やばいスキルがついちゃった   作:ナストマト

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お久しぶりです。ナストマトです。
何故投稿が遅れたかは活動報告を読んで察してください。

今回は短編2つです。


ちょっとした短編

【狂気の沙汰ほど面白い】

 

 

攻略を終えエギルの店に帰ってくると、女性陣が円卓を囲み何やらしていた。

 

 

「何してんの?」

 

「あ、おかえり、ショウ君」

 

「みんなでポーカーをしていたんですよ」

 

「あんたもやる?」

 

「いや、止めとく」

 

「へぇ、逃げるんだ?」

 

 

おいおいシノンさんよ、随分と安い挑発してくるじゃないの。そんな挑発に乗るとでも思っているのか。

 

 

「やってやろうじゃねえかこの野郎……ッ!!」

 

「野郎じゃないわよ」

 

「言っておくが、俺が入ったら勝負にならなくなるぞ。それでも良いんだな?」

 

「ふーん、面白いじゃない。お手並み拝見ね」

 

 

基本面倒くさがりの俺だが、勝負事は負けず嫌いなのだ。やるからには徹底的に潰さして頂く。

 

 

「じゃあ配るね」

 

 

ディーラーのサチがカードを配る。確かにこの面子ならサチが1番まともにやってくれそうだな。という視線がバレたのだろうか、他の女性陣からジト目で見られる。嘘です。冗談です。マジすんません。

 

ディーラーはサチで、プレイヤーは俺、アスナ、シリカ、リズ、シノン、リーファの6人。ちなみにユイは俺の股の間に座ってる。

 

方式はテキサスホールデム。場にある2枚のカードと手札の5枚のカードを組み合わせて役を作る。ポーカーでは一般的なルールだ。

 

場には2と7。手札にはA、6、Jが1枚、9が2枚。ここはAと9残しだな。6とJを切る。

 

来い・・・手札・・・俺に・・・!!

 

与えろ・・・役を・・・!!

 

アゴと鼻が尖った様な感覚を覚えながら新たに配られたカードを見る。

 

 

「……」

 

「ふふん、あたしはこれで行くわ。コール!」

 

「コール」

 

「ほほう?」

 

 

コールしたのは俺とリズだけ。いいだろう、一騎打ちだ。

 

ちなみに、勝負する時はチップの枚数を決めコール、降りる場合はドロップと宣言する。以降のプレイヤーは、その宣言されたチップの枚数と同じ枚数で勝負する時は同じくコール、さらに上乗せする場合はレイズと宣言する。そのゲームで賭けられるチップは、1番高いチップの枚数で行われる。

 

細かいルールは違うしもっと複雑だが、あくまでお遊びなので簡単にしている。

 

さて、 このゲームでリズが賭けた枚数は2枚。あくまで様子見という事だろう。だが、にやけた顔からしてそこそこの役が出来ているのだろう。

 

 

「降りてもいいのよ?」

 

「勝てる勝負を逃す意味が無いな」

 

「言うわね……っ!」

 

「それじゃあ、オープン」

 

 

サチの合図とともに手札を見せる。5、6、7、8、9と綺麗に数字が並んでいる。

 

 

「ストレートよ!」

 

「いきなりなかなかの役ね」

 

「さぁ、あんたの番よ!見せてみなさい!」

 

 

おーっほっほという高笑いが聞こえてきそうなほど上機嫌なリズ。既に勝った気でいるのだろう。

 

だが

 

 

「残念だったな」

 

「なっ!?」

 

 

Aが2枚、9が3枚。フルハウスだ。

 

 

「悪いな。俺はポーカーで負けたことがないんだ」

 

 

自分でもおかしいと思うくらい勝負所での運が強いんだよな。そりゃ、1回1回の勝負なら負けることはあるが、総合的に勝てれば良いからな。その点において負けたことは一度もない。

 

 

「ええい、次よ!次!」

 

 

その後も

 

 

「フラッシュ!」←シリカ

 

「フォーカード」

 

「ストレートフラッシュ!」←アスナ

 

「ロイヤルストレート」

 

「ロイヤルストレートフラアアアアアアッシュ!」←リズ

 

「ファイブカード」

 

「どうしてよおおおおおお!!」

 

 

リズの慟哭が響き渡る。むしろロイヤルストレートフラッシュ引けるお前も相当おかしいけどな。

 

 

「だから勝負にならなくなるって言ったじゃん」

 

「どういう引きしてんのよあんた……」

 

 

ほんとにねー。俺が聞きたいね。

 

 

「フハハハハ、もし誰か1人でも俺に勝てたらなんでも奢ってやるぞ!」

 

「本当ですか?」

 

「え?」

 

 

と声がしたのは俺の股の上から。

 

 

「私、食べたかったケーキがあるんです」

 

「ちょ、ちょっと待とうかユイ」

 

「頑張ってパパに勝ちます!」

 

「人の話を聞こうか」

 

 

誰に似たんだ誰に。

 

