三好義継の野望(休載)   作:鈴木颯手

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 原作の前久は変な風に腹黒かったのでこの作品では「平和の為に動いている」という風にしました。実際関東平定では自ら出て頑張ったしね。


義継「信康のいう通り将軍襲撃は近い」

麻呂の名は近衛前久でおじゃる。麻呂の夢は藤原家を再興し、武家を従えて平和な世をつくることでおじゃる。

 

 上杉謙信が上洛したときはともに盃を交して盟約を結んだでおじゃる。謙信を従えさせた麻呂は関東を上杉のもと一つにするためにいろいろ手を回してきたでおじゃる。結局関東平定はいまだになっておらぬが。

 

 あんまりやり過ぎて今度はお金が無くなってしまったでおじゃる。なので御所の修理代として各地の大名に書状を送ったがあまりの額に門前払いされてしまったでおじゃる。

 

 麻呂の使者を追い返すとは何事じゃ!と最初は怒っておったでおじゃるがさすがに五万貫をささっと出せる大名はいないでおじゃる。足利家も金は出していないが京の都の修理を行っておるため金を出せとは言えないでおじゃる。

 

 そこで三好家に出してもらうことにしたのだ。最初からそうすればよかったのでおじゃるが麻呂は反三好家のものと深くかかわっていたので言えなかったでおじゃる。

 

 しかし、今は反三好筆頭の足利将軍家が三好と和睦した事で少なくとも敵同士ではなくなったのでおじゃる。

 

 そして麻呂は「三日のうちに五万貫を用意するのでおじゃる」と無理難題を押し付けたのでおじゃる。

 

 本当に持ってきたならそれでよし。持って来なければ朝敵とみなして反三好のものたちが動きやすいようにするのでおじゃる。

 

 まあ、結果はちゃんと持って来たのでおじゃる。予定通りに持って来たので少し驚いてしまったのでおじゃるがもっと驚いたのが義継の次の言葉でおじゃる。

 

 「もしもよろしければ我ら三好が上杉謙信殿の関東平定の協力をしましょう」

 

 こやつは一体どこまで知り尽くしておるのじゃ。麻呂はこの言葉を聞いて失神しそうになったでおじゃる。

 

 しかもさらに言ってきたでおじゃる。

 

 「もちろんタダでとは言いません。我らは近いうちに将軍を襲います。その時に我らに味方してくれれば、いくらでも協力しましょう」

 

 麻呂にとっても悪い話ではないのでおじゃる。足利家と縁を切ることになるが三好家の方がどれにおいても上なのでおじゃる。反三好の連中も筆頭の足利家が消えれば無能と化すのでおじゃる。

 

 「・・・すぐには返答できぬでおじゃる。今日の所は帰られよ」

 

 関白らしからぬ態度であったがこのことについて考えたい麻呂は義継一行を帰したのでおじゃる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 やまと御所を後にした俺は今日の街の茶屋で一休みしていた。

 

 別々にだんごを注文していく。明らかに兄上の注文量が多い気がするのだが。

 

 しばらくして山盛りに盛られた団子が来た。因みにあれすべて兄の注文した奴だ。頼みすぎだろ。

 

 その後俺と信康の頼んだ団子が来た。うん、やっぱり兄上の量は多い。

 

 「しかし驚きましたよ」

 

 団子を頬張りながら信康が言う。その隣では兄上が二本いっぺんに食べている。

 

 「?何がだい」

 

 「関白殿下の徴収が上杉謙信の関東平定の為の資金だと言うことを見破ったことについてですよ」

 

 「ん?ああ、その事ね」

 

 おれは言葉に詰まった。まさか前の体の時に調べたというわけにもいかないし、適当にはぐらかすか。

 

 「言えないな」

 

 「そうですか」

 

 信康はそれ以上言おうとはしなかった。た、助かった~。

 

 「しかし、兄上。先ほどの言葉通りならいよいよですか?」

 

 「なに!?遂にきたのか!?」

 

 「十河殿は黙って団子でも食べていてください」

 

 「お、おう」

 

 兄上が負けた!?俺は心の中でへこみながら団子を頬張っている兄上に同情した。信康は俺の事になると周りが見えなくなるのだ。今日はまだいい方だがこの前なんかたまたま通りかかった通りで子供が俺の悪口を言っていたらしい。その後そいつらは変死体で発見されたそうだ。ある程度知っていた俺は恐怖しか感じなかった。

 

 「まあ、少しそれたが確かに信康のいう通り将軍襲撃は近い。今回だって京の都の地形を把握するためのようなものだ。二人ともしっかり把握するんだぞ」

 

 「「はっ!」」

 

 将軍襲撃は近い。




 多分将軍襲撃は次くらいになると思います。これからも「三好義継の野望」をお願いいたします。
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