光堕ちしないラスボス系生徒 作:あいら
夜明け前の倉庫街は冷えていた。
白鷺シオンは、積み込みを終えたトラックの荷台を一台ずつ確かめた。米、缶詰、医薬品、冬物の毛布。保護寮二か所と診療所の一週間分だ。運転席の信徒に頷くと、エンジンが低く唸り始める。
「シオン様、予定通り三台とも第二ルートで?」
「いいえ。一号車と二号車は第四ルートへ。三号車だけ、予定通り第二ルートで出してください」
「三号車だけ、ですか?」
「荷台の半分は空箱です。中身は一号車に移してあります」
隊員は目を丸くしたが、それ以上は聞かなかった。シオンは無線の周波数を合わせ、三号車に同乗する護衛班の四人へ短く告げた。
「撃たれたら、反撃より先に伏せること。荷物は守らなくて結構です。守るのは、あなたたちの身体です」
この一週間、輸送ルート沿いで同じバンを三度見かけた。カイザーローンの下請けをしている回収業者のものだ。教会がこの一か月で保護した債務者は九人。そのうち四人は、利息の違法性を盾に返済を止めさせている。回収業者からすれば、商売を横取りされたも同然だった。
狙うなら物資だろう。教会の食卓を止めれば、保護された子たちが不安になる。不安になった子は、逃げてきた場所へ戻るかもしれない。そう考える程度の頭は、向こうにもあるはずだ。
シオンはライフルを背負い、三号車の後を追う軽車両の助手席に乗り込んだ。
襲撃は、第二ルートの高架下で起きた。
前方の交差点を黒いバンが塞いだ。同時に、背後の路地から二台目が飛び出してくる。挟み撃ちだ。降りてきたのはヘルメットを被った傭兵が十人あまり。銃口が一斉に三号車の運転席へ向いた。
「伏せて!」
無線に叫ぶのと、最初の銃声が響くのは同時だった。フロントガラスが砕け、三号車が急停止する。シオンは軽車両の扉を蹴り開け、高架の柱の陰へ滑り込んだ。
数える。正面に六、背後に五。バンの屋根で怒鳴っている赤い腕章は現場の班長だろう。本当の指揮役は、スライドドアの奥で無線を握っている。
シオンは一度だけ深く息を吸い、柱の陰から半身を出した。
一発目で、屋根の上の班長の銃を弾き飛ばした。二発目でバンの前輪。三発目で、ドアの奥の無線機。悲鳴と怒号が重なり、傭兵たちの視線がシオンに集まる。
それでいい。荷台から目が逸れる。
「護衛班、三号車の右へ。負傷者を引き出して、柱の裏まで下がりなさい」
『シオン様、運転手がガラスで……!』
「止血を先に。動かせるなら動かして。動かせないなら、私が行くまで頭を下げていなさい」
背後の五人が回り込んでくる。シオンは柱を背に、低く体勢を変えた。長身はこういうとき不便だ。隠れる場所を選ばなければならない。代わりに、遠くまでよく見える。
背後の一人が手榴弾のピンに指をかけた。シオンはその手首を撃った。転がった手榴弾は、仲間の足元で炸裂した。
五分後、立っている傭兵はいなかった。
シオンが真っ先にしたのは、味方の負傷者を数えることだった。運転手の額の切り傷、護衛班の一人の脇腹の擦過傷。いずれも軽傷だが、運転手の動揺がひどい。シオンは彼女の肩に毛布を掛け、自分の水筒を渡した。
それから、倒れている傭兵たちのところへ向かった。
「シオン様、そいつらは……」
「手当てをします。救急箱を二つ持ってきてください」
隊員たちは顔を見合わせた。シオンは構わず、呻いている傭兵のヘルメットを外し、腕の傷を確かめた。
高架の上には、もう野次馬が集まり始めている。端末を構えている者もいた。襲われた教会が、襲った傭兵の手当てをしている。その映像が昼までにどれだけ広まるか、シオンにはおおよその見当がついていた。
バンの中で腰を抜かしていたのは、回収業者のロボット社員だった。シオンは彼の前に屈み込み、静かに言った。
「雇い主の方にお伝えください。次は、そちらの帳簿についてお話しすることになります、と」
バンのナンバー、傭兵たちの装備、社員の端末に残った通話履歴。シオンはそれらを写真に収め、保護寮へ連絡を入れさせた。
