なことしちゃって和人がいじめられちゃったらとか考えると……あぁ!」
「だ、大丈夫だってお母さん。」
「そうだぞ。なんたって俺の訓練を受けてるんだから、和人をいじめられるような子はそうそう居るわけないさ。」
と、いう訳らしい。
幼稚園も保育園も行ってない子が、いきなり小学校に行って周りの子供たちと上手くやっていけるかって心配なのだろう。
そんなに心配なら行かせればよかったのに、とは思う。
俺としては幼稚園児や小学生と遊ぶ自身などないから問題はないのだけれど。
……問題ないか?
ま、まぁどうにかなるさ、うん。
「アキがそういうならそうなんだろうけど。……和人、何かあったらすぐに携帯で連絡するのよ?使い方わかる?」
「大丈夫だよ。じゃぁ、いってきまーす!」
「いってらっしゃい。」
「あぁ、和人、気を付けて行ってくるのよ!」
「はーい!」
通う学校は聖祥大付属小学校。
車で数分、徒歩なら20分くらいだろうか。
当然走っていくが。
この程度ならランニングにもならない。
――ちなみに、車やバスで行かないのは和人が徒歩で行きたいと駄々をこねたからである。
徒歩で交通事故にあったらプロテクションで防げるだろうが、車で事故ったら無理だからいう何とも言えない理由で。
たったった、と一定のリズムを刻みながら考える。
まさか2回目の小学校入学式を迎えるとは、と。
人生何があるかわからないものだ。
いや、考えようによっては転生の時に一回人生が終わってるのだからその表現は間違っているのかもしれないが。
人生の初めの方に小学生時代があり、入学式があるのは必然。
それ故に今の状況は当たり前である、と。
でも記憶が一つながりであるから正しいのか?
普通は人生の記憶なんて一つしかないわけだし。
前世から一つながりの人生とみれば、やっぱり2回目の小学校入学式だ。
なかなか難しい命題だ。
『なんかかずくんがどーでもいいこと考えてる予感~』
『え、あぁ。まぁどーでもいいな確かに。』
『何考えてたの~?』
『人生について?』
『……つまり、二回目の小学校とかめんどい的な?』
『そんな感じ。授業もなー。絶対今更感がやばいと思うんだよな。』
『んー、それなら授業中魔法講座でもする?正直そろそろ実践交えつつじゃないとつらいんだけどねー。』
『だよなー。大体はそれでいいとは思うけど、全部それでも効率悪そうだし。』
……あ、バス停。
入学生と思しき男の子と、その両親(?)が並んでいる。
ま、小学校入学なら普通は保護者同伴で行くよなぁ。
俺は違うけど。
『うーーーん……。あ!そうだ!かずくんって物理とか数学ってどのくらい出来るの?中学クラスは余裕ってのはわかってるけど。』
『物理は好きだったからなー。高校物理なら大体どうにかなるんじゃないかな。数学は2Bまでなら大丈夫。』
『割とちゃんと勉強してたんだねぇ。』
『塾に行かされてただけだよ。それに、今できるかどうかは別だし。』
『なるほどねー。……よしっ。それじゃあ物理と数学の講義をするね。熱力学とか流体力学とか水理学とか出来るようになった方がいろいろやりやすいし。』
『……なんか高校の範囲から逸脱しているのは気のせいか?気のせいだよな?』
『普通に逸脱しまくってるよ♪』
『やっぱりか……!!』
『とりあえずは数学だねー。微積分しっかりやらないと。』
『りょーかい。お手柔らかに頼むよ。』
『一応授業中にやるんだしね。
恐ろしいことをおっしゃっている。
シルフィード社比とかお手柔らかでも十分きっつい予感しかしない。
ちゃんと覚悟しておかないとなぁ……。
◇
「開会の言葉。校長先生、よろしくお願いします。」
始まった。
どうせ例にもれず無駄に長い入学式となるだろう。
だがしかしそこは転生経験者。
入学式や始業式といったものが無駄に長くなることなど骨の髄まで理解している。
