魔法科高校の劣等生に虚飾の魔女(偽) 作:パンドラ様の二次創作増えて⭐︎
それから、年月が過ぎていった。
1999年に起きた不可解な現象は、その後も人々の関心を集めていた。あの日の出来事をきっかけに、各国の研究機関では同様の現象について調査が進められ、やがて、それらは「魔法」と呼ばれるようになっていった。
最初は理論上の存在に過ぎなかった魔法も、研究と実験が重ねられるにつれて、少しずつ体系化されていく。2010年代に入る頃には、魔法を扱う技術も着実に発展し、各国で実用化に向けた取り組みが進められていた。
特に先進国では、魔法技術を農業に応用する研究が盛んになっていた。作物の生育環境を整えたり、収穫量を増やしたりと、それまでの技術では難しかったことも可能になりつつあるらしい。
テレビでは、そうした技術の発展が連日のように報じられていた。
「へえ……便利になったものですね」
そんなニュースを眺めながら、私はケーキを口に運ぶ。
魔法が発展しようと、世の中が便利になろうと、私の生活が大きく変わるわけではない。美味しいケーキを食べて、気が向いたら街を歩く。そんな日々を過ごしていた。
あと、私にも少し不思議な力がある。
転生してからというもの、時折、自分の中に何かがあるような感覚を覚えていた。普段は特に意識することもないが、注意を向けてみると、確かにそこに存在していると感じられる。
目に見えるものではない。それでも、意識を集中すれば、その存在をはっきりと感じ取ることができた。
しかも、その量はかなり多いようだった。
私は以前から知っていた知識を頼りに、それを【オド】と呼ぶことにした。もっとも、本当にそれがオドなのかどうかは分からない。ただ、自分の中にある不思議な力を、そう呼んでいるだけだった。
何故か意思のようなものを感じることもあり、あっ、今も何か身振り手振りをしてきたような気がする……。
試しに意識を向けてみると、その力は思った以上に簡単に引き出すことができた。手のひらに小さな光を灯してみたり、目の前の物を少しだけ動かしてみたり。できることは限られていたが、テレビで見かける魔法に似た現象を再現することはできた。
どうやら、この力を使えば、魔法に似た現象を起こすことができるらしい。ただし、この世界で研究されている魔法とは仕組みが違うようだった。私の場合は、自分の中にある力を引き出し、起こしたい現象を思い浮かべながら形にしているだけである。
魔法そのものではないけれど、結果として似たようなことができる。そこで私は、これを「魔法モドキ」と呼ぶことにした。
もっとも、思いどおりに扱えるわけではない。
力の量は十分にあるようなのだが、細かな調整がどうにも苦手だった。単純なことならまだしも、少し複雑な現象を起こそうとすると、途端に制御が難しくなる。
一度など、手のひらに小さな光を出すつもりが、想像していたよりもはるかに大きな光の柱が出現してしまったこともある。
人のいない場所で試していたため、大きな問題にはならなかったものの、遠くから見ていた人もいたらしい。翌日には近隣でちょっとした騒ぎになっていた。
とはいえ、誰かに見られたところで、私自身はそれほど困らない。何か聞かれれば「魔法です」と答えればいいだけだ。
そうしているうちにも、世界は少しずつ変化していった。
*
2030年代に入ると、世界的な寒冷化が深刻になり始めた。
気温の低下によって農作物の生産が不安定になり、食料事情も徐々に悪化していく。魔法技術を利用した農業改革も進められていたが、世界全体の問題を解決するには至らなかった。
各国の間では資源や食料を巡る対立が増え、地域紛争も相次いで発生するようになった。
そして2045年。
それまで続いていた各地の対立は大きく広がり、ついに第三次世界大戦が始まった。
後に「20年世界群発戦争」と呼ばれることになる、長い戦争の始まりだった。
