ぺこら、トワ、スバル! スト6世界に囚われる 作:スト6初心者未満が押し通る!
STREET FIGHTER 6 ~レジェンドになるまで帰れません~
第3話「地獄の特訓!? ブランカちゃん人形とジャングル生活!」
「よし! まずはジャングルで特訓だ!」
ブランカの元気な声が、バトルハブに響き渡った。
「いやいやいや! ちょっと待ってくださいよ!」
真っ先に反応したのはスバルだった。
「なんでジャングルなんすか!? ここ、バトルハブですよね!?」
「身体を鍛えるなら自然の中が一番だ!」
「いや、そういう問題じゃないぺこ!」
ぺこらも抗議する。
「ぺこーら、都会派なんですけど!?」
「トワも普通にここで練習したいんだけど……」
三人の意見は一致していた。
しかし、ブランカはまったく気にしていない。
「大丈夫だ! 楽しいぞ!」
「その『大丈夫』が一番信用できないんすよ!」
1. ジャングル到着
気がつけば三人はジャングルにいた。
木々が生い茂り、鳥の鳴き声が聞こえる。
遠くには川が流れ、自然豊かな景色が広がっていた。
「おお……」
トワが周囲を見渡す。
「意外と綺麗なところだね」
「確かに……」
スバルも少し感心していた。
「なんかこういうところ、ゲームのステージみたいっすね」
「ゲームの世界なんだけどね、ここ」
ぺこらが冷静に突っ込む。
そこへ、ブランカが大きな人形を抱えてやってきた。
「紹介しよう! ブランカちゃん人形だ!」
「…………」
三人は人形を見つめた。
「……何これ?」
トワが尋ねる。
「俺の友達だ!」
「人形っすよね?」
「友達だ!」
「いや、そこは否定しないんだ……」
ブランカは人形を地面に置いた。
「今日の特訓は、こいつを使う!」
「何をするんですか?」
スバルが尋ねる。
「まずは、こいつを避ける!」
ブランカが人形の背中を押した。
すると、人形が勢いよく転がってきた。
「うおおおおお!?」
スバルが飛び退く。
「ぺこっ!?」
ぺこらも慌てて避ける。
トワは横にステップして回避した。
人形はそのまま木に激突する。
「……なるほど」
トワが呟く。
「転がってくるものを避ける練習ってこと?」
「そうだ!」
ブランカが満面の笑みを浮かべる。
「だが、ただ避けるだけじゃないぞ!」
「まだ何かあるんですか?」
「次は三体だ!」
「増やすなぁ!!」
スバルの叫びがジャングルに響いた。
2. 三人の特訓
最初に挑戦したのはスバルだった。
「よし! こういうのは得意っすよ!」
ブランカちゃん人形が転がってくる。
スバルは横に避ける。
一体目、成功。
二体目も成功。
三体目が迫る。
「よし、これも──」
スバルは勢いよく跳んだ。
しかし、着地地点に二体目の人形が戻ってきていた。
「うわっ!」
足を取られ、派手に転倒。
「スバルー!」
「いってぇ……!」
ブランカが腕を組む。
「動きはいい! だが、周りを見ていない!」
「くっ……!」
次はぺこら。
「こんなの簡単ぺこ! ぺこーらの華麗な動きを見せてやるぺこ!」
人形が転がってくる。
ぺこらは右へ避ける。
二体目が来る。
左へ避ける。
三体目が来る。
ぺこらはその場でしゃがんだ。
人形は頭上を通過する。
「ふっふっふ! どうぺこ!」
しかし、四体目が背後から迫っていた。
「えっ?」
直撃。
「ぺぎゃああああ!!」
ぺこらは地面を転がった。
「後ろも見ような!」
ブランカの指摘が飛ぶ。
「分かってるぺこ!!」
最後はトワ。
トワは人形の動きをじっと観察していた。
転がる速度。
方向転換のタイミング。
人形同士の間隔。
(これ、ただ避けるだけじゃない。動きの周期を見れば……)
一体目。
横へ。
二体目。
一歩後ろへ。
三体目。
相手の軌道を見て、最小限の動きで回避。
そして四体目。
トワは人形の進行方向から外れ、後ろへ回り込んだ。
「おお!」
ブランカが声を上げる。
「いいぞ! その調子だ!」
トワは息を整えた。
「……なんとかできた」
「すごいじゃん、トワ!」
スバルが拍手する。
「ずるいぺこ! トワだけ上手いぺこ!」
「ぺこらもできるよ。ちゃんと見れば」
「見てるぺこ!」
「後ろから来たのに気づいてなかったじゃん」
「それは……人形が悪いぺこ!」
「人形のせいにするなよ!」
スバルが突っ込んだ。
3. ブランカの教え
一通りの特訓を終えた三人は、木陰で休憩していた。
ブランカが水を持ってくる。
「どうだ? 何か分かったか?」
「周りを見ること、っすかね」
スバルが答える。
「そうだ! 相手だけを見るな。相手の動きと、自分の位置を見るんだ」
ブランカは続けた。
「格闘技は、ただ殴るだけじゃない。距離、タイミング、相手の癖。全部が大事だ!」
トワは頷く。
「確かに。相手の動きを見てから反応するだけだと、間に合わないこともある」
「そう! だから予測するんだ!」
ぺこらは腕を組んだ。
「じゃあ、相手に予測させなければいいぺこ?」
