【ONE PIECE】電気(ことわり)を統べる者 〜海賊王の右腕となる雷の能力者〜   作:フォレスティアル

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第15話はシェルズタウン編の最高潮!
モーガン大佐の巨大像爆砕、ゾロの三刀流奪還、そしてモーガンの大暴れとルフィの強さに対する海軍大佐としての驚愕!
ルーサス・ルフィ・ゾロの三人による圧倒的な爽快制裁バトルをお届けします!



第15話 『叩き潰せ像と権力、ゴムと爆雷と三刀流』

おにぎりを食べ終え、処刑場の木に縛り付けられているゾロを見下ろし、ルフィがニシシと口角を上げた。

 

「おいゾロ! お前の刀はどこにあるんだ? 取ってきてやるよ!」

 

「あぁ? 俺の三刀流か……ヘルメッポのバカ息子が『俺のコレクションにしてやる』つって、海軍支部のタワーの中に持って行きやがった。たぶんあいつの部屋か、支部の保管庫だ」

 

「よーし分かった! すぐ取ってきてやるから待ってろ!」

 

ゾロから刀の場所を聞き出すと、ルフィは勢いよく海軍支部のタタタッと走り出していった。

 

「おいコビー、お前はリカを連れて街の安全な場所に隠れていろ。……すぐに終わる」

 

「は、はいっ! ルーサスさんもルフィさんも、気をつけてください!」

 

コビーがリカを抱えて退避するのを確認し、俺も静かに海軍支部の前庭へと歩みを進めた。

 

見上げれば、海軍支部の頂上で大勢の海兵たちが、モーガン大佐の巨大な石像をロープで引き上げ、設置作業の真っ最中だった。

 

「ワハハハ! 見よ! この私こそが正義! この像こそがこの街の絶対の平和の象徴なのだ!」

 

斧手のモーガンが両手を広げて高笑いしている。

 

「おいモーガン! ゾロの刀はどこだー!?」

 

屋上へと飛び込んできたルフィの声。

 

「何だお前は!? 礼儀のなっていないガキめ、私の像に――」

 

「邪魔だ!」

 

ルフィはモーガンの言葉を突っぱねると、体幹の軸を完璧に固定し、右腕を一気に後方へと伸縮させた。

 

『――【ゴムゴムの――銃(ピストル)!!】』

 

ドガァァァァァァン!!

 

内部破壊の流桜を纏った一撃が、引き上げ途中だった巨大なモーガンの石像の真っ芯を撃ち抜いた。

数トンの重量を誇る巨大像は、豪快な爆発音とともに一瞬で粉々に砕け散り、眼下に広がる処刑場へと瓦礫の雨となって降り注いだ。

 

「な……な……私の尊い像がぁぁぁぁぁぁっ!?」

 

モーガンが大血圧を上げて絶叫する。

 

その隙に、ルフィはタワーの奥から半狂乱のヘルメッポの首根っこを掴み、ゾロの宝刀――三本の刀を抱えて処刑場へと跳び降りてきた。

 

「ゾロ! 言われた通りヘルメッポの部屋から持って来たぞ! 海賊になるか、ここで海軍に殺されるか、今選べ!」

 

ルフィが豪快に笑いながら三本の刀を差し出すと、縛り付けられたままのゾロは不敵に口角を吊り上げ、ニッと野獣のような笑みを浮かべた。

 

「へっ……悪党名乗ってここで死ぬより、海賊になって生き残る方を選びてぇね。……お前、海賊王になるのか」

 

「おう! 俺は海賊王になる男だ!」

 

堂々と胸を張るルフィの言葉に、ゾロはフッと息を漏らし、その眼光を鋭く光らせた。

 

「……くっくっく、それだったら、世界一の剣豪を目指してる俺に不足はねぇ! 悪名だろうが何だろうが、俺の名を世界中に轟かせてやるよ!」

 

「しししっ! いいねぇ! 海賊王の仲間なら、世界一の剣豪くらいになってもらわねぇとな!」

 

ルフィがニカッと笑うと同時に、俺は指先を滑らせてゾロを縛っていた太い縄を一瞬で切断した。

 

「助かったぜ、参謀殿」

 

「礼には及ばんさ、剣士」

 

自由になったゾロは瞬時に三本の刀を受け取り、一本を口にくわえ、残り二本を両手に構えた。その全身から密林の猛獣のような恐ろしい殺気が解き放たれる。

 

「――反逆者どもめ! 全員まとめて射殺しろ!!」

 

怒り狂ったモーガンの大声とともに、処刑場の周囲を取り囲んだ数十名の海兵が一斉に銃口を向け、引き金を引いた。

 

ドドドドドッ!!

