とうとうバーに色がついて…なきそうです
試験の日から出久は道場で坐禅を組み続けてきた。
そこには受かるかどうかの不安を抱えており、リュウケンからは何度も痛打をもらうほどに気が乱れている。
「イズク、隣に座るよ」
「トキ兄さん……」
「イズクの悩む気持ち、焦る気持ちはよく分かる
だが今のお前は北斗孫家拳を継いだ身だ、例え合格でなくともヒーローになる道はあるのだ」
短い言葉だが、その励ましの言葉に心を落ち着ける。
そうだ北斗孫家拳を継いだ自分なら例え雄英高校に受からなくてもヒーローになれる。
トキの言葉を繰り返すと乱れた気は落ち着き、継承者に相応しいおおらかな気に満ち溢れていた。
場所は変わり雄英高校職員室。
そこでは激しい議論が繰り広げられていた。
「点数に精神性、A組に相応しいヒーローの逸材なのさ!」
「ですが校長、緑谷出久は無個性です
伸びしろがある分普通科に入れて成長を促すのが合理的かと?」
「何言ってんだい!出久坊はあの腕だよ!普通科にやるくらいならいっそ特別保険教員として迎えるよ!」
「それならB組が迎えます!あの胆力に精神性!ヒーローとして申し分無い!」
「それならサポート科に欲しい……あの拳法はサポート科に伝えるべきだ」
「えっと……なら……」
「んん〜?北斗神拳を使う小僧?これは経営科の我が領土にこそ迎えるぞ」
「「「「アミバ先生は黙ってて!」」」」
実力は十二分にある、そして精神性もヒーローに相応しい。
だが唯一無個性である、それだけがネックであった。
経営科であれば無個性でもヒーローを経営面から支えられるので問題にならない、サポート科であればヒーローを間近で支援できる。
だがヒーロー科に入れば無個性での差別や苦痛を味わうと、教員達は困っているのだ。
無個性差別。
それは根が深い問題であり、わかりやすく例えるなら四肢の欠損である。
それが普通の社会に溶け込めるかと言えば簡単にイエスとは言えない。
だが溶け込んでる者も居る、故にこうしてプロヒーローである教師達は悩んでいるのだ。
「俺の天才な手腕で教われば奴はすぐ様トップヒーローにすらなれるぞ」
経営科担当『天才ヒーローアミバ』
個性は『記憶』であり、一度見たものは忘れずに己のものと出来る天才なのだが……我が強すぎて曲も強いからとアングラヒーローのような扱いである。
「難航するねこれは!」
ネズミともオコジョともイタチとも区別がつかない謎の人物(獣?)である根津校長は悩んでいた。
「俺が面倒を見ます!これでいいだろ!」
そして声を荒げるのはB組担任予定のプロヒーロー『ブラドキング』であった。
熱い思いを胸に持つ彼は、出久の夢や理想そして実力や精神性を認めているからだ。
だからか、こんなにも後押ししようと声を荒げていた。
と言う理由でアミバは雄英高校の先生でした
まぁ、あの世界なら何かすると「凄い」とか「天才!」って褒めてくれるのでアミバの自尊心満たしまくりでヴィランには絶対にならないだろうなぁでこうなりました