貞操逆転した新エリー都に住む『あなた』とエージェントのお話   作:ぽこちー

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ライン越えどころの話じゃねぇぞ!?

 

 

 

 狛野真斗にとって、この世界は窮屈すぎた。

 

 狛野真斗という人間は、自ら前に出て戦い、家族や友人のために戦ってこそ輝くのである。

 だが、この世界には、男性は保護されるべき、とまではいかないものの、人々の暗黙の了解として確かに存在している男尊女卑の風潮があった。

 それが、狛野真斗らしさを縛りつけてしまっているのだ。

 

 友人が傷つけられた時も、目の前で理不尽なことが起きていても、狛野真斗を差し置いて女性たちが前に出てくる。それも、その女性たちは目の前の人物のためではなく、狛野真斗に良いところを見せたい、という私利私欲のために動いている。

 それが、狛野真斗にとって苦痛でしかないのだ。

 

 けれど、だからといって狛野真斗が腐ることはなかった。

 いくら世界が自身を縛りつけようと、狛野真斗という人間は、その程度で死ぬことなどないのだ。

 どれだけ女性たちが狛野真斗を抑えつけても、彼は止まらない。

 それが、狛野真斗なのだから。

 

 そして、そんな世界に生きている彼にとって、『あなた』という存在は、唯一無二の存在だった。

 

 

 

 

 

 

「オラァッ!!!!」

 

 真斗が自身の大剣を振りかざした。

 だが、大剣は『あなた』にかすることなく、空を切る。

 右肘に衝撃が走り、大剣がその手からこぼれ落ちた。

 続けて胸に鋭い3連撃が叩き込まれ、肺の中の空気が漏れる。

 口の中に微かに血の匂いが広がり、身体が後ろへとのけぞった。

 だが、視線は目の前の『あなた』から離さない。

 

 首を狙った回し蹴りを左腕で受け止め、右足を蹴り上げる。

 だが、その蹴りも『あなた』の両手に受け止められ、ダメージを与えることができない。

 

 風を切る音と共に、ガッ!! と真斗の顎に鋭い衝撃が走った。

 『あなた』の左足が真斗の顎を捉えたのだ。

 のけぞった真斗の視界から『あなた』が消えたと同時に、腹に衝撃が走り、背後へと吹き飛ばされてしまう。

 真斗は石柱に叩きつけられ、地面へと倒れ込む。

 

 視界がグラリと歪んだ。

 身体の至る所に痛みが走り、呼吸すら困難な状態だ。

 真斗は自分の胸を思いっきり叩き、肺に詰まった血を無理やり吐き出した。

 乱雑に口元を拭い、乱れた呼吸を整えながら、ゆっくりと正面の『あなた』に視線を向ける。

 

 ボロボロの自分に対し、『あなた』は無傷。

 呼吸1つ乱してはいない。

 

「クソッ……」

 

 真斗は悪態をついた。

 それは、『あなた』に対する怒りなどではなく、一方的にやられている自分自身への怒りだった。

 

(こんなにも近いのに、遠い……やっぱりスゲェよ、アンタは……!!)

 

 真斗の胸の中は歓喜で溢れていた。

 狛野真斗の窮屈な世界に突如として現れた『あなた』。

 自分より小さいにもかかわらず、常に真斗の前を歩き続けている『あなた』。

 

 力も技も、精神力も。

 何もかもが真斗よりも優れており、腐った女性たちに嫌な表情を1つも見せない男。

 男女関係なく、困った人に必ず手を差し伸べる、絵に描いたようなヒーロー。

 それは、真斗が憧れる『男性』という人物像そのものであった。

 

 こうして『あなた』と手合わせしているのも、『あなた』に近づきたいという思いがあるからである。

 他の男ならば、「戦うのは怖い」「傷つくのなんてまっぴらごめんだ」「そういうのは女の仕事」と、軟弱な返答をするだけ。

 

 だが、『あなた』は違う。

 

 自らを高めるために。

 そして、真斗の成長のためにと、真斗のその手を掴んでくれるのだ。

 

 父親? 兄貴? 師匠?

