「ふふふーんふーんふーふふーんふーんふーん」
『ふふふーんふーんふーふふーんふーんふーん』
「よし、やめ!1分休憩後、白兵戦用意!相手はギーシュとマリコルヌと俺対残る全員だ!」
『イエス、サー!』
『ええっ!?』
「3人だけなんて聞いてない!どうやって勝てばいいんだ!」
「いくら僕が痛みに耐えられるからって好きで男から殴られる趣味は無い!」
「まあ聞け二人とも。確かに3人分断されたら勝ち目は無いだろう。だから、ここは固まって各個撃破されないようにしつつ突破口を開くんだ。俺が時間を稼いでいる間に二人で協力して倒す。時間をかけても良い。分かったか?」
「ああ、分かったよ」
「まあ、これも訓練だしね」
「今回ギーシュに教えた捕縛術は人数が多いため使いどころが悪い。モンモランシーが回復しきれる程度なら掴んだ瞬間折るかはずしても構わん。やれ」
「相変わらずえげつないね、君」
「マリコルヌはこの間教えた掌打などの打撃術で対処するといい。ソードブレイカーはあくまで受け流すことを主体とするんだ」
「了解したよ」
「よし、1分経った。準備はいいか。野郎共!」
「サー!イエス!サー!」
「行くぞぉ!」
「こうなりゃ自棄だ!」
「一撃で吹き飛ばせば多数だろうが関係ない!」
何故か最近ギーシュが警察側、マリコルヌがウェスカーみたいになっているんだよなぁ。今度グラサンのプレゼントと笑い方指導でもしてみるか。
そこには死屍累々と言った状態で水精霊騎士隊のメンバーが横たわっていた。
「白兵戦終了!けが人はモンモランシーに診て貰え!一人では歩けないものは手を貸してやれ!」
「イ、イエス、サー!」
「それでは10分ほどの休憩を取る!次、ギーシュのゴーレム対全員での魔法戦だ!ギーシュはハングドマンの用意!」
「サイト、そろそろ熱反応だっけ?の防御重点で見た目より柔らかいハングドマンじゃなくて別のゴーレムも作りたいんだが」
「それならコルベール先生が帰って来るなら新しい伐採道具が作れそうだから、ヴェンジェンスって言うのをまず小型で作ろうか。ハングドマンも大概だけどヴェンジェンスにも驚くと思うぞ」
「うん、期待してるよ。サイトの作る小型ゴーレムにはハズレは無いからね!」
(ああ、フラジールは普段記憶が封印されてるのか)
「サイト、僕の歩法を見て欲しいんだけど」
「ああ、結構上手くなったな。ゆっくり接近して、敵の攻撃に合わせて速度を変えるんだ。これに風魔法で自身に弱いエアハンマーなどで後押しできればさらに早くなるぞ」
「そうか、風魔法による身体強化と速度強化。これが僕の歩むべき道だったんだ」
「他に何か聞きたい者は居るか!」
「ソードブレイカーで絡めとるまではいいんだけど、そこから先が繋がらなくて・・・・・・」
「そうなったら反対の拳で殴れ!顎に当てれば相手も魔法が唱えられないぞ!」
「ジッテをもう少し長くして欲しい。最近どうもしっくり来ないんだ」
「分かった。後でやっておこう」
「キャーヒラガサマー」
「応援ありがとう!」
「他には居ないな?というより気絶してる奴の方が多いか。ならば俺も回復に回ろう」
俺に限ってヒーリングを唱えた相手は起きるなり臨戦態勢を取る。困ったものだ。
「次に潰されたいゴミ虫はどこかな?アハハハハ!」
「なあ、なんでギーシュはアレに乗ると性格変わるんだ?」
「さあ、不明なユニットでも接続されてるんじゃないか」
「?」
「どっちにせよあんまり体に良くなさそうってことだ」
まさか動きのシミュレートに使った仮想人格がまだ残っているんだろうか。まあいいか。
「相手は突進すら封じている状態だ!これで負けるのは流石に恥ずかしいぞ!」
「やってやる!エアハンマー!エアハンマー!エアハンマー!」
「動くな!アースハンド!」
「ようやく止まったな。ジャベリン!」
「よし、ギーシュ、死ぬなよ!油を錬金、からの、ファイヤーボール!」
「アハハハハギャハハハハハハハハハ!」
やっぱり主任の人格が残ってるっぽいなぁ。今度調整しとこ。
柱を持って暴れてたのが今回ギーシュの乗ってた奴。戦場ではそこら辺の柱を引き抜いて錬金した後ぶん回してました。