さて、今回は短めですがタイトル通りあの人復活です。
じゃあ早速新話どぞ~!!
カイside
ちっ、まさかアスナまでやられちまうとか……
しかし戦意の増幅とカウンターガスねぇ。茅場もやってくれんじゃねぇか、俺みたいなプレイヤーには純粋な一撃死なんかよりもよっぽど有効的だぜ。実際、さっきコペルに入られてなかったら俺自身石化してたところだしな……、もしそこで石化してなくても奴さんの挑発でこん戦い中の石化は免れなかっただろうな。
っと、考えてる場合じゃねぇな。とっととアスナを助けに行くか。アスナは今空中であのガスを受けた。あの高度からじゃダメージは避けられない、って事は落ちた瞬間、アイツはゲームオーバー、つまりはリアルの死だ。
だけど、俺よりも早く動いていた影があった。キリトのやつだ。アイツは空中で石化したアスナをキャッチするとその場で回転して再び着地していた。しっかし金属片飛び交う中よくもまぁノーダメージで済んだな、俺だったら一回は喰らっちまってんな。
だけど、次の攻略時どーゆー作戦で行くんだ、これ。攻略隊の要であるところのアスナは石化、ブランシュは死亡、他にもめっちゃ石化したプレイヤーがいるんだ、このまま帰ったら明日の記事には“50層ボス攻略失敗”“2回目のクォーターボス相手に攻略隊惨敗”なんてのは余裕で載っちまうだろうな。そしたら新しく攻略隊に参加希望なんてのは早々湧かねぇんじゃね。俺としてはさっき帰った連中みたいにハンパな気持ちで参加されるよかよっぽどいいがヒースの旦那達からしたらそうはいかねぇんだろうな。
それにレッドゲージまでは攻略法が見つかってるからいいが、今のレッドゲージの奴の能力はちょいと厄介だ。ヒースのダンナが盾によるカウンターであの金属片を奴に送り返し続けてんのはいいがレッドに入るまでと違ってどこに打ち返そうがまるでHPが減らねぇ。弱点のヒビを狙おうにもそこは狙ったら狙ったでカウンターガス噴出。で、欠片打ち返そうにもそっちはそっちでパリィすればこれまた石化し、ボスはほぼノーダメ。……攻略させるつもりないだろ、絶対。
おっと、またもや石化プレイヤー発見、と。うつ伏せに近い格好で倒れてたから分かんなかっ……!?
おいおい……、ふざけんなよ?なんでガスが床一面に……!?あのガス霧散してたんじゃないのかよ……。とりあえず、俺の位置ならまだ大丈夫だったが、長期になればそんな悠長なことは言ってられねぇぞ。
マジで茅場のヤロー、どうやって攻略させるつもりなんだよ、リアルで会ったらボッコボコにしてやる!
しょうがねぇ、あのプレイヤーは諦めるしかねぇか……
だけど、振り向いた時に嫌なものが見えた。シリカだ。あいつ、一体何であんなボスの近くに……ってかあの位置って!?
「おい、シリカ!!その位置は危険だ!!早くガスのテリトリーから出るんだ!!」
「え? !?あ、足が!」
遅いか!見りゃ、足元の色が既にない。しかも、ボスが俺の言葉に反応したのか知らんが、ヒースの旦那を無視して俺達の方へ向く。
チッ、メンドクセーヤローだ。コペルも今動けねぇし、ディアベル達の方も今は別んトコのプレイヤー救助してっからこっちに気づいてねぇ、シリカの方の救助も行かねぇといけねぇっつーのに……あぁもう!!
「オラオラ!! デカ物!! てめぇは俺がぶっ潰してやっからかかってこいや!!」
「Gua?」
よっしゃ、こっち向いたな。あとは……
「ディアベル!! シリカが足石化しちまってて動けねぇ!! そっちは頼んだぜ!!」
「分かった。こっちは任せろ!! 君はどうするつもりだ!?」
部屋の外にいるディアベルにシリカの救助を頼んだ後、俺はディアベルの問にしばらく応えず、移動を繰り返す。そりゃそうだ、今このフロアの床はガスが敷き詰められてる状況に等しい。盾を持っていない俺にはガスを防ぐ術が使用後隙のできるソードスキルしかねぇ。となるとステップでの回避しか選択肢がないわけで、床とボスの二つだけで手一杯っツーに、そこにディアベルの問に応えてる暇はない。
そしてしばらく安全だと思える場所に着地したあと、ボスを警戒しながらさっきのディアベルの質問に応える。
「俺ん方はこいつのヘイト何とかしたあとそっちに合流する。気にすんな!!」
っつっても、もうこっから無事に脱出する術はほぼないものとなってしまっている。なぜって部屋の唯一と言える出入り口には既にガスが充満しておりフロアの外には出ねぇのは救いだが、そこまで行くのに盾無しの俺じゃどっかで必ず石化ガスを喰うことは間違いない。
石化しちまえば次のここのボス戦時、戦力外になるんは明白。だったら、ここで最後の段の弱点くらい探っとかねぇとなぁ!
