【ONE PIECE】電気(ことわり)を統べる者 〜海賊王の右腕となる雷の能力者〜   作:フォレスティアル

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第3話はサボとの出会い、そしてライライの実の特性(ロギアの透過と覇気対策)を描いていきます!



第3話 『不確定物の終着駅と、覇気への理(ことわり)』

ダダンの庵に放り込まれてから数日が過ぎた。

 

俺とルフィは毎日のようにエースの後に続いて森へ入っていたが、エースは相変わらず俺たちを突っぱねては、一人で不確定物の終着駅(グレイ・ターミナル)の方角へ消えていく。

 

「待てよエースー! 今日こそ一緒に遊ぼうぜー!」

 

「しつこいぞルフィ。……走るのに夢中で足元を見ていない」

 

ガキィン!

 

「ぶふっ!?」

 

森の奥へ進む途中、ルフィが木の上に仕掛けられたトラップに引っかかり、巨大な丸太に吹き飛ばされた。

 

「痛ぇぇ! なんで俺ばっかりこんな目に遭うんだー!」

 

「お前が前を見ずに突っ込むからだ。ほら、立つなら手を貸すぞ」

 

「サンキュー、ルーサス! ……そういえばさ、ルーサスはエースの罠とか攻撃が全然効かないよな! ずるいぞ!」

 

ルフィが不満そうに頬を膨らませる。

それもそのはずだ。先ほどもエースが投げつけてきた鋭い石ころや巨大な木こりが俺の頭を直撃したのだが――。

 

バチチッ……!

 

俺の体がその瞬間だけ青白い電流(プラズマ)へと姿を変え、全ての攻撃が煙のように俺の体を空しく通り抜けていたのだから。

 

(これが自然系悪魔の実――『ライライの実』の絶対的なアドバンテージだ。物理的な斬撃も、打撃も、爆発すらも俺の肉体を傷つけることはできない)

 

「これが『自然系(ロギア)』の力だ。打撃を吸収するゴムのお前とは違って、俺は攻撃そのものを電気に変えて受け流せる」

 

「すっげー! やっぱり雷って最強だな!」

 

目を輝かせるルフィを見て、俺は静かに首を振った。

 

「……だが、これに胡坐(あぐら)をかいているようじゃ、いずれ新世界で命を落とす」

 

「え? なんでだ? 攻撃が効かないなら無敵じゃないか!」

 

「この世界には『覇気』という力がある。相手の概念そのものに攻撃を叩き込む術だ。……ガープ中将の『愛の拳』を思い出してみろ」

 

俺の言葉に、ルフィは「ヒエッ……!」と青ざめて頭のコブを押さえた。

 

「じいちゃんのパンチ……! ゴムなのにめちゃくちゃ痛かったぞ……!」

 

「そうだ。覇気を纏った攻撃の前では、俺のロギアの透過も無効化され、実体として殴り飛ばされる。シャンクスやガープ中将のような化け物と戦うには、透過だけに頼るのは致命的だ」

 

俺は右手をかざし、手のひらの上に目に見えない「磁場の壁」を形成させた。

 

バチバチッ……!

 

「だから俺は、透過に頼らない『絶対防御』を訓練している。相手が覇気を纏って殴ってこようが、接触する前に強力な電磁界で物理的に弾き返す……『ローレンツ斥力バリア』だ。理(物理)を理解していれば、覇気の波線すら磁場で捻じ曲げられる」

 

「うおおお……難しくてよく分かんねぇけど、とにかくルーサスは凄ぇんだな!」

 

「理解しなくていいさ。俺が全部防いでやるからな」

 

話しながら森を抜けると、広大なゴミの山――『不確定物の終着駅(グレイ・ターミナル)』が広がっていた。

 

悪臭と煙が立ち込めるその場所で、大木の上に隠された秘密基地から、二人の少年の声が聞こえてくる。

 

「おいエース! 今日は宝収集の成果はどうだ?」

 

「サボ! 街の悪党から結構巻き上げてきたぞ。これで海賊船を買うための資金がまた溜まったな!」

 

木の上で宝袋を叩いて笑い合っているのは、エースと――金髪にシルクハットをかぶった少年、サボだった。

 

(ポートガス・D・エースに、サボ。……ついに揃ったな)

 

「あー! エース見ーつけた! そっちの帽子のアニキは誰だー!?」

 

ルフィがいつもの調子で大声で叫びながら、木の上に飛び出していく。

 

「「なっ……!? ルフィ!?」」

 

エースとサボが驚愕して立ち上がる。

 

「なんでここが分かった!? ってか、横にいるのはダダンの家にいた化け物ガキ……ルーサスか!?」

 

エースが警戒露わに鉄パイプを構えた。その隣でサボも目を丸くしている。

 

「おいエース、こいつらが話に聞いてた『ガープの孫』か? 随分と冷めた面した奴もいるな……」

 

「気をつけるんだサボ! ルーサスって奴は変な術を使う! 俺の攻撃も全部弾かれた!」

 

サボは興味深そうに俺を見下ろすと、木の上からひらりと跳び下りてきた。

 

「へぇ……雷を扱うって本当か? 俺はサボだ。お前ら、俺たちの宝を奪いに来たのか?」

 

「違うさ、サボ」

 

俺は静かに一歩前に出ると、腰の鉄パイプに微小な高周波振動を走らせた。

 

「俺たちは宝を奪いに来たんじゃない。……お前たちという『最高の兄弟』に会いに来たんだ」

 

「……あ?」

 

「俺はルフィの右腕として、将来グランドラインを制覇する。そのためには、お前たち二人の力が必要なんだよ。……サボ、エース。俺たちと杯を交わさないか?」

 

不確定物の終着駅の風が吹き抜ける中、理(物理)を統べる転生者と、運命に導かれた少年たちの出会いが、ここに結実したのだった。

 




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次回は不確定物の終着駅での共闘(海賊ポルシェーミ戦)と、4人での「義兄弟の杯」へ向かいます!
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