無職転生−死にたく無いから強くなる− 作:戦神なう
そんなこんなで今日も日が昇る前から鍛えて行く。
少し前に見つけて買った加重効果の付いた魔道具の腕輪と足輪、ジャケットを身につけていつも通りにストレッチ・ランニング・筋トレ・素振り・型稽古とこなして行く。
「おう、相変わらず朝早くから熱心だな」
一通り終えて、稽古場の脇にある井戸で汗を流しているとジュークが話しかけてきた。
「まぁな、強くなりたいし。こう言うのって1日サボると取り返すのに3日はかかるし」
「ちげぇねぇな」
ジュークはそう言いながら身体を解し、壁に立てかけてある木剣を2本手に取り、片方をこちらに投げてきた。
「ほれ、ちょうど準備運動が終わったくらいだろ?相手してくれや」
「いいぜ、一人で鍛えるのもいいけど。やっぱ相手いた方がやりがいも出るしな」
俺はそう言いながら木剣を受け取ると、ジュークの向かい側に立って構えた。
「んじゃ、早速行くぞ」
早速ジュークは準備運動感覚で片手でも放てる剣神流の技『無音の太刀』を放ってくる。
それをこちらは水神流の『流』で受け流し、カウンターとして容赦なく『光の太刀』を打ち込む。が、ジュークも剣と腕だけで無く全身を用いた『流』で受け流し、そのまま打ち合っていく。
「あぶねっ!おいおい、いきなり光の太刀はねぇだろ?」
「そっちだっていきなり無音の太刀出しただろ。それに、普通に受け流しといて何言ってるんだよ」
「馬鹿言え。こっちは軽く流したテメェと違っていっぱいいっぱいだ」
「クハハハハ!!」
まあ、否定はしない。無音の太刀と光の太刀な時点で差があるし、制空圏を身につけている俺と、数年前に制空圏を教えて水神流での経験と合わせてコツを掴んでいるとは言え、完全に習得しきれていないジュークでは受け流しの難易度も変わる。
一応両腕と片腕の違いもあるけどそれ言ったらジューク怒るしな。
でもこの調子なら近いうちに習得出来るだろうし、そうなったらジュークは水王名乗っても良いと思う。
「ったく、10年も経たずにこんなに強くなりやがって」
「そりゃ、死ぬ気で鍛えまくったからな。と言うか、それ言うならジュークだって片腕無くして現役引退したくせに前より強くなったんじゃないか?」
「まあ、引退した後も衰えないように鍛えてはいたし、ここ数年はお前の相手もしたからなぁ。あと、制空圏だったか?あれ教えてもらったのもデカいな」
そんな風に打ち合いを終えて話していると、目を覚ました孤児院の奴らが朝練に来た。
と言っても朝練に来る奴らは騎士志望や冒険者志望の強くなりたい連中だけだからそこまで数はいない。
んで、ここからは俺とジュークでコイツらを鍛えて行く。
年齢考えたら俺もあっち側だけど、普通にアイツら俺のこと慕ってくれるしやりがいもある。
それに、教えると自分の中で整理してよりよく理解もできるから面倒とも思わんし。
そんな感じで今日も時間が過ぎて行く。
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「それで、これからどうするつもりだ?レオン」
鍛錬が終わり、昼食も済ませた昼下がり。ジュークがそんな事を聞いてきた。
あ、今更だけど俺の名前レオンな!
「どうするつもりって?」
「そのまんまの意味だよ。お前は強くなった、剣も魔術も王級になり魔物や盗賊相手の実戦も済ませた。強いて欠点を言えば経験が足りないが、所々ぶっ飛んでるのに目を瞑れば物事を冷静に考えられるし、油断をするような手合いでも無い」
「随分と褒めてくれるな?」
「ただの事実だ。そんで、そんなに強くなってもまだ足りないと抜かす。お前の目標が七大列強なのか何かなのかは知らないが、もっと強くなりたいなら剣の聖地に魔大陸、とにかくここから出て強い人間なり魔物なりのいる場所に行ってそいつらと戦うのが一番だろうよ」
「剣の聖地に魔大陸…か」
実際ジュークの言った事は正しい、最近は前ほど明確に強くなれている実感がない。
強くなればなるほど先に進むのは困難になるのが道理。だが、それにしたってどうにも停滞感が否めない。
剣神流はまだまだ伸びている実感はあるけど、それ以外は剣術も魔術も壁とまで行かないが引っ掛かっているのが現状。
結局のところ、俺は天才ではないのだから上へ行くには鍛錬はもとより、強者との実戦もまた必須。
「確かにジュークの言う通りなんだろうな。俺も元々旅に出るつもりではあったけど明確な時期とか決めてなかったし、近いうちに決める事にするよ」
「おう、そうしろ」
旅かぁ、どこに行こうか。
ジュークの言った剣の聖地に魔大陸。他にも迷宮のあるベガリット大陸もあるし、赤竜・青竜・王竜がそれぞれ住む山脈もある。
どこに行っても今より強くなれるだろう。
全く今から楽しみで仕方ない。
本書くの難しいよね
主人公はルーデウスより10歳年上です