「一号車と二号車の到着は?」
『予定通りです! 炊き出しにも間に合います!』
シオンは小さく息をついた。
炊き出しが一食でも遅れれば、翌日には『教会が襲われて食べ物が届かなかった』という噂になる。噂になれば、保護寮の子たちは怯える。怯えた子は、助けてくれた手より、怖いものの方を見るようになる。
守るべきは荷物ではない。昼の食卓が予定通りに並ぶことだった。
***
本部に戻ると、広場はちょっとした騒ぎになっていた。
「聞きました!? 輸送隊が襲われたのに、誰も大怪我しなかったんですって!」
「ユラ様が、ルートを変えるようにおっしゃったんでしょう? 昨日の夜、何かをお感じになったって!」
「さすがユラ様……! 私たちのこと、ちゃんと守ってくださってるんだ……!」
信徒たちが胸元の徽章を握り、目を潤ませている。配膳台の前では、エプロン姿の少女が両手を合わせていた。昨日、シャーレの先生にシチューを振る舞った子だ。回収業者に追われていたのは、彼女も同じだった。
シオンが広場を横切ると、何人かの信徒が気づいて頭を下げた。
「シオン様、お疲れ様でした! ユラ様のご命令をしっかり守ってくださって、ありがとうございます!」
「……ええ」
ルートを変えたのはシオンだ。空箱を積んだのも、護衛の配置を決めたのも。昨夜ユラにした報告は一行だけで、ユラは端末から顔も上げずに「お任せします」と言った。
それでも、シオンは訂正しなかった。
信徒たちにとって、正しいのはユラでなければならない。守ってくれるのも、ユラでなければならない。そうでなければ、この場所は回らない。シオン自身が、誰よりもそれを分かっていた。
***
苺のタルトは、二切れ目も美味しかった。
本当なら今日の午後は、ミカとこれを食べているはずだった。昨夜わざわざ予約したのだ。ところが今朝になって、『ごめんね! ナギちゃんに呼び出されちゃった! 来週埋め合わせするから!』という連絡が届いた。文面のあとには、泣き顔の絵文字が三つ並んでいた。
泣きたいのはこちらの方だ。ホールで予約してしまったのですから。
仕方がないので、私が一人で責任を取ることにした。季節限定は待ってくれない。
「――回収業者の違法な利息に関する資料と、今朝の襲撃の記録は揃っています。正義実現委員会に提出し、同時にクロノスにも情報を流すべきかと。それから、第二ルートの今後の運用についてですが――」
シオンの報告は長かった。
輸送ルート、車両の修理費、護衛班の再編成。どれも大事なことなのだろう。大事なことは、だいたい退屈だ。私はタルトの苺をフォークでつつきながら、半分ほど聞き流した。
「――以上です」
「つまり、私たちは可哀想な被害者になれるわけですね」
「……はい。襲われたうえに、襲った相手の手当てまでしていますから。報復で叩くより、ずっと安くつきます。保護している子たちの返済も、正式に止められる見込みです」
「いいですね、可哀想な被害者。それで進めてください」
シオンがわずかに目を見開いた。私がすんなり頷くとは思っていなかったらしい。失礼な子だ。良い案は良い案として使う。当たり前のことでしょう。
「シオンも一切れどうですか。私一人では、さすがに持て余します」
「……結構です」
「そうですか。では遠慮なく」
三切れ目にフォークを入れかけたところで、ふと思いついた。
「そうそう。回収業者への『お返事』は、あの子に届けさせましょう」
「あの子、とは」
「シチューの子です。名前は……まあ、いいでしょう。追われていたご本人が、正義実現委員会の受理書の写しを持って、あちらの事務所に伺うんです」
口に出してみると、ますます良い考えに思えた。
自分を追い回していた人たちの前に、たった一人で立つ。膝を震わせて、声を詰まらせて、それでも私のために書類を差し出す。あの子は、どんな顔をするだろう。泣くだろうか。それとも、泣くのを堪えるだろうか。
皿の上のタルトのことは、もうどうでもよくなっていた。
