SAO ~属性を操りし豪剣士~   作:ALHA

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ほんとにすみませんでした!

まぁ色々ありまして、熱が冷めていました。

とりあえず、新話どぞ!


第十九話 ~PoH~

キリトside

 

「行けぇ!キリト!!ここは俺らが食い止める!お前は行ってボスを倒せ!だがなぁ、死ぬなよ手前ぇ!オレの前で死んだら許さねェぞ、ぜってえ許さねぇぞ!!」」

 クラインの言葉を無感動に受け止め、俺はモミの木への最後のワープゾーンへ飛び込んだ。

 時間は0時5分前。クエスト開始まで残り5分……別にこれから出てくるニコラスとかいうのにに負けるつもりは一切ない。……いや、俺自身どうしたいんだろうな、よく分からない。

 俺自身、一か月ほど前までは このクエスト自体に何ら興味は持っていなかった。だが、その一か月前、アルゴからの情報は俺のこのクエストに対する意欲を180°転換させた。

 ニコラスの大袋の中には、命尽きた者の魂を呼び戻す神器さえもが隠されている―――この情報を聞いたとき、既に俺はそこに死地を求めていたのかもしれない。

 黒猫団がアラームトラップに引っかかったあの日以後、俺はフレッドに言われたセリフが何度も脳裏をよぎっていた―――“情報はSAOでの最大の武器”それを理解していたはずのキリト君がそれを怠ったのは君が彼らを信用してなかった、赤の他人同然としか思ってなかったんじゃないのか?―――そのことは今でもはっきり違うと言える。けれど、俺がみんなを守れる、そんな考えが甘かった。俺は守るなんていう事を語る資格もなかった、はじまりの街でSAO新規プレイヤー約9000人を見捨てた俺には。

 だから、そのほんの僅かな償いとして蘇生アイテムはまさに恰好の免罪符だった。それを手に入れるために俺はあいつを―――殺す!!

 

 モミの木を見上げた先には2本の輝くライン、鈴の音を鳴らしながら空中を滑走する様はサンタクロースを連想させるが、そのラインから盛大に雪を蹴散らしながら落ちてきたのは赤い三角帽子や長いヒゲこそあるが人形のようにぎこちない動きをし片手に斧を構えた異形だった。

 ニコラスはクエストに沿ったセリフを口にするつもりか、長く垂らしたヒゲが若干揺れた。

「うるせぇよ」

 俺はつぶやき剣を抜くと、右足で思い切り雪を蹴った。

 

 

 

 何分戦っただろう。10分?1時間?まぁ興味はない。あの四本あるゲージを全部削りきれればあとは何だって……

 だけど、限界……か。もう、回復結晶もない。……まぁいいか、よくやったほうだと思う。強いて挙げればクラインに死ぬなとか言われてた気がするけど、そもそもひとりじゃどうあっても勝てなかったんだ。

 見ればニコラスの斧がすでに俺の視界を一杯に支配していた。観念の意を表して俺は目を瞑った。

 

 だけど不思議なことに俺が切り裂かれる瞬間はいつになっても来なかった。その代わりに金属と金属がぶつかり合った甲高い音が俺の耳に届いた。

 

 俺は再び視界を開くとそこには盾を構えた青い影がそこにはあった。視界の情報を見、それを事実として認識した時、その青い影の正体を知った。

「…サ……チ……?」

「キリト!しっかりしてよ!私たちが見てきたキリトは諦めるってことはしてなかったよ」

どうして、ここに?……いや、クラインがここに来てた時点で俺がフラグMob(ニコラス)を狙ってることは周知だったのか。

「ヒール!」

 突如別の声―――ケイタの声が響き危険域に落ちていた俺のHPが全回復する。

「全くだらしないな、キリト。一人でかっこつけてボスに挑んだのに負けたなんて笑い話にもならないよ!」

「ここは《月夜の黒猫団》全員であのサンタもどきを倒そうぜ!」

 ササマルの叱咤に続いてダッカーが協力して倒そうと提案してきてくれる。……ありがたい、正直にそう思った。

 でも、どうして?っていう気持ちがあった為に俺の行動が数瞬遅れた。サチ達の後ろに迫る凶刃に気づいた時、もう一人の《黒猫団》テツオがその斧による攻撃を片手鎚系重単発系振り上げ攻撃《グランド・アッパー》で見事に軌道をそらした。

