やばいスキルがついちゃった   作:ナストマト

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そんなん、チーターや!!


少しだけ書き直しました


やっぱチートだわコレ

 

 

 

チートスキル《愚者の勇志》が発現してから1週間がたった。このスキル、紛れもなくチートだった。ついた最初こそ戸惑ったものの、せっかくのユニークスキル(だと思う)なので、効果を試してみたくて、色んな階層にレベリングに行った。そしたら、1週間前は48だったLv.が、61になってしまった。アカン、凄すぎる。

 

凄さがイマイチわからない?

説明すると、階層にいるモンスターはだいたい階層の+2〜6、7くらいのLv.なのだ。つまり、前は40層辺りでしか活動出来なかったのが今ではもう少し頑張れば最前線である63層で攻略が出来るというところまで来ているということである。もうこの凄さがわかるでしょ。

 

しかも、レベリングの最中に気がついたのだが、経験値5倍とはスキルの熟練度にも影響するらしい。ただし経験値ブーストは武器のスキルだけのようだ。たとえば俺が使ってるのは刀で、ほかにもスキルとして隠密、索敵といった、スキルをとっている。この場合、刀スキルの熟練度だけブーストがかかり、隠密、索敵はブーストがかからないということだ。ちょっと残念。いや、十分なんだけどさ。

 

熟練度が上がると武器スキルなら武器の威力が上がり、一定の熟練度に達するとソードスキルが覚えられる。補正スキルであれば、その補正に磨きが掛かる。熟練度はこの世界で戦っていくには重要な要素なのだ。

 

刀の熟練度?

まだ上げきってないよ。ただ、1.5倍程になったとは言っておく。1週間だけで。はは、ワロス。

 

 

 

 

 

 

 

さて、俺は今48層「リンダース」に来ている。ここには原作キャラであるリズベットが店を構えている。その名もリズベット武具店。名前の通り武具を扱っていて、基本は武器を売っている。今日はリズベットに武器の作成を依頼しに来たのだ。

 

Lv.や熟練度も重要なのだがもう一つ重要なのが装備だ。運動性に優れた防具や防御力の高い防具、軽くて手数で攻める武器や重さを乗せて一撃に掛ける武器。自分のプレイスタイルにあった武器を選ぶことは重要なことなのだ。俺が今使っている刀は手数で攻めるタイプの武器で重さはない。軽い分クリティカルを狙えるし、出血というバッドステータスを与えることができるのが特徴だ。最初は片手剣を使っていたのだが、どうしてもキリトと比べてしまい劣等感から変えてしまった。しかし、こっちの方が俺に合っていると思う。手数で攻めるっていいよね。やっぱり重さより速さですよ。

そしてなによりもォォォォ!速さが足りない!!とか言ってる人もいるし。

 

階層も上がってきてこれからのことを考えると、今の《村雨》ではどうしても能力的に厳しいものがある。下の層にいた時から使っていた相棒であるが、替え時だと思い、リズベットに依頼することにしたのだ。

 

 

 

店についた。水車がついていて、和やかさを感じる外観である。水車いいなー。和むわー。

中に入ろうとするが、ドアが開かない。あれ、いないのかな?

 

 

 

「すいませーん。いますかー?」

 

 

 

声をかけて少し待ってみるが、誰かいる様子はない。いないようだ。しょうがないな、出直すか。今日中に替えときたかったが仕方がない。いつでも来れるんだしいいだろ。店から離れ、これからどうしようか考える。今日はクエストでもしようかな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あれ、キリトがリズベットに会うのっていつだっけ?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

街中を歩き、クエストを探す。普通のクエストはつまらんしな、端っこの方を探してみるか。ということで、端の壁に沿って歩いてみる。

 

 

「何だぁ?」

 

 

しばらく歩くと、小さな佇まいではあるが道場らしき建物を見つけた。らしきではなくてそうだった。看板に[道場]って漢字で書いてある。漢字かよ。SAOって西洋が舞台じゃないのかよ。周りに似合わなさすぎる。

 