「素敵だと思いませんか?」
シオンの表情が固まった。
「……ユラ様。あの子は、まだ連中の顔を見ただけで震えます」
「ええ。ですから、見てみたいのです」
「危険です。逆上されて、人質に取られる可能性も――」
「でしたら、あなたが守ればよいでしょう? 今朝のように」
シオンは唇を引き結んだ。
けれど、黙りはしなかった。
「……それと、もう一点だけ。シャーレの先生が教会を調べています。昨日は本部にまで足を運んでいました。今、目立つ動きをすれば、先生に口実を与えることになります。しばらくは、慈善事業以外の活動を控えるべきです」
「シオン」
「エマの件も、まだ終わっていません。先生は信徒一人一人に話を聞くつもりです。ユラ様の御身のためにも、どうか――」
「――シオン」
私はフォークを置き、立ち上がった。
シオンは私より頭一つ以上大きい。学年も一つ上だ。見下ろされるのには慣れている。けれど今、目を伏せているのは彼女の方だった。
「……あなたごときが、私に意見するのですか?」
自分の声が、思っていたより低かった。
輸送の件はシオンの領分だ。そこで有能なのは結構なこと。けれど、私の楽しみにまで口を挟むのは話が違う。せっかく見つけた今日一番の楽しみを、横から取り上げようとする。それは親切ではなく、ただの邪魔だ。
私はシオンの首元へ手を伸ばし、黒いチョーカーに指をかけた。シオンの肩が、目に見えて強張る。
「ねえ、シオン。昔のことを、覚えていますか?」
「…………」
「あの日も、あなたは扉の向こうで、正しいことを考えていたのでしょう? 考えるだけで、開けはしなかったけれど」
シオンの喉が、小さく動いた。
指先に、彼女の脈が伝わってくる。速い。顔色はほとんど変わらないのに、ここだけは正直だ。この子が一番怯えるのは、チョーカーの仕掛けではない。あの日のことを、私の口から言われることだ。
今朝、傭兵十人を相手に眉一つ動かさなかった子が、私の指一本でこうなる。
ああ、これだ。不機嫌だったはずなのに、口元が勝手に緩みそうになる。何度見ても、これだけは飽きない。
「今度は、ちゃんと私を守ってくれるのでしょう?」
「……はい」
「でしたら、私の楽しみにまで口を挟まないことです。先生のことは、私が決めます」
私は指を離した。シオンはしばらく動かなかった。それから、ゆっくりと顔を上げた。
「……それでも、申し上げます」
あら。
「あの子の護衛には、私が付きます。事務所の外に二班、救護も待機させます。……それだけは、お許しください」
声は震えていなかった。まったく、強情な子だ。
「好きになさい」
私は椅子に座り直し、すっかり冷めた紅茶を一口飲んだ。……渋い。今朝これを淹れた子には、あとで蒸らし時間を教えておかなくては。
皿の上には、タルトがまだ一切れ残っていた。指先に残ったシオンの脈の速さを思い出しながら口に運ぶと、さっきの二切れより、ずっと甘く感じた。
***
ティーパーティーの執務棟の廊下で、シオンは壁際に控えていた。
扉の向こうでは、ユラが桐藤ナギサと話している。今週、これで三度目だ。
月曜日、ユラはナギサに『ティーパーティーの会合日程が外部に漏れているかもしれない』と伝えた。嘘ではない。信徒の一人が、ゲヘナの生徒の端末で日程表の断片を見たのは事実だ。その夜、ナギサは眠れなかったらしい。
水曜日、ユラは再びナギサを訪ね、『例の件、調べてみたら手違いでした。どうかご安心を』と告げた。これも嘘ではない。断片は、半年前の古い日程表だった。月曜日の時点で、ユラはそれを知っていた。
不安は、あちこちから運ばれてくる。安心は、ユラからしか届かない。ナギサの中では、もうそういう形ができあがっている。
一昨日の昼、シチューの少女は回収業者の事務所に書類を届けた。シオンは物陰から一部始終を見ていた。事務所の連中は、少女の背後に控える教会の車列を見て、何もできなかった。少女は帰り道、膝を震わせながら、ずっと同じことを繰り返していた。
