転生先が平賀さんな件   作:スティレット

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 なろうの方で版権の関係がどこまで大丈夫か問い合わせが終わったので、オリジナルを上げておきました。名義は同じです。


番外編 5話

 日本へ戻ってからあっという間に時間が過ぎた。

 

 通信制の高校へは無事編入続きを済ませ、今は暗示により洗脳した教師に月に一度レポートを出せばいい。なので小さめのワールド・ドアを開いてもらい、そこからレポートを通そうと思っている。一方通行らしいからな。

 

 警察へは魔術メンバーのおかげで無事もみ消せた。代わりにハルケギニア魔法をどうやって教えたものかと思ったが、最終的には地下水を握ってもらい、意識をそのままに強制的にドット魔法を使わせて身体に覚えさせた。

 

 その地下水とついでにデルフリンガーだが、解体されそうになったのでしょうがなく秋葉の電気店でパーツを買い、劣化品を作ってやった。いわゆるストレージデバイスだ。俺は科学も魔術も両立させる派なのでものづくりに重宝されている。

 

 水族館にも行ったが、反応が楽しかった。ペンギンやイルカと触れ合いきゃっきゃとはしゃぐ一方、タコを見て悲鳴を上げる一同。シャルロットも引きつっていた。

 

 これで「見た目がアレでも美味しいのはたくさんある」と言い聞かせ、あんこうを見せた後美味い事を伝えたら複雑な顔をしていた。貴族は食卓に並ぶ前のものとか見ない場合もあるからな。

 

 そうこうしてるうちに二ヶ月もすぐに迫ってきていた。

 

「そろそろむこうに帰る予定だけど、特に忘れ物はないか?」

 

「お土産も買ったし、大丈夫よ」

 

 みんな本当にレビテーションで持てるギリギリまで買ったからな。往復も出来ないし。

 

「義父さま、義母さま。楽しかったです」

 

「お義父さま、お義母さま。お世話になりましたわ。またお会いしましょう」

 

「また来ます」

 

「今度教わってない日本のお料理教えてくださいね」

 

「本当にお世話になりました」

 

 みんなが一斉に頭を下げる。

 

 こうして、ハルケギニアメンバーの日本旅行兼俺の里帰りが終わったわけだ。

 

 

 

 そしてマンションはすでに引き払っているので家の姿見でハルケギニアに戻った後、学院に報告して、それ経由で各国にも帰ってきたことに対して手紙を出した。その際、別にただの里帰りなので穏便にして欲しいとも書いておいた。

 

「ミカーン、帰ったわよー」

 

「きゅいー」

 

 ルイズが部屋に帰ってきて、ミカンの足首に着けてあるマジックアイテム越しにそう言うと、窓から子竜が姿を現した。

 

「ミカンちゃん、寂しく無かったですか?」

 

「きゅーん」

 

 ミカンはルイズとシエスタに甘えている。

 

「ミカン、ちょっと大きくなったか」

 

 俺の声にぱっと振り返り、飛び掛ってくるミカン。

 

「きゅー」

 

「そうかそうか、寂しかったか」

 

 知のルーンのおかげで念話などを覚え、マスターの俺に対して「とーちゃ、とーちゃ」と舌足らずな発音をするミカン。どうやらマスターの俺にしかまだ聞こえないらしく、基本的に訳しはしない。

 

「きゅいー」

 

 そうして窓からシルフィードも顔を覗かせる。ギーシュの他にシルフィードにも世話を頼んでいたんだった。

 

「ご苦労様、シルフィード。お土産買ってきたから、俺は一旦部屋を出ているから変身して着替えてくれ」

 

「わかったのねー」

 

 ここのメンバーには周知の事実なのでここ限定ならシルフィードも話して大丈夫だ。

 

「入っていいわよー」

 

 一旦外に出て、シルフィードが着替え終わったらしく、声がかかる。

 

「それじゃ、まずはこの骨ガムからあげよう」

 

 シルフィードは牛だろうが骨ごとバリバリ行くのでこういうのを買ってきた。

 

「きゅいー、人間の力だと硬いのねー。でも癖になるのねー」

 

 人間形態だと弱体化するらしい。

 

「それをしゃぶりながらでいいからしばらく待っていてくれ。俺達は挨拶回りをしてくる」

 

 一応オスマンには報告したが、ギーシュたちにはまだなのだ。

 

「わかったのね」

 

「ミカンも着いて来るか?」

 

「きゅい!」

 

 着いて来るらしいので肩に乗せ、挨拶回りをすることになった。

 

 

 

「サイト!帰ってきたんだね!」

 

 水精霊騎士隊の面子は俺が居ない間も休まず訓練していた。そして俺達が姿を現すと一旦休憩を入れて集合したのだ。

 

