ジョニィ・ジョースター、テラを往く 作:マイルドハイブリッド
第8話です。二度目の診察の日。ケルシーの影から、あるものが顔を出します。
テラに来て十六日目の朝、貨物区画の馬房には、もう先客が二人いた。
荷箱の仕切りの内側で、バニラが大きなブラシを、ジェシカが小さなブラシを動かしている。四日前に初めてブラシを握ったジェシカの手つきも、だいぶ迷いが取れてきた。
スロー・ダンサーは二人に挟まれて目を細め、ジョニィが入ってきても耳を一つ向けただけだった。
「あ、おはようございます、ジョニィさん!」
「お、おはようございます……」
「ああ」
ジェシカの手元を少し眺めてから、ジョニィは言った。
「……手つき、良くなったな」
「え、あ、は、はいっ」
耳まで赤くなったジェシカの横で、バニラが自分のことのように胸を張る。その様子を横目に、ジョニィは空の水桶を抱えて通路の水場へ向かった。
桶を満たして戻ると、仕切りの外に小柄な影が一つ増えていた。手に記録板を抱え、工具の詰まった腰袋を鳴らしている。
「おはよ、ジョニィ。ちょうどよかった」
クロージャは記録板をくるりと回し、細かな線の並んだ画面をジョニィの鼻先へ突き出した。
「白い湖で取った、蹄鉄の記録。四本の脚が地面を打つ強さと間隔なんだけどさ、見てよこれ」
「……線が並んでるな」
「並びすぎなの。生き物の脚が、こんなにきれいに揃うわけないんだって。機械の方を疑って三回計算し直したけど、三回とも同じ。だから、一回ケルシーに見てもらいたいんだよね。今日、診察でしょ?」
ジョニィは画面の線を眺め、それから馬の脚を見た。
「……ぼくに言われてもな」
「だよね。記録板って、理由がないと納得してくれないから」
クロージャは記録の写しをジョニィの胸ポケットに押しこむと、にっと笑った。
「それじゃ、よろしくね。ケルシーにも、よろしく」
最後の一言だけ、妙に楽しげだった。問い返す前に、小柄な背中は荷箱の向こうへ消えていた。
医療区画へ向かう廊下は朝の当番の行き来で騒がしく、担架を押す医療オペレーターとすれ違ったかと思えば、書類を抱えて小走りに行く誰かに道を譲らなければならなかった。消毒液と機械油の混じった艦の匂いにも、ようやく鼻が慣れてきた。
歩くうちに背中のあたりがむずむずしてきて、振り向かなくても理由は分かった。呼んでもいないのに、ACT4が肩の後ろから半分だけ顔を出している。
『ニョ~ホ、ニョホ、ニョホホ~……』
妙な節がついていて、その節には聞き覚えがあった。ジャイロが旅の途中で歌って聞かせた、モッツァレラ・チーズの歌だ。調子っぱずれなところまで、そっくりだった。
ジョニィは足を緩めた。教えた覚えはない。歌えと言ったこともない。
「……どこで覚えた」
小声で訊いても、像は答えなかった。満足げに体を揺らし、節の続きを口ずさんでいる。
叱るつもりで開いた口を、ジョニィは結局閉じた。その節を聞きながら、診察室の扉の前まで歩いた。
ケルシーは一枚の紙を読んでいた。
診察室の机に肘をつき、指先で紙の端を押さえたまま、上から下へ目を動かしていく。読む速さは前に会った時と同じで、少しの無駄もない。ただ、最後の一行に差しかかったところで、その眉の端がかすかに持ち上がった。
白い壁に囲まれた診察室は狭く、薬品棚のガラス戸に照明が細長く映りこんでいる。窓の外をゆっくりと流れていく荒れ地の色だけが、ここが動く艦の中だと思い出させた。
ジョニィは向かいの丸椅子に座り、その様子を見ていた。紙が何なのかは、見当がついた。四日前、白い湖の縁で起きたことを、リスカムが几帳面な字でまとめた報告書だ。
