Tiny Dungeon PSS     作:キャベツ畑

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投稿遅くなってすいません。そろそろウルル様も近づいてきましたよ。


第二話「トリニティ」

三階級槍のクラスに所属するユア・ルゥムとその妹であるノート・ルゥムは今衆人観衆の面前で恥辱の限りを味わっていた。

 

 

「君達は神族の顔でもあるんだ気を付けなさい。」

 

ごめんなさい言い過ぎました。本当はクラスの皆の前で担任の教師に遅刻した事を怒られているだけです。

 

「「すいませんませんでした」」

 

ノート共々頭を下げて反省の意を示す。

「……素直で宜しい」

 

そして頭を上げた際に視界に入るのは教壇に四つん這いで立つ白い犬。もとい担任のポール・チネチッタ先生。滅界戦争の生き残りの一人で噛みつき屋(ニッパー)として恐れられた神族で変身魔法という独自に新たなる魔法を造りだした凄い人なのである。

だが戦争末期に犬の姿から戻れなくなってしまったそうだ。

 

「おう、大将。今日も妹達といちゃついて遅刻とは良い御身分だな?」

 

先生に再度一礼して教室でも後方に位置する自らの席に着くと一人の魔族の青年に肩を叩かれる。

 

「そうは言うがな、兄としては妹の発育を確認しておく義務があるわけで」

 

「そりゃあご苦労なこった」

 

シロウ・ゲオルギウス。俺の所謂悪友と言うやつで態度も言動もふざけた奴だが根は……たぶん良いと思う。

 

 

「ううっ、パンツ取りに行くの大変だったんですよ」

 

 

顔を赤らめ瞳に涙を貯めたノートは俺の右側つまりシロウとは反対側に腰をかける。

 

「いやいや、まさか青空の下でぜ……」

 

「きゃああああああああああああ!!言わないで下さい!」

 

「そこ、私語は慎みなさい!」

 

「ううっ、理不尽です」

 

言わずともノートは本日ニ度目のお怒りを受けました。

 

 

 

「迷宮試験が間近に迫って来ました。パーティー選出は例年通りに皆さんの自主性にお任せします。ですが強引な勧誘は控えて下さい」

 

 

迷宮試験とはこの学園の地下に存在するその名の通りの地下迷宮で行われる実技試験。パーティーでの攻略が必須とされておりパーティーを組む段階から既に試験は始まっているとも言える。

 

「どの様なパーティーを組むかによって試験での順位も変わってくるでしょう。ですが皆さんなら良い成績を出せると期待しています。ではこれにてホームルームを終わります」

 

ホームルームが終了し、ポール先生が教室から退出する姿を見送る。

 

「じゃあ大将今回もよろしく頼むわ」

 

先生が退出したのを見計らってかどうかは不明だがこちらにすり寄り不適な笑みを浮かべ肩を組んでくるシロウ。

 

「あ、でしたらボクもお願いしますね兄さん」

 

そしてその反対側からすり寄ってきたノートは俺の手を取り何かを訴えるかの様なつぶらな瞳でこちらを見つめる。

 

 

「あぁ、分かった分かった。だから早く離れろ。周りから変な目で見られてるだろうが」

 

 

二人を振りほどき軽く皺になった制服を整える。

 

「んじゃまぁ俺はふけるから試験の時はせいぜい甘い汁を吸わせてくれよな双月さん達」

 

 

目的を達成した為か授業が間も無く始まるというのに教室から出ていくシロウ。

 

「あ、駄目ですよシロウ君授業はちゃんと受けないと……行っちゃいました」

 

「まぁあいつがホームルームに居たってだけでも珍しいからな」

 

シロウ・ゲオルギウスは実技、学業共に良い成績を誇っているが実は一度留年している。理由は先程の言動から読み取れる様に授業に全くでない。

 

 

「大丈夫でしょうかシロウ君。また留年とかになりでもしたら」

 

