ぺこら、トワ、スバル! スト6世界に囚われる 作:スト6初心者未満が押し通る!
第19話「最初のレジェンド」
バトルハブ。
ランキングボードの前に、三人が並んでいた。
マスターランクの頂点に近づくにつれ、対戦相手の実力も跳ね上がっている。
それでも、三人のMRは確実に伸びていた。
「よーし! 今日こそレジェンドに行くぞ!」
スバルが気合いを入れる。
「スバル、気合いだけで勝てる相手じゃないぺこよ」
「分かってるって!」
トワは二人の様子を見ながら、ランキングボードを確認した。
「私も今日は勝負の日かな。あと少しで届く」
「トワもか!」
「うん。でも、二人を置いて先に行くつもりはないよ」
「いやいや、そこは先に行っていいぺこ! ぺこーらたちも追いつくから!」
トワは小さく笑い、それぞれの対戦台へ向かった。
1. トワ、頂点への挑戦
トワの対戦相手は、JPだった。
これまで何度もトワの前に立ちはだかってきた男。
「再びお会いしましたね。あなたの魔力がどこまで成長したのか、拝見しましょう」
「もうあんたの相手は飽きたんだけど」
「それは残念です」
試合開始。
JPは遠距離から攻撃を仕掛ける。
トワはデモンズ・ショットで応戦するが、相手はその軌道を見切っていた。
魔力弾が防がれる。
トワは距離を詰めようとするが、JPの攻撃がそれを許さない。
一度目の攻防はJPが制した。
しかし、トワは焦らない。
通常の波動拳を混ぜながら、相手の反応を観察する。
そして、JPが防御を選んだ瞬間。
「今!」
トワは魔力弾を放つ。
しかし、これまでとは違った。
弾道が途中でわずかに変化し、JPの防御をすり抜ける。
「ほう……!」
その一瞬を逃さず、トワは一気に攻め込んだ。
最後は魔力を込めた連続攻撃。
勝利。
JPは静かに立ち上がった。
「素晴らしい。あなたの魔力は、もはや単なる異質な力ではありませんね」
「ありがと。でも、まだ上があるから」
ランキングボードが更新される。
LEGEND到達
TOKOYAMI TOWA — LEGEND
「……よし!」
トワは拳を握った。
これで一人目。
2. スバル、最後の一押し
スバルの対戦相手はガイル。
以前、三人まとめて苦しめられた相手だった。
「またお前か。随分と腕を上げたようだな」
「そりゃあね! こっちだって必死なんだよ!」
試合開始。
ガイルはソニックブームで距離を保つ。
スバルは爆声衝撃波で対抗するが、飛び道具の撃ち合いでは不利だった。
「くっそ! 近づけない!」
無理に接近すれば、待ち構えたガイルの攻撃が飛んでくる。
スバルは一度、攻めるのをやめた。
ガイルがソニックブームを放つ。
その瞬間、スバルは小さな声で短い衝撃波を放った。
飛び道具を相殺し、すぐさま前進。
ガイルが迎撃しようとしたところへ、今度は全力の叫びが響く。
「うおおおおおっ!!」
爆声衝撃波。
ガイルの動きが止まる。
スバルは一気に距離を詰め、渾身の連続攻撃を叩き込んだ。
勝利。
「よっしゃあああ!!」
だが、まだレジェンドには届かない。
スバルは次の対戦へ進む。
相手はマリーザ。
強烈な攻撃を受けながらも、スバルは最後まで食らいついた。
一度は体力差をつけられたものの、相手の大技を回避し、爆声衝撃波から逆転。
そして三戦目。
最後の相手はリュウだった。
「ここまで来たか、スバル」
「来たよ! 今度こそ勝つ!」
リュウの波動拳をかわし、スバルは接近する。
リュウは冷静に迎撃するが、スバルはひるまない。
最後の攻防。
リュウが踏み込む。
その瞬間、スバルは大きく息を吸った。
「これで決めるぞおおおお!!」
爆声衝撃波が正面から炸裂。
リュウの体勢が崩れ、スバルの拳が届いた。
勝利。
LEGEND到達
OOZORA SUBARU — LEGEND
「っしゃああああ!! やったぞおおお!!」
トワが駆け寄る。
「おめでとう、スバル!」
「ありがと! いやー、長かった!」
リュウも満足そうに頷いた。
「見事だった。お前の声は、もうただ大きいだけではないな」