ボスがヒースの旦那のカウンターを受け大きくのけぞる。だが、あの仰け反りはフェイク、ありゃ俺の方向向きながらブレスの準備をしてやがる。だったらこっちは!
「サークラーロール!!」
ブレスの発射タイミングは仰け反ってから5秒後に発射される。だからこそ、俺はブレスに対しての特効カウンターで一撃は防いだ……んだが。
「(おいおい、連続かよ……)」
奴は俺の剣技の終わりを見計らったかのように次のブレスの準備をしていやがる。この剣技はガードやカウンターとして相当に優秀な能力を持っているからしてクーリングタイムは短めなものの技後の硬直時間が長ぇんだ、ヒースの旦那だって盾で防いでるから無敵であって俺を助けつつなんて芸当はさすがに無理だろ……、やられる!
「ほぅ、女の子を助けて自分は囮か。お前らしくもねぇが、中々いいねぇ、その行動」
どっかで聞いたことがある。そんな声が聞こえたと思ったら、俺の体はふわりと浮き、次の瞬間、急加速しボスの姿が小さくなり、ブレスも俺に届くことはなかった。
ハナからなんとなくは予感があった。どうせ
「ちょっと、遅すぎる登場じゃねぇか?
「今回ばっかりは割と本気で急いだんだぜ?レオンの隠蔽最大で迷宮区を跳躍フルブーストの全力疾走でここまでやってきたんだからな。それに昔からよく言うだろう“英雄は遅れてやってくるもの”ってな」
予感通り、そんなこと言ってくるだろうと思ってたさ。だけど、そんな調子で話してて俺はちょっとヤバイ事に気付く。
「助けてもらっといて難だけどさ、このガス触れると石化だぜ?こんままだと俺ら二人共石化でジ・エンドだぜ」
「っま、そんなこったろうと思ってたさ。そこのボスフロアの前、石像がやたら多かったからな。ま、黙って見てな」
そう言って旦那はメニューを開きってか元から開いてたのか通常ではありえないくらいのスピードでアルティマハイトを取り出した。
「《衝風波》!!」
そう旦那が叫ぶと同時にアルティマハイトの刀身が緑に輝く。そしてそのままガスが充満してる床に向かって旦那が剣を振るうとそこにあったはずのガスが風に吹き飛ばされたみてぇに消え何事もなかったように旦那は着地した。
関係ねぇし、俺が言えた義理でもねぇけどよぉ、旦那も随分厨二病が進行してるよな。ゲーム開始当初なんて技の名前なんか叫ばなかったのに。
ってかガスで見えなかったが、いつの間にかフロアの出入り口に到着していた。
フレッドside
「カイ、大丈夫か?」
「あぁ、問題ねぇ」
フロアの外に出ると駆け寄ってきたのはディアベルだった。まぁシリカもコペルも今動けねぇからな、そらそうなるか。
「……フレッド、到着が遅すぎる。おかげで、って言ってもあんたがいたところでどうにかなったか分かんないけど被害が甚大だ」
う~ん、厳しいね、コペルさん。しかも半身石化してる身でいうことそれ……って考えてみりゃ当然か。
「まぁ俺に対する不満は後で受けてやるから、コペル現状報告」
「……ったく。現状、ボス攻略は不可能と断定し、撤退準備中。ヒースクリフが時間を稼いでる間に石化したプレイヤーを無事なプレイヤーが救助中だけどガスが多すぎてもう助けにはいけないだろうな」
レッドまで追い込んだのに撤退準備?まぁあのガスが石化以外ににどんな性能持ってるかは知らんがもったいねぇな。ここで退くのはさ。
「ふっ、だったらあとは俺に任せてもらおう。手柄取っちまうのは悪ぃからLA取りてぇ奴こん中いるか?譲ってやんよ」
聞いていた全員が驚愕の表情で俺を見る。大方、こいつ何言ってんだ?っていうような心情だろうが信じない奴はそれで結構。
「いないなら、真面目に俺がLA取っちまうが、俺はこの反応でオメェらはそれで文句ねぇってことで認識するから後でグチグチ言うこたぁ許さねぇ?良いのか?」
流石にそこまで言ってやると二人ほど手を挙げていた。キリト君とケイタだ。
「あんたには色々恩があるけどな、流石に途中から入ってきたあんたにLA譲るほど俺は人間出来ちゃいないからな」
「それにあなたがそこまで言うには何か秘策があるんでしょう?付き合いましょう」
ふ、さすがだな。やっぱりこの二人は攻略に対する心構えが違う。キリト君はあんなこと言ってるが実際は俺を信用してのことだろう。ケイタと同じように俺がここまで言うからには何かあると踏んでるんだろう、まぁ、実際そうなんだけどな。……ん?