「盛り上がるのはいいけど、油断しない!」

「悪い悪い。だけど、今の状況ならテツオが来ると思ってたさ、信頼の証って思ってよ」

 テツオの最もな発言をケイタは笑って流す。信頼……か、俺が半年ほど前にできなかったこと……なのかな。

「そう思っておくよ。まあでもとりあえずは……」

 彼らの視線が一斉にニコラスに向く。

「まずはこれを倒しちゃおう、話はそれからだ。キリト、行けるよね?話はコイツを倒してからじっくりしよう」

 

 黒猫団の介入より数分俺はこのゲームが始まって初めてとすら言える高揚感、そして安心感を得て戦っていた。

 勿論、《黒猫団》の現在のレベルがすごいものだと実感したからというのもある。数値的な話もそうだけど、戦いに対する意識からして俺のいた頃とは違う。サチは俺がいた頃に恐怖からできなかった片手直剣+盾の装備で俺のゲージを完全に削り切るはずだった一撃を数ドットのダメージで済ませていたし、奴の斧を弾いたテツオの攻撃も高位ソードスキルの一つだったはずだ。ダッカーやササマルも最前線のボス攻略で使われるような高位のソードスキルを連発して使っている。そして、中でもケイタは戦闘能力も然ることながら、仲間への指示能力が的確で俺自身それに乗っかっている状態だが、さっきまでの戦いが嘘のようにニコラスが弱く感じる。俺のHPを何度も危険域に追い込んだアイツが、だ。

 けれど、それより何より、昔みたいに黒猫団のメンバーと一緒に戦えているという状況が

俺の心を満たしている。……いや、違うな。今と昔で決定的に違うことがある。

 それは今の俺は彼らになんの隠し事もしていないということだ。勿論、過去の罪が消えたというわけじゃないけど、今の戦闘だけはその罪悪感を忘れられた。

 

 それから約十分、ケイタの指示に乗った俺と黒猫団はニコラスの4段あるゲージをラスト一本、それもレッドまで削った。

 そこにケイタが両手棍単発重攻撃《バイオレント・ノック》を奴の三角帽子を被った頭に見舞う。あの技は確か頭に当てれば確実にスタンを引き起こせる高位の棍術だ。もちろん一回食らうと耐性が付いてくる為にそう何べんも使えないが俺の記憶する限りではケイタはこの戦闘中まだ一度も使っていなかったはずだ……。ということは―――

「キリト、サチ!スイッチ!」

「了解!」「OK」

―――当然の如くスタンを起こす奴にケイタの言葉を受けた俺とサチが奴に突っ込む。

 ケイタが作った隙に俺の片手直剣用単発重攻撃《ヴォーパル・ストライク》の血色の閃光が、サチの烈火の如き閃光がニコラスの首を捉えた。その瞬間、奴は自分を構成するポリゴンを崩し、この世界から消え去った。

 

 表示されたウインドウの獲得アイテムを見ていくと目的のアイテムは果たしてその中にあった。アイテム名“還魂の聖晶石”それをオブジェクト化し能力を見る。

 

【このアイテムのポップアップメニューから使用を選ぶか、あるいは手に保持して《蘇生:プレイヤー名》と発声することで、対象プレイヤーが死亡してからその効果光が完全に消滅するまでの間(およそ十秒間)ならば、対象プレイヤーを蘇生させることができます】

 

 ……つまり、過去に死んだ者には使用できない、か。俺はその蘇生アイテムの実体を確認した後、ケイタに言った。

「ありがとう、ケイタ。おかげで助かった。……俺はここで失礼するよ」

 本当は聞きたい事なんていくらでもあった。だけど俺は一刻も早くこの場所から逃げたかった。だから、できるだけ短く礼を済ませ立ち去ろうとしたらケイタが俺の袖を掴んできた。

「待てよ、キリト!まだ何にも話してないよ。何ですぐどこかに行こうとするのさ?」

「俺は君達と居る資格はない。あの日から俺はソロでやっていくと決めたんだ。君達が俺と居たところで俺は何も提供できるものはない。それどころか、君達を再び危険な目に合わせてしまうかもしれない……、だから」

「ふざけるな!」

 俺の言葉は俺自身が黒猫団にいた頃の普段のケイタからは想像できない声で止められた。

「僕らはね、キリト。君と別れて半年、君に追い付く為にずっと頑張ってきたんだ……。でも目標だったキリトがそんな風になってるんだったら僕らの頑張りって一体なんだったのさ!?」

 

