銀魂✖️デートアライブ✖️Gemini   作:ゼロナナ

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:【かぶき町大宴会、そして全勢力によるワカンダ・フォーエバー】

第一章:混沌の極みと化した万事屋のリビングと、モニター越しの来訪者

坂田銀時が「あんな連中とこれ以上関わっていたら脳ミソがウニになる」と全速力で逃げ帰ったはずの万事屋のリビングルームは、もはや一つの「カオスな独立国家」と化していた。

ちゃぶ台を囲むのは、スナックの面々、溝鼠組の極道たち、かまっ娘倶楽部のオカマたち、無職のマダオ、ストーカーのさっちゃん、万事屋の面々(新八、神楽、十香)、そしてなぜか勝手に上がり込んでいる真選組の面々(土方を除く近藤・沖田・山崎)、差し入れを持って現れた志村妙の姿であった。

「ちょっと待ってくださいよ姉上! なんで我が万事屋のリビングが、かぶき町のヤクザとオカマと治安維持組織のドンチャン騒ぎ会場になってるんですか! ていうか真選組のゴリラとドSが勝手に上がり込んで酒飲んでるんですけど!!」

新八がトレードマークの眼鏡を激しく揺らしながら、乾いた絶叫をあげてツッコミを入れる。

その傍らで、神楽は両頬に酢昆布をパンパンに詰め込みながら、豪快にビールをあおっていた。

「うるさいアル新八! ざわめきに満ちた宴こそ万事屋の真骨頂アル! それよりそこの画面に映ってる紫色のデカブツをボコボコにした黒人の兄ちゃん、なかなかの猛者アル!」

「おいおい、勝手に我が物顔で酒盛りすんなよお前ら……って、なんだこれ!?」

銀時が頭を抱えて崩れ落ちたその時、リビングの壁に突如として異質な青白いホログラム光が展開された。

そこに映し出されたのは、上空に浮遊する空中艦〈フラクシナス〉の艦内――司令官室のモニターをこちらに接続している、ラトタスク司令官・五河琴里、副司令の神無月恭平、そして分析官の村雨令音の姿であった。

「あ、聞こえるかしら地上の皆さん。こちらラトタスク極秘司令室よ」

チュッパチャプスの棒を噛み砕きながら、琴里が冷徹な声で言い放つ。

「地上のマルチバースの歪みがあまりにも観測限界を超えているものだから、私たちの艦のメインモニターをそちらの空間に同期させてもらったわ。……で、そこの銀髪の天パ、勝手に私たちの回線泥棒しないでよね」

「勝手に映り込んできたのはそっちだろ!! なんで空中艦のモニターが俺んちの壁に直結されてんだよ!」

神無月はすでに陶酔しきった顔で両手を自らの頬に当て、全身を震わせていた。

「ああっ……! 地上のチンピラ、警察、精霊、そしてラトタスクの極秘回線が一つに融合し、マルチバースの業火に焼かれていくこの背徳的なシチュエーション……最高だぁ……!」

「通信を切断しなさい川越!」と琴里が冷たく一喝する。

令音はぼんやりとした眠たげな目で、「ふぁあ……なんだか、とても壮大な愛の物語が始まりそうですね……」とマイペースに呟いていた。

第二章:画面に映し出される「陛下の自己犠牲」

そのカオス極まりない空間の真ん中、部屋の隅に置かれたポータブルDVDプレイヤーから、いよいよ物語のクライマックス――『マーベル・ゾンビーズ』におけるティチャラ陛下の最終決戦の映像が流れた。

画面の中では、無限の力を宿すインフィニティ・ガントレットを誇示する最凶最悪の巨人・ゾンビサノスが、生存者たちを根絶やしにしようと迫っていた。

絶望的な死の気配が漂う中、ワカンダの国王・ティチャラ陛下が、ただ一人、揺るぎない覚悟をたたえた瞳で巨人の前に踏み出した。

仲間たちを遠くへ逃がすため、自らの肉体を顧みず、ゾンビサノスの巨大な猛攻をその身一つで受け止める陛下。

自らの足をもぎ取られ、満身創痍のボロ雑巾のような状態になりながらも、最期の瞬間まで「高潔な王」としての誇りを捨てず、相撃ちの覚悟でゾンビサノスを地獄の底へと沈めてみせたのだ。

