どうも。流刃若火なんてトリプルSレア斬魄刀を貰っておきながらあっさりと負けた雛森ちゃんこと、私です。でもまぁ相手が山爺と氷輪丸なら仕方ないですよね?氷雪系最強の斬魄刀と死神のトップに君臨している山爺というコンビ相手に、死神歴半日の小娘が勝つなんてどう足掻いても想像出来ないし。
(多分私が流刃若火を選んだから、釣り合いをとるために氷輪丸が選ばれたんだろうな…あれ?そうなると原作の持ち主のシロちゃんは?)
元々、流刃若火は山爺の斬魄刀だ。それを私が取り上げた結果、その穴埋めにシロちゃんの氷輪丸が使われたのならその結果は?
(普通に考えれば、浮いた桃ちゃんの斬魄刀──『飛梅』が更にその穴埋めに使われるだろうけど…最悪シロちゃんの存在そのものがなかったことになってるんじゃ…)
まさかの原作メインキャラの1人が退場の危機という事態に私が戦々恐々としていると、「…おい。聞いてんのか、ガキ」と、正面に座るもう1人の原作キャラから声がかかる。
「…あぁ、ごめんなさい。少しぼーっとしちゃって…お話、なんでしたっけ…?(ごめんねシロちゃん!もし生きて出会えたら、うんと甘やかしてあげるから!)」
心の中でそう誓い、今は目の前のことに集中しようと意識を切り替える。
「…ったく。俺の次はてめーかよ。まぁ昨日の今日だ。総隊長の氷輪丸から受けたダメージが抜けてねぇのか?」
「いえ、それはもうすっかり。すごいですね、卯ノ花さんて」
「当たり前だろ。伊達に四番隊の隊長張って訳じゃねーんだよ、あの人も」
私の言葉に呆れたような顔でそう答える一角に、もう何度目かの曖昧な笑みを浮かべて「ですよね」と返す。
昨日山爺は、意識を失って拘束された私をさっさと牢屋にぶち込まず、何故か卯ノ花さんを直々に呼びつけて理由も告げずに治療させたらしい。まぁ氷輪丸の拘束による凍傷やら何やらで、私のかわいい雛森ちゃんボディは結構ボロボロだったらしいので、それはそれで大変ありがたかったのだけれど。
あ、ちなみに乙女の尊厳はこの時に守りきったよ!『体が冷たくて…』って儚げに卯ノ花さんに言ってみたら『まぁ…』と若干可哀想に見られた後、あっさりとトイレの許可が降りた。
あれは多分、山爺に対して『これだから男は…』みたいなアレな感情が乗った声だ。原作知識で卯ノ花さんの過去を知っている身としては少し…いや、かなり怖かったことはここだけの話。
「それにしてもあの氷の龍…氷輪丸、ですか。あれがあのおじいさんの刀の能力なんですか?」
「まぁな。ってか知らねーのかよ?そっちの方が驚きなんだが」
「気づいたらここにいたので…」
「あー着いた直後なのか…にしてはおかしな場所にいたが」
「そうなんですか?」
「普通は流魂街に流れ着くんだよ。最初はな」