 どれも違う。

 真斗にとって、『あなた』を表す明確な言葉は見つからない。

 

 だが、これだけは分かる。

 自分もいつか、目の前の男のようになりたい、と。

 

「まだまだ、これからッスよッ!!!!」

 

 真斗は立ち上がり、声を張り上げる。

 背後からボウッ!! と炎が巻き上がり、『あなた』に睨みを利かせる。

 だが、その表情は笑っていた。

 

 そして、『あなた』もまた、ニヤリと笑みをこぼし、構えた。

 それはまさに猛虎。

 獲物を前にした、飢えた虎のように鋭い目で真斗を見据える。

 

 ダッ!! と2人は同時に駆け出した。

 

 武器も技も、いらない。

 

 純粋な力で、目の前の強敵に立ち向かう。

 

 拳と拳がぶつかり合う。

 

 ドン!! と空気を震わせるほどの衝撃が走る。

 

 漢と漢の戦いに終わりはない。

 

 誰も、この2人を止めることなどできないのだ。

 

 

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

 

 

 漢と漢の戦いを遠くから眺める人物たちがいた。

 2人の動きを絶対に見逃すまいと、目をガンギマらせ、鼻息を荒くする4人の少女たち。

 

 彼女たちは『怪啖屋』。

 狛野真斗の友人である、仲良し4人組だ。

 

「うっひゃぁ〜/// 見た、アリス!? 真斗とあの人の攻防!! 2人とも筋肉がすごくって、見てるだけで興奮してきちゃうよ〜♡♡♡」

 

「真斗くんは絵に描いたような『The 漢』って感じの体だけど〜♡♡♡ あの人は『全てを極限まで極めた美』って感じ♡♡♡」

 

「ダビデ像みたいな美しさと神々しさがあるわね♡♡♡ はぁ♡♡♡ 2人とも、すっごい……♡♡♡」

 

 はぁはぁと息を荒げながら、2人の戦いを凝視する柚葉、リュシア、イドリーの3人。

 一方のアリスはというと——。

 

「ぷぅ♡♡♡ ぷぅ♡♡♡」

 

 完全に発情したうさぎと化していた。

 だが、それも仕方がない。

 

 片方は筋肉ムキムキのクソデカ雄っぱいをぶるんぶるん揺らし、もう片方は服越しでも分かるピシッと引き締まった身体をこれでもかと見せつけながら、アクロバティックに動いている。

 

 これはもう、雌に対する求愛行動といっても過言ではない。*1

 

 股をすりすりと擦り、鼻血をダラダラと流す発情ドスケベうさぎに、柚葉の言葉など届くはずもなく、雄と雄の目合に釘付けだった。

 

「……んっ♡♡♡」

 

 アリスの発情に感化されたのか、イドリーもまた股をすりすりと擦り始める。

 そして、自身の触手を股座へと伸ばし始めた。

 

「いっ、イドリー!? それはさすがにまずいってばっ!!」

 

 すかさず柚葉がイドリーを止めに入った。

 しかし、柚葉も軽く発情していたのか、足をうまく動かすことができず、イドリーを押し倒してしまう。

 

「はぁ♡♡♡ 柚葉ちゃん♡♡♡」

 

「わっ♡♡♡ ちょっと、まっ……てぇ♡♡♡」

 

 触手が柚葉とイドリーにニュルリと巻きつき、2人を弄り合い始める。

 

「うわぁ……女の子同士のそういうのは、ちょっとねぇ……アリスちゃんもそう思うよね?」

 

 少し引いた様子で2人を見ながら、リュシアはアリスに問いかける。

 だが、当然、発情ドスケベうさぎに届くはずもない。

 

「シンメトリー……♡♡♡ なのだわ……♡♡♡ んっ♡♡♡」

 

