コードゼロ   作:アホアホマン

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学園説明のため文字多めです。


第3話 学園入学

二人はついに、目的地であるグランド学園のある街へと足を踏み入れた。

街には多くの人々が行き交い、商店や武器屋、魔道具店など、様々な店が立ち並んでいる。

遠くには巨大な学園の校舎が見え、その周囲には多くの学生らしき人影もあった。

 

「わあ……すごいわね!」

 

ミラは目を輝かせながら周囲を見渡す。

 

「ここがグランド学園のある街か……思っていたより大きいな」

 

ゼロも感心したように街を見渡した。

 

「よし! 早速学園に行きましょう!」

 

そう言って歩き出そうとするミラ。

 

「ちょっと待って」

 

ゼロが慌てて呼び止めた。

 

「何よ?」

 

「まだ入学してないんだから、いきなり学園に入れるわけないだろ?」

 

「……あっ」

 

ミラは一瞬固まった。

 

「そ、そうだったわね!」

 

「まずは入学試験を受けないとね。それに、今の装備で合格できるかどうかも分からないし」

 

ゼロは自分の剣や防具を見下ろす。

 

「そこは努力するしかないんじゃないかな」

 

「そうね! なら、早速行きましょう!」

 

「とりあえず、町の人たちに場所を聞いて情報を集めよう」

 

「分かったわ!」

 

二人は近くにあった店の店員に声をかけ、学園への道を尋ねた。

親切な店員に道を教えてもらい、しばらく歩くと、立派な門が見えてきた。

そこには大きく、

 

【グランド学園】

 

と刻まれた看板が掲げられていた。

 

「ここが……」

 

「そうよ! ここが私たちの通う学園になるのね!」

 

ミラは嬉しそうに門を見上げる。

 

すると、門の前に立っていた大柄な門番が二人に声をかけてきた。

 

「おう、ちびども。ここに何か用か?」

 

「そうよ。私たち、ここに入学したいんだけど、どうすればいいの?」

 

「入学希望者か。だったら、そこの列に並ぶといい。受付はあっちだ」

 

門番は少し離れた場所を指差した。

 

「ありがとうございます」

 

ゼロが礼を言う。

 

「おう、頑張れよ」

 

子供相手だからか、門番は気さくに答えてくれた。

 

「ゼロ、行くわよ!」

 

「ああ、今行くよ」

 

受付には、入学希望者と思われる子供たちが列を作っていた。

 

しばらく待っていると、ようやく二人の番がやってきた。

 

受付には若い女性職員が座っていた。

 

「こんにちは。入学希望者ね?」

 

「はい!」

 

ミラが元気よく答える。

 

女性職員は二人を見比べてから尋ねた。

 

「それじゃあ、まず身分証明書を見せてもらえるかしら?」

 

「えっと……」

 

ゼロとミラは顔を見合わせた。

 

「僕たちは村を出てきたばかりで、この町のこともよく分からないんです」

 

「なるほど。つまり、身分証は持っていないのね?」

 

「はい」

 

女性職員は少し考え込んだ。

 

「本当なら身分証が必要なんだけど……今回は特別に作ってあげるわ。あなたたち、文字は書ける?」

 

「簡単な文字であれば書けます」

 

「それなら、この用紙に必要事項を記入してちょうだい」

 

そう言って二人に記入用紙を渡した。

 

ゼロは自分とミラの分を記入していく。

 

名前、年齢、出身地、スキルなど。

 

そして、職員が内容を確認し始めた。

 

「えーと、男の子の方がゼロ君ね。スキルは……ハッカー?」

 

「はい。正式にはハッキングです」

 

「ハッキング……聞いたことがないわね。ちなみに、どんなことができるの?」

 

「色々なことができる可能性のあるスキルです。僕もまだ調べている最中なので、詳しくは分かりません」

 

「そう。珍しいスキルなのね」

 

職員は不思議そうに用紙を見つめたが、それ以上は深く追及しなかった。

 

「次はミラちゃんね。スキルは魔法使い。これは一般的なスキルね。魔力も多いみたいだし、将来が楽しみね」

 

「ありがとうございます!」

 

「それで、あなたは何を目指しているの?」

 

「私が目指すのは大賢者! つまり、賢者よ!」

 

ミラは自信満々に答えた。

 

「ふふっ、いい夢ね。頑張ってね」

 

「はい!」

 

女性職員は二人の書類を受け取り、奥にある魔道具へと手をかざした。

 

すると、二枚のカードが作られていく。

 

「はい、これで二人の身分証ができたわ。なくさないように気をつけてね」

 

受け取ったカードには、それぞれの名前と基本情報、スキル、魔力量などが記載されていた。

 

ゼロ

 

【魔力量:極少】

 

【スキル:HACKING】

 

ミラ

 

【魔力量:高】

 

【スキル:魔法使い】

 

「ありがとうございます」

 

