ゼロ、その先へ   作:偵斗

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この話はコードギアスR2の最終回の続き。ということになっております。
ネタバレというか!最終回までのネタバレがあります。
コードギアス最終回までみてないけどいいやー!や、俺はきっちりみたよ!オレンジ君!な方はごゆっくりどうぞっ(・ω・)



Lの世界


ゼロレクイエムが起きた。

ルルーシュは自らの罪を償うため、世界の悪を一手に引き受けて死んでしまった。

これはその後のお話。

 

……………………………………………………………………

 

…はっ!

 

ここは…どこだ…。

俺は…何を…

 

あぁ、死んでしまったんだっけか。まあいい。ゼロレクイエムは成功したんだ。世界は平和になった。あとの事はスザクがどうにかしてくれる。

 

にしても…本当に死後の世界があるとはな。なら、悪魔や天使もいるのだろうか…。いや、辺りには何もない。というか、真っ白だ。一体ここは…?

 

ん、よくみたら扉があるじゃないか。あそこを開くしか手段はないようだな。やってみるか…。

 

 

俺はその扉を開けた。

その先は光であふれていた。

 

 

ここは…?天国ってやつか?そんな馬鹿な!俺はギアスを使い、多くの人間を殺し、騙した!なぜ、俺が!!

…いや、ここを天国と仮定するにはまだ早い。なにか…なにかないのか…?

 

『ルルーシュ。』

『誰だ!』

 

俺は突然名前を呼ばれ、振り返った。そこには…

 

『ユ…ユーフェミア…だと…?』

 

目の前には俺がギアスを使い騙し、殺したユーフェミアがいた。

 

『フンッ…これが俺に対する罰…ってやつかな。ここは天国じゃないってことか。』

『いいえ、ルルーシュ。ここは輪廻の間。もう一度生まれ変わるための場所なのです。』

 

俺は驚愕した。この俺の命がもう一度、この世に巡ってはならないと自分でも思っていたからだ。それなのに…生まれ変わる……?

 

『馬鹿なことをいうな!俺はお前を殺した。仇だ!世界の敵だ!』

『ふふっ…ルルーシュ。私はあの時、とても悲しみました。そのことに関してはあなたに怒りを覚えました。ですがね…ルルーシュ。』

 

ゆっくりと顔をあげ、こちらを向くユーフェミア。やめてくれ…俺は…お前の顔なんて…見る資格は……

 

『その後のあなたを私はずっと見ていました。あなたの思考さえも。それで気付いたのです。私はルルーシュ、あなたを許すべきだと。』

『な、何故だ!世界の敵として死んだ俺をなぜ許すべきだと思うのだ!』

 

俺は気が動転していた。ゆるすなんてやめてくれ……俺は俺自身を許せそうにないのだから…

 

『あなたが優しい人だからです。』

 

ニーナが女神のようといっていたのがわかった気がした。汚れきった俺にさえ、ユーフェミアが女神に見えたのだから。

 

『ルルーシュ、あなたはホテルジャックの時私を殺そうとはしませんでしたね。それは駒として生かしておくべきだと思ったのではなく、私が死ぬ必要はないと思ったからではないのですか?そんな人が私に死ぬ必要のない日本人を私に殺させるなんて考えられません。

全ては、あの時の不幸な偶然だったのですね…。あなたはそのことを悔いた。だからここにいるのでしょう?』

 

だからイレギュラーは困る…。想定外だ…。俺は死後の世界なんてないと思ってたし、それどころかユーフェミアまで…。

 

『な、何をいっているのだ!俺はお前を騙し、殺させ、殺した!多くの人を悲しませた!殺した!これが優しい人間であるはずがないだろう!!』

『では!!』

 

ユーフェミアは涙を目にいっぱいにし、俺に訴えた。

 

『なぜ!そんな悲しそうな目をするのですか!』

 

目…?俺の目はそんな風に見えていたのか……。

 

『そんなルルーシュが死ぬ必要性なんて私同様、なかったのです…。それも全て定めだというのなら…!あなたにも生まれ変わる権利はある!違いますか!ルルーシュ!』

 

……。俺が死ぬ必要はなかった…?いや、俺が死なねば世界は…変わらなかった…。

 

『…そうです。あなたがあの舞台を用意して、役者を揃え、準備をしたからこそあなたが死ぬべきと結論が出たのです。』

『なぜ思っていたことを…!』

『言ったでしょう?ここではあなたが何を考えているかお見通しだと。』

 