「どうして……そこまで?」

 俺はそこから逃げ出そうとしていたことも忘れて、彼らに問うた。それに応えたのはケイタではなくサチだった。

「それはあなたが私達を助けてくれたからだよ、キリト」

「俺が……君達を?」

 あぁ、最初に会ったあの時の事か……でも、ただそれだけの事でここまでしてくれるものだろうか?俺がそれを聞こうとしたところで再びサチから言葉が続けられた。

「そう、初めてキリトと会った時、私達はピンチだった。そこを助けてくれたのがキリト、あなただった。その後、私達を助けてくれたキリトはこのギルドに入ってくれて……正直嬉しかったんだよ?キリトも言ってたでしょ、私達のギルドに入ってくれたのは、アットホームな空気に惹かれたからって……。私達も同じだったんだよ?」

 同じ?どういうことだ?俺が首を微かに傾げたのを見逃さなかったサチは続けて俺に言ってきた。

「ちょっと不思議に思うかもね。でもね私達もキリトがいてくれた間、この世界に来てから初めてって言っても良いくらいに心が安らいだの。それは他のみんなも同じなんだよ?」

 サチの言葉に他の黒猫団のメンバーが全員首を縦に振り、肯定の意を示す。

「だからね、キリト。私達はもう一度あなたと一緒に居たい!その思いでこの半年を過ごしてきたの。勿論、キリトが私達のことを大嫌いだった、なんて言うんなら私達も強制はしないよ」

「そんなわけない!……言ったじゃないか、俺はこの世界に来て君らといることで安らぎを手に入れた。それなのに君たちを嫌うはずが……ないじゃないか」

「だったら!」

「でも!俺は……」

 

「同じ問答はスマートじゃないぜ、キリト」

 俺の言葉はサチ……ではなく、ダッカーの一言で遮られた。

「お前がオレらになんも提供できないって言いたいんだろ?それは違う!はっきりと断言してやるよ。サチが言ったじゃん?キリトは俺らに安らぎをくれるってさ。……だからさ、帰ってこいよ」

 

「……俺といると必ず君らを危険な目に遭わせる。そう言っても君らの気持ちは変わらないのか?」

 俺は失礼とは思いながら彼らを試すようなことを言わせてもらった。こうまで言われたなら多少はと思ったが、間髪いれずにササマルが言ってきた。

「問題じゃないよ。攻略組にいればいつも危険とは隣り合わせ。いつもキリトに頼ってばっかじゃ君に申し訳ないと思った。だからこそ、半年間オレたちは頑張ってきたんだ。ほら」

 そう言ってササマルは自分のステータスを可視化して俺に見せる。

 ……凄い。素直にそう思った。ササマルの見せてくれたステータスはニコラスの戦いの時も思ったが俺には届いていなかったが攻略組といっても差し支えないレベルにまで達していた。

 

「そうさ、もうキリトが情報を言い忘れるってポカをやらかしても今のオレ達ならキリトと同じくらいの情報があると思ってるよ。まぁキリト自身もうそんなことはしないと思うけどね」

 最後にテツオが俺に最後の逃げ道を封鎖しにかかった。

 

 それでも首を縦にふらなかった俺にケイタが最後に一言発した。

「ん~、そうだな。じゃあ、こんなのはどうかな。もしキリト君が僕らを嫌いでないなら、さっきキリトを助けた時のお返しって事で《月夜の黒猫団》に再入団してくれないかな?」

 俺はその言葉を聞いた瞬間、涙が溢れた。もう俺に彼らの誘いを断るだけの理由はなくなってしまった。

「ホントに……俺が入団しても……いいのか?」

「さっきからそう言ってるよ。僕らにとってもキリトが必要なのさ、……だからどうかな?」

 そう言って俺の目の前にギルド加入へのウインドウが表示される。俺は迷いなくYESを押した。

 

 その瞬間、ドスッドスッと音が鳴りその場にいた俺を含む6人がその場に倒れふした。

 

 何が起こったのか、俺の視界の左上に表示されているHPのバーを見ると緑に点滅する枠が囲っていた。

 麻痺状態、それが俺やサチ達を襲った異変の正体だった。

 

「ぜーいん、ダウーン」

 聞いてて寒気がするような声が降ってきた。麻痺状態で大きな動きのできない体だったがなんとか顔を上げるとそこには黒づくめの三人組が俺達の目の前に立っていた。

 嘘だろ!? 黒猫団やクライン達が俺の場所を知っていたから誰が知っていても別に驚かない……だけどこのタイミングでコイツらが来るなんて……

 

