IS~無い物だらけの物語~(休載中)   作:大同爽

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み~んな~♪
「IS~無い物だらけの物語~」は~じま~るよ~♪


第2話 自己紹介は気軽に

 織斑先生に呼ばれた俺は返事をし、教室に入る。60個の目で穴が開くほど見つめられているのがわかる。教室の中が好奇心の色が満ちていくのがわかる。

 教卓の横まで歩いてきた俺は立ち止まり、クラスメイト達の方に体を向ける。うわっ、すげぇ、織斑はさっきこんな視線にさらされていたのか。って、今は織斑も視線を向ける側か。

 

「いろいろな事情から今日まで詳細な発表をされていなかったもう一人の男性IS操縦者だ」

 

 織斑先生が軽く紹介をし、俺の方に視線を向ける。ここから先は自分でってことですね。

 

「はじめまして、梨野航平です。自分でもなぜかわかりませんが男でISが動かせたのでIS学園に入学することになりました。趣味は読書です。特技は…特技と言えるかわかりませんが体力はある方だと思います」

 

 そこまで自己紹介したところでふと気づく。あれ?俺これ以上自己紹介できることないんじゃ…?

 

「どうした?梨野」

 

 急に黙った俺を不審に思ったのか織斑先生が聞いてくる。

 

「いや…。これ以上言えることないんですけど」

 

「じゃあ、事情のことについても言っておけばいい」

 

「いいんですか?」

 

 IS学園が各国に開示しなかった情報を今ここで言ってしまってもいいんだろうか、と心配に思っていると

 

「いいんじゃないか。今日IS学園側も詳しい事情を各国に開示する予定らしい」

 

「あ、じゃあ大丈夫ですね」

 

 よかったよかった。記憶ないこと黙ったまま過ごすのは大変だろうと思っていたから、少し安心だ。

 

「え~、先ほど織斑先生の言っていた色々な事情についてですが、どうやら言っても大丈夫なようなので話させていただきます」

 

 俺のこの一言で教室内の好奇心がさらに膨らんだように思えた。

 

「え~、実は俺、二か月前より以前の記憶がございません」

 

 ん?なんか教室の空気が変わった?まぁいいか。

 

「二か月ほど前に大けがして倒れているところをここの用務員の方に発見してもらい、一週間ほど生死の境をさまよいまして、ま、何とか生きています。そこから目覚めてみれば名前を含めて自分のこととかいくつかの知識などわからないことだらけになっていました。そのことを含め検査をしたところIS適性が高かったらしくここに入学が決まりました。しかし、記憶が無く、素性も分からないような奴にどこからどんな接触があるかもわからないので、今日まで情報が開示されていませんでした」

 

 なぜだろう、俺が口開くたびに教室の空気が澱んでいく気がする。窓でも開けて空気入れ変えしないとみんな息苦しかろうに。

 

「と言うわけで、これから過ごしていくうえで何か皆さんの常識と違う行動を俺がとっていたときは教えてください。これからよろしくお願いします」

 

 そう言って俺はにこやかに俺は頭を下げ、上げる。

 パアンッ!

 そして叩かれた。痛い。めちゃくちゃ痛い。涙出そう。

 

「痛いです、織斑先生。何するんですか。ただでさえ記憶ないのに数少ない二か月分の記憶までなくなりますよ」

 

 横で出席簿片手に立っている織斑先生に文句を言う。

 

「馬鹿者。言い方を考えろ言い方を。お前の身の上話のせいで全員どう反応していいかわからないと言った顔をしているじゃないか」

 

 そう言われて俺は教室の中を見渡す。わぁ~、みんな微妙な顔してる。あ、事情知ってるはずの山田先生も苦笑いしてる。

 

「なんででしょう?重い空気にならないようにできるだけ笑顔で話したつもりなんですけどね」

 

「それが問題だと言うんだ」

 

 織斑先生が眉間を押さえている。

 

「とりあえず、席に着け馬鹿者」

 

 はいはい、俺は馬鹿ですよ。




ちょっと短めな上に結局千冬さん以外と絡みませんでした。次回こそは!!
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