こんなのが有るなんて知らなかったな。気になった俺は中に入ってみることにした。中は畳が敷かれていて、その中央に一人の老人がピンとした姿勢で正座していた。いかにも武術してますといった風貌で、白い髪や髭を生やしている。すげえな、なんかオーラみたいなのが見える気がする。NPCだけど。

 

 

「あのー、すいません」

 

 

声をかけてみる。返事がない。ただのしかばねのようだ。

 

 

「おーい、もしもーし」

 

 

再度声をかけても返事がないので、体を揺すってみる。すると、目を開けて口を開いた。

 

 

『ん、ああすまん、寝ておったわい』

 

 

寝てたのかよ。オーラが見える気がするとか思った俺が馬鹿みたいじゃん。やだ、恥ずかしい。

 

 

『む、お主、それは刀か』

 

 

老人は俺の刀を見てそう言った。

 

 

『ふむ、お主なかなかの使い手のようじゃな、見てわかるわい。懐かしいのー、儂も昔は刀を用いて化け物どもを斬って斬って切り伏せたものじゃ。今となってはこんな老いぼれじゃがな』

 

 

「は、はぁ」

 

 

『儂が刀を使い始めた時は全く使いこなせんで、野菜すらも切れんかった。それが少しずつ切れるようになってくると、もう儂は刀の虜になってしもうた。それから刀を極めようと修行に出てな、色んな所をまわって化け物どもを相手にしたもんじゃ。例えば湖の主の時はそのあまりの大きさに怯んでしもうた。しかし儂は気を確かに持ち果敢に挑んでいったのじゃ』

 

 

やばい、これ長くなる。多分、この話が終わったらたぶんクエストが発生するんだろうけど。ゲームの時もシノンがやってたのを覚えている。てことは聞かなきゃならんのか。うわ、寝そう。よくシノン耐えたな。しかし、刀のことについて話しているということは刀スキルに関することだろう。ゲームの時みたくソードスキルが覚えられるのだろうか。くぅ〜、そう考えるとワクワクが止まらねぇ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『それでな、その時儂は思ったのじゃ。刀とは自分と一つになってこそ、その真価を発揮するとな。ふぅ、少し話過ぎてしもうたわい』

 

 

長えよ!

もう2時間程話してたわ!

ワクワクが止まらねぇとは言ったけどさ、2時間も経ったらそんなのどっかにすっ飛んでいったわ。眠気が止まらねぇわ。

 

 

『実はな、儂も一つ心残りがあってな』

 

 

ん?

雰囲気変わったな。

 

 

『儂がどうしても勝てなかった化け物がおってな。何度挑んでも、結局勝てなんだ。今となっては儂も老いぼれた。こんな体では勝てんわい。じゃからこういうのをお主に頼むのは心苦しいが、そいつを倒してはくれんか。刀の可能性を儂は見たいのじゃ』

 

 

ピコンと[!]マークが老人の頭の上に浮かぶ。やっとか、しかし面白そうだな。刀のクエストなんて俺は初めてだし。討伐系なので、レベルが足りるかはわからないがやってみる価値はある。何より報酬が気になる。

 

 

「わかったよ爺さん。引き受ける」

 

 

『そうか、ありがとう』

 

 

と頭を下げてくれた。クエスト受領の知らせが届く。よし、これでOKだな。

 

 

「で、どこにいるんだ。そいつは?」

 

 

『潮が引くと渡れるようになる小島に奴はおる』

 

 

潮が引くと渡れる小島。そんな所あったかと、頭の中で検索する。すると、34層に確かそんな所があったのを思い出した。特定の時間だけ渡れるようになるなんて意味深な場所の割に特別なものは無く、何故かクリスタル無効エリアで、アイテムが落ちているわけでもなければレベリングに適している訳でもないというよくわからない所だったが、そうか、このイベントのためだったのか。

 

 

「わかった。じゃあ行ってくる」

 

 

『頼んだぞ』

 

 

NPCとはいえ、頼まれちゃ仕方ないな。時間はまだある。34層ということはそこまで強い相手ではないだろう。なら今日中に終わらせてしまおうと思い、早速行くことにした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

で、例の場所。

俺の目の前にはイベントモンスターであろう奴が剣を構えている。人型で白い鎧を着た姿はまるで西洋の騎士のようだ。大きさはそんなに大きくない、2mぐらいだろう。武器は両手剣で、これも大きさはない。ここまではいい。ではなぜ

 

 

 

 

なぜ、HPゲージが3本もあるんだ?