背後では、ACT4がまだ節を続けている。ケルシーは紙から目を上げなかったが、その足元の影はほんのわずかに揺れた気がした。
ジョニィが咳払いをすると、像は『ニョッ』と短く鳴いて引っこんだ。ケルシーの影も、それきり静まった。
「本人いわく、うま、のおかげ」
最後の一行を、ケルシーは何の抑揚もなく読み上げた。
「これは、君が言ったのか」
「言った。事実だ」
「そうか」
それ以上は何も言わずに紙を伏せ、ケルシーは手元の器具を取った。聴診器を当て、瞼を指で押し下げ、爪の生え際に細い器具を添えていく。その手つきに、迷いはなかった。
「変化はない。源石は相変わらず、君の体を相手にしていない。爪の再生も、記録より早い」
「カモミールの茶を飲んでる」
「温室の調香師か。彼女の茶は、確かに効く」
ジョニィは胸ポケットから記録の写しを出し、机の上に置いた。
「それと、これ。クロージャから。馬の脚の記録だ。揃いすぎてて気持ち悪いから、医者に見せろってさ」
「私は獣医ではない」
「知ってる。でも、この艦に馬を診られる奴はいないだろ」
ケルシーは一拍だけ黙り、写しを手に取った。線の並びに目を走らせる。
「……確かに、揃っている」
「いい馬だからな」
「その理屈は、記録の欄には書けない」
返す言葉がなく、ジョニィは口をつぐんだ。
「預かっておく。見るだけは見る。……あの馬の健康記録も、私の所で作ろう」
写しを机の端へ置くと、ケルシーは伏せた報告書の上に細い指を一本乗せた。
「さて。診察はここまでだ。ここからは医者としてではなく、この艦を預かる者として訊く」
指先が報告書の一文をなぞった。
「大型のハガネガニを、未確認の力で排除。詳細不明。……撃った瞬間、桃色の大きな人影が弾と一緒に飛ぶのを、六人が見たとある。リスカムに確かめたら、蟹は回りながら地の底へ沈み、二度と上がってこなかったそうだ。地面の下から鳴き声も聞こえた、と。それは、何だ」
答える前に、ジョニィは一度息を吸った。最初に会った時なら、それ以上は話さない、と突っぱねただろう。だが今は、この女に隠しても無駄だということが分かっていた。
「無限の回転だ。ぼくのスタンドの、いちばん強い撃ち方になる」
「無限」
「当たった相手に、止まらない回転が残る。逃げても離れない。ぼくが同じ回転を逆向きに撃ちこまない限り、止まらない」
「どうやって撃つ」
「馬が要る。あいつが自分の脚でいちばん自然に走ってる時、その脚運びの中に黄金の回転が生まれる。それを爪に乗せる」
ケルシーの目が机の上の写しへちらりと動いた。揃いすぎた線の並びと、今の言葉を並べているのだと分かった。
「では、あの馬を失えば、君はその撃ち方を失う」
膝の上で、ジョニィの拳が固くなった。
「……そうならないようにする」
「考えたくないことほど、医者は考えておくものだ」
「分かってる」
短く返すと、ケルシーはそれ以上押さなかった。紙には何も書かず、ジョニィの言葉を一つずつ、頭の中の棚に並べていくように聞いている。
「君の友人の遺体の腐敗を止めているのも、同じ回転か」
「ああ。あれは、あいつを守るために撃った」
「逆の回転で止められると言ったな。遺体に掛けた回転も、解けるのか」
「解ける。解いたら、あいつは腐りはじめる。だから、ネアポリスに着くまでは解かない」
ケルシーは小さく頷いた。最初に会った時のように、遺体を調べさせろとは言わなかった。
「同じ力で、守ることも、地の底へ沈めることもできるわけだ」
責めてもいなければ、褒めてもいない声だった。ただ、事実を確かめただけの声だった。
ジョニィは膝の上で指を組んだ。言うつもりのなかったことが喉の奥まで上がってきていた。