「そういや、カイはいいのかよ?こういうの一番に手挙げそうなのによ」
「ま、確かにな。だけどちょいとあいつの能力のせいで暴走しちまいそうだからな。俺はパスだ」
実に残念そうな顔をするカイは……まぁ放っておいてあいつの能力ってのは気になるな。
「あいつはパッと見石化特化型だと思うんだが、ガス以外に攻撃方法があんのか?」
「あぁ、他には石化ブレスと見て分かると思うけどあのボスの周り浮かんでる塊を飛ばして攻撃してくる。石化してる時に攻撃受けると一撃で破壊、だからそう簡単には近づけてないのさ。さっきまではあの腕も動いてラッシュ攻撃もしてきたけど、今はあの形で固定されてる。ついでに言うと、あいつに対する戦意ってもんが増幅されるらしい」
「戦意の増幅?」
「そうなんです。それで攻撃してきたプレイヤーをカウンターガスで石化するっていうスタンスをとっていて……防御力も異常にあるんでさっきまで撤退って意志で固まってたんです」
はは~ん、なるほどね。シリカの補足で分かったわ。ヒースクリフさんがいるにも拘わらず、撤退なんて意志で固まってたんはそういうことか。あの人いると滅多なことじゃ撤退なんて行動には出ないはずだしな……。ついでにカイが暴走しちまうってそういうことか……。
「OK。注意すべきは戦意の増幅
「の……み…?」
「そう、それ以外は完全に無効化出来るすべを俺は持っている。さて、じゃあ早速行くとしましょうかね」
戦闘に参加する二人を含め、周囲にいる奴らが訝しげな表情をするが、そんなんは知ったこっちゃない。とっととヒースクリフさんの手助け行くとしようか。
「さて、と。とりあえず、お前らは部屋の外で待機だ。俺が入って合図をしたらお前ら攻撃してくれ。ガスの方はまぁ任しとけ。何とかしとく」
言い終わると同時に二人の返事を聞かずに再び
そして俺はポーチから淡い緑の結晶を取り出しながらボスの相手をしているヒースクリフさんに寄る。
「ヒースクリフさん、お疲れです。相手代わりましょう」
「ふむ、フレッド君か。しかし、部隊は撤退するのではなかったのかね?」
「いやぁ、ここまで来て撤退ってのもないでしょう。俺が遅れた分、しっかり働いてくるんであとは下がってて大丈夫ですよ」
ヒースさんはちょいと考えたあと俺にこう返してきた。
「君がそこまで言うからには何かあるんだろう。分かった。ここは退いて君の戦い……見させてもらおう」
さて、ヒースさんも下がったことだし俺の見せ場と洒落こもうか。
しかし、帰ってきて早々奥の手を見せることになるとは思わなかったな。まぁだからってハーフポイントのボスがそんな弱くても興醒めだけどな。俺としては大して見た目が怖くないからその時点で興醒めだが、少しは俺を面白がらせてくれよ?仏さんよォ。
「疾風・開放!」
結晶に向かって叫ぶと持っていた結晶が割れる、と同時にボスのブレスが俺に迫るが回避行動は取らない。するだけ無駄だな、あんな攻撃。
間もなく俺の姿はフロアの外にいるやつからは見えなくなったのかギャーギャー喚いてる声が聞こえるが俺のアバターに変異はない。
そして剣を振り、辺りの煙を一気に吹き飛ばして告げてやる。
「さぁてと、KILLぜ!!」
はい、まぁ今回の話のあとがきに行きたいんですけどちょっと昨日ある作品見てたら自分の思わぬミスに気づいてしまった次第なので報告をば……
ブランシュ君のことなんですけど、あれフランス語圏では女性の名前らしいですね。実はあの名前語感が割と気に入ったってだけで適当に考えた名前だったんですが、まさか実名に存在するとは思いませんでした。
って事で、彼の設定は元々ネカマ→その件で馬鹿にされないように攻略組参加→強ければそんなことで後ろ指さされる事はないはず→LAに固執ってな感じで……。できなければ各自脳内補完お願いします。あぁ、彼にまた一つ黒歴史が追加されてしまった。ホント彼踏んだり蹴ったりですね。完全に自分のせいなんですがw
さて、じゃあ本題に……
属性の秘密が明かされました。……はい、結晶です。SAOの世界で唯一と言っていいマジックアイテム、攻撃性のあるものがあってもいいのでは?という事で属性結晶なるものを勝手に想像し導入させてもらいました。
これは覚えてる人いるかどうかわかりませんが、ある話で結晶自体は手に入れています。
“あれ?じゃあ、普通に手に入るのになんでみんな使わないの?”って質問は後に小説の中で説明しますんでそれまでお待ち頂ければと思います。
今回ブランシュ君の件で随分と長くなってしまったんで、今回この辺で。
ご感想・ご意見・アドバイス・誤字等々ビシバシと言って頂けると助かります。
ではでは!