「それも一つだ!」
「おお!」
ぺこらの目が輝く。
「ぺこーらの得意分野ぺこ!」
「ただし、適当に動くのとは違うぞ。相手の予測を外すためには、自分が何をしているか分かっていないといけない」
「……なるほどぺこ」
ぺこらは少し考え込んだ。
スバルも自分の拳を見つめる。
「じゃあ、スバルはどうすればいいんすか?」
「お前は身体能力が高い。だが、勢いだけで動いている。攻撃を出す前に、相手がどう動くか考えてみろ」
「……考えてから動く」
「そうだ!」
三人は、それぞれ自分の課題を理解し始めていた。
4. ブランカちゃん人形、まさかの反撃
「よし! 最後に実戦形式だ!」
ブランカが立ち上がる。
「えっ、まだあるんすか!?」
「もちろんだ!」
ブランカは人形を三体並べた。
「今度は三人で協力して避けるんだ!」
「協力?」
「そうだ! 一人で全部避ける必要はない。互いに声を掛け合って、全員で生き残れ!」
「……なるほど」
トワが頷く。
「誰かが見落としたところを、別の誰かがカバーするんだね」
「その通り!」
ブランカが人形を押す。
三体が一斉に動き出した。
「右から来るぺこ!」
「スバル、後ろ!」
「トワ、左空いてるっす!」
三人は声を掛け合いながら動く。
ぺこらが一体を誘導し、スバルが大きく避ける。
トワが空いたスペースを見つけ、二人に伝える。
「今! こっち!」
三人は同時に移動した。
人形が次々と通り過ぎていく。
「よし! 成功っす!」
「やったぺこ!」
「三人ならいけるね!」
しかし、その瞬間。
ブランカがニヤリと笑った。
「最後の一体だ!」
「え?」
木の陰から、巨大なブランカちゃん人形が飛び出してきた。
「「「でかっ!?」」」
三人が驚いた次の瞬間、人形は勢いよく転がってきた。
「逃げろおおおおお!!」
スバルが叫ぶ。
ぺこらは右へ。
トワは左へ。
スバルはその場で跳んだ。
しかし、巨大人形は三人の間を通り抜けるどころか、軌道を変えて追いかけてきた。
「なんで追尾してくるぺこ!?」
「ブランカ! これどういう仕組みなんすか!?」
「秘密だ!」
「秘密じゃないっすよ!!」
結局、三人は川に飛び込むことで難を逃れた。
水面から顔を出した三人は、揃ってブランカを睨んだ。
「……ブランカさん」
トワが静かに口を開く。
「はい!」
「これ、特訓ですよね?」
「もちろんだ!」
「途中から完全に遊んでませんでした?」
「楽しい方がいいだろ!」
「そういう問題じゃないぺこ!!」
5. 次なる課題
夕方。
三人はバトルハブへ戻ってきた。
身体は疲れ切っていたが、表情には少しだけ余裕が生まれていた。
「今日は疲れたっすね……」
「でも、ちょっと分かってきた気がするぺこ」
「うん。相手を見るだけじゃなくて、周りを見ることも大事なんだね」
そこへルークがやってきた。
「お疲れ。ブランカの特訓はどうだった?」
「もう二度と行きたくないっす」
「楽しかったぺこ!」
「ぺこら!?」
「いや、最後の巨大人形は許してないぺこ!」
ルークは笑った。
「まあ、いい経験になったなら何よりだ。明日は俺が基礎を教える」
「基礎って、何をするんですか?」
トワが尋ねる。
「まずはパンチとキック。ガード、投げ、そして距離の取り方だ」
「……地味っすね」
「地味だけど、一番大事だ」
ルークは真剣な表情で言った。
「レジェンドに行くような奴らは、基本が徹底してる。派手な技を覚える前に、まずは普通のことを普通にできるようになれ」
三人は黙って頷いた。
そのとき、背後から声がした。
「へえ。真面目にやってるじゃん」
振り返ると、ジュリが壁にもたれていた。
「トワ、また遊ぼうよ」
「……今度は負けないから」
「言うねぇ」
ジュリは笑う。
その隣にはジェイミーもいた。
「スバル、さっきの動きは悪くなかったよ。次はもう少し落ち着いて攻めてみな」
「次は絶対当てるっす!」
そして、ルークの後ろからぺこらを見ていた人物がいた。
「お前、面白い動きをするな」
「ん?」
振り返ったぺこらの前に立っていたのは、ケンだった。
「相手の意表を突くのは悪くない。だが、隙も多い」
「……誰ぺこ?」
「ケン・マスターズだ」
ぺこらはケンを見上げた。
「強いぺこ?」
「まあな」
ケンは口元を緩める。
「一度、相手してやろうか?」
ぺこらの目が輝いた。
「やるぺこ!!」
「おいおい、今日は休めって!」
スバルが止める。
しかし、ぺこらはもうケンの方を向いていた。
「次は勝つぺこ!」
ケンは笑った。
「いいぜ。楽しみにしてる」
三人の前に、少しずつ新しい道が見え始めていた。
ただし、レジェンドへの道はまだ遠い。
次回予告
第4話「ルークの基礎講座! そして兎田ぺこら、ケンに挑む!」
* スバル、攻め急ぐ癖を直せるのか?
* トワ、ジュリの変則的な蹴りに対抗する方法を見つけられるのか?
* ぺこら、ケンとの再戦で意外な才能を発揮する……?
三人の修行は、いよいよ本格化する。