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10歳になった。その間に俺は色々な事を学んだ。
姫武将。これが一番驚いた。何で女の子が戦場で戦うんだよ。しかも男よりも強い姫武将とかがたくさんいるし。三好はそういうことはない。今のところ全員男だ。・・・まあ、むさくるしい男ばかりよりはいいか。
続いて歴史の速さ。既に長慶さまが畿内掌握してるし。早すぎでしょ。
次が色々な矛盾。隣の播磨なんか小大名しかいねぇし。赤松とか官兵衛のもと主の小寺家もいねぇんだよ。別所はいたけど。
それにそれに、本猫寺ってなんだよ。本猫寺って。本願寺の間違いじゃねぇの。何で猫まつってんだよ。
・・・まあ、猫は好きだし今度行ってみようかな。
そう言うことがあり、あっという間に年月は流れたのだ。
今俺は十河家の本拠地で暮らしている。重臣の城なのに何ともパッとしない。兄の存保は「俺が当主になったら絶対改築して勝瑞城(三好家の本拠地)よりすごい城にしてやるんじゃぁ!」と言っていたっけ。でも兄よ、家臣が当主よりいい城に住むのはどうかと思うぞ。因みにあにはこのとき15歳だ。
「は~、暇だな~」
十河城の本丸館で俺はゴロゴロしていた。前は「そんな暇があるなら少しは勉強したらどうですか」とか言われたから覚えてるかぎりで孫子の教えを言って黙らせた。それ以来おれに勉強しろとは言われなくなった。
「何かないかな~」
部屋の中をごろごろと一周する。その時ちょうど父である十河一存が入って来た。
「あっ、ちちうえ。何かないですか?」
「はははっ!今日も元気だな熊王丸よ!」
この元気なおっさんがこの時代の父親である十河一存です。見た目からしてすごいですよ。なんと180ごえなんですよ。この時代って175くらいが平均だから高いんですよ。
それとめっちゃパワフルなんですよ。細かい事なんて気にしない。でも戦場では指揮も出来て自ら前線に立ったりと色んな意味で規格外の人です。
まあ、俺の予想だとそろそろぽっくり行くと思うんですけど。
そんなことより俺はあることを言った。
「父上。堺に行ってみたいです」
堺。それは日ノ本でも例外と言える街である。ここでは金がものをいう。大名も百姓も金が持っている奴がここでは偉いのだ。もちろんその為に日ノ本じゅうからいろいろなものが売られている。俺は一度でいいから行ってみたいと思っていたのだ。
「ほほう!さかいとな?はははっ!熊王丸!そなたは運がいいな!実は今から堺に行こうと思ってお主を呼びに来たのだ!」
「本当ですか!すぐに準備します!」
俺は嬉しくてスキップしながら自室に戻った。え?さっきの部屋は誰のかって?・・・誰のだっけ?まあ、いいべ。おれは堺の事に胸を膨らませるのであった。