孤立無援の魔王   作:盲目白痴ちゃん

2 / 5
第二話

 

 

 

 

俺がダンジョンを設置する場所は横浜市。日本の中で一番人口が集中している地区である。

 

人口が集中していることはDPの大量獲得というメリットが存在するものの、人口が多くダンジョンに大勢の人間が攻め込みやすいという弱点がある。

 

ではなぜ横浜にしたか。理由は2つ。

DPの大量獲得、そして政府の混乱による対応の遅れである。政府はまず自衛隊をダンジョンに突入させ様子見し、安全を確認するだろう。そしてその後新たなエネルギー源となる魔石をどのように活用するかについてや、ダンジョンの安全性について競技するだろう。

日本政府がそれを完了させるためにどれほどの時間がかかる?

今でさえ政権がしっかちゃめっちゃかしているのだ。そんなところにダンジョンなんていうファンタジーを放り込んでみろ。政府は混乱により機能停止だ。

他にも、人口が多く、もしDPが地上の人口量と比例して増える事がバレたところで全員の疎開させるのは不可能であるという点もある。

 

悩む時間ももったいないので、早速横浜市の……ゴルフ場でいいか。そこなら周りにホテルとか置きやすくなって侵入者も増えてDPも増えるし、ゴルフ場のオーナーと政府とのダンジョンの所有問題などで時間を先延ばしにできる。

 

 

『横浜市にダンジョンを設置しました。名称を入力してください』

 

名前か……

 

日本で初めてのダンジョンだし……中二病全開で……【始源のダンジョン】で

 

『名称を始源のダンジョンに変更しました。次に階層設定をしてください。初期設定として10階層まで解放されています。階層を追加、または罠やモンスターを設置したい場合は右下の作成ボタンをクリックしてください』

 

……いよいよタワーディフェンスゲームぽくなってきたな。絶対なんかのゲームを参考にしてんだろ。

 

現在のDPは10000。初期ボーナスなのだろう。地脈からの供給は50000DP/日らしい。かなり多い方なのではないだろうか。

 

作成画面を開いてみると色んなものがあった

 

 モンスター

Eランク 5DP

・スライム

・バット

・ラット

・モスキート

 

Dランク 20DP

・ゴブリン

・スケルトン

・グール

・ビックスライム

・ウルフ

 

Cランク 100DP

・ゴブリンナイト

・ゴブリンアーチャー

・ゴブリンアサシン

・ストーンパペット

・サンドパペット

    :

    :

    :

 

 

 

 Bランク

現在解放不可、の状態が【子葉】状態で解放

 

 

 

その後も武器、罠と続いているがいずれもBランク以上のものは使用制限がかかっている。

それもこれも、解放条件は特魔技巧《キングススキル》の状態が【子葉】状態であることらしい

 

まず特魔技巧とはなんぞやということでナビゲータちゃんに聞いてみた

 

『特魔技巧(キングススキル)とはすべての魔王に一つだけ与えられる特異能力の総称となります。特魔技巧《キングススキル》はその魔王が潜在的に優れている力を増幅するような能力となります。そしてこのスキルは成長するスキルであり現在は【種】状態となっています』

 

らしい

俺の特魔技巧(キングススキル)は【指揮】。恐らくモンスターを指揮する……まあ文字どおりの能力だろう

 

【指揮】

自身の配下とのコミュニケーションを可能とする。これは違う言語を話していたとしても可能である。また、念話も可能である。

 

そのとおりだな。

じゃあ【種】から【子葉】への進化方法は?

