三好義継の野望(休載)   作:鈴木颯手

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 意外と進みました。


にゃむにゃみにゃぶつ、にゃー、にゃー、にゃー

 「義継様ご無事でしたか!」

 

 『甲斐の虎』武田信玄宣戦布告の報を受け急ぎ防衛のため観音寺城へと向かった三好軍2万は無事入場することが出来た。

 

 観音寺城に入城すると城主を任せていた岩成友通が出迎えてくれた。友通と会うのは『勢田城攻防戦』以来だ。

 

 「すまないな友通。心配を掛けた」

 

 「そんな謝る必要はありませんよ。何せ五体満足で健康な姿が見れたのですから」

 

 そう言って笑う友通に俺は少しだけ笑うことが出来た。

 

 「それより本猫寺をこちら側に引き込んだのは本当だったのですな。おかげで助かりました」

 

 「礼なら本猫寺に言ってくれ」

 

 観音寺城は織田軍5万に包囲されていたのだが本猫寺の門徒による奇襲により今は撤退していたため難なく入城することが出来たのだ。

 

 本猫寺は他にも各地で一揆をおこし織田領では近江、伊勢、、お隣の三河で一揆が起こりその鎮圧に奮闘していた。

 

 更に本猫寺の呼びかけにより伊予に進出していた毛利軍も和睦を結び伊予から撤退したため河野家はあっという間に蹂躙された。元々毛利家が介入してこなければ雑賀衆が出向くまでもなくいよは平定されていたのだ。

 

 「しかし近江には門徒の数が多いですな」

 

 「確かにな」

 

 義継は友通の言葉に同意しながらある方向を見ている。

 

 その視線の先には、

 

 「にゃむにゃみにゃぶつ、にゃむにゃみにゃぶつ」

 

 「にゃむにゃみにゃ、にゃむにゃみにゃー」

 

 「にゃー、にゃー、にゃー」

 

 猫の様な奇声を上げている本猫寺の門徒たちがいた。

 

 そのほとんどが女の子で(男が猫の奇声を上げている姿はすごくおかしいと思う)猫耳猫しっぽを付けて元気いっぱいに叫んでいた。

 

 「何とかなりませんかね。城に入ってからずっとあの調子で・・・。夜も騒いでいるので寝不足になるものが続出しておりこのままでは・・・」

 

 そう言う友通も少し眠そうだった。

 

 というかみんな元気だな、と考えていると門徒は義継に気付いたのか色々な声を上げながら近づいて来た。

 

 途中俺と門徒の間にいた兵が門徒に「邪魔よっ!」と言われて宙に舞うのを目撃した。

 

 ・・・怖っ!

 

 「義継様よ!猫好きの義継様よ!」

 

 「義継様!一緒に猫をめでましょう!」

 

 「義継様!義継様!義継様!」

 

 「にゃー、にゃー、にゃー」

 

 どうやらけんにょが何かを門徒たちに吹き込んだらしく俺の顔を見るなり近づいて来た。

 

 その様子にビビった友通ら家臣は一部吹き飛ばされながら安全圏に撤退していた。

 

 ・・・薄情者!

 

 「ス、すまないがこれから武田との戦に向けて準備しなければいけないんだ。気持ちだけ受け取っておくよ」

 

 あまりの勢いにたじたじに言うと解ってくれたのか門徒たちは納得して戻ってくれた。

 

 「義継様、人気者ですな」

 

 「反面世の男どもを敵に回しましたぞ」

 

 安全圏に無事撤退した荒木村重と池田勝正が近づきながら言ってくる。

 

 「勝手に来ただけだろ」

 

 「確かにそうですが世が世なら『リア充め、爆発しろ!』と言われかねませんよ?」

 

 「いつの話だ、いつの」

 

 「まあそれより早く城に入りましょうよ」

 

 「話振ったのお前だよね!?まあいいけど」

 

 そう言って俺らは城の中に入って行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「それではこれより軍議を始める」

 

 大体の重臣が集まったので義継は軍議を始めた。

 

 「今の問題はただ一つ。武田信玄の対処についてだ。恐らく信玄の出して来る軍勢は2万五千から4万の間と推測される。こちらは5万だが相手は武田信玄だ。油断は出来ない」

 

 俺の言葉に何名かがうんうんと頷く。武田信玄は誰もが知る戦上手だ。信玄が大敗したのはほとんどないと言われている。

 

 「特に問題なのがあいつらの騎馬隊だ。六角殿の伊賀者の報告によれば南蛮よりデカい馬を買いそろえて飼育しているらしい」

 

 諸説あるが武田信玄の騎馬隊はそれほど強くなかったと言われている。しかしここは俺の知る戦国時代ではない。故に前世の知識はすでに頼っていない。そもそも三好を織田軍が倒せなかった時点でここは俺の知る戦国時代ではない。

 

 だから騎馬隊はかなり強いとみていいだろう。

 

 「殿宜しいですか?」

 

 友通が声を掛けてきた。

 

 「何だ?」

 

 「騎馬隊の攻略で案があります」

 

 「ほう、一体どんなものだ?」

 

 「いやなに、梁山泊のものたちの策を借りるのですよ」

 

 「梁山泊というと連環馬・・・なるほど」

 

 友通のいいたい事が分かり義継はかすかに口を上げる。

 

 「確かにあの策なら武田にも通用するが・・・連環馬と違って沈まない。やはりそこは策で固めるか」

 

 策を考えた義継は友通に顔を向けた。

 

 「友通、おかげで何とか戦えそうだ」

 

 「いえ、お役に立てたのなら」

 

 「後はタイミングと時期と信玄が策にはまるかだな」

 

 「そこは他にも策を練っておくべきかと」

 

 「そうだな。で、次だが・・・」

 

 その後は遅くまで軍議が続き大体の戦略が出来たのは日付が変わってだいぶたった時だった。

 

 三好軍と門徒衆は策にのっとって準備を進めそして一か月後。

 

 観音寺城より少し離れた所に「風林火山」の旗印がはためいていた。

 

 決戦の時は近い。

 




 すいません。かなり強引な感じになりました。

 次はキャラ紹介をやってから信玄との決戦となります。

 これからも「三好義継の野望」をよろしくお願いいたします。
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