「……っ!!」

万事屋のリビング、そして空中艦〈フラクシナス〉の艦内も含めた全員の息が、完全に呑み込まれた。

第三章:あふれ出す涙と、全員の覚悟

静まり返った部屋の中で、最初に声を上げたのは、溝鼠組の若頭・黒駒勝男だった。

「陛下ァァァ――ッ!!」

勝男はちゃぶ台に突っ伏し、ガタガタと全身を震わせながら大粒の涙をボロボロとこぼした。

「あんな……あんな化け物みたいなゾンビサノスを相手に、自分の命を完全に投げ出して仲間を救うなんて……! ワイらのようなチンピラ極道が、シマの利権やみかじめ料のために怒鳴り合っとるのが恥ずかしくてたまらんわ……! さすがは陛下や……!」

西郷特盛も、マスカラが黒く滲んだ顔でタオルを顔に押し当て、号泣していた。

「なんてことなの……! 己の命の火をすべて燃やし尽くして、生き残るべき者たちの未来をその背中で守り抜くなんて……! 母性本能が引き裂かれるほど美しすぎるわ……!」

あず美も、その長大な顎を激しく震わせながら大泣きした。

あず美の号泣:「陛下ァ、アンタって男は最高にクールよ……! アタシらのちっぽけな顎の悩みや、夜の蝶としての意地の張り合いなんて、あの陛下の背中に比べたらミジンコ以下のカスよ! さすがは陛下だわ――ッ!!」

猿飛あやめは目をハート型にしつつも大粒の涙を流し、「銀さん! もしも私がゾンビ化してあなたに襲いかかったときは、あの陛下のように私を容赦なく討ち取ってちょうだい!」と熱く迫る。

銀時は「誰がテメェを討ち取るかめんどくせぇ!」と全力で拒絶する。

真選組局長・近藤勲も、鼻水を垂らしながらガバッと立ち上がった。

「そうだ! 男なら、愛する人と仲間を守るために散る覚悟を持たねばならん! 私は真選組局長として、あの陛下の高潔な魂に誓うぞ……!!」

お妙は、その近藤の言葉を聞きながら、ほんの少しだけ柔らかい笑みを浮かべた。

「……ふふ、たまには近藤さんも、かっこいいことを言うじゃないですか」

上空のモニター越しに見守っていた琴里も、チュッパチャプスの包み紙を握り締めながら、ぐっと瞳を潤ませていた。

「……ばかみたい。あんなの、泣くしかないじゃない……!」

第四章:そして、全員揃っての「ワカンダ・フォーエバー!」

もはや、室内の感動のボルテージは限界値を超えて爆発寸前となっていた。

マダオ(長谷川)ですら、「私のような無職が生きている世界線にも、あんな気高い魂が存在するのか……!」とトレンチコートの袖でむせび泣いている。

そして、感情のピークに達した全員が、もはや言葉ではなく、一つの動作でその想いを表現するため、一糸乱れぬ完璧なタイミングで立ち上がった。

「おい、お前ら……!」

黒駒勝男が叫び、近藤が続き、万事屋の面々も、真選組も、スナックの面々も、ヤクザもオカマも、そして上空のラトタスクのメンバーたちに至るまで――あらゆる垣根を完全に越えて、胸の前で両腕を力強く交差させた。

その輪の中心で、銀時もまた、やれやれと頭をポリポリとかきながら、しかしその口元には熱い笑みを浮かべて立ち上がった。

「……まったく、これだから映画ってやつはよ。仕方ねぇ、最後くらい付き合ってやるよ……!」

銀時を含めた全員が、一斉に両腕をクロスさせ、万事屋のリビングと上空の艦内を繋ぐ空間のすべてに向けて声を張り上げた。

「せーのっ――!!」

「「「 ワカンダ・フォーエバーーーーーッ!! 」」」

その絶叫は万事屋の床板を激しく揺らし、階下のスナックのグラスを鳴らし、かぶき町の夜空へと突き抜け、さらには空間の歪みを越えて世界中へと響き渡るような、あまりにも熱く、あまりにもカオスな大合唱となって轟いた。

十香は満面の笑みで両腕を大きくクロスさせ、「うむ! ワカンダ・フォーエバーだ!」と声を弾ませる。

――こうして、マルチバースの歪みもゾンビサノスの脅威も、かぶき町の熱すぎる宴会の前には、ただの最高のエンドロールにすぎなかったのであった。

(第二十七話・終わり)

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