「前にも、何度も撃ってきた。大統領の時もだ。あの頃は、撃てば届く、届けば勝てる。それしか考えてなかった」
「今は違うのか」
「……この前、初めて外から見た。何も言えなくなってる四人の横でな」
ケルシーはしばし口を閉ざしていた。それから、報告書を脇へ押しやった。
「その話は、後でもう一度聞こう。先に、確かめておきたいことがある」
机の上で、ケルシーは両手の指を絡めた。
「最初の日、ここで睨み合った時。君の背後の何かが、妙な声を出したな」
ジョニィの背中が、ぎくりと固まった。
「……聞こえてたのか」
「私には、姿も見えないし、声も聞こえない。気づいたのは、私ではない」
ケルシーは自分の影に目を落とした。
「Mon3tr」
名を呼ぶ声は静かだった。
足元の影がふくらんだ。暗い緑の光が影の縁から滲み出すように立ちのぼり、一つの形をとっていく。前に感じた気配の正体が今は目の前にはっきりと姿を見せていた。黒い体に、ところどころ緑に光る筋が走る、得体の知れない生き物だった。
主の肩越しにジョニィを見据えたMon3trの喉の奥で、唸りが鳴る。その響きだけで、診察室の空気が震えた。
「これが、前に君の背後のものに反応した。あの時、Mon3trは確かに何かを聞き、何かを見ていた。……君の像を、出してみてくれないか」
少し迷ってから背後へ呼びかけると、桃色の装甲が狭い天井の下に窮屈そうに立ち上がり、肩の星が照明を受けて鈍く光った。
その瞬間、Mon3trの首がすっと動いた。
その目は、ケルシーにもジョニィにも向いていなかった。ジョニィの背後の、何もないはずの空間を見つめている。ACT4の顔がある、ちょうどその高さだった。
「……見えてるのか」
「はっきりとではないだろう。だが、そこにいることは分かっている。声も、いくらかは届いているようだ」
「そいつは、スタンドじゃないのか」
「君の言うスタンドが何なのか、私は知らない。これは、私と共にあるものだ。それ以上の説明は、今はしない」
Mon3trは主の肩から身を乗り出し、今度はジョニィの方へ鼻先を寄せた。ひくひくと何かを嗅ぐような仕草をして、首を低くする。
「……何だ」
「君の上着に、馬の匂いが染みついている。それが珍しいのだろう。テラには、あの生き物はいないからな」
「噛まないだろうな」
「私が命じない限りは」
あまり安心できる答えではなかった。
狭い部屋の真ん中で、Mon3trとACT4は向き合ったまま動かなくなった。機関の振動で薬品棚のガラスがちりちりと鳴るほかは、張りつめた沈黙が数秒続いた。
『ニョホ』
ジョニィは思わず天井を仰いだ。よりによって、また今だ。
Mon3trが首をかしげ、明らかに不満げな声で短く鳴いた。馬鹿にされたと受け取ったらしい。
ACT4の肩がぴくりと動き、像は胸を張って負けじと甲高い声を張り上げる。
『チュミッ! チュミミミーン!!』
Mon3trが唸り返せばACT4がさらに一歩前へ出て、黒い体を走る緑の筋がじわりと明るさを増していく。
「やめろ、張り合うな」
「Mon3tr、止まれ」
二人の声が同時に重なった。
ACT4とMon3trが揃ってぴたりと動きを止める。ACT4はジョニィの方へ、Mon3trは主の方へ首を向け、それからどちらも不満げにそっぽを向いた。
ジョニィとケルシーは顔を見合わせた。
「……そっちも、言うことを聞かない口か」
「君のほどではない」
即答だったが、ケルシーの口元はいくらか緩んだように見えた。気のせいかもしれない。
ACT4は少し考えるように動きを止め、それから、Mon3trに向かって片手を上げた。指を四本立てる。次に二本。最後に、親指と人差し指で丸を作った。
