少し用事が立て込んだりとバタバタしているうちに気付けば長く更新できていませんでした。
そんな訳で最新話です。
IS学園の学生寮、その食堂に一夏たちは揃っていた。
航平が姿を消してからはやくも一月が経とうとしていた。
その間懸命な捜索が続けられたが、航平の行方は依然として知れない。
「もう、一か月になるんだな……」
一夏が呟くように言う。
「航平さんの行方はまだわからないんですの?」
「教官たちも懸命に情報を集めているようだが、なかなかうまく進んでないらしい」
「もう、天下のIS学園が何してんのよ!?」
「それ、絶対に織斑先生に言っちゃダメだよ」
悔しそうに言う鈴に諭すようにシャルロットが言う。
「いま一番つらいのは織斑先生なんだから……」
「千冬さんは航平の親代わりだったからな……」
『…………』
シャルロットと箒の言葉にみな押し黙る。
「だが、辛いのはお前もだろ、シャルロット」
「…………」
ラウラの言葉にシャルロットは少し口を閉ざし、
「そうだね……でも、僕だけじゃないよ」
「のほほんさん、か……」
一夏が呟くように言う。
「彼女、この一か月で随分と変わってしまいましたものね……」
「いつもの元気もない……」
一夏の言葉にセシリアと箒が頷く。
のほほんさんこと、布仏本音、彼女は航平が姿を消し、すっかりと以前の朗らかな様子に陰りが見えた。
ぼんやりとすることが多くなった。口数が減った。彼女の浮かべる笑みにこれまでの明るさが消えた。
クラスのなかでもムードメーカーだった彼女の元気が無くなったことで、クラスはこれまでの明るさが減ったようだった。
「俺たちでどうにかできないか?」
「どうしようもないわよ」
悔しそうに唇を噛む一夏に鈴が答える。
「学園の情報網をもってしても情報が出ない以上、今あたしたちができることなんてないわ」
「私たちはただ無事を祈るしか……」
「噂では国連直下の組織が動いているらしい。きっと情報が何か掴めるはずだ」
三人の言葉に一夏たちは頷く。
「航平の行方がわかったら、必ず俺たちも救出に参加しよう」
「ああ!」
「もちろん!」
一夏の言葉にみな力強く頷く。
「……航平、必ず救い出すから、待ってて……」
シャルロットは祈るように呟いた。
○
「最悪の事態かもしれない」
IS学園、学園長室に集った学園長の轡木と生徒会長の更識楯無に対してシトリーは口を開く。彼女の脇にはベリアルが立っているが、話は彼女に一任しているらしく黙って腕を組んでいる。
「うちの情報網に亡国機業の新たな動きについての情報が入った」
「新たな動き?」
シトリーの言葉に楯無が問う。
「先日、亡国機業のメンバーが某所でとある人物と接触したらしい。その相手が――篠ノ之束」
「「っ!?」」
シトリーの言葉に二人は息を飲む。
「彼女たちがどんな話し合いをして、どんな取り決めをしたのかは定かではないけど、どうやら亡国機業は篠ノ之束の協力を取り付けたらしい」
「そんな……」
「なるほど、それは確かに大変な事態なようですね」
シトリーの言葉に二人は重く頷く。
「でも、そのお陰で少し情報が手に入れられた。上手くすれば奴らの所在がつかめるかもしれない」
「っ!?それは本当なんですか!?」
「ああ」
驚く楯無の問いにシトリーは頷く。
「うちの頭脳チームが今頑張ってくれてる。近日中に何かしらの情報を得られるはずだよ」
「その情報は……」
「もちろん、わかり次第君たちにも知らせるよ」
シトリーは大きく頷く。
「ここまではこっちがしてやられてたが、こっからは俺たちのターンだ」
ベリアルが口元に笑みを浮かべながら言う。
「奴らのアジトを強襲してさっさとケリつけてやろうぜ!」