SAO ~属性を操りし豪剣士~   作:ALHA

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YEAH!Happy New Year!!
ということで遅ればせながら新年明けましておめでとうございます。

原作のアニメが終わっても自分のソードアートワールドはまだ終わりませんよ!

ってことで新話どぞ~!


第十四話 ~声~

コペルside

 

 カイの奴、あれを使ったのか。

 あとで、嫉妬が集中しないといいんだけどな。

 1ヶ月前、カタナスキルの熟練度が400、体術スキルが257の時に発現したあいつのエクストラスキル《両薙》……両方に刀身があることでおそらく元となった武器の薙刀よりも手数が多くなる分扱いも相当に難しい。

 これが出たときに、僕は行ってないが夜の戦闘訓練ではしゃいで使って大変な目にあったらしい。

 歴史上でもあの形状の武器ってのは有名どころが存在しない。

 某有名SFでは双刃の光剣を操ってる剣士がいたらしいが所詮は創作、現実であれを使いこなすのは異様に難しい。

 何が言いたいかといえば、実用的じゃない。

 茅場晶彦はそれを何故スキルに組み込んだのか?はさておき、あれを主武装にすると決めた時から、そりゃあとんでもない時間をあれにかけてきた、だからこそ、カイのあのスキルは使い物になっていると言える。

 さっきも言ったが、扱いが難しいし使いこなせても使い手を相当なまでに選ぶ―――癖のあるエクストラの中でも超が付く程の頑固スキルだが、カイの奴はその派手さとかっこよさ何よりあれの叩き出す総ダメージに惹かれた。

 特に、あのスキルに規格化されてるソードスキルは全てが多段HIT系統で威力も半端ではなく確か熟練度300前後で5連擊超は当たり前、そのくせして攻撃力はカタナと同等というイカれた武器だ。

 今のところ戦線復帰しているフレッドと《血盟騎士団》のヒースクリフの二人の絶妙なガードに合わせてディアベルと一緒に的確なクリティカルを何遍も叩き込んで奴のHPもガリガリ削る。

 今も6連擊《ヘキサクル》がHITし、あいつの4段目のゲージをイエローに持ち込む。

 まぁ、あいつのあのスキルはカイの正確なクリティカルを斬る能力、あいつ自身の努力、そしてあいつとこの両薙というスキルの相性の三つが揃ってるからこそあれだけの活躍ができているといっていいだろうな。

 故にこの情報は危ない、出現条件も《カタナ》と《体術》という二つのエクストラを熟練度も割と必要だし、取得できても使い物になるかは微妙なところだ。

 だから、フレッドもこの情報はしばらく黙っとけって言ったんだろうな。

 

 カイの活躍を見てると隣にいるシリカも顔を見る限り戦線復帰の準備が出来てるみたいだ。

 一応、意思を聞いておく。

「シリカ怖気ついてない?」

「ちょっと怖いですけど、コペルさんやフレッドさん、カイ君も一緒ですから大丈夫です!」

 

 さっすが、フレッドが育て上げてるだけあるわ。

 あいつが子供ばかりを集めたのにはもう一つ理由がある。

 僕もつい先日知ったところだけど、それは死についての認識らしい。

 あいつ曰く「子供は死というのを認識していない可能性が大人より高く、その認識の甘さ故に好奇で身を滅ぼす事になる。だからこそ、俺は子供を集め無茶な好奇、死に対する認識を幾重のクッションを敷いた上で教え、死に直面してもすぐにはパニクらないように調教した」ということらしい。

 まぁ、言い方はともかくその効果は覿面だったみたいだ。

 おかげでさっきまでちょっと放心気味だったのにもう回復している。

 ま、僕も年下が頑張ってるのに怖気付くわけには行かないね。

「OK!それだったら僕も戦闘続行せざるを得ないね。さっきまでと行動は同じ。ただ隙を若干減らすように!大技は相手が特殊状態になったときのみで、一撃死のブレス攻撃を確実に僕が防げるように立ち回る!いいね?」

