長く更新できずすみません。
平凡ばかりでなくこっちも更新せねば!と思いこっちを更新です。
交互に更新とか決めて書こうかなぁ……
「おう、航平」
「あ、ベリさん、シトリーさん」
クラスでのHRも終わり日課の特訓をするために第三アリーナに向かっていた俺は二人の新任教師、ベリアルさんとシトリーさんに出会った。
二人は二学期と同時にIS学園の教員としてそれぞれベリアルさんは体育教師(格闘技専門)、シトリーさんはIS概論を受け持つことになっている。
まだ二、三回しか受けていないがどちらの授業も実践に沿った話が多くとてもためになった。
ちなみにベリさんの最初の授業で行われたデモンストレーションの千冬さんとのスパーリングのおかげで、男に教わるなんて云々、と考えていた一部の女子たちも素直に教わるようになっていた。
もはやあれは試合とかスパーリングとかそういう次元じゃなかった。どっちも人間やめた動きを見せられ、改めて千冬さんには、そして新たにベリさんには逆らってはいけないと思い知らされた。
シトリーさんはシトリーさんで明らかに見た目は俺たちより年下なのにその知識量は元代表候補生の真耶さんよりも豊富そうであった。
しかも身長のせいで教卓に届かないので踏み台を使って教鞭を振るう姿はほっこりさせられ生徒の人気は高そうだった。
「そう言えばさっそく聞いたぜ。ご奉仕喫茶に決まったらしいな」
「情報速いですね」
「うん。ため息まじりにシロちゃんから教えてもらったよ」
「あぁ~………」
俺は納得しつつ数日前の二学期初日のことを思い出す。
何を隠そうシロの転入してきたクラスは俺のクラスだったのだ。
初日の自己紹介の段階でまさかの三人目の男子!?と沸き立つクラスメイト達をよそに淡々と自己紹介し、自身の性別についてもしっかり言及していた。
それからは休み時間にはイベント好きなクラスメイトからの質問会が行われたが淡々と最小限しか答えず、さらにあまり積極的に人と関わろうとしない姿勢を突き通す(最初のころのラウラよりは友好的だが)姿に今はクラスメイト達もあまり積極的に関わろうとしていない。
さきほどのHRでもわいわい騒ぐクラスメイト達の様子を冷めた目で見ながら、早く終わらないかな~とでも言いたげな顔で眺めていた。
「ぶっちゃけさ、シロちゃんって教室ではどんな感じ?」
「ん~……浮いてるってわけじゃないんですけど…………なんというか…なんか冷めてますよね」
「そっか~……」
シトリーさんの問いに俺は少し悩みつつも素直に答える。
俺の答えにシトリーさんもベリさんも予想通りと言った顔で頷く。
「別に嫌われてるとかそういうんじゃないんですよ?人当たりはいいですし、俺以外には。ただなんというか淡々としてるというか、自分からはあまり関わろうとしないというか……」
「ん~…まあそうだろうね~」
「あいつの場合それもしょうがないかもしれねぇが……」
困ったように苦笑いを浮かべる(マスクで隠れてるけどたぶん)シトリーさんとどうしたもんかと頬を掻くベリさん。
「あいつはうちの会社でも若手でな。しかも技術も高くて上の人間の期待値も高い。そのせいかあいつがまともに学校に通ったのは小学校まででなぁ。中学校なんて進級できるギリギリしか学校に行ってなかったしな」
「だから今回の任務もシロちゃんにちゃんとした学生生活を送ってもらうこともちょっと期待してたんだけど……」
やれやれと肩をすくめるシトリーさん。
「まあそんなわけで航平くん頑張って!」
「はぁ!?」
突然のパスに俺は普通に驚いてしまう。
「任せるって……」
「別に何かしてくれってわけじゃないよ。ただまあ少しシロちゃんを気にかけてあげてってだけ」
「でも俺あいつに嫌われてますよ?」
登校初日の放課後に真耶さんや千冬さんに頼まれたこともあって学校を案内してやろうと声をかけると、ものすごく冷ややかな目で「は?なんで?」と言われた。
何とかブリザードアイに耐えて誘ったのだが「学校内の立地は事前に見た地図が完璧に頭に入ってるからいらない。というか案内してもらう必要があってもアンタだけはない」と言われ、さらに食い下がろうとする俺を無視してさっさと帰って行った。
こんな俺にあいつを頼むというのはこの二人は何を考えてるんだろうか。
「まあ確かにシロちゃんの航平くんに対するあたりは強いかもしれないけどさ」
「逆に言えばあいつがあれほど包み隠さず相手するのはお前だけなんだよ」
「はぁ」
二人の言葉に納得がいかないものの頷く。
「だからまあシロちゃんのことよろしくってことで」
「んじゃ、ちょいと呼ばれてるからそろそろ行くわ」
「あ、はい」
手を振りながら去って行く二人を見送りながら俺は少し考える。
確かによく考えたらシロは俺以外には比較的友好的に対応している。むしろ人前では俺に対しての過剰な対応もなりを潜めているように思う。
「頼まれちゃったしなぁ~……」
俺に対する冷ややかな目を思い出しながら俺は気合いを入れるようにぐっと拳を握る。
「ちょっと気にかけてやるか!」
うんうん頷きながら第三アリーナへと歩きはじめるが
「ん?」
その途中今度は話題のシロに出会った。
いつもさっさと教室からいなくなるからてっきりすぐに部屋に帰っていると思っていたのにいまだ学校にいたことに驚く。
「あ、お前――」
「何ニヤニヤしてんの気持ち悪い」
「なっ!俺は別に――」
突然の毒舌に言い返そうとするが
「普段から気持ち悪いのに道端でニヤニヤしてると余計に気持ち悪いから気を付けた方がいいわよ。同じクラスだし同室としてなんか言われたくないから忠告しとくわ」
「はぁ!?」
「じゃっ。アンタと話してるほど私暇じゃないから」
そう言ってさっさと歩き去って行くシロ。
「くっそ、やっぱむかつく!」
先ほどの決断をさっそく撤回したくなった俺だった。