涙をぬぐいながら笑顔でユーフェミアは答えた。隠し事は何一つできないというわけか…。

 

『世界の敵が必ずしもあなたであるわけではないのですよ。ルルーシュ…。なんて優しくてかわいそうな人。他の誰のせいにでもできたはずかのに。』

 

『俺だって…そうしたかった…。』

何を言っているんだ俺は!そ、そんなわけ…あるはず…ない…のに………。

いや…俺だって……ナナリーや生徒会のみんなと仲良くいつまでも幸せに生きていたかった……。

スザクとも…

だけど俺は見捨てられた王族で、ナナリーの目を見えなくしたのは父であるシャルル皇帝。人質同然で行った日本でブリタニアとの戦争。

恨まずにはいられなかった。

俺の何もかもを掠め取ろうとするこの世界が。父上が。

変革を求められずにはいられなかった。

そうだ…

この世界を変える。ナナリーやみんなが笑って暮らせる世界にしようと誓ったあの日から。俺の幸せな暮らしは奪われたのだ。

奪われるのは俺で最後でいい。

ずっとそう思っていた。死んでいった仲間、殺してしまった相手。全ての血が無駄にならないようにするにはこうするしかなかった…。

 

『…ルルーシュ…。』

 

悲しそうな顔をして俯くユーフェミア。

 

『私たちの親族はきっと頑固者の集まりなのですね。わかりました。それほどにもルルーシュが罪の償いに執着するのなら…これをみてくださいませ。』

 

そういってユーフェミアが差し出してきたのは手鏡だった。彼女の言う通り、鏡を見た。

 

『これは…俺の死んだ後の……』

 

そこには俺の死んだ後の世界が映し出されていた。

世界は一つのテーブルにつき、平等で正しい姿になろうとしていた。

そう。これが俺の求めていた世界。やはりゼロレクイエムは成功だったのだ。

と、思っていたのだが。

鏡はアッシュフォード学園を写した。クラブハウス。ナナリーもカレンもニーナもリヴァルもいる。

何か物静かな部屋の中。いつもはあんなに騒がしいのに…。

 

『な、なぁ!こんなに静かだとルルーシュやスザクも凹んじまうだろ!元気に行こうぜ?なぁ?』

 

空元気が見てわかる。リヴァルには本当に悪いことをしたと思っている。

 

『…そうだよな……元気になんて振舞えねぇよ。ルルーシュ。他のみんなは良くても、俺たちが元気になれねぇよ…』

 

それにリヴァルが続けた。

『なぁ…本当にルルーシュは悪逆の限りを尽くす……悪い奴だったのか…?』

カレンもナナリーも黙り込んでしまった。

『悪い…人だったんですよきっと…。私、今日は早く帰らせてもらいますね…。』

 

そういってニーナは出て行ってしまった。リヴァルは行き場のない悲しみを抱え、くそっと壁を殴った。

 

『俺にはそうは思えねぇんだよ…お前が死んで世界は前皇帝の時よりはるかによくなった…。これはルルーシュのおかげだろ?お前は……ここまで読んで……世界を動かしたんじゃないのか…?』

 

リヴァルがこんな風に思ってたなんて…。あいつ…なんだかんだいって勘は鋭いんだよな…。それは悟られてはいけないことなのに…。

次に鏡はニーナを写した。

ニーナはまた研究をしていた。次は効率の良い発電システムを。

 

(ルルーシュくん。私はあなたを許せないけど、ユーフェミア様なら絶対に許すと思うの。

なら私もあなたのことを、許すわ。だってユーフェミア様自身が許させるなら、私が許さないだけじゃただの自己満足だからね。

でも君がくれたこの世界は…ユーフェミア様も喜んでくれる世界だと思う。そっちでユーフェミア様に会うことがあったらもう一変死ぬほど謝ってくださいね。)

 

詫びたって詫びきれないさ…ニーナ。

その後、鏡はカレンだけを写した。まだナイトメア、紅蓮のパイロットをやっているようだ。

 

(ゼロレクイエムだなんて……馬鹿だルルーシュ。ルルーシュの馬鹿…。お前が死んだら私たちが嬉しくても意味がないじゃないか……。最後にあなたの犠牲で終わるだなんて…。

前にルルーシュいってたね…。ゼロは正義の仮面だと…。ゼロの中身はあんただったんだから、今の中身は…銃弾を避けてたからきっとスザクだろうね。あなたの作った世界。無駄にはしないから。早くルルーシュも幸せになって生きてほしいな…。生き返るでもなんでもして…)

 

こいつはエスパーか…!なんで全部お見通しなんだ!怖いぞ!

