完全にトリオン体で生成された戦闘体へと換装され出現した自分の
心の中で自分が隠し続けてきたことがバレてしまうことへの葛藤が起こる。
しかし、今は緊急事態。ボーダー隊員としての責務を果たさねばならない…。
その時――――
「きゃああああ!助けてえええ!」
必死に助けを求める声が聞こえると同時に、大きな爆音に似た衝撃音が伝わり
今いる教室全体を揺らす。
どうにか、壁を頼りにその振動をやり過ごすとすぐに窓の外を見た。
「うっわ・・・・」
目に飛び込んできた光景は高く立ち昇る粉塵…
どうやらモールモッドが校舎の壁をぶち破り校舎内に入ってきたようだった。
おかげで、四方八方から共鳴するかのように叫び声がこだましている。
(もうやるしかない…)
即座に、トリガーを思い切り振り上げ降ろし教室の窓ガラスを割ると飛び乗って
そこから約10M下の地面へ着地した。
戦闘体のおかげで傷はおろか痛みすら微塵も感じない。
「さあ…犠牲者の出ないうちにとっととやっちゃおう…」
直ぐに、モールモッドが大きく開けた穴から校舎内の方へ向かうと
階段を上に上る奴の後ろ姿を確認した。
ちょうど、モールモッド特有の備わっているブレードで無我夢中で上へと駆けのぼる
生徒達を襲おうとしているところだった。
「お前の敵はこっちだ!」
刹那、トリガーの引き金を引き
トリオン兵の中で最も硬いといわれるモールモッドの
弾かれはしたものの注意をこちら側に向けることに成功した。
「ボーダー隊員…!?」
「まさか…」
「っておい…!鞍馬!?」
階段の上段から自分に向かって驚きの表情で見る視線が向けられた。
なんと、偶然にも助けたのは同じクラスメイトであった。
「みんな大丈夫!?」
一番最悪なパターンであるが、戸惑う時間などなかった。
続けざまに振り下ろされるブレードを身軽なステップで避けると
アステロイドを組み合わせた複合弾
いとも簡単に打ち抜いた。
「ここは、俺が引き受けるからみんなは今のうちに上へ!早く!!」
まだ呆気にとらわれているクラスメイト達を諭すように大きい声で言う。
「わ…分かった!みんな!上だ!」
「鞍馬…頼んだぞ!」
クラスメイト達は、急ぎ階段をのぼっていった。
全員が、この場を離れ上階へ無事避難したことを確認すると
「残るは…一体。」
トリガーの銃口を今一度、モールモッドに向けてしっかり構える。
奴は、2本自分のブレードを削られた怒りからなのか―――どうかはわからないが
背中に隠し持っていた脚をすべて展開させてきた。その数…残りの全部である8本。
「面倒くさいんだけどな…全部落とされないと気がすまないのか」
今度は、こちら側から先に動いた。
奴がブレードを振り上げる前に、奴の前に飛び込む。
その瞬間、全方位からブレードが襲い掛かってきた。
だが、関係ない。すべて見えている。
全力で引き金を引き続け尚且つ正確に射撃し
一発…二発…
戦闘体の強化された運動能力と、反応速度…それでもブレない精密な射撃で
ブレードをすべて撃ち捨てる。
さすがに、すべての武器を失いモールモッドは下がろうとした…のかもしれない。
しかし、その瞬間を見逃さず…最後に向かってきたブレードの方へ向けていた
銃口をそのままの勢いで奴の口腔内の器官へ向けると同時に最後に一発放った。
その放った弾は、的でいうど真ん中を打ち抜く。
心臓部を斬り裂かれた近界民は、その活動を停止させたらしい。
ほどなく力なく崩れ落ちた。
「あともう一匹は!?」
一息ついている暇もなく、すぐに二体目の行方を追う。
モールモッドの死骸を乗り越えて上に行きあたりを見渡すが気配はない。
「反対側の校舎か!」
反対側の校舎にいると考え、渡り廊下に向かって走り出した。
すると――――
衝撃音と粉塵とともに、向かい側の校舎の壁が崩れ落ちた。
黒い粉塵のせいで正体は見えなかったが容易にそこにいるであろうことは
分かる。
「あそこか…暴れまわってるみたいだな…もう全員屋上に避難したのか!?
それにしても…早くいかないと!犠牲者が!」
一刻を争うのでオプショントリガーである≪グラスホッパー≫を使った。
グラスホッパーは、空中に足場を作り、踏むことで加速する機動戦用オプショントリガーである。
それを複数展開することによって目にもとまらぬ速さで移動することが可能になる。
同じ要領で複数展開させあっという間に、現場の教室の前についた。
すぐに、教室内へ入ろうとする…が
その中でみた光景を見て一瞬で体が止まってしまった。
「こっこれは一体!?」
すいません・・・・引っ越しや準備にいろいろと忙しかったもので…
更新が大幅に遅れてしまいました。
1年以上の放置誠にすいませんでした。忙しい➕モチベなどの問題で。。
また、ワールドトリガー熱が再燃し一から作り上げていきたいと思います。よろしくお願いします。