「ああ、実家には問題なく帰れた。あっちでは学生だったからな。失踪扱いされてたり色々と問題があったけど、全部解決してきたよ」

 

「そうだったのか・・・・・・でも、今の君はたくさんの女の子に囲まれて、十分に幸せそうじゃないか!領地も貰って爵位も持っているし。お金ならこっちで稼げばいいとぼくは思うよ」

 

「ああ、あちらでは一応の保険だからね。もし万が一行って、しばらく戻って来れなかったら仕事を探さなければならないからきちんとした身分はやっぱり必要なんだよ」

 

「そういうものかね」

 

「そういうもんだ」

 

 ギーシュと談笑しているとレイナールが顔を出した。

 

「顧問殿、二月と聞いていたのですが、予定より早いお帰りで。と、冗談は置いておいて、皆欠かさず訓練している。脱落者は居ない」

 

 ハルケギニアの1週間は8日だからな。

 

「みんな良くやってくれているな。そんなみんなに土産がある。ビールと言う酒にこちらより癖が少ないチーズなどの肴を買ってきたから、夕餉の前の間食にでもするといい。使ってない大釜が有っただろう。あれに氷を作ってキンキンに冷やしておく。訓練が終わったらみんなで一杯やってくれ」

 

 その言葉に歓声が上がった。訓練後の一杯はやはり格別だと刷り込んでいるしな。

 

「では、準備を終えてビールの容器の開け方を教えたら挨拶回りを続けてくる。訓練の続きもしっかりな」

 

 この後、貴族から平民の一人一人まで声をかけて土産を配ったのでみんなとても喜んでいた。どちらも珍しい甘味に顔をほころばせ、我慢できず味見するものも居た。

 

 

 

「一人一人に挨拶していたらすっかり時間が経っちゃったわね」

 

 キュルケも疲れた様子で言う。

 

「しかしこういう事も大事なんだ。特に二月も別の国に行ってたんだからな」

 

「あっちでの二月は忘れられないわ。これもあるし」

 

 キュルケは音楽プレイヤーを気に入り、ソーラーパネルとセットで買ったのだ。

 

「特にあの律動がいいわね」

 

     ∧_∧

    ( ´Д`)

  γU~''ヽヽ

   !  C≡≡O=亜  デンデデッデデレデンデデッデデレデンデデッデデレデンデデッデデレ

   `(_)~丿

       ∪

    ♪

      ♪  ヘエーエ エーエエエー

   ( '∀`)    エーエエー ウーウォーオオオォー

 ((と    つ  ララララ ラァーアーアーアー

(( ⊂,,  ノ゙

   (_,/,,

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   ___/ ♪

  [●|圖|●]  ♪

   ̄ ̄ ̄ ̄

    ' ∧ ∧♪  ♪  ナァォォォォ オォォォォ

    ( ;´Д`)/    サウェェェアァァァァ アァァァァ アァァァァ アァァァァ

     ♪         イェェェェェェェェェゥゥアァ…

   ♪    /

   ___/ ♪

  [●|圖|●]  ♪

   ̄ ̄ ̄ ̄

    _  ∩  ヘェーラロロォールノォーノナーァオオォー

  ( ゚∀゚)彡 アノノアイノノォオオオォーヤ

  (  ⊂彡   ラロラロラロリィラロロー

   |   |   ラロラロラロリィラロ

   し ⌒J   ヒィーィジヤロラルリーロロロー

 

 そんな感じの曲だ。まあ空耳だし歌詞じゃないので大丈夫だろう。何がとは言わんが。

 

 他にもそれぞれお気に入りの品を手に入れ帰ってきた。

 

 ルイズとシエスタはミカンの玩具。シャルロットは小説数点。テファは特注の大胸筋矯正サポーター・・・・・・ではなく、ブラをまとめ買いしてた。テファは食べ物の方に目が行っててあまりそういったものに興味が行かなかったようだ。アクセサリーも俺が作れるし。

 

 早速ルイズとシエスタはフリスビーでミカンに取ってこーいと投げて遊んでいた。ミカンもノリノリで翼をはためかせキャッチしている。

 

 シャルロットは箱買いしたドクペを取り出し、飲みながら小説を読んでいる。無くなったら定期的に買いに行かされるのだろうか・・・・・・?

 

 テファもルイズとシエスタに付き合ってフリスビーで遊んでいた。構われているミカンは多分後で電池が切れたかのように寝るだろう。

 

 さて、そろそろシルフィードが骨っこに飽きているかもしれない。どうせだからあいつも遊びに付き合せてやるか。




 再びハルケギニアに戻るのとルイズ達の帰郷なので、今回短め。その割にはAA挟んだりして結構好き勝手やってますが。

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