シ、ツ、レイ。
ジョニィは息を呑んだ。四と二と零で、失礼。くだらないと呆れるジョニィの前で、ジャイロが得意げにやってみせた指遊びだった。誰も教えていない。チーズの歌と同じで、像がひとりでにやっている。
ACT4は丸を作った手を胸に当て、深々と頭を下げた。『ニョホホ……』と、満足げな声が漏れる。
Mon3trは意味が分からないというように首を大きく傾けた。
「……今、何をした」
ケルシーに分かるのは、Mon3trの様子が変わったことだけだ。
「謝ったんだ。……あいつのやり方で」
胸の奥が少しだけ痛んだ。
Mon3trがおずおずと前脚を伸ばし、ACT4の籠手の先へ触れようとした。
「触れるな」
ケルシーの声が鋭くなった。Mon3trの前脚が宙で止まる。
「何が起きるか分からないものに、確かめもせず触れるべきではない。……戻れ、Mon3tr」
名残惜しそうにACT4の方をもう一度見てから、Mon3trは主の影へと沈んでいった。緑の光が消え、診察室に元の静けさが戻る。
ジョニィもACT4を引っこめた。消える直前、像が『チュミィ……』と鳴いた気がしたが、聞かなかったことにした。
診察室の窓の外では、乾いた丘が一つ、また一つと後ろへ去っていく。
椅子の背にもたれたケルシーは、長いあいだ口を開かなかった。ジョニィも黙っていた。さっきまでの騒ぎが嘘のように、部屋には機関の唸りだけが響いている。
「……あんたも、ああいうのを連れて歩いてるんだな」
ジョニィが言うと、ケルシーは窓の外へ目を向けたまま答えた。
「長い時間だ。君が思うより、ずっと長い」
その先は続かなかった。ジョニィも、問いを重ねなかった。この女の内側には、前に感じたとおり、もっと古くて得体の知れないものが眠っている。それを無理にこじ開けるのは、棺の蓋に手をかけるのと同じことだという気がした。
代わりに、ケルシーの方が問いを返してきた。
「君の友人は、何をしていた男だ。あの回転の技は、ただの武術には見えない」
「医者だった。それと、死刑執行人だ。国王の下で、罪人の首を落とす家の生まれだった」
ケルシーの目が細くなった。
「処刑と、医術か」
「家では、回転を処刑に使ってた。けど、あいつは治すのにも使った。水を張った盆と鉄球で、体の中を診るんだ」
「理にかなっている」
ケルシーは視線を窓の外へ移した。
「人を殺す技と、人を生かす技は、多くの場合、同じ手の中にある。私も、そういう手を何人も見てきた」
それから、ケルシーはジョニィの方へ向き直った。
「さっきの話の続きだ。自分の撃ったものを、外から見た、と言ったな」
「ああ」
「前へ進むことしか考えられない者は、自分の力の大きさを測らない。測る暇がないからだ。……君は今、それを測り直している」
机の上の報告書に、ケルシーはそっと手を置いた。
「大きな力を持つ者が、その大きさを測り直せるのは、悪い兆しではない。測れる者だけが、それをどこに置くかを選べる。私は医者として、そう診立てる」
ジョニィはその言葉をしばらく胸の中で転がした。
エースは、撃つ前の一瞬の迷いを捨てるなと言った。この女は、測り直せるのは悪い兆しではないと言う。言い方はまるで違うのに、どちらも同じ場所を指しているような気がした。
「……あんた、医者のくせに、時々説教くさいな」
「患者の癖を把握するのは、医者の仕事だ。それに合わせて処方を変えるのもな」
「処方?」
「言葉も、薬の一つだ」
それだけ言って、ケルシーはまた書類に手を伸ばした。
「それから、前に『死ぬな』と言ったのは、遺体の持ち主が先に死ぬと、遺体の扱いが面倒になるからだ。勘違いはするな」
「……そういうことにしておく」
