ああ。つまらない。
毎日毎日同じことの繰り返し
起きて、飯食って、学校行って、寝る
両親も親族は居ないから、ボロい服で登校しなければならず、周りからかわいそうなものを見る目で見られている。
俺は気が強かったから、周囲からいじめられることはなかった。まぁ孤独ではあったが
今は就寝前、部屋の電気を消し寝る前のネットサーフィンをしている。
今読んでいるのは異世界ハーレム者の小説だ。
冴えない男がなぜか異世界にチート能力を持って転生する。そんな小説。
読んでてこんな簡単に美少女が主人公を好きになるわけないし、だれかも知れない者から貰ったチート能力で無双して、高慢に威張ったりすることに気持ち悪く感じる。
チッ。この小説はハズレだ。もっと心情描写をしっかりしやがれ。
見ててイライラするが、何故かこうゆう風な小説を読んでしまう。多分俺はこういう人間に憧れているのだろう。周りがキラキラした、愛された人間に
……はぁ。嫌になるな。
俺は小さなベットの上で頭を振ることで考えていたことを忘れ、ベットに深く潜る
瞳を閉じて寝る体制に入る。
その時だった。
ピロリン!
隣に置いていた携帯が急に光り通知を知らせてくる。
だれだ?こんな時間に連絡するのもおかしいが、俺に電話をかけるやつも思い浮かばない。
画面を覗き込むとそこには匿名になっていて誰から来ているかは分からない人から連絡が来た
気になってそれを開くと少なく一文でこう書かれていた
“お前は選ばれた”
……何だ?迷惑メールか?
こんなの寝る前に送ってくんなよ。馬鹿か?
寝よ。
俺はもう一度布団を掛け直し、再び眠りに落ちる
この時、メールを削除したり、発信先をもっと詳しく調べていれば、未来は変わっていたのかも知れない
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“適合者を発見”
“身体構造改変……成功”
“潜在能力測定……完了”
“【
“転移を開始します”
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俺は起きると周りが白く無機質な部屋になっていた
詳しくいうならば、まるで今からデスゲームでも始まりそうな部屋である
……どこだここ?
俺は確かにあのボロい家で寝ていたはず。こんな部屋では寝ていない
体を起こして周りを見渡すと、だいたい7m×7mの空間であることがわかり、中央に青い……海色というべき美しい水晶が浮かんでいた
………夢か
再び寝る体制に入ろうとするが、体に帰ってきた硬い床の感触に夢ではないことを思い知らされた
「……おいおい……どういう事だよこれ」
なんだ?誘拐でもされたか?嫌、うちに金も金目の物もない。誘拐しても利益がないのだからするわけがない
北朝鮮の誘拐か?……ないな、わざわざ東京で誘拐するわけがないしそれなら今頃汚い船の中で揺られているだろう
じゃあこれは現実?わかんねぇなこれ
取り敢えずどうする?真ん中の水晶にでも触ってみるか?周りに何にも無いし
うん、ここで何もしないよりかはましか。
俺はおもむろに青い水晶に手を伸ばす。
触れた瞬間、水晶が青く輝き、俺の頭に何かを囁いてくる
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ダンジョンコアの起動を確認
魔王適合者 岸波 霞
【種】の開花開始します
ようこそ、我らが魔王様。これからよろしくお願いします
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そんな声が聞こえた後、水晶からの光は収まり、その代わり近未来的な空中に浮かぶタッチパネルが展開していた
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岸波 霞
種族 魔王【人間型】
能力値
攻撃 E
防御 E
魔力 E
抵抗 E
器用 D
知能 D
幸運 D
脅威度 ランク D
スキル
【配下創造】【ダンジョン設置】【ダンジョンコア操作】
称号
【見習いダンジョンマスター】【魔王】
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これなんてラノベ小説????
なんかよく見るような表示あるんですけど………
はぁ、それで?この頭がおかしくなってしまったボッチに何をしてほしいんでしょうか?なんだ?世界の敵にでもなってほしいんか?こちとら魔王ぞ魔王!!