『ユラ様に、褒めてもらえるかな』
その夜、シオンが報告に上がったとき、ユラは夕食のオムライスを食べているところだった。
少女が震えていたと聞いた途端、ユラはスプーンを置いた。どんな顔だったか。声は出ていたか。事務所の前で、何歩目で足が止まったか。シオンが答えるたびに、ユラの目は細くなっていった。
オムライスはすっかり冷めていた。ユラは最後まで、それに手をつけなかった。
あのときのユラの目を思い出しかけて、シオンは視線を廊下の窓へ移した。中庭の噴水が、午後の日差しを跳ね返している。扉の向こうからは、ナギサの控えめな笑い声がかすかに漏れてきた。ユラと話しているときにしか聞こえない声だ。
シオンが壁際で姿勢を正したとき、廊下の向こうから足音が近づいてきた。
シャーレの先生だった。
先生はシオンに気づくと、わずかに足を止めた。見上げる角度で、一瞬だけ視線がシオンの首元に落ちる。
「……君が、白鷺シオンさんかな」
「……ご存じでしたか」
「ユラのそばに、いつも背の高い子がいるって聞いたから」
調べている。それも、思っていたより早い。シオンは表情を変えずに一礼した。
「では改めまして、ユラ様の付き人をしている白鷺シオンと申します。ナギサ様にご用でしたら、ただいまユラ様とお話し中です」
そのとき、扉が開いた。
先に出てきたのはナギサだった。その後ろにユラが続く。ナギサは振り返ってユラに何か言い、ほんの少しだけ表情を緩めた。シオンが知る限り、ティーパーティーのホストが人前で見せる顔ではない。
それから先生に気づき、ナギサの表情は元に戻った。いや、元よりも冷たくなった。
「先生。ご用件でしたら、手短にお願いします」
「急に来てごめんね。条約の件で、連邦生徒会から書類を預かってきて」
「では、そちらに置いてください。後ほど目を通します」
先生は書類を秘書に渡し、ナギサからユラへ視線を移した。ユラはにこやかに会釈すると、シオンを伴って廊下を歩き出す。
すれ違いざま、シオンは先生の目を見た。
先生はユラを見ていなかった。ユラの背中を見送るナギサの横顔を、じっと見ていた。何かを確かめるような目だった。ほんの数日前まで、ナギサはこの人を客人として迎えていたはずだ。その変わり方に、先生は気づいている。
シオンは無意識に首元へ手をやりかけ――途中で下ろした。先生の視線が、その手の動きを追った気がした。
***
「ナギサのお茶は美味しいのですが、話が長いのが難点ですね」
帰りの車の中で、私は窓に頭を預けた。一杯目で近況、二杯目で愚痴、三杯目でようやく本題。おかげでお腹がたぷたぷだ。お茶請けのクッキーが小さかったのも減点である。ティーパーティーのホストなら、もう少し気前よく出してほしい。
「……それで、本題というのは」
「補習授業部、という部を作るそうです」
成績の悪い生徒を集めて、試験に落ちたら退学。表向きはそういう部らしい。本当は、ナギサが内通者だと疑っている子をまとめて放り込み、試験の点数を口実に追い出すための檻だそうだ。真面目な子は、悪いことを考えるときまで真面目である。
「顧問はシャーレの先生にお願いするそうですよ。信用はしていないから、目の届く場所に置いておきたいのですって」
『外部の方ですから、トリニティの誰とも繋がっていない。ユラさんがおっしゃった通りです』ナギサはそう言って微笑んでいた。
私は、そこまで言った覚えはないのですが。
「候補の子について、意見も求められました。その中に、浦和ハナコの名前もありましたよ」
シオンが、わずかにこちらを見た。
「ハナコ様は、ユラ様の……」
「ええ、お友達です。成績は振るわないけれど、とても賢い方ですと申し上げておきました。嘘ではありませんもの」
賢いと言われれば、ナギサはますます疑うだろう。そしてハナコは、先生と同じ部屋に入る。夏祭りで綿あめを半分こしたあの子と、あの先生が、同じ檻の中に。
