ハイスクールD×D ~ネメアの獅子と挑戦者 獅子王の英雄譚~ 作:sho_greenhouse
思いついちゃったんです!
過去作品のキャラもできれば登場させますので見逃してください!
『起きろ、挑戦者よ。朝だ』
「ん……ふ、ぁぁぁ。おはよう、レグルス。いつも、悪いな」
『まったくだ。神器と化した身とはいえ、このネメアの獅子たる我を目覚まし係にするなど貴様にしか許されない所業だぞ』
「……それ、褒めてんのか?」
『半分は呆れだがな』
「まあ、そうだわな」
自分に宿る神器の化身に起こされる
見る者が見れば困惑すること間違いないだろうが、俺の所はこんな毎日を送っているのが事実である
いいじゃないか、自分にしか聞こえないんだ。こんな便利な目覚まし機能、使わない手はないだろう
***
「おはよう、父さん、母さん」
「おう、カズキ。いつも早いな」
「早起きは三文の徳っていうからな。それに朝は急がず、ゆっくりしたいんだよ」
「そうだな。それに比べて、イッセーのヤツは」
「ほんと、どこで育て方間違えたのかしらね」
「いや、そんなことないって。差がついたのは事実だけどさ」
これまた、いつもの会話だ
イッセーというのは、俺の兄弟だ。血の繋がりはないんだけどな
それは、父さんと母さんも同じだ
俺は、幼い頃に両親を亡くし、この兵藤家に養子として加わった
その間は町外れの教会に併設されていた孤児院で育った
その頃は牧師の娘さんとイッセーとよく遊んでいた
その縁で兵藤家に引き取られたようなものだ
「そんじゃ、行ってくるわ。いつもの時間に戻るから」
「はいはい、がんばってね」
「部活にでも入ればいいのにな」
「俺のモットーは自発行動なんで。いってきます」
***
「はっ……はっ……」
町中を走る人影。俺だ
これまた、いつもの光景である
毎朝、起床後の走り込み。いつからか、意識的に行うようになった日課だ
理由はまあ、体力づくりだな。一般家庭で育つ俺にはできることが限られている
この世界にはファンタジーに登場するような人外の存在が陰で実在している
信じられない話ではあるが、俺はそうした存在によって両親を失い、そうした存在によって命を救われた
神器――セイクリッド・ギア
人間か、その血を継ぐ者に宿るとされる超常の力
レグルスは、それに値する存在だ
『獅子王の外套』レグルス・ネメア
かのネメアの獅子を封じられた神器だそうで、神滅具なんて称される十三種の神器の一つだとか
まあ、実際に神さまを殺した訳ではなく、あくまでそれを可能にするだけの力を秘めているだけだとも思われるが
で、そんな物騒のものを野放しにする人外さまではなく、狙うことが多々あるそうだ
俺もその例に漏れず、神器を狙われたのだろう
幼くして、怪しげな連中に家を襲撃され、両親が死んだ
この時に初めて神器を発現した
俺はレグルスによって命を救われた。両親を失った原因でもあるが、それは俺自身の弱さが招いた結果だ
だから、俺は挑んだ。レグルスと初めて意識的に会った時、俺が神器を宿すに値するのか、その意味を証明するために
何度も挑み続けた
そして、少しづつ認めてもらえるようになった
俺は、ヘラクレスのような超人的英雄じゃない
ただの諦めの悪い小僧だ
なんとか、及第点はもらえたものの、俺の挑戦は今もまだ続いている
おかげで挑戦者と呼ばれる始末だ。けど、密かに気に入っている
試練を課すことを認めてくれた証だからな
***
『起きろ、挑戦者よ。直に昼休みが終わる』
「ん? ああ、わかった」
学園の屋上で昼寝してた俺は、朝同様にレグルスに起こされる
これもいつものことだ
「待ちなさい、変態どもおおぉぉ!」
「今日という今日は許さないんだからああぁぁ!」
響き渡る女子生徒の怒号
「はあ、あいつら。ほんと懲りねえな」
数秒遅れて聞こえてくる断末魔
イッセーと、その悪友たる松田と元浜の変態トリオのことである
「まあ、あれだけで済むなら良いんだけどな」
『心配か?』
「父さんと母さんが悲しむからな。イッセーには平穏な暮らしを続けさせたい」
レグルスが言うには、イッセーも神器を宿しているらしい
それもかなり強力なドラゴン系のそれが封じられている可能性が高い
この学園は悪魔が紛れ込んでいる
気づかれない保証はないのだ
(何事も起こらなければ良いんだけどな)
俺は、ただただ平穏を願うのだった
レグルス・ネメアは斧からマントになりました
亜種って便利な言葉ですね笑