 

 

 

 

奴はNM(ネームドモンスター)、簡単に言えばボスみたいなもんだ。モブモンスターと違って唯一の名前を冠したモンスターのことで、NMに共通していること、めっちゃ強い。

 

そういえば、キリトがやったクリスマスイベントも確か35層だったなと今更ながら思い出した。

 

しかも聞いてくださいよ旦那。俺がこの島に着くと同時に潮が満ちたんでっせ。しかもクリスタル無効エリア。つまりは戻れないってことでさ。

やっちまったZE☆

 

 

 

 

(アカン)

 

 

 

 

クリスタル無効な時点で警戒すべきだった。34層だからといって高を括ってしまった俺のミスだ。コンソールの時と違って本当に逃げ道がない。ちくしょう。……今更言っても仕方ないか。どのみち

 

 

「逃がす気はないみたいだしな」

 

 

奴は俺をじっと見据えている。戦えと言っているように。果たし合いをするかのように。巌流島の戦いってこんなだったんだろうか。殺らなきゃ殺られる。なら、やったろうじゃねえかコンチクショー。

 

俺は《村雨》を構え対峙する。ゲージが3本ある奴とソロで戦うなんて初めてだ。基本そういうのは避けてきたし、戦うとしてもパーティーを組んだ時だけだ。いくらLv.が上がったとはいえ、攻略組のLv.には追いつかない。

 

しかし、俺にも武器がないわけではない。

仕掛けるのは一瞬。タイミングを逃すな。

対峙したままお互いに動かない。焦れったい。

 

 

 

と、相手が腕に力を入れるような動きをした。

 

 

 

ここだ!

 

 

 

地面を全力で蹴り出す

 

 

 

姿が消える。

 

 

 

 

次の瞬間には、彼は相手の後ろに回り込み斬りこんでいた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺の戦い方はAGI(敏捷性)を活かした戦い方だ。速さを極限まで上げ、素早く攻撃する。さらに前述したとおり刀は手数が多い。それをAGIにモノを言わせて増やしに増やしまくるのだ。AGIはそれだけではない。AGIが上がれば回避もしやすくなるし、上がった分の速さを乗せれば攻撃の威力が上がるのだ。俺はこのSAOが始まってからほぼAGIに全振りしてきた。そのせいで紙装甲になっているが。

 

もともと、危険なとき逃げやすいという理由でAGIを上げていたのだか、刀を使っている今となっては攻撃のためのAGIと言ってもいい。さらに隠密スキルと組み合わせることで、相手に気づかれずに切り伏せるなんてことも出来る。忍者みたいだな。

 

俺は一瞬で相手の後ろに回り込み、むき出しの首元に太刀を入れた。どうやら見えなかったようだな。クリティカルを出し、ゲージが削れる。微々たるものだが確かに目に見えて削れている。

 

と、相手が振り向き、両手剣の下級ソードスキル《ブラスト》を放つ。《ブラスト》は円を描くように剣を振り回す技で自分の周り全方位を攻撃できるのが特徴だ。

 

俺は後ろに跳んで躱し、ソードスキルが終わるのを待つ。硬直というものがある。ソードスキルを放った後にはしばらく動けなくなるのだ。下級ソードスキルなら短く、上級なら長くといったところだ。《ブラスト》は下級だが、俺には十分な時間となる。

 