『マスターにはダンジョンマスターとして、ダンジョンを防衛していただきたいのです』
「ッ、誰だ!?」
今度は先程のように直接頭に語りかけてくるのではなく、水晶を中心に声が流れてきた。
『驚かせてしまい申し訳ありません。私はダンジョンコア内に搭載されたナビゲータでございます。』
人間味のない、まるで機械音声のような声をこちらにかけてくる自称ナビゲーター。
いや、今はそれよりも_____
「今どういう状況だ?今、俺はどうなっている?それぐらい教えてくれるよなぁ自称ナビゲーターさんよぉ」
まずは現状把握だ。これが夢にしろ現実にしろ、どうなっているかを判断しなければこれ以上先には進めない
『現在はダンジョン準備期間中でございます。貴方様はこの国で唯一の魔王……ダンジョンマスターに選ばれ、3日後から運営を開始していくことになります。それと自称ではありません。』
こいつから繰り出されるファンタジー用語に頭が痛くなってくる
その後色々質問した結果をまとめる
・俺は日本担当ダンジョンマスターとしてダンジョンを運営する最初の一人に選ばれた
・俺のダンジョンは日本の何処かに作らなければならない
・ダンジョンは世界に10個あるらしく、毎年3つずつ増えていく
・俺はこれから人類と敵対し、世界……地球を次のフェーズへと進化させなければな らない
・魔王や人間にはレベル機能が追加され、常人離れした運動、魔法が使えるようになる
・人類は魔王に生理的嫌悪感を感じるため仲良しこよしはできない
・ダンジョンコアが壊されれば、魔王である俺も死ぬ
何だこのクソ設定……(怒)
「説明どうもありがとう。で、あんたさっき世界を新しいフェーズに動かしていくといったけど、それをするとどうなるの?」
『回答。魔のエネルギー……正式名称【魔素】を世界全体に行き渡らせることによって、世界全体の異界化……つまりダンジョン化を図り、現世界を崩壊させ新しい規則《ルール》を世界に浸透させることです。この行動は地球自身によって行われています』
「そのルールが世界に浸透するとどうなる?」
『世界を異界化することで、地上でもモンスターが自然発生するようにし、魔石という新しいエネルギー源を供給するためです。地球はこれによって現状世界の環境問題を解決しようと考えています』
一見すごいいいことを言っているように見せてそうでもないな。なんだって地球の意思とやらは環境問題解決したいから、お前らの庭にライオン蒔くな、といっていることと同じだ。人間からしたら溜まったものではない
「別にそれ、俺が行動する利益なくね?」
俺の行動理念は利益を上げること。俺自身に利益がなければ行動する意味もない。
『マスターはダンジョン準備期間後、日本中、いや世界中からの殺意に襲われることになります。死にたくなければダンジョンを運営するべきではないでしょうか』
そっちが勝手に俺を連れ去って、そして死ぬかもしれないから働け!?
馬鹿じゃねぇの!?
こいつナビゲーターとか言っておきながら言ってることは全然ゴミカスみたいなことだぞ!?
……まあ恐らく俺が何言おうが向こうは取り合わないだろう。
「……納得していないがひとまず理解はした。それで?俺はこれから何をするべきだ?」
『まずはダンジョンをどこに設置するか決めてください』
「設置?どこでもいいのか?」
『説明いたします。このダンジョンを運営していくにあたって、DP…ダンジョンポイントが必要になってきます。これらは主に魔物・武器・罠・食料などダンジョンを運営するにあたって必要なあらゆるものを交換したいときに使います。これを集めれば集めるほど攻略しにくい、堅牢なダンジョンを作ることができます』
「そのDPを手に入れるためにはどうすればいい?」
『より多くのDPを獲得するために、主に3つの方法があります。1つ目は地脈からの供給です。これは地上の人口の多さで大小変化します。』
成る程、だからダンジョンの配置場所が大事になってくるのか。
例えばダンジョンを人気の少ない山奥に設置したとて、地脈からDPを確保できなければ弱小ダンジョンになってしまう。逆に人口の多い場所に設置すれば多くのDPを獲得可能だがその代わり人類に発見されるリスクが高まるということ
『2つ目にダンジョンに敵対するものがダンジョンに侵入することでもポイントが増加します。そして3つ目、ダンジョン内での敵対生物の殺害によってもDPがたまります。』
……まあ予測はついていた。
地球の意思の目標達成には人類側を敗北させなければならないためこのような獲得方法が来るとは予想していたが……
「そうか……。一つ質問なんだが、今はそのダンジョン準備期間なんだろ?例えば俺ががこの準備期間中にダンジョンを設置すればポイントは入ってくるのか?」
『回答。入ります。』
「じゃあさっさと設置しよう。」
俺が設置したのは………