 

放たれた鉛の弾丸の雨。だが――

 

『――【熱力学操作・熱流弾き(熱励起バリア)】』

 

ゴォォォッ!!

 

俺が静かにかざした手のひらから、目に見えない高熱と密度の空気の壁が展開される。

襲いかかった弾丸はすべて俺の数メートル手前で融解し、ただの鉛の液体となって地面へとぽたぽたと落ちた。

 

「な……弾丸が溶けた……!? 炎の能力者か……!?」

 

「おいおい……参謀殿はトンデモねぇバケモノだな」

 

ゾロが口に刀をくわえたまま呆れ顔で呟く。

 

「前衛のお前が見せ場を失うなよ、ゾロ。いくぞ」

 

「言われなくてもな!」

 

ゾロの身体が地を蹴り、一瞬で海兵たちの渦中へと飛び込む。

 

『――【三刀流・鬼斬り】!!』

 

ドドンッ!!

 

三筋の漆黒の斬撃が空気を裂き、海兵たちの武器が一瞬にして破砕された。

 

「ひぃぃぃっ! 強すぎる……! 化け物どもだー!」

 

海兵たちが逃げ惑う中、巨大な鉄斧を右腕に宿したモーガンが、地響きを立てながら大股で歩み寄ってきた。その全身からは、独裁者としての怒りと執念が黒々とした殺気となって溢れ出ている。

 

「貴様らぁぁぁ……! 私の権威を、私の作り上げた正義を愚弄するかぁぁぁっ!!」

 

モーガンは巨体を大きく捻らせると、右腕の巨大な鉄斧を猛然と振り下ろした。

 

『――【アックス・ブレイカー】!!』

 

ドガァァァァン!!

 

大地が激しく爆砕し、処刑場の石畳が一瞬で数十メートルにわたって翻り、巨大な亀裂が走る。並の人間であれば衝撃波だけで肉体が吹き飛ぶほどの威力だ。

 

「ハハハハ! 逃げ惑え虫ケラども! 私は海軍大佐モーガンだ! この海で私に逆らう者は全員死刑なのだぁぁっ!」

 

モーガンは狂ったように高笑いしながら、連続で斧を振り回す。左右から繰り出される豪快な全方位の嵐のような斬撃。処刑場の木々やフェンスが紙くずのように切り刻まれていく。

 

だが――ルフィはその豪快な攻撃を、体幹の軸を一切ぶらさずに『紙絵』のような最小限の動きで軽々と見切ってかわしていた。

 

「おい大佐! 動きがでけぇ割にスカスカだぞ!」

 

「貴様ぁぁぁっ! 舐めた真似をぉっ!」

 

モーガンは激昂し、左拳を固く握りしめてルフィの顔面へと突き出した。海軍仕込みの重厚な打撃。だがルフィはその拳を軽々と片手で受け止め、ニシシと笑った。

 

「おい、名前は何て言った? 礼儀として聞いてやる」

 

モーガンが青筋を立てて睨みつける。

 

「フン……死にゆく虫ケラに教える筋合いはないが、教えてやる! 私は階級『大佐』! 偉大なる支配者モーガンだ! お前たちのような名もなき泥棒海賊とは格が違うのだ! 貴様こそ何者だ!?」

 

ルフィは腕を組み、胸を堂々と張ってニカッと太陽のような笑みを浮かべた。

 

「俺はモンキー・D・ルフィ! 海賊王になる男だ!」

 

その瞬間――世界が静まり返った。

 

「……な……何だと……!?」

 

モーガンの顔面から一瞬で血の気が引き、巨大な目玉が落ちんばかりに見開かれた。斧を構えていた手がガクガクと震え始める。

 

「モ……モンキー・D……!? 『モンキー』に……あ、あのミドルネーム『D』だと……!? 貴様……まさか、あの海軍本部の『英雄』と呼ばれる伝説の男……モンキー・D・ガープ中将の血縁者なのか……!?」