ソードスキルが終わると同時に再び相手の後ろに回り込み太刀を今度は複数入れる。ゲージがそこそこ削れる。一本目の1/30ぐらいは削れただろうか。いけるか、いや、油断するな。お前は紙装甲なんだからな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ついに相手の3本目のHPゲージがレッドゾーンを大きく割り込み残り少しとなった。対してこっちは全くダメージを受けていない。戦法はずっと変わらず、普通の攻撃が来たら躱して一太刀。ソードスキルが来たら躱して硬直の間に連撃やソードスキルを浴びせた。相手のHPゲージが3本目に入ってから攻撃パターンが変わり、中級ソードスキルを使ってくるようになったが、問題無く躱せている。だいぶ時間がかかったが、勝てる。

 

 

 

「はあ!!」

 

 

 

とどめに刀の中級ソードスキル《鷲羽(わしゅう)》を放つ。俺が今使えるソードスキルの中で一番威力がある5連撃のソードスキルだ。攻撃が決まる度にゲージが減っていく。そして、5撃目を与えると

 

 

 

 

 

パリーンと音が響いた

 

 

 

 

 

うそ、勝ったの? ソロで? NMに?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「うおおおおぉおぉおおおお!!!!」

 

 

 

 

雄叫びを上げる。正直、死ぬんじゃないかと思った。Lv.が上がっていなければ即死だった。《愚者の勇志》さまさまだわ。あれ、ちょっと待てよ。NMをソロで撃破出来たってことはさ、俺もキリトと同じくらい強い……訳ないですねすいません調子に乗りました。

 

しかし、自信になった。人型でクリティカルを出しやすかったのもあるが、確かにAGI極振りがNM相手に通用したのだ。自分の方向性が間違っていなかった証明だ。それが一番嬉しい。

 

 

「ん? アイテムか」

 

 

討伐報酬だろうか、アイテムが手に入った。アイテム名は《剣神の首》。首かよ、怖いわ。恐らく、これを爺さん見せて討伐した証明にするんだろう。戦国時代じゃあるまいに。

 

何にしても今日は疲れた。帰って寝よう。爺さんには明日報告すればいいや。倒した事で潮が引いたため現れた道を歩いて行き、俺はそのまま帰路についた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翌日、爺さんにクエスト達成の報告をした。首を見せると酷く感謝された。刀の可能性を見せてくれてありがとう、だってさ。刀使いとして非常に嬉しく思う。これにてクエストは終了である。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

え、クエスト報酬はどうなったんだって?

もちろん貰ったよ。

ただね、その、ちょっと、色々あったんですよ。

まぁ、いつか話す時が来るだろう、多分、Maybe

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さて、俺は再びリズベットの店に向かっている。昨日の戦いで武器を替えるべきだと改めて痛感した。結局勝ったものの、これから先には昨日より強いモンスターが出てくる。前線で戦うにはやはり《村雨》では能力的に厳しい。今日こそは替えたい。

 

 

 

店に着いた。今日はいるだろうか?

 

 

「お、開いてる」

 

 

開いてるのを確認し、中に入る。

 

 

「すいませーん、ごめんくだ……さい…」

 

 

中にいたのは

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

二刀流のソードスキルを絶賛発動中のキリトとそれを見つめるリズベットの姿だった。

 

 

 

 

あ、やっちまったわコレ。

 

 

 

 

 

確かまだこの時って二刀流スキルを公開してなかったよな。ソードスキルを終えたキリトは、ギギギと音がなりそうな感じでこちらを向き、リズベットは、あちゃーといった表情でこちらを見ていた。キリトはゆっくりこっちに近寄り、俺の肩に手を置き、こう言った。

 

 

 

 

「S級食材」

 

 

 

 

 

口止め料らしい。

 

 

 

 

 






おまけ ショウの速さを見たプレイヤーの反応

・き、消えた!?
・いつの間にあそこに!?
・アィエエエエエ、ニンジャ、ニンジャナンデ!?




さてさて、クエスト報酬は何だったんでしょうねぇ。
以降のお楽しみということで。ニヤニヤ

階層のモンスターのLv.は筆者がゲームを確認して、大体こんなもんだろうと結構アバウトにつけました。間違ってるかもしれませんが、これで行きます。

キリトとリズが登場!
主人公とどう絡んで行くんでしょうか。

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