ケルシーは顔を上げなかった。けれど、その耳が一度だけぴくりと動いた。
診察が終わり、ジョニィが丸椅子から立ち上がると、ケルシーが机の引き出しから分厚い紙の束を取り出した。
「持っていけ」
「何だ、これは」
「エンジニア部からの請求書だ。特製蹄鉄四点の差額、甲板の修理代、それから計測機器の追加分。すべて、私宛てに届いている」
紙の束を受け取ったまま、ジョニィは固まった。一番上の紙の隅に、見覚えのある丸い字で『よろしくね♪ クロージャ』と書き添えてある。
朝の馬房で聞いた、妙に楽しげな「よろしく」が耳の奥でよみがえった。
「なんで、ぼくに」
「君の馬の分だ」
「払う金なんか持ってない」
「知っている。だから、君が持っていればいい。クロージャが私の所に来るたびに、君の部屋を教えることにする」
ジョニィは天井を仰いだ。今日、これで二度目だった。
「……押しかけてきたら、どうすればいい」
「茶でも出してやれ。カモミールなら、彼女も文句は言わないだろう」
「あれは爪の薬だ」
「なら、君の爪の分も、請求書に加わるな」
ケルシーの声は最後まで平らなままだった。冗談なのかどうか、ジョニィには分からなかった。
扉に手をかけた時、背後からケルシーの声がした。
「ジョニィ・ジョースター」
肩越しに見ると、ケルシーは書類から目を上げ、ジョニィの顔を正面から捉えていた。さっきまでの軽さは、もうどこにもなかった。
「Mon3trが反応したのは、君の像だけではない」
「……どういう意味だ」
ケルシーは答えず、また書類に目を落とした。
「次の診察は、七日後だ」
扉が閉まった。
廊下に一人残されたジョニィは、請求書の束を握りしめたまま、閉じた扉をしばらく見ていた。
像だけではない。なら、Mon3trはほかに何を感じ取ったのか。棺の中のジャイロか。ジョニィ自身か。それとも、この艦のどこかにいる、まだ会ったことのない誰かなのか。
肩の後ろで、またあの節が小さく鳴りはじめた。
『ニョ~ホ……』
今度は、黙らせる気になれなかった。ジャイロの歌を背負ったまま、ジョニィは馬房へ続く廊下を歩きだした。廊下の窓の外を、乾いた丘がまた一つ、後ろへ流れていった。
第8話をお読みいただき、ありがとうございました。
話タイトルは、この回の顔合わせ「Mon3tr対タスクACT4」そのままです。ジョジョの「〇〇対〇〇」のように、出会った二体の名をそのまま並べました。睨み合いのはずが、張り合いになり、最後は謝って終わりました。
以下、小ネタです。
・ACT4が指で四・二・零を作った「シ・ツ・レイ」は、原作でジャイロがやってみせた冗談です。誰も教えていないのに、像がひとりでにやっています。
・ACT4が節をつけて歌っていたのは、ジャイロが旅の途中でジョニィに歌って聞かせた、モッツァレラ・チーズの歌です。歌詞はここには写さず、『ニョホ』の節だけにしました。
・ジャイロの家、ツェペリ家は、ネアポリス王国で代々、罪人の処刑を務めてきた家です。ジャイロ自身は医者でもあり、鉄球の回転は人を治すのにも使われます。ケルシーの「人を殺す技と、人を生かす技は、多くの場合、同じ手の中にある」は、そこに返した言葉です。
・Mon3trが何なのかは、アークナイツの原作でも多くが伏せられています。この作品では、スタンドをはっきりとは見ずに「そこにいる」ことだけ分かる、としています。
・朝の馬房で、クロージャが「揃いすぎ」と首をひねった蹄鉄の記録。黄金の回転を生む脚運びは、記録の上でもきれいに揃って見える、という小さな仕掛けです。ケルシーが記録の写しに目をやったのは、そのためです。
それでは次回もお楽しみに