 

モーガンの額から大量の滝のような汗が噴き出す。

 

海軍本部の頂点に君臨し、かつて海賊王ゴールド・ロジャーを追い詰めたとされる「海の英雄」ガープ中将。その伝説的な名と同じ姓、そして世界政府が畏怖する歴史の禁忌「D」の名を冠する目の前のガキ。

 

「な、なぜ……なぜそんな伝説の英雄の名を冠する怪物が……こんな東の海の辺境で海賊などやっているのだぁぁぁぁっ!? 狂っている! 世界が狂っているぞぉぉぉっ!!」

 

あまりの恐怖と混乱に、モーガンの理性は完全に吹き飛んだ。

 

「死ねぇぇぇっ! ガープの孫だろうが何だろうが、この私が正義なのだぁぁぁっ!!」

 

自らの恐怖を振り払うように、モーガンは全身の筋力を限界まで跳ね上げ、巨大な鉄斧を両手で持ち上げてルフィの頭上へと振り下ろした。命を削るような捨て身の全開打撃。

 

「威張るだけの腐った権威か。ヘドが出るな」

 

俺はポケットから手を出さずに、一歩前へ踏み出した。

 

能力の擬装――『荷電粒子超振動・熱風破(プラズマ・ストライク)』。

 

シュバッ!!

 

俺の手のひらから放たれたのは、電撃ではなく、空気中の分子を超振動させて生み出した超高熱の指向性衝撃波。

 

ズガァァァン!!

 

「ガハッ……!?」

 

振り下ろされる直前、モーガンの巨大な斧の腕が根元から真っ赤に熱せられてヒビが入り、衝撃波によって粉々に破砕された。

 

「が……腕の斧が熱で粉砕された……!? こ、こいつ……何の悪魔の実の――」

 

苦悶に顔を歪めるモーガンに対し、空中で体勢を整えたルフィが追撃の体勢に入った。

 

「仕上げだ、ルフィ」

 

「おう! 『ゴムゴムの――バズーカ!!』」

 

ドドガァァァァン!!

 

両手に武装色と内部破壊の流桜を纏わせたルフィの渾身の掌打が、モーガンの胸板へと炸裂した。

 

ドゴーーン!!

 

海軍支部のタワーの壁をいくつも突き破り、モーガンの巨体は白目を剥いて完全に気気絶し、瓦礫の山へと埋もれていった。

 

「た……大佐が倒れたぁぁぁぁっ!?」

 

ヘルメッポが腰を抜かして泡を吹き、静まり返る処刑場。

 

残された海兵たちは一瞬の静寂の後――帽子を空高く放り投げ、ワーッと歓喜の声を上げた。

 

「やったぁぁぁ! モーガンの恐怖政治が終わったんだ!!」

「自由だー! 街が助かったぞー!」

 

腐敗した独裁者を完膚なきまでに叩きのめした俺たちの周りで、海兵たちの喜びの歓声が響き渡っていた。

 

ゾロは刀を鞘に収め、不敵な笑みを浮かべてルフィと俺を見つめた。

 

「へっ……とんでもねぇ怪物二人組だ。今日から俺はお前たちの仲間になってやるよ、船長」

 

「しししっ! 決まりだ! 最高の仲間ができたぞー!」

 

ルフィの弾けるような笑顔と、不敵に笑う参謀の俺、そして世界一の剣豪を目指すゾロ。

シェルズタウンの暗雲を晴らした俺たちの伝説は、最高の形で第一歩を踏み出したのだった――。

 




ご覧いただきありがとうございました!

第15話にて、ゾロへの「刀の場所確認」を冒頭に追加し、ストーリーの流れをよりスムーズに整えました!
モーガン大佐の激闘とルフィの「モンキー・D」の名に対する驚愕、そしてゾロの正式加入とスカッと爽快な決着をお楽しみいただけたでしょうか!

次回第16話は、夢への覚悟を決めたコビーの海軍入隊宣言、そしてシェルズタウンの街の人々に見送られながらの爽やかな出航を描きます!
次なる目的地は『オレンジの町』! バギー海賊団やナミとの出会いへと向かっていく東の海編をお楽しみに!

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