二人は身分証を受け取り、大切に鞄へしまった。

 

「それと、もし入学できたら、これとは別に学生証が発行されるからね」

 

「分かりました!」

 

「それでは、入学試験頑張ってね」

 

「はい!」

 

受付を終えた二人は、試験会場へと向かった。

 

そこには大勢の入学希望者が集まっていた。

 

「ゼロ、いよいよね」

 

「ああ。お互い頑張ろう」

 

「もちろんよ! 二人で入学するんだからね!」

 

「うん。約束だ」

 

二人は拳を軽く合わせた。

 

やがて、試験官らしき人物が前に出てくる。

 

スキンへッドで、かなり体格の良い男だった。

 

その男が大きな声で説明を始める。

 

「いいか! これより入学試験を開始する!」

 

試験会場が静まり返る。

 

「まず最初に行うのは魔力量の測定だ! 次に攻撃威力の測定! 最後に試験官との模擬戦を行う!」

 

男は一度言葉を切る。

 

「模擬戦では、戦闘能力だけでなく判断力も確認する! なお、試験結果によっては不合格となる者もいる。心してかかれ!」

 

「「はい!」」

 

受験生たちの声が響いた。

 

最初は魔力量の測定だった。

 

方法は簡単で、光る水晶に手を触れ、どの程度の光を放つかで魔力量を測定する。

 

さらに、光の色によって適性属性も確認できる仕組みらしい。

 

受験生たちは順番に水晶へ手をかざしていく。

 

中には強く輝く者もいれば、弱い光しか出ない者もいた。

 

そして、ミラの番がやってきた。

 

「次、ミラ!」

 

「はい!」

 

ミラが水晶に手を触れる。

 

すると、水晶が赤、青、白の三色に輝いた。

 

「おおっ!」

 

試験官が目を見開く。

 

「これはなかなかの魔力量だな! しかも複数の属性適性があるのか!」

 

周囲の受験生たちも驚いた様子でミラを見ていた。

 

ミラは少し照れくさそうに笑う。

 

「ありがとうございます!」

 

そして、次はゼロの番だった。

 

「次、ゼロ!」

 

「はい」

 

ゼロが水晶に手を触れる。

しかし――

水晶は光らなかった。

 

「……ふむ。0か」

 

周囲から笑い声が漏れる。

 

「なんだよ、あれ」

 

「魔力がないじゃないか」

 

「本当に受験するつもりなのか?」

 

ゼロは気にする様子もなく、水晶から手を離した。

すると、ミラがそっと近づいてくる。

 

「大丈夫よ、ゼロ。あなたの強みはそのスキルなんだから」

 

「ありがとう、ミラ」

 

ゼロは小さく笑った。

 

次は攻撃威力の測定だった。

 

会場には魔力に反応する的が設置されており、そこに攻撃を当てて威力を測る仕組みになっている。

 

「次、ミラ!」

 

ミラは杖を構えた。

 

「ファイヤーボール!」

 

放たれた火球が的に直撃する。

 

ドンッ!

 

的が大きく揺れ、表面に焦げ跡が残った。

 

「よし! 合格だ!」

 

ミラは満足そうに頷く。

 

そして、ゼロの番になる。

 

「次、ゼロ!」

 

「はい」

 

ゼロは的の前に立った。

 

魔法が使えない自分にとって、これは難しい試験になる。

 

しかし、方法がないわけではない。

 

(やってみるか……)

 

「ハッキング」

 

目の前に画面が現れる。

 

ゼロは自分の状態を確認し、攻撃力に関する項目を探した。

 

【対象:ゼロ】

 

【攻撃力:低】

 

(ここを変更すれば……)

 

ゼロは慎重に操作する。

 

しかし、画面には警告のような表示が現れた。

 

【警告:負荷が発生します】

 

「……やっぱり簡単にはいかないか」

 

それでもゼロは操作を続けた。

 

しばらくすると、攻撃力の数値が変化する。

 

「よし……」

 

だが、ゼロはそのまま魔法を放つことはしなかった。

 

代わりに、試験会場の端に置かれていた模擬剣を手に取る。

 

「おい、何をするつもりだ?」

 

試験官が不思議そうに尋ねた。

 

「これを使います」

 

ゼロは剣を構えた。

 

そして、的に向かって踏み込む。

 

「はああっ!」

 

ザンッ!!

 

剣が的を切り裂いた。

 

切り口は決して綺麗とは言えなかったが、的は確かに破壊されていた。

 

「……ほう」

 

試験官は少し驚いた様子だった。

 

「魔法を使わず、剣で破壊したか。なるほどな」

 

ゼロは剣を戻し、息を整える。

 

(やっぱり、かなり疲れるな……)

 

ミラが遠くから親指を立ててくれた。

ゼロも小さく頷き返した。

そして、最後の試験。

試験官との模擬戦だった。

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