……これは、ポップコーンが欲しくなりますね。
「あと、調印式の救護と案内の係に、教会からも人を出すことになりました。大変喜んでいただけましたよ」
「……人選は、私が」
「ええ、任せます。信仰の篤い子を中心に、手当てのできる子も混ぜてください。会場の見取り図は、来週見せていただけるそうですから」
「承知しました」
シオンの返事は、いつも通り短かった。けれど膝の上で、彼女の拳が固く握られているのが見えた。
車が交差点に差しかかる。信号は青。次も青だったら、今夜は焼き鳥にしよう。
次も、青だった。なかなか運がいい。
車窓の外を、トリニティの尖塔が流れていく。ナギサはミカを疑い、ミカはナギサに隠しごとをしている。二人とも、セイアのことを思って眠れずにいる。当のセイアは、ただ眠っているだけだというのに。
三人が三人とも、互いを大切に思っているのは、見ていればよく分かる。それなのに。
「あの子たち、互いを思っているのに、随分と疑い深いのですね」
私は窓に映る自分の顔に、そっと微笑みかけた。
それから手帳を開き、ページを何枚かめくった。
エデン条約の調印式。トリニティとゲヘナが握手をして、長い長い喧嘩を終わらせる日。花が飾られ、報道部のカメラが並び、誰もが明日からの平和を信じて笑う日。
その日付を、私はペンでくるりと丸く囲んだ。少し考えて、横に小さな星も描き足す。
「ユラ様、それは……」
「楽しみな予定には、印をつけるものでしょう?」
あと何日だろう。指で数えかけて、やめた。数えれば数えるほど待ち遠しくなるのは、遠足の前の晩と同じだ。
その日、花で飾られた古聖堂で、大勢の子が平和を信じて笑う。そして同じ日のうちに、その笑顔が崩れていく。昨日まで隣にいた友達を、どんな目で見るようになるのか。信じていたものが全部ひっくり返ったとき、人はどんな声を出すのか。私はそれを、一番いい席で眺めることができる。
タルトも焼き鳥も好きだ。けれど、どれほど美味しいものを並べても、来るエデン条約への楽しみには届かない。
この日、ナギサはどんな顔をするだろう。守ろうとした式典が、自分の差し出した見取り図の上で崩れていくのを見たとき。ハナコは、先生と私のどちらを見るだろう。ミカは――あの子は最後まで、私の手を握っていてくれるだろうか。
想像するだけで、もうこんなに楽しい。
祝祭教会の名に恥じない、盛大なお祭りにしなくては。
手帳を閉じると、シオンが何か言いたげにこちらを見ていた。私は気づかないふりをして、焼き鳥屋の営業時間を調べ始めた。
簡易プロフィールです。よまなくてもいいかも
御影ユラ(みかげ ゆら)
所属:トリニティ総合学園 二年生/祝祭教会 教祖
身長:158cm
本作の主人公。トリニティ生徒の約4割が信仰する「祝祭教会」の教祖。物腰は柔らかく、言葉遣いは丁寧で、行き場のない生徒のために保護寮や炊き出しまで運営している。誰が見ても立派な聖女様である。
……というのは外から見た話で、中身は他人が泣いたり絶望したりする顔を眺めるのが何より好きな愉快犯。慈善活動も信者を集める手段にすぎず、信者の名前はだいたい覚えていない。
一方で、チーズバーガーや季節限定のお菓子、焼き鳥を素直に楽しむ一面もある。ゴミ箱にカップが入ると少し嬉しい。注文を間違えられると不機嫌になる。
タイトルの通り、光堕ちの予定はない。
白鷺シオン(しらさぎ しおん)
所属:トリニティ総合学園三年生/祝祭教会 幹部・ユラの付き人
身長:185cm
ユラの腹心で、護衛兼参謀。長い黒髪に、軍服めいた制服がよく目立つ。直接の戦闘ではユラより強く、教団の武装部隊の指揮から資金や物資の管理までを一手に引き受ける、教団随一の苦労人。
ユラが悪人であることは誰よりもよく分かっているが、それでも自分の意志で仕えている。首元の黒いチョーカーはユラからの贈り物。ユラにそこへ触れられると、なぜか少し身構える。
進言するたびにユラの機嫌を損ねているが、懲りずに今日も進言している。