「Wow……《聖騎士》の誰かが掛かると思っていたが、株急上昇中の《黒猫》に《黒の剣士》様が掛かるとはねぇ」

 

 俺の勘違いであって欲しかった。だけど、その姿、声……もう間違える要素はなかった。第二層でネズハに強化詐欺のトリックを教え、それ以外にもプレイヤー同士での殺し合いをさせようと裏で様々な工作していたプレイヤー、名前を……

 

「PoH……」

 

「フ、《黒の剣士》様も麻痺したら形無しだな……。さて、どうやって遊んだものかね」

「さっきの見てたらやっぱあれっすよ!あの黒いやつの目の前で一人ずつ殺して悔しがらせて最後に全滅エンドで!」

 

「「「「「「!?」」」」」」

 口調は無邪気だが言ってることが狂気じみてる。こいつはたしか……毒武器使いの“ジョニー・ブラック”……この麻痺はコイツがやったのか。

 クソっ、ニコラスを倒した後で気が緩んでいた……、気が緩んでいなければ攻撃されるまでには気づかないなんてことはなかったはずなのに……。

 

「ウッ……!?」

 俺は少しでもサチ達に少しでも近づこうと麻痺した体を微かに動かした瞬間、短剣よりも細い剣エストックの使い手“赤眼のザザ”が彼らに伸ばした手を思い切り踏んできた。

「余計なあがきは、よしな。みっともないぜ?」

「ふざ……な……」

 麻痺した体ではろくに声も出せずにただうつ伏せに転がっているだけの自分には反論すらまともにはできなかった。

 

「……そうだな。コイツには借りもあるしな。屈辱的な死を与えるっていうのには賛成だな。ジョニー、お前の意見を尊重するとしよう」

「……うっ」

 そう言いながら、うつ伏せに倒れていたサチを足で蹴ってひっくり返し、彼女は蚊の鳴くような僅かなうめき声を上げてPoHに正面を晒してしまう。

「最初はレディーファースト。こいつからどんどん殺っていくとしよう」

「や……めろ……」

「ハッ、聞こえねえな!」

 

 

バシュッ

 

 

 PoHの声を聞くと同時に俺は目を疑った。

 始めは、奴の短剣が振り下ろされサチの腹部に剣が刺さりダメージエフェクトの赤く細かいポリゴン片が見えているのかと思った。だが、細かく見ると出処は奴の肩でダメージエフェクトが発生している。それがPoHの思惑ということはないだろう。間近で見てるから分かるが、コイツ自身も何が起こったかわかってない顔だ。

 その時だった。

「おいおい。俺の前で人殺しとは随分と粋がってんじゃねえか、プーさんよ」

「!? ……なるほど、アンタか。“ゴッドファーザー”俺に殺されに来たか?」

 PoHがゴッドファーザー……フレッドの二つ名を呼ぶと同時に、サチの体が浮きPoHから距離を取るように離れた場所に移動した。そして、彼女が再び地面に着くと同時に風景が一瞬歪み、空間を裂くようにフレッドがそこから出てきた。

 

「フッ、冗談。ま、生徒の行く末を見に来ただけだ。だが、目前で殺されそうになってるんでね。こっからは俺も参戦させてもらうぜ?」

 

 

フレッドside

 

 危ない危ない、あいつらに何度も注意されてるおかげで“急いでいるときはレオンを使え”と覚えてきたな、最近。

 ニコラスは無事倒せたみたいだが、よりにもよってプーさんが出てきたか、鬱陶しいやつめ。

「フレ……ド…ん……?」

「ハロー。まだ俺とお前らの約束は果たしてないから助けに来たぜ。とりあえず君らがキリト君をギルドに誘うまでが約束の範疇だからな。……ま、ついでに言うと」

 俺はそこで言葉を切って、その場を離脱する。

 

 次の瞬間さっきまで俺らがいたところにピックのようなものが3本突き刺さっていた。

「チっ、外しちまったか」

「あの程度で俺を刺せると思うなよ。さっきの続きを言わせてもらうぜ、個人的にあの三人は俺の目的を果たす上で邪魔にしかならないからな……、あまり殺したくはないが、手加減できる相手でもないんでね。一気に仕留めさせてもらうとしよう」

「一気に、仕留める、だと?馬鹿を、言うな!こっちは、3人、お前は一人。しかも、こっちには、人質がいる……。お前の、勝ち目は、ゼロだ」

「グッ……」

 そう言いながら妙に短く言葉を切るザザという男が足元のケイタの首に刃を添える。

 