と、いうわけですでに暇つぶしは決めていたりする。
この1年間で練習してきた魔法の特徴をまとめるのだ。
ちなみに精霊魔法はすべて祈祷魔法だ。
協力魔法を使う前に、トライアンドエラーでどういったことが出来るのか体感しておくようにってことらしい。
『よし、それじゃあ始めるか。』
『そだねー。どういう順番でやろっか?』
『覚えた順番でいいんじゃないかな?』
『じゃあそれで。さっそくどうぞ~。』
『最初に使ったのは、プロテクション、正式名称アクティブプロテクション。物理防御に優れるバリアタイプの防御魔法で、発動にかかる時間は0.5秒くらい。』
『そうだねー。デバイスのオートバリアばりの発動速度出せとは言わないけど、発動時間を半分くらいにするのが今後の課題かな?』
『ここから半分って。……まぁ必要か。』
『自分で発動前に攻撃できる魔法あるもんねー。流石に必要性はわかってるか。』
『そりゃま、そうだろ。』
俺の覚えている今のところ唯一の防御魔法でもある。
早いとこシールドタイプの防御魔法も覚えたいが、オートガード時に重宝するのはバリアタイプだ。
俺の魔力量は大して多くないらしく、現段階では時空管理局の基準だとDランク相当らしい。
結果として、バリアの出力が低くなる。
何度も練習して、自分に合った式に変更していくことである程度の改善はなされるらしいが。
という訳で、とりあえずはシールドタイプのものは後回しにして、バリアタイプを練習しよう、となってる。
『二つ目は、エアリーステップス、風属性祈祷魔法、移動補助型の魔法。±30度くらいまでなら結構移動しやすいけど、50度以上はもはや諦めるべきって感じだな。真上の移動補助結局思いつかないし。今のところは螺旋階段、だなぁ。』
『水平移動は得意って感じだよね。空戦の真似事は出来るけど、本物の空戦魔導師出てきたらこのままだとかなり苦戦すると思うよー?』
『わかってるって。飛行魔法上手く使えないしなぁ。感覚だけで組めるような術式でもないし物理の勉強して気合で作るしかないか。』
『その前に数学からだけどねー。』
『微積分、ベクトルくらい?』
『常備分だけじゃなくて偏微分も必要だし、行列もやった方がいろいろ楽になるから結局全部だね♪』
『うへー……。いろいろと、諦めるか。』
こっちは唯一の移動補助魔法だ。
縦への移動方法を思いつけばこれと併せて似非空戦魔導師になれるんだけどな。
思いつかん。
まぁ、飛行魔法が使えるようになるまでの繋ぎだ。
ちなみに、飛行魔法が使えるようになったら時に、それを補助するための魔法は考えて付いていたりする。
進行方向に合わせて、自分の周りに自分がすっぽり収まる程度の大きさで流線型の空気の膜を作ってしまえばスピードがいい感じになるだろう。
『三つ目は、ファイアーボール、火属性祈祷魔法、誘導制御型の射撃魔法。着弾時に爆発が発生するから案外威力が高いんだよな。』
『ものすごーくベタな魔法だよね~。まぁ火の攻撃魔法って言ったらこれだろうけど。』
『いやー、だって火属性と言ったらこれだろやっぱ。あ、あと割と速度が悪いってのも特徴だな。』
『15m/sくらいだね。空戦魔導師相手だったら直接当てるの目的よりも、移動を制限する目的の方が大きいかな。』
『遅いって言うか、シルフィードのが早すぎるだけだろ。』
『その分わたしのは魔法ダメージは凄い少ないけどね。』
これまた唯一の誘導制御型射撃魔法。
那須流弓術習ってるせいか、発射した弾を誘導するってのがどうにも苦手なんだよなー。
……思想からして。
とは言え、嫌いでも一種類くらいは誘導可能な弾を持っていた方が何かといいらしいので作った。
単純にやっぱこれだろってのもあったけど。
ちなみに、これの水版のやつもあるが、こっちは使えたものじゃなかった。