 

『人類100人の殺害となります。これは間接的なものも含みます』

 

……そうか

 

仕方ないか……別に俺も死にたくはない。

生きるために殺す。食物連鎖だ

 

 

 

 

 

————————————————————

 

 

 

 

とりあえずダンジョンを設置してみた

 

一回層 迷宮部屋(スライム)

二階層 迷宮部屋(スライム・バット)

三階層 迷宮部屋(ゴブリン)

四階層 迷宮部屋(ゴブリンチーム)

五階層 迷宮部屋(ウルフ・落とし穴)

六階層 謎解き部屋

七階層 迷宮部屋(スケルトン)

八階層 迷宮部屋(ゴブリンライダー)

九階層 迷宮部屋(スケルトンライダー)

十階層 ボス部屋(リビングメイル)

コアルーム

 

基本構造は低コストで人間たちに時間を消費させれる迷宮部屋だ。だいたい1000m×1000mほどの広大な迷宮である。

ここにランクごとにモンスターを導入する事で侵入者の実力の判定やコスト削減に費やす。また上層の攻略を楽にする事でより多くの人間にこのダンジョンに侵入してもらうという考えもある

上層から強すぎると人類がダンジョンに入ってこなくなるかも知れないからな

 

そして10の倍数ごとにボス部屋を設置、今回はCランクモンスターであるリビングメイルに入ってもらう。

物理防御、物理攻撃に優れたリビングメイルはかなりの強敵になることだろう

 

んで、これでだいたい7000DP使用した。

まだまだ余裕があるから今日はもう寝よう。色々有りすぎて疲れた

 

俺はDPで「普通の布団セット」を購入し、地面に適当に引いて寝た

 

 

 

 

 

______________________________________

 

 

 

 

 

朝になった……のか?

 

室内には窓一つないから昼夜感覚が狂いそうだ

さ、メシメシって、俺もうご飯要らないんだ。

確か……

 

『魔王の肉体は周囲の魔素がエネルギー源として活動できるようになっています』

 

だったか?都合のいい事だ

 

「ナビゲーター。今のDPは何ポイントだ?」

 

『52600ポイントです』

 

ちゃんと地脈からDPを確保できているな

 

「じゃあこれから階層を増やしたい。何ポイントだ?」

 

『一階層5000ポイントです。ちなみにレベル10の人類がダンジョンに入る事で得られるポイントは100ポイントとなります。』

 

ふーん。レベル10で100DPか。

 

魔王と人類にはレベルシステムなるものが付与されているらしい。モンスターにはない

 

魔王がレベルシステムを得るのは地球の意志が目標達成に必要だから、で納得できるが人類側にもレベルシステムが存在するのはおかしいと思った俺は昨日ナビゲーターに質問してみた

 

『回答。人類側に付与されるレベルシステムは人神によって付与されています。』

 

なんか新しいのが出てきたな。人神?

 

『人神とは地球を支配している神を指します。人神は魔素を毛嫌いしており、人類側のサポートに回っています。』

 

何で魔素を毛嫌いしてんの?

 

『魔素による充満によって人神自体の能力が減少して行きます。これを避けるために人神は全力でこちらを妨害してくることが予想されます。』

 

成る程、つまり俺は地球の意志と人神の代理戦争に巻き込まれたのか

 

……我ながら面倒くさいことに巻き込まれたなと思う

 

「じゃあ次だ、どうやって特魔技巧《キングススキル》を使えばいい?」

 

『特魔技巧《キングススキル》はマスターが使用したいタイミングで自動発動します。』

 

そうなのか。じゃあ念話をしてみよう。対象は……リビングメイルでいいだろう

 

《リビングメイル。聞こえるか?》

 

《ッ!はい。聞こえます。マスター。》

 

おお、マジで喋れるじゃん。……リビングメイルってどこで思考してるのだろうか?

 

『神秘です』

 

「神秘かぁ……」

 

地球の意志パワーらしい。まあいい、どれくらいの知能なのか分からないから、ひとまず話してみよう

 

《何か欲しいものとかないか?訓練用具とか必要か?》

 

《はい。訓練用の設備を少し頂けると嬉しいです。》

 

《わかった。今そちらに送る》

 

《有難う御座います。マスター》

 

めっちゃ頭いい……。こんな綺麗な言葉遣い出来ねぇぞ俺……

 

 

敗北感を感じた俺は、気持ちを切り替えて質問を続けるのであった。

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。