もちろん、私にとっても無関係な話ではなかった。
住んでいた街が戦闘に巻き込まれそうになれば、別の場所へ移らなければならない。食料や日用品が手に入りにくくなることもあり、以前より不便な生活を強いられることもあった。
それでも、特別な思いを抱くことはなかった。
どの国が正しいのか、どちらが勝つのか。そもそも、何が原因で争っているのか。私にはあまり興味のないことだった。
戦争が始まったからといって、私まで何かをする必要はない。軍に所属するつもりもなければ、どこかの国を支援するつもりもなかった。
ただ、危ない場所に住み続けるのは面倒なので、戦闘が近づいてきたら別の街へ移る。それだけだった。
それからも、私の生活は大きく変わらなかった。
戦争の影響で住んでいた家を手放すことになったり、気に入っていたお店が閉まってしまったりすることはあった。そうした時には少し残念に思うものの、別の場所を探せば済む話でもある。
お金や身分証明書など、生活に必要なものについても特に困らなかった。必要になれば虚飾の権能を使えばいい。わざわざ不便な生活を続ける理由もないのだから。
世界では大きな出来事が次々と起きていたが、私自身は相変わらず気ままに過ごしていた。
気に入った街があればしばらく暮らし、飽きたり、住みにくくなったりすれば別の場所へ移る。時には国境を越えて、遠くの街へ足を延ばすこともあった。
そうして、いくつもの街で暮らしていくうちに、年月はさらに過ぎていった。
*
いつの頃からか、私は日本へ戻ってきていた。
特別な理由があったわけではない。たまたま訪れた街で気に入ったお店を見つけ、しばらくその周辺で暮らしてみようと思っただけだった。
戦争はまだ続いていたものの、この辺りは比較的落ち着いていた。街には人々の暮らしがあり、商店も営業している。以前とまったく同じとはいかないが、日常生活を送るには十分だった。
住まいを決め、近所のお店をいくつか見て回る。そうしているうちに、顔を合わせれば挨拶を交わす程度の知り合いもできていた。
ある日、近所の人と世間話をしている時だった。
「そういえば、あなたは普段何をしている人なの?」
何気ない質問。
仕事をしているようには見えないし、決まった時間に出かけている様子もない。気になっていたのだろう。
「そうですね……」
少し考えてから、私は答えた。
「私は魔女です」
「……魔女?」
相手は一瞬きょとんとした後、冗談だと思ったのか、困ったように笑った。
「ふふ。そういうことにしておいてください」
私にとっては、ほんの些細なやり取りだった。
そんな日々を過ごしながら、私はいつものように街を歩き、気に入ったお店を見つけては通い続けていた。
2058年。
その頃、私は日本のある街で暮らしていた。
この街に住み始めた理由も、特別なものではない。以前見つけたケーキ屋が気に入っていたので、その近くで暮らしてみようと思っただけだった。
店の規模はそれほど大きくないが、ケーキの種類が豊富で、季節ごとに限定の商品も並ぶ。何より、どれを選んでも美味しいので、自然と足を運ぶ回数が増えていた。
その日も、特に予定はなかった。
街を歩いている途中、ふと思い出したのだ。以前食べた季節限定のケーキが、そろそろ店頭に並ぶ頃ではなかったか、と。
「ふふ。ちょうどいいですね」
そんなことを呟きながら、私はいつものケーキ屋へ向かった。
店に入ると、甘い香りがふわりと鼻をくすぐった。ショーケースには色とりどりのケーキが並び、どれも美味しそうに見える。
「いらっしゃいませー」
店員の挨拶に軽く会釈を返し、私はショーケースを覗き込んだ。
すると、目当てのケーキが目に入った。
「あら。ありましたね」
以前にも食べたことのある季節限定のケーキだった。どうやら、今年も販売が始まったらしい。
せっかく見つけたのだから、今日はこれにしよう。そう決めて店員に注文を告げようとした、その時だった。
