No Side
「え〜入学早々だが、実力を測るために臨時講師と戦ってもらう。二人とも実力者だから胸を借りるつもりでいけ」
「「「「「いや、無理です」」」」」
軍事学校の教師の一人が放った言葉に。生徒全員が異議を唱えた。
「なんでだ?すでに二名ほど戦闘に入っているぞ?」
「「「「「え?」」」」」
教師が指差した方向には、臨時講師としてきた、綿月大和と八意永琳に向かって、綿月依姫と魔気華水星が対峙していた。
Side水星
「………いい加減にしなさい!水星!」
「なんで?」
「能力開花したのがバレたらここぞとばかりに使用して………お母さんそんな子に育てた覚えはないわよ!」
「誰がアンタの子だよ」
永琳の能力は、あらゆる薬を作る程度の能力。その能力で作った液体薬品を飛ばしてくるのだが………俺の水分子を操る程度の能力で水だけ取り出して、水に溶けた何らかの薬品に戻しているのだ。
水分子を取り出す過程で、投げられたときの勢いは消えてるからな、俺に届く前に地面に落ちる。
「いい加減にしなさい!」
「いいだろ…どんな戦い方したって自由なんだから」
「………そう、なら、本気でやっていいってことよね?」
「ん?」
「〈天網蜘網捕蝶の法〉」
「え?ちょっと!」
獲物を捕らえる為の網(レーザー)が天にも地にも巡らされる。容赦なさすぎるだろ、俺そんなに器用なことできないよ?
「起動〈神殿水門〉」
「物量で潰すなんて品がないわよ、水星」
「いや、薬しか使わない約束だろ?!」
「あら?何か言ったかしら?手加減はすると言ったけど、弾幕は使わないとは言ってないわよ?」
「そんなの嘘だ!」
Side依姫
「いや〜あっちは楽しそうだな、そう思わないか?依姫」
「お父様は能力使いませんよね?」
「使わん使わん。もちろん弾幕もな。八意くんのアレは相性が悪いだけだし、親子喧嘩だと思えばいい」
「そうですか、」
私は真剣、お父様は木刀それなのに、崩せる気もしない。霊刃〈纏〉霊力を物体に付与して強度を上げる、霊力操作の基礎であるわけだけど………真剣のほうが刃毀れを起こしてる………
「依姫、前にも言ったな。刃毀れすら己の恥だと思えと………道具の破損は、己れの未熟。霊力操作をものにすれば、木刀だろうと、木の枝だろうと、相手を穿つ刃となる」
「はい……」
No Side
「あんな感じだな」
「「「「「「できるか?!!!」」」」」」
「やる前から諦めてどうする、これから命をかける軍人になるんだぞ、格上だからってそんな否定から入るのは駄目だ。あの二人の献身に免じて今回は眼をつぶるが次弱音を吐いたら、原点だ」
「「「「「「はい……」」」」」」
依姫と水星の異常さに、全員呆気にとられていた。人は手の届かぬ、己が欲しい物を才とよび、それができるものを天才とする。
水星も自分を下げることはあるが、それは自己認識であり、周りから見れば十分天才の領域である。