「あいつならそれ位上手くやるさ」

 

ノートの心配そうな声に軽く返事をすると自らの男にしては長すぎる髪を手櫛ですく。

 

「あ、手櫛は駄目ですよ兄さん。髪が痛んじゃいますから」

 

そんな行動を見かねたのか制服のポケットから櫛を取り出し俺の髪を透いてくれる。

 

「兄さんは神族の第一王子で天然自然の完全銀髪なんですから身嗜みには気をつけて下さいね。」

 

「ならお前も兄の抜けた髪の毛をこっそり懐に仕舞うのは完全銀髪としてどうなんだ?」

 

 

「はぅ!?ち、ちちちちち違います!これは決して後で匂いを嗅いだり束にして眺めたりなんてしていませんから!!」

 

 

この日ノート・ルゥムが実兄に対して良からぬ劣情を抱いている噂がトリニティ全体に広がるまで時間はかからなかったとか。

 

 

 

 

 

 

場所は変わってトリニティ学園長室。 そこには現在、学園長の魔王妃トリア・セインと1人の少女が対面していた。

 

「それで状況はどうなのかしら?」

 

二黒髪の少女が口を開きゆったりと椅子に腰かける学園長に若干きつめな口調で問いかける。

 

「あぁ予定通り迷宮試験ではお前が彼と同じパーティーに入れる様に手筈は整えてあるさ。」

 

そんな黒髪の少女に対して怒りを感じるわけでもなく学園長は一枚の書類を少女に手渡す。

 

 

「あぁ、迷宮試験が早く来ないものかしら」

 

黒髪の少女は書類にさっと目を通す。そしてそれの役目が終わると学園長に突き返す。

 

「しかしお前もまどろっこしい事を。」

 

「駄目よ。あの子といきなり出会いでもしたら私は我を忘れて襲いかかるに決まっているもの。」

 

どこか悲しそうな表情で黒髪の少女は語る。

 

「……誰か来ます。」

 

学園長室に接近する何者かの気配に気付きようやくもう一人の赤髪の少女が口を開く。

 

 

「そう言えばそろそろ約束の時間だったな。とりあえず二人ともこの机の下に隠れているといい。面白い物が見れるぞ。」

 

「「……?」」

 

 

二人が学園長の言葉の意味を理解する前に扉がノックされた。

 

 

「トリア様、ウルル様と愉快な仲間達が到着しましたよー。」

 

「神族の第一王子を愉快な仲間扱いですか……。」

 

「ごめんなさい兄様。」

 

「なら未来の旦那様という事で……。」

 

「ウルルもそっちの方が……。」

 

扉の外から聴こえてきた話し声が耳に入ってきた刹那、二人の少女は学園長が指で差していた机の下に電磁加速を行なったユアもビックリな速度で隠れていた。

 

 

 

 

キャラ紹介

 

ポール・チネチッタ

 

 

トリニティ三階級槍のクラス担任の神族。変身魔法という新たな魔法を開発させた第一人者。

だが滅界戦争での闘いにて変身魔法の多用による原因不明の副作用で犬の姿から戻れなくなっている。

上記で説明した通り滅界戦争の生き残りで噛みつき屋(ニッパー)として恐れられている。頭脳明晰温厚篤実、時に厳しく時に優しい教師の鏡とも呼べる人格者。生徒からの厚い信頼を得ている。

トリニティ抱きたい男ランキング第1位。

 

 

 

シロウ・ゲオルギウス

 

トリニティ三階級槍クラスの魔族の生徒。

素行不良で一度留年してはいるがその実力はトップクラスで実は魔王の血族。

「デジャヴるんだよ」を口癖にし、日常に退屈しており、常に新しい刺激や感覚を求める無鉄砲な性格。

実は友達想いないい漢。




現在BLACKandWHITEを再プレイ中。ウルル様の可愛さに発狂中。
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