「あの……そちらのケーキを一つ、いただけますか?」
すぐ隣から、控えめな声が聞こえてきた。
振り向くと、一人の少女が立っていた。上品な服装に、きちんと整えられた髪。まだ幼さの残る顔立ちには、年頃の少女らしい可愛らしさがあり、どこか育ちの良さを感じさせる佇まいだった。
少女の視線は、私が目を留めていたケーキに向けられていた。店員はショーケースを確認すると、少し申し訳なさそうに言った。
「申し訳ございません。そちらは、ちょうど最後の一つでして……」
「あ……そう、なのですね」
少女は残念そうに目を伏せた。どうやら、同じケーキを気に入っていたらしい。
もっとも、少女は一人で来ているわけではなかった。少し後ろには数人の大人が控えており、店内に入ってからも周囲に気を配っている。少女から離れすぎないようにしながら、こちらの様子も窺っているようだった。
……誘拐犯というわけではなさそうですね。おそらくは護衛。
少女の様子と周囲の大人たちの態度を見て、そんなことを考えていると、少女は一度ケーキを見つめた後、こちらに視線を向けた。
「先に選んでいらしたんですよね。でしたら、どうぞ」
そう言い、一歩下がる。
残念そうではあるものの、無理に譲ってもらおうとはしない。随分と礼儀正しい子らしい。
「ふふ。でしたら、こちらはお譲りいたしましょう」
「えっ?」
「私は、ほかのものをいただきます、せっかく楽しみにしていらしたのでしょう?」
「で、でも、そちらの方も……」
「お気になさらず。ほかにも美味しそうなものがございますから」
本当に、それだけのことだった。
目当てのケーキではあったが、どうしてもそれでなければならないわけではない。ほかのものを選べば済む話だ。
少女は少し迷っていたが、やがて申し訳なさそうに頭を下げた。
「ありがとうございます」
「いえ、大丈夫ですよ」
店員が少女の注文を受けると、私も改めてショーケースを眺め、別のケーキを選んだ。
その様子を見ていた護衛の一人が、少女のそばへ近づいてくる。
「真夜様、よろしいのですか?」
「ええ。こちらの方が譲ってくださったの」
「そうでしたか……」
護衛は一度こちらに視線を向けた。礼儀こそ失していないものの、見知らぬ人物に対する警戒は隠していない。
まあ、当然でしょうね。
私はそんな視線を気にすることもなく、注文を済ませた。飲み物も選び、店内の席へと向かう。
彼女も少し遅れて、護衛と一緒に席へ向かった。どうやら、店内で食べていくつもりらしい。
しばらくして、それぞれの前にケーキが運ばれてきた。紅茶を一口飲んでいると、ふと視線を感じた。
顔を上げると、少し離れた席にいる彼女と目が合い、彼女は慌てて視線を逸らした。
「あら?」
どうやら、先ほどのことが気になっているらしい。少しすると、護衛の一人に何かを伝え、こちらの席へ近づいてきた。
「あの……先ほどは、ありがとうございました」
「ふふ。わざわざお礼を言いに来てくださったのですか?」
「はい。どうしても、きちんとお礼を言いたくて」
「そうでしたか。それはご丁寧にありがとうございます」
私が微笑むと、彼女は少しだけ表情を和らげた。それから、私の前にあるケーキへと視線を移す。
「そちらも美味しそうですね」
「ええ。こちらもなかなか美味しいですよ」
「そうなんですね。わたしが選んだものも、とても美味しそうで……」
彼女は自分の席にあるケーキに目を向けた。先ほどまでの残念そうな表情は、もうすっかり消えていた。
「ところで、ケーキがお好きなのですか?」
「はい。甘いものは好きです」
「まあ。それでしたら、私と気が合いそうですね。私も甘いものには目がないのです」
そう言って手元のケーキに視線を落とすと、彼女は少しだけ笑った。
「実は、ここのお店に来るのは初めてなんです。前を通るたびに気になっていたのですが、なかなか来る機会がなくて」