「へへっ! ありがと!」
3. ぺこら、最後の一人
残るはぺこら。
彼女の前に立ちはだかったのは、ケンだった。
「お前も随分と強くなったな」
「当然ぺこ! ぺこーらは帰るために戦ってるんだから!」
試合開始。
ケンは積極的に攻め込んでくる。
ぺこらはジャンプで距離を取るが、ケンはそれを追いかけず、着地地点を狙っていた。
「またそれぺこ!?」
着地を狙われ、体力が減る。
ぺこらは一度距離を取った。
弱い波動拳を放つ。
ケンは避ける。
もう一発。
今度はケンが前進してきた。
ぺこらは跳ぶ。
しかし、ケンは待っていた。
強烈な迎撃。
ぺこらは地面に叩きつけられた。
「ぐぬぬ……!」
一度目の対戦は敗北。
ぺこらは悔しそうに唇を噛んだ。
「ぺこーら、もうちょっとだったのに……」
トワが声をかける。
「相手、ぺこらのジャンプを完全に読んでたね」
「分かってるぺこ……」
「だったら、飛ばなきゃいいんじゃない?」
ぺこらは顔を上げた。
「……飛ばない?」
「ジャンプが強いからって、毎回飛ぶ必要はないでしょ」
ぺこらはしばらく考えたあと、対戦台へ戻った。
再戦。
今度のぺこらは、地上で戦った。
弱い波動拳を放ち、ケンの反応を誘う。
ケンが接近してくる。
ぺこらは後退しながら、相手の攻撃をかわした。
そして、ケンが大きく踏み込んだ瞬間。
ぺこらは跳んだ。
高く、遠く。
ケンの迎撃が届かない位置まで上昇し、空中で軌道を変える。
「今度はこっちの番ぺこ!」
背後から急降下。
強烈な蹴りが直撃した。
そのまま一気に攻め切る。
勝利。
ぺこらは続く試合でも勝ち星を重ねた。
最後の昇格戦。
相手はキャミィ。
何度も苦戦してきた相手だった。
「またあなたね」
「今度こそ決着ぺこ!」
キャミィが迫る。
ぺこらは弱い波動拳を放つ。
キャミィが避ける。
ぺこらは跳ばない。
もう一度、弱い波動拳。
キャミィが前進する。
そこで初めて、ぺこらは大きく跳躍した。
キャミィの迎撃を空中でかわし、最高点から一気に落下する。
「ぺこーらの勝ちぃぃぃ!!」
渾身の飛び蹴りが決まった。
勝利。
LEGEND到達
USADA PEKORA — LEGEND
「やったぺこおおおおお!!」
4. 三人揃って
ランキングボード。
そこには、三人の名前が並んでいた。
常闇トワ
LEGEND
大空スバル
LEGEND
兎田ぺこら
LEGEND
「……三人とも、レジェンドになったんだね」
トワが呟く。
「長かったなぁ……」
スバルは大きく息を吐いた。
「ぺこーら、もう帰れるぺこ?」
その言葉に、三人はランキングボードの下へ視線を移した。
そこには、今まで表示されていなかった文字が浮かび上がっていた。
RETURN GATE UNLOCKED
帰還ゲート、解放。
三人が目を見合わせる。
「……開いた」
トワの声が少し震えた。
そのとき、バトルハブの照明が一斉に落ちた。
紫色の光がランキングボードを覆う。
その中心に立っていたのは、ベガだった。
「見事だ。三人とも、レジェンドの領域へ到達したか」
「またあんたかよ!」
スバルが身構える。
ベガはトワだけを見ていた。
「だが、帰還する前に一つ確認しておきたい。常闇トワ、お前の魔力は、この世界のものではない。異なる世界へ帰るための門を開くには、その力が必要なのだろう?」
トワは答えなかった。
ベガが手を伸ばす。
「ならば、その力を渡せ。お前たち三人を元の世界へ送り返してやろう」
「信用できるわけないでしょ」
トワは一歩前へ出る。
「私たちは、自分たちで帰る。あんたの力なんか借りない」
スバルとぺこらも並んだ。
「そうだ! ここまで三人で来たんだ!」
「最後まで三人でやるぺこ!」
ベガの周囲にサイコパワーが膨れ上がる。
「ならば、その覚悟を見せてみろ」
帰還ゲートの光が、三人の背後で強く輝いた。
レジェンド到達は、帰還の条件を満たした。
しかし、最後の障害が立ちはだかっている。
三人は拳を構えた。
もう、帰るだけだ。