「了解です!」

 まずは数瞬早くシリカに突っ込ませる。

 僕は片手槍しかも重量級のを使ってる都合上ステータスは筋力値寄りなだけならまだしもそれに盾も持っているからどうしてもシリカと比べると遅れをとってしまうのは仕方ない。

 見れば、既にシリカはボスの前、ディアベルのスイッチに合わせて元のパートナーの一撃と一緒に攻撃を仕掛ける。

 攻撃のタイミングはナイス、だけどやつの斧にライトエフェクトが見える。

 基本的にノックバックを起こすほどの攻撃をしなければMobのソードスキルを止めることは叶わない。

 結果として、奴はノックバックを起こさず、シリカとディアベルのパートナーを攻撃する体制がもう整っている

 だけど、僕も既にガードできる位置にいる、余裕だね。

 

  ガッキぃイイン!!

 

 僕のタワーシールドが奴のソードスキルを弾き、その隙を突いてディレイが終わったディアベルが再び跳び上がり片手直剣3連斬《ホリゾンタル・トライアングル》を奴の首に与える。

 そして、その隙を僕が単発の槍術スキル《ガード・ピアース》でダメージを数ドット程度だが与える。

 

 そして、四段目も削りきり、《軍》のプレイヤーも中々復帰して来て、最後の段のゲージに突入した時だった

(やめてよぉ……)

「!?」

 何だ、今の声……、まるでアニメとかで見る地獄からの呻きのような……

「ディアベル!今何か聞こえなかったか?」

「お前もか!あぁ「助けて……」っていうこの世のものとは言えないような声色で。」

 よくよく見れば、ディアベルのパートナーだった男もシリカも訳がわからないと言わんばかりに手が止まっている。

 それだけじゃない。

 ボスの周りにいた声が聞こえたと思わしき連中も攻撃の手を休めてしまった。

 その隙をあのボスが見逃すはずもなく、一番近くにいたプレイヤー二人に斧を振りかぶった。

「「ぎゃああああああああ!!」」

 軍のプレイヤーは断末魔の叫びをあげ、その姿をポリゴン片へと姿を変えた。

 幸い、と言っちゃいけないけど、シリカもそれで動きが止まっていたからもし、タゲが彼女に向いていたらまずかったな。

「シリカも聞こえたのか?」

「は、はい。よくは聞き取れなかったけど呻きみたいな、気持ち悪い感じの……」

 やっぱり、シリカにも聞こえていたのか……

 ボス戦ではいつも初めてのことばっかりだったけど、今回は死んだプレイヤーの声が聞こえるなんていう、攻撃の意思を阻害するには十分……、いや下手すれば相手側が徹底的な防御スキルを持っているよりめんどくさいことになるぞ。

 

 そんな時、戦意を喪失した《軍》の一人がよろよろと歩いてくる。

「……ゲイル?ゲイルなのか!?」

 馬鹿野郎が!満足に回復もしてねぇのに飛び出してきて……

 僕が動こうとした寸前横からフレッドが飛び出し、そのよろよろと出てきたプレイヤーを抱きかかえ離脱し、その一瞬後斧が、二人がさっきまでいた場所の地面を抉った。

「っぶねぇだろうが!!なんで戦意喪失してる奴が無防備に飛び出してきやがった?!」

「ゲイルが……、ゲイルの声が聞こえた……。さっき炎の中に巻き込まれて死んだと思ってたあいつの声が……」

 ……おいおい、幽霊かよ、この電世界で?いやいやありえないって。

「幽霊ねぇ~、デジタルなこの世界にそんな存在はねぇだろうとは思うが、事実そんな声が聞こえてるし、それが知り合いの声ってんなら、信憑性はあるな」

「おい、フレッド。馬鹿なこと言ってないで、早く戦線に復帰しよう。ここに居ると気味が悪い……、とっとと片付けよう」

「馬鹿なことのもんか。実際この話は有りうると言っていい。もちろん幽霊云々は別にして、あの炎に巻き込まれた人間はゲージが削られるのではなく、精神がどこかへ飛ばされる。俺はやめろという言葉が聞こえた。お前さんどんな声聞こえたよ?」