「あちゃー……みんなもう、ダメになっちゃってるね〜。てことは、2人の戦いをあたしが独り占めできるってことだねっ♡♡♡」

 

 そう言った次の瞬間、リュシアの目の前が真っ黒に染まった。

 

「——はぇ?」

 

 ズドン!! と、飛んできた何かがリュシアに衝突する。

 そのまま、グルングルンと地面を転がり、壁へと激突した。

 

「いててて……一体何が……んひぃ!?♡♡♡」

 

 痛みに耐えながら目を開けたリュシアだったが、目の前に広がる光景に思わず声を漏らす。

 

 リュシアに衝突した何か。

 それは、真斗との衝突で吹き飛ばされた『あなた』だった。

 

 真斗の炎によって服が焦げ、ところどころ肌が見え隠れしている。

 そんな『あなた』の身体の一部が、リュシアの目の前へと突き出されていたのだ。

 

 500円玉くらいの大きさで、綺麗な薄ピンク色のもの。

 中心にある突起物はぷっくりと膨れており、見るもの全てを釘付けにする。

 それは、第1話に出てきた雌を興奮させたものと同じものだった。

 

 

 

 

 

(ひょえ!?!?♡♡♡)

 

(何これなにこれナニコレ♡♡♡)

 

(すっっっっごいえっちなんだけど!?♡♡??!?♡)

 

(なんで!♡!???!♡ なんで目の前に乳首がっ!!?♡♡♡!?!!)

 

(みちゃだめみちゃだめみちゃだめいやこれは見るしかないでしょ♡♡♡)

 

(わぁ……♡♡♡ すっごい……♡♡♡)

 

(自然と……目が……吸い寄せられていく……♡♡♡)

 

(あっ、ダメ……これ無理だ……我慢できるわけないよ……♡♡♡)

 

 

 

 

 いっつつ……と、ゆっくり身体を起こす『あなた』。

 その次の瞬間——

 

 

 

 

 

「……はむっ♡♡♡」

 

 

 

 

 

 ゾワッッッ!!!!

 

 

 全身に凄まじい寒気が走り抜ける。

 『あなた』はバッとその場所へと視線を向ける。

 そこには、赤ん坊のように『あなた』の乳首を吸うリュシアの姿があった。

 

 

 

「ちうちう……♡♡♡ れろぉ♡♡♡ むちゅっ♡♡♡」

 

 

 

 

 えぇ……??

 と、困惑する『あなた』。

 

 そして周りを見渡すと、グチュグチュと触手にまみれた柚葉とイドリーの姿が目に入った。さらに、地面に顔を突っ伏して腰を突き上げ、ビクンビクンと震えるアリスの姿もあった。

 

 なんだ、これは……??

 目の前の光景に、『あなた』は言葉を失った。

 

「大丈夫っすか!? って、なんじゃこりゃああああああ!?!?!?」

 

 ボロボロの真斗が『あなた』を心配して駆けつける。

 だが、目の前の地獄絵図に声を荒らげた。

 

「お前らっ、それはライン越えどころの話じゃねぇぞ!!!!!」

 

 真斗はリュシアを引き離し、『あなた』を救出。

 そして、すぐさま治安局へと通報するのであった。

 

 

 

 

 なお、通報するのはやりすぎだと『あなた』の良心に判断され、4人は無罪放免となったとか。

 

 

*1:
んなわけねぇだろ





『あなた』
虎のシリオンのお姉様方直伝の『アクロバティック&スタイリッシュスタイル』で戦う。
この動きについてこれるのは、命の恩人である虎のシリオンの少女だけ。
でも、その少女は腰ヘコしてくるからついてこれないのが現実。

『狛野真斗きゅん』
この世界でも男らしく生きてる『あなた』マジ尊敬ッス!!!!

『浮波柚葉』
Not ギルティ
でも別投稿のR18小説ではギルティ

『アリス・タイムフィールド』
ギルティ

『イドリー・マーフィー』
ギルティ

『リュシア・エロウェン』
ギルティ

でも今のところ一番得してる



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