弾速がファイアーボールの半分も行かないし、着弾しても相手が濡れる程度で火力は全然高くないし、誘導性能もなぜかファイアーボールに全くかなわないという代物だったのだ。
火精霊と水精霊の特性の差がここでもろ出て来たのかもしれない。
『四つ目、ウォータークラリファイ。水属性祈祷魔法、生活補助型?の魔法で、その辺の水を純水に変えることができる。』
『まずい水道水をどうにかしようとしたんだっけ?』
『そうそう。まぁ味のしない水というまた違う方向に不味くなったんだけど。とりあえず安心できるのは大きい、ハズ。』
『将来サバイバルとかした時に役立つよ、たぶん。』
『そもそもサバイバルとかしたくねぇし……。』
『あはは、それもそだねー。』
ちなみにこの魔法、不純物を消滅させてるわけではなく、追い出しているだけだ。
どうやって検証したかというと、庭にある濁った池を対象にやってみたのだ。
右半分にウォータークリーニングをかけ、右と左が混ざらないように対流を制限しておく。
結果、右半分はやたら透き通った池に、左半分は濃さが倍くらいになった池になっていた。
まぁ、一つ確実に言えることは、この魔法がある限り水不足に陥ることはないってことだな。
『よし、五つ目、一周してデバイスの魔法だな。クリムゾンアロウ。俺の射撃魔法で、直射型。アーチャーフォーム時にデバイスの弦を引くと自動発動する設定にしてある。弓で撃つ前提で発動地点も固定だから、他の射撃魔法よりリソースに余裕ができてて、その分が貫通力に充てられてる。』
『結構無茶苦茶な魔法だよねー。ターゲット地点入力はおろか発動地点入力すら省略してるんだから。』
『中途半端なの作ってもシルフィードとファーブニルの射撃魔法が強すぎるからなぁ。』
『軽くて速いのと、重くて遅いのの二つだから、それだけでもバランスは取れちゃうしねー。』
『そしたら貫通力でも特化してみないともうやることないじゃん、って作ったんだよな。』
『ま、正解ではあるね。』
デバイス使っての魔法第二弾。
貫通力重視の単発直射型射撃魔法。
弓で撃つ、という前提なので、複数本いっぺんに撃つ弓の技術を先に身に着けないと複数発を同時に撃つことは出来ない。
ちなみにこの魔法、ファーブニルの封時結界の下、弓道場で練習している。
実際の弓矢と違って、重力で矢が落ちていくってことがない分着弾点が浮き上がる。
父さんに教えてもらっている弓術と、この魔法の照準とがごちゃごちゃにならないよう、結構しっかり練習している。
ちなみに弾速は90m/sと、通常の弓矢と同じような速度にしている。
俺の小さな弓よりははるかに早いが。
そういえば、プロテクションは攻性魔法、凶器等が当たりそうなときに自動発動、こっちは弓を引くという特定動作で自動発動、となってるから、俺は自分で何か魔法をタイミングよく発生させるって練習が出来ていない。
シルフィードにも以前相談したんだけど、そんなものやろうと思えばすぐできるし、今は自動発動で処理しないとまともに精霊魔法使えないんだから、自動発動のままでいいという指示が帰ってきた。
『六つ目は、ソニックバレット。風属性祈祷魔法、直射型の射撃魔法で、速度が300m/sでしかも基本空気だからものすごく見づらい上、着弾時に対象を着弾方向から押すような強風が吹くという追加効果の付いた壊れ魔法。』
『壊れ魔法言うな~!ちゃんとというかなんというかデメリットだってあるでしょー。』
『そうだな。まず、魔力与ダメージ
『だからそういう式にしたわけだしねー。』
俺考案の物理攻撃力が高い魔法。
魔力与ダメージは完全無視。
E=MV^2/2 だ。
Eはエネルギー、Mが質量、Vは速度。
圧縮とは言え、空気弾だからMは極端に低いけど、Vはものすごく大きい。
もちろん非殺生設定にしておいてもらえば大使体力にはならないが、それを解除すれば間違いなく俺の使える最強攻撃力の魔法だろう。
