遊戯王 ルーキー・ライズ   作:毘沙死狂騒曲

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プロローグ

遊戯王デュエルモンスターズ。それは極限のリアルとスリルを体感できる究極の対戦カードゲーム。今やデュエルモンスターズは世界経済や国際情勢をも動かす一種のビジネスツールともいえる。

そして数多くのプロデュエリストを生み出してきたデュエルアカデミア。

常に最先端の技術とデュエルの情報を取り入れて最新の教育をしている最高峰。

そんなデュエルアカデミアの合格発表の場に、今まで全くと言っていいほどデュエルに触れてこなかった男である俺、千条 遊覇は足を運んでいた。

 

 

遊覇「よかった…合格してる…!諦めなくて本当に良かった!これでようやく一歩目だ…!」

 

 

俺は自分の試験番号が合格番号欄に載っているのを確認してガッツポーズをする。

そんな俺を見て邪悪な笑みを浮かべている青い制服を着た上級生が複数…

 

 

上級生A「ケケケッ見ろよ、アイツらデュエルアカデミアのこと何もわかっちゃいねぇ。」

 

 

上級生B「入学そのものはパーでもできるが生き残ることは初代ゲートガーディアン3体並べるよりも難しいってことをこの俺様が教えてやる。」

 

 

俺が喜びでヘナヘナしてると上級生の1人に話しかけられる。

 

 

ケンヨウ「よぉ~う新入生。俺はデュエルアカデミア2年、ドレッドブル―生のケンヨウってもんだ。歓迎するぜェ新入生!お前みたいに生意気そうな奴が大好きでね…ちょっくら俺とデュエルしてもらおうか!」

 

 

ケンヨウと名乗る上級生が現れると、周りの人たちがザワザワする。

 

 

モブA「おい…ケンヨウって…」

 

 

モブB「あぁ。ドレッドブル―の2年生の中でもかなり悪辣な生徒で有名な…」

 

 

モブC「早速新入生いびりか…」

 

 

遊覇「デュエルだな?いいぜ!」

 

 

俺はそんなことも聞かずにデュエルを承諾する。

 

 

ケンヨウ「俺様のメタやりまくりデッキでこのアカデミアの厳しさを教えてy(殴

 

 

ケンヨウが喋ってる最中に俺は強く握った拳をケンヨウの顔面にめり込ませる。

 

 

ケンヨウ「アバババッ!?」

 

 

遊覇「おい…デュエルしろよ。へへっこれからよろしく、先輩♪」

 

 

これが、俺のスタートだった。

それから数時間後、俺は囚人服のような制服を着て檻のような部屋にいた。

 

 

遊覇「檻の中、臭い部屋、縞々の囚人服!ここから俺、千条遊覇の素晴らしい学園生活が始まる…ッ訳ねぇだろ俺なんでこんなところにいるんだよッ!」

 

 

(一人ノリツッコみだ…)

 

 

(一人ノリツッコみしてる奴初めて見た…)

 

 

その後、俺と同じ部屋にいた2人は檻の中から出されて大広間に連れてこられていた。

その場には俺以外にも囚人服を着たガラの悪そうな生徒がたくさん立っている。

すると、奥からごりっごりにガタイのいいおっさんがやってきて、台の上に上った。

 

 

ファロン「初めまして新入生諸君。私はこの寮の責任者、ファロンという者だ。アカデミアを志望した諸君なら知ってると思うがここには3つのクラスがある。一つ目は「イレイザーレッド」、新入生は基本的にここからスタートする。二つ目は「ドレッドブル―」、2,3年生の多くはこのクラスだ。最後に「アバターイエロー」、プロに匹敵する実力者が集まるクラスだ。」

 

 

遊覇「あれ?じゃあなんで4つ目のクラスが…?」

 

 

ファロン「本来アカデミアにはこの3つの寮しか存在しない。しかし今の君たちはこの第四の特別寮「ヌヴィアホワイト」にいる…その理由がわかるかぁ!このできそこない共がぁ!!」

 

 

急に飛んできたファロンの怒声に俺は驚く。

 

 

ファロン「この寮はなァ!早い話隔離施設なんだよォ!問題児共を集めたゴミだめなんだよォ!分かるかクズ共カス共ォ!!1年2年3年問わずクズ共集めた肥溜めなんだよォ!」

 

 

遊覇(さ、最低の演説だ…)

 

 