いやいや待てよ、流石にここでユイを負かすのは流石に倫理的にというか道徳的にというか親として人として間違ってる気がする。そうするとケーキをここにいる全員に奢らなきゃならんわけで。

 

 

「もちろん、アタシ達にも奢ってくれるのよね?」

 

「いや待て違「え?ケーキ食べれないんですか……?」よーしパパみんなに奢っちゃうぞ!」

 

 

ユイにここまで言わせて断れる人がいるだろうか。いや、いない(反語)。いるとしたらそれはもはや人の皮をかぶった悪魔だ。南斗水鳥拳が炸裂するから覚えとけ。

 

ま、まぁ金なら(一応)あるからこれくらいなら良いんだけどさ……なんかこう解せないというか。

 

 

「よう、みんな何してるんだ?」

 

「あら、キリト」

 

 

……おい。

 

 

「ショウにポーカーで勝ったらケーキを奢ってくれるらしいわよ〜? いやー、太っ腹ね〜」

 

「へぇ、なら俺もやらせてもらおうかな」

 

 

やめろおおおおおおおおおお!!

 

 

結局、みんなに奢るハメになったとさ。いや、金は有るんだけどね。

 

なお、キリトは後にポーカーでボッコボコにしてやった。チートだと言われた。お前が言うな。

 

 

 

 

 

 

【無自覚って恐ろしい】

 

 

ある日の街中。

 

 

「あー、ショウだ!」

 

「ん?ストレアか」

 

「相変わらずかわいいね!ギュー!」

 

「ムグッ!?」

 

 

何故か抱きつかれた。やばいやばい何がやばいってその二つのたわわに実った果実が俺の顔にぐへへへへ!……ってそんなこと言ってる場合じゃない息できない死ぬ死んじゃう!

 

 

「もがっ!もがっ!」

 

「んふふー」

 

 

あ、何か気持ちよくなってきた。アガルタはここにあったんだ。息を塞がれたまま、最後に残るのはおっぱいだけ。今わかりました、宇宙の心はおっぱいだったんですね。

 

もういっそこのまま……うおい!しっかりしろ俺!

 

放してくれと肩辺りをパンパンと叩く。それを受けてようやく放してくれる。

 

 

「ぷはっ!はぁっ、はぁっ。死ぬかと思った」

 

「あはは、ごめんねー」

 

 

苦しいのに顔に当たる感触の嬉しさがあるというある種の矛盾があった。胸で窒息死とか死んでも死にきれんわ。ちょっとだけ未練があるけど。

 

……ちょっとだけだよ?ほんとだよ?

 

 

「かわいいって言われたの初めてだわ」

 

「そう?私から見ればショウはかわいいよ」

 

「男ならカッコイイって言われたいんだよ」

 

「男の子って複雑だね」

 

 

こっちも女の心はわからないしお互い様だろ。なんなら『わからない、秋の空と女心』なんて故事成語もあるくらいだしそっちの方が複雑だと思う。

 

 

「で、何か用か?」

 

「ううん、ショウを見かけたから声かけたの」

 

「それで急に抱きしめるのはどうなんだ……」

 

「嫌だった?」

 

「大歓迎です」

 

 

当たり前だよなぁ?

 

 

「じゃあアタシは用事があるから」

 

「お、おう。ほんとに声をかけただけだったのか。まぁいいや。またな」

 

 

天真爛漫というか純真無垢というか。なんかいつもストレアのペースで振り回されるな。

 

また別の日。

 

 

「アースナ!」

 

「ストレアさん?んぐっ!?」

 

 

またとある日。

 

 

「リズー!」

 

「ストレぁむっ!?」

 

 

 

てなことがあったりして、また別のとある日のエギルの店。

 

 

「何なのよあのストレアって子は!」

 

「リズの気持ちも分からなくはない。でも悪い奴じゃないと思うんだよなぁ」

 

「街中でも抱きつかれるのは流石に恥ずかしいです…」

 

「みんな抱きつかれてるのね。悪気があってやってる訳じゃないから何も言えないのよね……」

 

「おいおい、俺は抱かれてねぇぞ!?」

 

 

クライン、お前は流石に止めとけ。倫理的に道徳的に。ほら見ろ、女子たちがドン引きしてるぞ。

 

 

「だってよお……だってよお!」

 

 

嘆くなクライン。気持ちはわかる。痛いほどわかるぞ。キリトも無言で頷いている。男なら……当然だよな。

 

 

「ショウ君?」

 

「キリト?」

 

 

なんでそんなに笑顔なんですかアスナさん?目が笑ってないです。怖いです。今のアスナさん修羅をも凌駕してます。それとシリカ、無言で短剣を研ぎ始めないで。リズ、店の中でハンマー振り回さない。

 

 

「後でゆーーーっくりとお話しようね?」

 

「……はい」

 

 

この後、めちゃくちゃお話した。

 

 






いやもう本当にお待たせしました。そのくせに短いし、本編と関係ないし、申し訳ない。しかし、以前にも宣言しました通り、疾走だけは必ずしないので、長い目で見ていただけたら幸いです。

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