「あら、そうなのですか?」
「はい。ショーケースに並んでいるものが、どれも美味しそうで……」
そう話す表情は、先ほどよりもずっと柔らかい。どうやら、ケーキの話をするのは好きらしい。
「でしたら、今度また来て、いろいろと試してみるといいかと」
「そうですね…。また来ようと思います」
ショーケースの方へ視線を向け、嬉しそうに頷いた。そこまで話したところで、後ろから護衛が静かに声をかけた。
「真夜様。そろそろお時間です」
「あ……もう、そんな時間なのですね」
少し残念そうに振り返る彼女に、私は穏やかに微笑んだ。
「いえいえ。お気になさらず。お話しできて楽しかったですよ」
「わたしもです。ありがとうございました」
小さく頭を下げ、自分の席へ戻っていった。その後も、時折こちらを気にしている様子が見えた。護衛はそんな彼女のそばを離れず、私にも注意を向けている。
もっとも、特に気にすることはなかったので、ケーキを食べ終え、紅茶を飲み干す。
「……さて、次はどこのお店に行きましょうか」
そう呟いて席を立つと、店を出る前に彼女の方へ軽く会釈をした。彼女も気づいたようで、小さく頭を下げ返してくれた。
ささやかな出会いだった。
*
それから数日後、再び同じケーキ屋を訪れた私は、店内で見覚えのある姿を見つけた。
彼女は店員と話しながらショーケースを眺めている。どうやら、今日はケーキを選んでいるようだった。もちろん、少し離れた場所には護衛たちの姿がある。
こちらに気づくと、一瞬驚いたように目を見開き、すぐに嬉しそうな表情を浮かべた。
「あっ……!」
「あら。こんにちは」
「こんにちは!」
前に会った時よりも、少しだけ声に元気があるように見える。
「またお会いしましたね」
「はい。先日はありがとうございました」
そう言い、少しだけ頭を下げた。
前回のことを覚えていてくれたらしい。それだけでも、なんだか嬉しいものだ。
ショーケースに目を向け、嬉しそうに話し始めた。
「この前、こちらで食べたケーキがとても美味しかったんです。それで、また来てみたくなって」
「あら。それは何よりですね」
「今日は別のものを食べてみようと思っているんです」
そう言いながら、ショーケースに並ぶケーキを一つずつ眺めている。どれにするか決めかねている様子だった。
その姿を見て、私は小さく笑った。
「ふふ。どれも美味しそうですから、迷ってしまいますね」
「はい。気になるものがたくさんあって……」
そこで一度言葉を切り、少し後ろにいる護衛へ視線を向けた。
それから、何かを決心したように私へ向き直る。
「あの、もしよろしければ……今日は一緒にお茶をしませんか?」
「私と、ですか?」
「はい。少しだけでも、お話しできたら嬉しいです」
言い終えると、少し緊張した様子で返事を待った。
初めて会った時よりも自然に話しかけてくれているが、それでも誘うのには勇気が要ったのだろう。
護衛はすぐには口を挟まず、彼女と私を交互に見ていた。やがて、近くにいる者と短く目配せを交わした。
「……真夜様。こちらの方とお知り合いなのですね?」
「はい。この前、ケーキを譲っていただいたんです。それに、少しお話もしました」
「そうでしたか」
護衛は私へ視線を向ける。相変わらず警戒心は強いようだ。
「……店内で、私どもが近くにいるのであれば、構いません」
「ありがとうございます!」
それからそれぞれケーキを選び、空いている席へ向かうことになった。
私はショーケースの前でしばらく悩んだ末、前から気になっていたケーキを選んだ。
護衛たちは少し離れた席を確保しながらも、私たちから目を離すことはなかった。
席について、注文したものが運ばれてきた。
彼女は目の前のケーキを嬉しそうに眺めていたが、ふと何かに気づいたように顔を上げた。
「そういえば、まだお名前を伺っていませんでした」
「あら、そうでしたね」
「よろしければ、教えていただけませんか?」