ファロン「初日から女子生徒にナンパしたクズやァ!」

 

 

ファロンがそういうと俺と同じ檻にいた金髪の男子生徒が誤魔化すように咳ごむ。

 

 

「アー!ゴホゴホゴホゴホ!!」

 

 

ファロン「合格発表の場で上級生を殴り倒したクズまでいる‼」

 

 

遊覇「そいつは酷いろくでなしだな。」

 

 

ファロン「しかぁし!!そんなクズの貴様らにセカンドチャンスを与えてやる!これよりこの場は戦場と化す。覚悟せよ!」

 

 

サングラスを着けたリーゼント髪の職員が、生徒たちに星型のチップを配り始めた。

 

 

ファロン「今から1人に3つずつ配る物…スターチップだが、それが貴様らのライフラインだ。このスターチップは5つに達した時点でイレイザーレッドへの昇格が許される。つまりここからの解放というわけだ。まずはそこを目標にするがいい。」

 

 

遊覇「つまりこれを賭けてデュエルしろってことか…」

 

 

ファロン「また、生徒以外にも教職員やゲストのデュエリストもスターチップを所持している。彼らは強いが、勝てばより多くのスターチップ獲得が見込めるだろう。私の話は以上だッ!これよりデュエルをスタートするッ!」

 

 

虎鉄「な~んや、けったいな説明やったけどようするに勝てばええんやろ?この兵藤虎鉄、女癖は悪いが手癖はもっと悪いで~?」

 

 

典太「明言はしなかったけどスターチップを多く集めればイレイザーレッド以上も狙えそうな口ぶりだったね…よし、僕、壇典太もやるぞ!」

 

 

こうしてヌヴィアホワイト脱却のためのデュエルがスタートした。

 

 

遊覇「うん…めんどいな。たしか教職員やゲストに勝てば多くスターチップが貰えるんだっけ?つまりそいつらを倒せば即勝ち抜けじゃん。よ~し、早速やるか。俄然燃えてきたぜ!」

 

 

そうと決まると俺は相手を選び始める。

できる限り強い奴らの中の弱そうな奴とやりたいからな。

 

 

遊覇「う~ん、どこかにいい感じの相手はいないかな~?」

 

 

俺がキョロキョロしてると騒がしい箇所を見つける。

 

 

女の子「やめてくださいーっ!大切なカードなんですーっ!」

 

 

遊覇「へぇ…こりゃ丁度よさそうだな。」

 

 

見に行くと、ツインテールの女の子が泣き崩れており、その目の前には胡散臭い顔をした眼鏡の男が執拗にカードを踏みつけていた。

 

 

「こんなッ!ゴミみたいな紙束でッ!このボクとデュエルだなんて100年早いんだよ雑魚女ッ!」

 

 

女の子「おばあちゃんに貰った『占い魔女』のカードが…」

 

 

それを聞いた周りのチンピラっぽい奴らが嘲笑する。

 

 

モブA「『占い魔女』~?ろくに戦えもしないザコカードじゃねぇか~」

 

 

モブB「この女そんなカード使ってたのかよ。」

 

 

女の子「うぅ…おばあちゃん…」

 

 

我慢できなかった俺はその場にいたチンピラ共を殴り飛ばす。

 

 

遊覇「オラァ!」

 

 

バコォ!

 

 

遊覇「女1人に男が複数寄ってたかってダセェんだよお前ら。どうせなら…俺が相手してやるぜ!」

 

 

俺がチンピラの1人を投げ飛ばすと、いつの間にかいた仮面を付けた無重力ヘアの男が受け止めた。

 

 

「悪くない提案だな。ただし…デュエリストならデュエルでケリを付けろ。」

 

 

遊覇「今のを受け止めるたぁ…中々にデキる奴だな。」

 

 

「柔道の試合に剣道で乗り込んで俺は強いと言ってもただの愚か者だろう?」

 

 

遊覇「確かにアンタの言う通りだな。アンタ、名は?」

 

 

俺が聞くと仮面の男は両腕を広げてクルクルと回転し、ピタッと止まった。

 

 

マスカレイド「運命の掌の中で踊り続ける仮面、マスカレイドとでも呼んでもらおうか。」

 

 

遊覇「よーしそれじゃ仮面のお兄さんに免じてデザートに取っておいた事の発端であるコイツとデュエルしてやるぜ。それで文句あるまい。」

 

 

俺がそういうと女の子がオロオロとした様子でこっちに来る。

 