「……確かにな。だが、ホントに3対1になるかな?ヒール!」

 ポーチに入れておいた解毒結晶を出して、サチの麻痺を解除する。

 次の瞬間既に俺はそこにはいなかった。俺は《跳躍》フルブーストでザザの方へ駆け出す。

 だが、プーの野郎は俺の行動を見越してたかのようにザザと俺の間に割って入ってきやがった。

「そう簡単に思惑通り行くと思うな」

「……そうみたいだな、だが!」

 プーは既に自分の得物を俺に突き刺すような姿勢でソードスキルまで発動させている。だが、俺はその場で急停止しその突き刺すソードスキルを自分の体でいなしそのまま右手を掴み勢いに乗ったヤローを柔道の要領でそのまま地面に叩きつけた。

「ガッ……!」

 

 そして投げた後も見ずに今度こそザザに突進をかける。自分達のリーダーが地面に背をついて多少なりとも動揺していたところにタックルを決め転倒させ、《煌脚》で後方にぶっ飛ばす。

 この時点で人質の解放は済んだと言っていいだろう。ジョニー・ブラックも人質よりもプーの方へ向かったからな。

 

「ほら、人質ってのはいなくなったぜ?あと解毒結晶は俺自身ひとつ、彼らも一個ぐらいは持ってんだろ……これで実質7対3だ。それにてめえらは知らないかもしれねえが、このワープホールを出たところにセイントセーバーズと風林火山のメンバーがいざこざ起こしてる。俺自身どっちのギルドにも顔は効いてね……、危険人物のプーを倒すためとか言えば協力はしてくれると思うぜ?さぁ、攻略組数十人対あんたら3人。勝負は見えてるな、どうするよ?」

 これはある意味賭けだ。俺は以前プーに一度負けて(・・・)いる。俺のコイツに対する戦闘方法が確立していない今、あまり戦闘は起こしたくないってのが本音だ。

 戦闘になれば倒しきる自信はあるが、こっちからも相応の被害が出るだろう。それは俺とて本望ではない。

 

 約一分お互いに睨み合っていたが、どうやら俺の賭けは成功したようだ。

「…………Suck」

 プーが短く罵声をかけると同時に戦闘態勢を解除して俺に背を向ける。

「……“ゴッドファーザー”。今度、俺の前に姿を現してみろ。お前が想像する以上の最も残酷なショウ・タイムを見せてやろう」

「……それはそれは。楽しみにしておこう」

 プーの捨て台詞を適当に返し、あいつらはこの場から立ち去っていった。

 

 

「……さて、俺も帰るとするか。酒が途中だったしな」

 全員の麻痺が解けたところで俺自身も帰ろうとしたところをキリト君に止められる。

「……フレッド、助けに来てくれてありがとう」

「ふっ、礼には及ばねえな。俺は黒猫団との約束を守りに来たのであって君を助けるためじゃない。俺の役目は終わった。あとは君らの問題があるだけだ。また会おう、黒猫団の諸君」

 俺はキリト君を押しのけたが、今度は黒猫団の五人が俺の前に立っていた。

「何のつもり?」

「いや、自分たちからもお礼をって思ってね。ありがとうございました、フレッドさん」

 ……全く律儀なやつだな、ホント。

「そう思ってんだったら今後の君らの攻略行動に期待しておこう。今度こそじゃあな!」

 

 俺は再び外へ続くワープホールへ足を入れた。

 

 




さて、原作よりもちょっとだけ早めに登場させました。ラフコフメンバー。
そして、フレッドはこの世界で一度プーに負けていることをカミングアウト、この話については以後書く予定です。
そして、キリト君は黒猫団のメンバーになりました。……どうしようこれ、本気でキリト君のアスナ離れがひどくなっててる。どうやってくっつけようかなぁ……

さてこっからは言い訳タイムです。

まぁ、色々というのはお分かりになる方多いかとは思いますが、この作品がつまらないという意見を多く頂き、モチベーションとネタの思いつきがガタ落ちしてました……

実際、自分自身でもどうやったら面白くなるんだろうといろいろ考えてはいたのですが、どうしても自分の書き方では、多く頂いた意見の設定を活かすことができそうもなく……大いに悩んでおります。

アドバイス、ご感想、ご意見等々あれば細かいところでも構わないので是非に送っていただきたいと思っております。できれば、アドバイスは本気で必要としていますのでお送り頂けたら幸いです。
今回はこのへんで……、ではでは!


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