「僕の方も同じ感じだね。やめてよ……っていう恨めしそうな声で……」

 今思い出しただけでもゾッとするような……僕やディアベルでさえ一回攻撃を中断してしまうようなそんな感じの声色だった。

 そんなんかんけーねーとばかりにフレッドとカイは攻撃続行していたが……

「まぁ、んなこったろうな。とすると炎に巻き込まれたプレイヤーが、あの武器に取り込まれたという仮定が成り立つ」

 はぁあっ!!?武器に取り込まれた?また突拍子もない……てかとんでもないことを。

「なんで、そんなことが言えるのさ?」

「まず、最初の異変はポリゴンが割れる音もエフェクトもせずこの世界から消えたこと。その時点では、俺も炎の爆音やエフェクトにでも紛れたのかとでも思ったが、ここまで証拠が揃うと俺の仮定も信憑性を持つ」

「証拠ってのがさっきの声って言いたいわけな?」

「そういうこっちゃ、強いて言えば、この恨めしそうな声が聞こえんのはこっちの武器とあっちの武器が直接接触した場合に限られてる。こん事から上の仮定を実証とまではいかねぇが推察できはする。付け加えて、コイツの名前って《叫びの鍛冶師》だろ?得物に敵の魂を込めて仕上げる。こういうことなんだろう、おそらくは、な」

 今でももちろん戦闘は継続しているが、あの声が聞こえるのは確かに武器どうしが接触するタイミング、甲高い音と一緒に発生しているのは事実だ。

 相変わらずこの極限状態の中、良く推察するもんだよ、この男。

「じゃあ、フレッド的には助ける方法があると?」

「言ったろ?あくまで仮定よ。俺としてはこの仮定にはもう答えは出ないと思ってる。これ以上どんな証拠が出てこようがこの仮定を実証することはできやしねぇだろう。」

 

「旦那とコペル!そんな仮定披露してんならさっさと戦線復帰しろや!ただでさえ、最大勢力だった《軍》からは2人しか無事に戦ってる奴はいねぇんだぞ!?」

 カイの発言を受けて戦場を見ると正しくその通りで、俺達が話している間に随分な数がやられていた。

 もちろん、戦闘不能を通り越してこの世界から永久退場という意味で、だ。

「感覚が麻痺しているのはこっちもだったな、いつもこんな感じで駄弁っててもディアベルの指示とカイが一人暴れしてるからなんとかなってたが、ここのボスは精神的にもダメージを与えていくもんだから無意識的に全体の士気が下がってやがる……」

 フレッドの言うことは尤もだ。

 この知り合いのものと思わしき声が潜在的な意識を刺激して皆思うように攻撃ができていない。

 もう、声の主のプレイヤーは助からないと頭では分かっていても、心の底ではどうしてもセーブがかかってしまうのはやむ無しといったところだろう。

「だけど、残りはラスト一段。《軍》の手勢がいなくなっても、僕らを始めまだ《血盟騎士団》や《聖竜騎連合》といったトップギルドの面々は撤退する気はないプレイヤーもいる。自分らだけ撤退ってのはなしだよな?」

「当然♪さっきまでと同じでお前はシリカの俺はカイのサポートに回る。Ready?」

「「GO!」」

 さっきまで戦闘続行に反対してたキリトやアスナといったプレイヤーも退くよりも倒すべきと判断を下したようで攻撃を合わしてくれている。

 もしかしたら声の主を元のプレイヤーに戻す方法もあるかもしれないが、現状そっちに関しては戻れる方法があるかさえどうかわからない状況だ。

 故に僕らは戦闘を継続することにした。

 

カイside

 

