三好義継の野望(休載)   作:鈴木颯手

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 今日で二話投稿しました。


義継の経過日記その一

 8月31日晴れ

 今日は主に兵器開発に力を入れた。既にわが軍では堺の商人に頼んで種子島の取引を独占している。おかげでわが軍の種子島は佑に1500を超えている。更に雑賀衆の指導のもと一部のものに種子島の訓練を行っている。これらは普通とは違い雑賀衆の先方を取り入れている。

 

 最近は大筒の開発も行っている。しかし俺は兵器については全くの無知なので南蛮人から高値で大筒の設計図を買った。すぐに職人に頼んで現在も開発中だ。織田軍上洛までには配備できるようにしたい。

 

 水軍面の強化も忘れていない。現在日ノ本の水軍では長距離運行には向いていない。それどころか南蛮船と比べるととてつもなくもろい。そこでこちらも南蛮人から設計図を高値で入手、または南蛮船の購入を行った。しかし、南蛮船の購入も設計図入手も上手く進んでいない。このことについては早急に取り掛かる必要がある。

 

 もちろん兵士の強化も行っている。最近上手く回り始めた兵農分離によって大量の兵士が一年中行動できるようになった。しかしすぐに劣勢になると逃げてしまう。そこらへんの整備が必要である。

 

 

 それと現在南近江の地域に巨大な砦を建設中である。ここは対織田家の京に入れない為の最後の砦として用いる。更に上手くいけばこの砦に大筒を配備することができ、防衛力も上がるだろう。万が一この砦が落ちた場合は勝龍寺城まで撤退することとなる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「ふう」

 

 今日行った兵器開発について一通り日記に書き終わり一息ついた。

 

 「今日はこんくらいにするか」

 

 そう言って俺は布団を敷いて寝た。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 夢を見た。

 

 どこかの花畑で大きくなった吉と再会する夢。しかし吉の姿は影が覆っていて見えない。それでも吉と分かった。

 

 次に見たのは吉が刀を持って俺に襲い掛かってくる夢だ。それに対し、俺は前に土御門久脩からもらった刀「鬼刀」で防ぐ。一撃二激と刀を交える。

 

 そしてついに俺の刃が吉の刀をはじき遠くにやる。それを見た俺は一気に吉の心臓に突き刺した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「・・・夢だったか」

 

 朝。俺は悪夢から目を醒ました。酷いものあった。出来る事ならあんな夢は二度と見たくない。

 

 「俺が吉と争う、か」

 

 俺は吉は今何してるのかなと思いながら、朝日を見つめた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「・・・嫌な夢を見たわ」

 

 稲葉山城の私室で寝ていた織田家当主・織田信奈は悪夢にうなされて目を醒ました。既に日は登り、一部のものは仕事準備にかかっている。

 

 「何であんな夢を見たのかしら?」

 

 それは昔堺で出会った不思議な少年。三好家の重臣の息子と名乗ったその少年と見知らぬ花畑で再会するもの。そこまでは良かった。私を理解してくれた父上ですら答えられなかった疑問をパパッと答えて見せた。私はその時この子と一緒に日ノ本を統一したらきっといい国が出来るだろうなと思った。もちろんそれだけでは終わらない。

 

 いつか南蛮船に負けない船を作って世界を隅々まで見て回る事。その時は六に万千代、犬千代に光秀、そして良晴と熊王丸みんなで見て回りたい。そう強く思った。

 

 そのためには来週の上洛戦で勝たなくてはいけない。幸い光秀の助言で大義名分は手に入れたし、浅井とも同盟できた。さらに‘今孔明‘と呼ばれている竹中半兵衛を登用できた。

 

 ワタシの上洛を阻んでくる大名も三好と六角だけだ。しかしその二人は全くと言っていいほど連携してない。ゆえに各個撃破できる。三好も重臣の松永久秀に裏切られてその対応で手いっぱいの筈今この機を逃すわけにはいかない。

 

 「・・・三好家と戦う事になったら熊王丸とも戦わなくちゃいけないのよね」

 

 自分以外に誰も居ない私室で信奈はポツリとつぶやいた。その問いに答えてくれるものはいない。

 

 「覚悟を決めなきゃね・・・」

 

 その声は何処となく力が入って居ないようだった。




 次でいよいよ上洛戦です。勝つのは義継か?信奈か?こうご期待下さい。
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