「『大東亜共栄圏』て太平洋戦争中に日本が資源が欲しくて攻めた時に言った言葉だよな」
良晴は戸惑いながらも言う。
「そうであり違うと言える。元々白色人種を追い出すのが本当の目的だった。しかし敗戦後にアメリカが自分の都合のいいように仕立て上げたのだよ」
「???どういうことだ?」
はあ、と俺はため息をつく。
「順を追って説明していくぞ。白色人種によってアジアはひどい扱いを受けて来た。それを救うべく動いたのが大日本帝国だ。最初のうちは東南アジアをあっという間に解放していったよ。そしてその時に帝国はアジアの民に白色人種に抗える力と技術を提供した。結果東南アジアの国々は独立できたんだ。もし帝国が戦わなければアジアの植民地はアフリカ同様平成になるまで独立できなかったからだろう」
「でも独立できたのは皇民化政策によって鍛えられていたからじゃないのか?もちろん従わない奴は皆殺しにしていたんだろうし」
「はあ、良晴。お前はもっとまともな本を読むべきだな。戦時中帝国は無用な殺生はしなかった。その事は東南アジアの国々の教科書にしっかり書いてある。むしろ人助けをしてたくさんの人に慕われていた。パラオについて知っているか?ドイツが第一次世界大戦で敗れた時に帝国の統治下に入った。その時のパラオは白色人種がパラオの民から奪えるだけ奪って何も与えなかった。嫌与えたのは絶望くらいか。しかし帝国の統治下になったら帝国は人々に熱心に教育を施し、住環境整備とともに多数の学校や病院を建設したんだ。これによってパラオの民の生活は改善し、人口が2万人から5万人に増えたんだ」
「でも太平洋戦争で基地として使うためだったんじゃないのか?」
「あほいえ。大東亜戦争は元々おこらなかった物だ。白色人種が自分たちが優位に立ちたいから帝国を戦わせようとしたんだ」
「そ、そうなのか」
「ああそれだけじゃない。東南アジアの国々でそう言う事がたくさんある。そもそも東南アジアの国々は殆どが親日派だ。その理由のほとんどが大東亜戦争で助けてくれたからなんだ」
「そんな風になっているとはな。知らなかったよ」
「知ろうとしなかっただけだろ。知ろうと思えば面白いほどに出てくるぞ」
そう言うと俺は良晴を睨み付ける。
「この世界でも白色人種が数多くの植民地支配をしている。俺は日ノ本をすぐに統一し、東南アジアのみならず、アフリカ、南北アメリカからも白色人種から解放させる。それが俺の夢だ」
「そ、そんなことができるのか?」
「出来るかできないか、じゃない。やるかやらないか、だ。信康」
「はっ!」
俺が呼ぶと信康が入って来る。
「良晴を連れて行け」
「分かりました」
そう言って信康は良晴を立たせる。
「最後に言っておく」
連れて行かれ様としていた良晴に俺は声をかける。
「俺の夢は世界のためのもの。個人の考えで動くうつけ姫に俺は負けない、負けるわけにはいかないんだよ」
そう言って俺は城の中へ入って行く。
翌日俺は長逸に一週間の休暇を命じた。その間は岩成友通が代わりに指揮を取る事になった。
相良良晴は兄の十河存保が護送して勢田城に送った。いつまでも最前線の城に入れとくのは危険と判断したためである。
俺は友通に織田家の事を頼んで2万の兵とともに大和辰一城に入った。大和を掌握しつつある松永久秀を打つためである。
俺は辰一城で対松永戦線の総大将政康とともに兵を集め3万2000になっていた。対する松永勢は2万。
「殿、現在松永は信貴山城に籠っているとのことです」
辰一城で開かれた軍議で政康が発言する。
「信貴山城は堅牢な城です。攻めにくいかと」
安宅信康の続く。
「松永勢2万に対し、我らは3万200。城を囲むことも出来ません。いかがいたしますか?」
「取りあえず摂津方面からの援軍が来るまで西宮城で様子を見る。全員準備せよ」
はっ!と平伏してから各々が準備にかかる。
翌日俺は信貴山城の目と鼻の先にある西宮城に入城する。
西宮城に入城してから一週間後三好軍は5万8000にまで膨れ上がり裏切りなどで兵士が減った松永勢1万200がこもる信貴山城を包囲したのであった。