 ったく、あの二人……、やっと戦線復帰か、どうせ倒すことには違ぇねぇんだ。

 しかし、困ったもんだ、この声のせいで全体の士気が下がって俺の負担が増えちまっている。

 まぁ、そのおかげって言い方はアレだが、俺の見せ場が増えるのは俺的に大歓迎だ。

 この俺の《両薙》は攻撃のタイミングをちゃんと掴めば一人ででもボスと張り合うことができる、俺的に初めての《ユニークスキル》持ちなんじゃねぇかと思ってる。

 そしてフレッドは知ってるが、この形状に準じて防御のソードスキルって言うもんがこのスキルには存在している。

「はぁああああ!!」

 それが、今俺があのボスの火炎放射を防ぐ為に奴に突進しながら発動している柄のちょうど半分あたりを軸に回転させる《サークラー・ロール》だ。

 ボスの炎を受けたソードスキルを発動して青いライトエフェクトを放つ俺の両刀薙刀《双・龍刃(ツガイ・リュウバ)》の刀身は、燃え上がるような灼熱の色へと変わっていく。

 そして、スキル終了間際にその灼熱刃であいつの体の真ん中を通るように首の付け根までを斬りつける。

 

 《サークラー・ロール》はそのままでも十分な攻撃力と連撃の性能を持っているが、こいつの性能をフルに使うには相手のブレス攻撃に合わせたカウンターがミソだ。

 このスキルは発動からスキル終了まで10秒継続し、その間に来たブレス攻撃の特殊能力を除いた本来の攻撃力を吸って、そのまま相手を斬りつける。

 ブレスのタイミングってのはこのゲームの中だと読むのが異様に楽だからな、ボス戦のブレス攻撃なんて正にカモ、一杯攻撃してその分自分傷つけやがれって話だぜ!

「さて、お遊びも終わりにしてやんよ!旦那、サポート頼むぜ!」

「全く俺に命令するなんていい度胸だな。じゃあ……てめえら!戦闘意欲があるものだけ聞け!俺が決定的な隙作ってやるからそこを攻撃しな!キバオウ君、それでいいな?」

「!?あ、あぁ……、こうなってしもたら、もうしゃあない。ひと思いにやってくれ!」

 まぁ、言いたいことは分かる。おおかたさっきから聞こえてくるやかましい声の主を助けてぇって思ってんだろうな。

 俺だって出来れば……とは思わなくもねぇが、―――人を助けることができるのは自分の命を助けられる奴だけだ―――ってのは旦那のセリフだ。

 俺もその意見には賛成だ。

 自分を助けられねぇような力のないやつは結局自分も、そして助けようとしてる奴も救えやしねぇだろうからな。

「行くぜ!ジェット・ライナー!!」

旦那の不意打ち兼ノックバックを起こす高性能突撃技が奴の4つの斧を退け、右の首元に直撃する。

隙の瞬間を俺は逃さねぇ、ぶっ潰す!

「決めてやんぜ!《閃光裂刃覇(センコウレッジンパ)》!! 」

 俺の他にも隙を見逃さなかった攻略組の中でもトッププレイヤーと言われるキリトやアスナ、ディアベルやヒースクリフ、シリカやコペルがそれぞれの持つ威力は高ぇがディレイがでけぇ攻撃を惜しみなく使い、そして滅茶苦茶な攻略組のプレイヤーを殺したデカブツはこの世界から消え去った。

 

 




25層ボス戦はとりあえず締めます。
シリカの活躍があんまり書けないよぉ~、折角最初からこの小説に導入しているというのに……
もうちょっと伸ばしても良かったんですけど、やっぱりあの話をさっさと書きたい気持ちが先行してしまって……すんません!
そん代わり50層ボスも書く予定ですが、こっちは気合入れて書きます。
ずいぶん先になる予定ですが……

そして、カイの使う両薙という武器は私が導入してみたかった原点とも言えるシロモノです。ぶっちゃけ、豪大剣の前はこの武器使う案もありました。おかげでてんこ盛り感が半端ないですがそんまま通しますw

そして、ZHE様のご意見に従いまして、段落をつけてみましたが、自分の書き方だとあんまり段落が意味をなしてないよな……、書き方を根本的に変えんとダメですね……

ちょっと、話それるんですけど、やっぱり大物の作者様から感想頂けると書く勢いが違いますね。
以前に心弓様からご感想いただいた時もやる気半端なかったですからね。

今回はこの辺で……ではでは!
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