男女比が偏っている世界で女性アイドルのマネージャーになる   作:主義

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オレはアイドルが好きだ!

加藤《かとう》正行《まさゆき》は生まれた時から…アイドルが好きだった。周りの男連中はそんなオレを冷めた目で見てた。それでもオレはアイドルが好きなことに誇りすら感じていた。

 

 

周りが冷めた目でオレのことを見てたのは、女性のことが嫌いだからだろう。この世界で女性は嫌われる存在だ。

 

 

 

その理由は男女比の偏りによる、犯罪の多さがある。現在の偏りは男が少ないのに対して、女は多い。100年前までは男女比の偏りはほとんどなく、両方とも50%ぐらいを推移していたらしい。でも、少しずつ男が生まれる割合が減り続けて今ではほとんどが女という状況に陥っている。

 

 

「女と二人きりになると襲われる」という文章があるぐらいに男にとって女は恐怖の対象なのだ。

 

 

 

 

 

ではなぜ、オレが女性のことを恐れていないのかと言えば、それは転生者だからだ。前世でもアイドルが好きだったので、それを引き継ぐ形で今も応援している。だから、オレの周りは女性を嫌う奴ばかりだけど、オレとしては応援するべき存在なのだ。

 

 

 

――――

 

今日もアイドルの握手会に参加している。

 

この世界でのアイドルは前世ほどの盛り上がりはない。もちろん、女性アイドルだけで応援するのは女性だけ。男はあれだけ女を嫌っているのに女性アイドルグループを押すわけがないのだ。

 

 

 

そしてオレが応援しているのは『アムール』というアイドルグループ。

 

メンバーは全員で5人で結成したのは1年前。

 

 

 

他のアイドルグループと比べればまだ活動歴も少ないが、これから彼女たちが流行るとオレは確信している。長年、アイドルを見てきたオレの目に狂いはない。そう断言できてしまうほどにそれぞれ良いものを持っている。

 

 

前世の世界に『アムール』が存在していたとしたら絶対に人気になってたし、天下すらも取れていたかもしれない。それぐらいに容姿も歌もプロデュースも良いと思っている。

 

でも、やっぱりこの世界で女性アイドルとして人気を出すには如何に女性ファンを虜にできるかだ。これに全てが掛かっていると言ってもいい。

 

 

 

 

 

今日の握手会も参加している人数はそこまで多くない。

 

 

いつものことだけど、男ということでアイドルの握手会なのにオレが注目されている。これに関しては本当に申し訳ないとは思ってる。今日の主役はアイドルである彼女たちのはずなのに、変に男が握手会に来た所為でこっちが少し注目を集めてしまっている。

 

 

 

 

でも、オレは彼女たちの握手会に参加したい。運営に注意されたらさすがに来ないようにするつもりだ。迷惑になりたくない気持ちとファンとしてイベントに参加したい気持ちが交互に現れている。

 

 

 

 

 

それから少しして、オレの番が来た。

 

 

目の前には『アムール』のメンバーこと、斉藤《さいとう》麻依《まい》がいる。黒髪ロングの正統派アイドル。容姿も整っていて、オレが前世も入れて、見てきた女性の中で一番と言っていいかもしれない。

 

 

「今日も来てくれたんですね、正行くん」

 

笑顔の彼女はとても魅力的でアイドルになるべくしてアイドルになった人。

 

 

「はい、新曲もとても良かったです!透き通るような声色で麻衣さんの話を聞く度に涙が出てきて……ほんとうに素晴らしかったです!!」

 

 

「ありがとう、正行くんにそう言ってもらえるととても勇気出るよ。これからも正行くんに好きで居てもらうためにたくさん頑張るね」

 

 

「これかも応援します!!」

 

麻衣さんの笑顔はいつもオレの心を癒してくれる。アムールの曲やイベント、ライブに行ったりすると、明日からも頑張ろうという気持ちが高まって来る。

 

 

 

 

そして時間が来て、オレは最後に「健康に気を付けて活動頑張ってください!」と伝えた。

 

 

―――

 

 

やっぱり齋藤麻衣は可愛いし、綺麗だ。あそこまで可愛い子でも結婚できるか分からないんだから、この世界はやっぱりおかしいよな。

 

別に結婚が全てではないけど。

 

 

 

オレは個人的にいつかは結婚したい。周りの男の連中が今の発言を聞いたら「お前は気が狂っているのか」と絶対に言うだろう。

 

 

前世の記憶があるオレは女性をそこまで怖がらない。

 

 

できることならいつかは結婚をして、家庭を築いていきたいと思っている。

 

 

でも、今はアムールを推す!

 

 

これ以上にやるべきことはない!

 

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