「私はパンドラといいます」
「パンドラさん……」
彼女はその名前を確かめるように、小さく繰り返した。
「わたしは真夜です。改めて、よろしくお願いします」
「ええ、こちらこそ。よろしくお願いいたしますね、真夜さん」
ようやく互いの名前を知った私たちは改めて向かい合い、ケーキの味や好きな食べ物について話した。
真夜さんは最初こそ控えめに話していたものの、甘いものの話題になると少しずつ言葉が増えていく。どこのお店のケーキが好きなのか、どんな味が好みなのか。話しているうちに、真夜さんの表情は自然と明るくなっていた。
「こちらのお店には、ほかにも気になるものがあるんです」
「まあ。では、次に来た時のお楽しみですね」
「はい。今度はあちらも食べてみたいです」
ショーケースの方を指さしながら、真夜さんは楽しそうに笑う。
その様子は、最初に会った時の控えめな少女とは少し違って見えた。もちろん、まだ遠慮がちなところはある。けれど、好きなものについて話す時には、年相応の無邪気さが顔を覗かせるようになっていた。
私はそんな真夜さんの様子を、楽しそうに眺めていた。やがて、夕方になった。
護衛が静かに声をかけると、真夜さんは名残惜しそうにカップを置いた。
「今日はありがとうございました。とても楽しかったです」
「こちらこそ。私も楽しい時間を過ごせました」
真夜さんは少し迷うように視線を動かしてから、私を見た。
「また、お会いできますか?」
「ええ。また機会があれば、ご一緒しましょうね」
「はい!」
真夜さんは今度こそ、満面の笑みで頷いた。護衛はそんな真夜さんの様子を見届けてから、私へ向き直った。
「本日は真夜様にお付き合いいただき、ありがとうございました」
丁寧な言葉遣いではあるものの、表情は硬いままだった。
護衛は真夜さんの隣に立ち、彼女を連れて店を出ていった。外にも待機していた者たちがいたらしく、合流するとすぐに周囲を確認し、真夜さんを囲むようにして歩き始める。
その様子を少しだけ見送った後、残っていた紅茶を飲み干した。
「……さて、次はどこのお店に行きましょうか」
そう呟き、私も店を後にした。
*
それから、真夜さんとは何度か顔を合わせることになった。
最初のうちは、同じケーキ屋で偶然会うことがほとんどだった。街で顔を合わせることもあれば、真夜さんの方から私を見つけて声をかけてくることもあった。
真夜さんが外出する際には、いつも護衛が付き添っていた。会うたびに彼らから警戒されていることに変わりはなく、私の素性について尋ねられることもあったが、その都度、当たり障りのない返事をして受け流していた。
護衛たちにとっては、真夜さんが親しげに接している相手であっても、素性の分からない人物であることに変わりはない。むしろ、真夜さんが気に入っている相手だからこそ、余計に慎重になっている部分もあるのだろう。
一方、真夜さんにとっては、私と過ごす時間が少しずつ楽しみになっていたようだった。
最初はケーキ屋でお茶をするだけだったが、何度か会ううちに、少しずつ行き先も増えていった。
ある時は別のお菓子屋に訪れ、またある時は一緒に食事をした。真夜さんがラーメンを食べてみたいと言った時には、近くのお店へ足を運んだこともある。
その時も護衛たちは当然のように同行していたが、真夜さんはあまり気にしていない様子だった。
会うたびに、真夜さんは少しずつ遠慮をしなくなっていった。
最初は丁寧に言葉を選んで話していたのに、いつの間にか、気になったことをそのまま尋ねてくるようになった。好きなお菓子の話になると、あれも食べてみたい、今度はあのお店に行ってみたいと、次々に話が続く。
まだ幼い少女らしい無邪気さがあり、そうした様子を見ているのはなかなか楽しかった。
護衛たちは相変わらず私を警戒していたが、真夜さんは彼らを気にすることなく、私との時間を楽しんでいた。