 

女の子「あっ、そ、その人は…」

 

 

遊覇「ん、どうした?『占い魔女』使いちゃん。」

 

 

「ヒョーヒョッヒョッヒョ。バカだな~よりによってこのボクとデュエル?」

 

 

虎鉄「おい嘘やろ…なんであいつがここにおんのや…!?」

 

 

女の子「あの人は多分…今回参加してるゲストの中では最強だと思います…」

 

 

遊覇「え、そうなの?」

 

 

女の子「あの人は元日本チャンプのプロデュエリスト、インセクトマスター羽蝶…!」

 

 

羽蝶「ヒョヒョヒョ!随分とボクも舐められたもんだな~!」

 

 

遊覇「…え?」

 

 

そんなこんなで元日本チャンプと俺のデュエルが始まってしまった。

 

 

遊覇「クッ…!」

 

LP:3250

手札4枚

フィールド:ブラック・マジシャン 伏せ1

墓地3枚

 

 

羽蝶「ヒョヒョヒョ!せっかくの『ブラック・マジシャン』もお前みたいな奴か使うんじゃただの雑魚だな。」

 

LP:7000

手札3枚

フィールド:ヴァリュアブル・アーマー 火器付機甲虫鎧

墓地5枚

 

 

羽蝶「このまま終わらせてやるよ!『火器付機甲虫鎧』でパワーアップした『ヴァリュアブル・アーマー』で『ブラック・マジシャン』を攻撃!ヴァリュアブル・サイズ!」

 

 

遊覇「グァァァァ!!」LP:3250→2700

 

 

羽蝶「これで終わりだと思うなよ!さらにメイン2で『火炎地獄』を発動!お前に1000!ボクに500のダメージだ!」LP:7000→6500

 

 

遊覇「おわぁぁぁ!?」LP:2700→1700

 

 

羽蝶「さらに発動!『波動キャノン』!ボクはこれでターンエンド。精々足掻けよ。ヒョヒョヒョ!」

 

LP:6500

手札1枚

フィールド:ヴァリュアブル・アーマー 火器付機甲虫鎧、波動キャノン

墓地6枚

 

 

遊覇「ハァ…ハァ…諦めるかよ、ドロー!へッ!俺はまず手札を1枚墓地に送って『黒魔女ディアベルスター』を特殊召喚!その効果でデッキから『死の罪宝ールシエラ』をセット!続いてさっきのターンにセットしておいた速攻魔法、『黒魔導のカーテン』を発動!デッキから『ブラック・マジシャン・ガール』を特殊召喚!さらに『黒魔導のカーテン』の効果でデッキから『黒・爆・裂・破・魔・導』を手札に加える。」

 

 

ディアベルスター『ようやく私の出番か!』

 

 

ブラック・マジシャン・ガール『あれれ?お師匠様は~?』

 

 

いつからかは忘れたが、俺の持ってるデッキのモンスターの一部はカードの精霊という存在らしくて俺と意思疎通ができる。

 

 

羽蝶「だが『 ブラック・マジシャン・ガール』だけじゃその魔法は発動できないぞ!」

 

 

遊覇「んなことは分かってる。そこでこれだ!『死者蘇生』!墓地の『ブラック・マジシャン』を特殊召喚!」

 

 

羽蝶「ヒョヒョヒョッ!?」

 

 

遊覇「これで条件はクリアだ!俺は『黒・爆・裂・破・魔・導』を発動!お前のフィールドのカードをすべて破壊する!」

 

 

羽蝶「ヒョヒョヒョオォォォォ!?」

 

 

遊覇「これで終わりだ。バトルフェイズ!まずは『ディアベルスター』で直接攻撃!ルシエラル・ロア!」

 

 

ディアベルスター『オラよッ!』

 

 

羽蝶「ガァッ!?」LP:6500→4000

 

 

遊覇「続いて『ブラック・マジシャン・ガール』で直接攻撃!ブラック・バーニング!」

 

 

羽蝶「あべしっ!?」LP:4000→2000

 

 

遊覇「最後に『ブラック・マジシャン』で直接攻撃!ブラック・マジック!」

 

 

羽蝶「ギャアァァァァァァァァ!!」LP:2000→0

 

 

遊覇「羽蝶。お前、弱いだろ。」

 

 

こうして俺は元日本チャンプのプロデュエリスト、インセクトマスター羽蝶に勝利した。

 

 

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