……物理攻撃力高いっての使うことあるのかって話はあるけども。
『ラスト、七つ目はフレイムランサー。火属性祈祷魔法、直射型射撃魔法。ファイアーボールとの違いは、速度が3倍くらいに、着弾後の爆発がなくなって、数秒そのままで残って継続ダメージを与えるところかな。威力的にはこっちの方が高い。』
『かずくんの魔法だと、これが決め技、だろうねぇ。』
『ホント、ファイアーボール出番なくなるよな。唯一の誘導制御型なのに。』
『使いたいなら上手いこと改良すればいいと思うよ?』
『そう簡単に改良出来たら苦労しないってば……。』
こっちは魔法攻撃力も重視し、それなりの速度を持った射撃魔法。
一応魔力与ダメージはこれが一番高い。
さらに、一般的に見ても結構な威力らしい。
が、それは射撃魔法としてのそのお手軽さの割には、ということである。
威力を追求するならばやはり砲撃魔法を使えるようになりたいところだ。
『んー、まとめが終わってしまった……。どうしよう。まだまだ続きそうなんだけど。』
『ファイアーボールの改良案でも考えといたら?』
『……そうするか。』
しかしどう改良したものか。
威力上げて、これ以上遅くなったら使い物にならないだろうし、早くするならフレイムランサ―使えという話だし。
うーむ。
*** ~???~ view ***
うー。
早くにゅーがくしき終わらないかなー。
はやく遊びに行きたい。
周りのみんなも静かだし、静かにしてないといけないんだろーけど、さっきからうずうずしてこまる。
隣の男の子、ぼくがバス停でお父さんとお母さんといっしょにバスを待ってた時に走ってた子だ。
ものすごく話してみたい。
けど、静かにしてなきゃいけないし、隣の子もずっとお話聞いてるし。
――「以上をもちまして、2009年度、入学式を終わります。一同起立!」
ガタガタッ。
「礼!……それでは1年生から順番に担任の先生について行って教室に行ってください。」
あ、おわったー!
よし、さっそく隣の子に話しかけてみよう!
「ねぇ、きみ。お名前教えて~。」
「ん?俺か?」
隣の子が自分を指さしながら聞いてくる。
もちろんきみだよ、とコクコクとうなずく。
「俺は那須 和人。君は?」
「ぼくは中田 陸っていうんだ。よろしくね、那須君。」
「おう。よろしくなー、中田。」
なんかちょっと大人っぽいなぁ。
背もちょっと高いし。
「ね、ね、那須君。朝さバス停のところで走ってなかった~?」
「ん?バス停?……あー、確かに走ってたな。あの親子連れが中田のか?」
やっぱりあの男の子だった!
結構足早かったからあんま顔見れてなかったんけど、確かめてみてよかったー。
「そうだよー。那須君、足早かったね。」
「そうか?そんなでもないと思うけどな。」
「そんなことないよ!だから、後でかけっこしようよ!」
「うーん、お父さんとお母さんに聞いてからね~。」
「えーーー!」
「うちのお父さん、厳しいんだよ。お母さんも心配性だし。勝手に約束したら怒られちゃうよ。」
ぼくも怒られるのは嫌だ。
……まぁ、しかたないか。
「じゃあ那須君のお父さんたちに言ったら遊ぼうね!」
「オッケー貰ったらなー。」
「絶対だからね!」
「あーはいはいわかったわかった。」
那須君と遊ぶ約束ができた。
楽しみだなー♪
*** ~中田 陸~ view ended ***
To be continued...
第7話、にかいめの、いかがでしたか?
今回は説明回な感じでした。
なのはのディバインシューター、フェイトのフォトンランサーあたりの速度が結局わからず、射撃魔法のスピードはノリで決めてしまいました(←
前話で書き忘れていた設定
・イレネのコア(クリスタル?)は、弓形状の時は
近いうちに追加しておきます。
……陸君、物語に上手くかませることが出来るだろうか。。。