ゼロレクイエム…仲間には通じなかったのか…誤算だった……。

次に鏡はナナリーを写した。

ナナリーは手すりを使い、足のリハビリをしていた。

 

(お兄様…。お兄様を代償としたこの世界なんて…私は生きていくのがとても辛いです。

だけどお兄様、お兄様のおかげで、お兄様がゼロになってくれてやっと私は籠の鳥ではなく外に羽ばたくべきだと思いました。我ながら遅すぎました。もっと早くに気付いていれば…お兄様は…。

けれど私、この命尽きるまでお兄様のくれたこの世界で生き抜いてみせます。またどこかで必ず会えると信じています。)

 

そんなことを思いながらリハビリなんてしてたら怪我するぞナナリー!と思わず叫びそうになった。いや、ユーフェミアには心まで見えているのだから意味はないか…。

 

ともかく、みんな俺を乗り越えてくれ。俺のことなんで忘れろ。なんでそんなに、悲しんでるんだ!

鏡は最後に、スザク。もといゼロを写した。仮面を脱げなくなったゼロ。スザクとわかるのは俺だけだ。

スザクは一人、物思いにふけいっていた。

(なぁ…ルルーシュ。君はこれでよかったと思っているだろうね。ただ、後で考えたんだ。ユフィだったら…。どういうかなって。ユフィだったら絶対に君には生きろというだろうね。間違えなく。

僕は君の罪を許しはしない。だけど、それ以上の罪を引き受ける必要性なんてなかったんじゃないかな。君はその償いだけで…僕とともに…生きていくことだってできたんじゃないかな。二人のゼロとして。僕を置いていった罪は大きいぞルルーシュ。うまれかわるなよまだ。僕が行ってからだ…。いいな。)

 

スザク…。

ぱっとユーフェミアをみるととても嬉しそうな顔をしていた。

俺は鏡をユーフェミアに返した。

 

『これでもまだあなたに罪があると思っているの?ルルーシュ。』

『俺は……わかった…。次こそは…平和を守って生きる…。』

 

ユーフェミアはこれ以上ないほどの、笑顔でよかったです!といった。

 

『ただし、条件がある。』

 

そう、俺はまた生まれ変わったらきっと記憶を無くす。それでは罪の償いもなにもない。だから…

 

『条件…ですか?』

『あぁ、その条件とは…』

 

こんなことが実際にできるのかは分からないが…

 

『俺の両目を潰して生まれ変わらせてくれないか。』

『えっ…な、何を言うのですか!』

 

ユーフェミアは動揺が抑えられないようだった。

 

『今回の俺の罪の大半はこのギアスで人を弄んだこと。生まれ変わりたいのならそれなりの代償は必要だ。』

 

そう、目が見えなければギアスにかかることもなければギアスを手に入れることもない。これでいいんだ。

 

『ルルーシュの覚悟は本物のようですね。…わかりました。生まれ変わりのあなたの目を。罪の代償として。』

 

ユーフェミアは他人事なのに本当に悲しそうな顔をする。

 

『両目を無くしても、生きていける世界を俺が作ったんだ。心配しなくても大丈夫だ。ユーフェミア。』

『そうでしたわね。ふふっ。ではいきましょう。また、生まれ変わるのです。』

 

ユーフェミアは生きかえるべきだ。俺はずっとそう思っていた。生き返って…スザクの元へ…。

 

『ユーフェミア。お前はなぜ、ここで俺を待った。』

『待てと言われた気がしたんです。ここにルルーシュかスザクが来るまで。でも、ルルーシュは来るのが早すぎましたね…。もっと…待つつもりで…いたのに。』

 

彼女は…許すために待っていたのか……。

 

『ではお前は行け。』

『えっ…ですが!』

 

俺はユーフェミアを突き飛ばした。

するとユーフェミアは輪廻の輪の中へといってしまった。

 

『じゃあな、ユーフェミア。』

(ルルーシュ…そういうことですね。あなたは…)

 

俺はここであいつを待つ。スザクに言われてしまったからな。生き返るのはスザクが来てからだ…と。

フッ。先は長くなりそうだ。

これから何をするか……

みんなを…幸せにできたのか……まだ、見えるうちに鏡で世界を見ておこう。ユーフェミアも、ちゃんと生まれ変われたか気になるしな。

ここでスザクを待ち続けるのも面白そうだ。早く来るんじゃないぞ…スザク。お前には生きる理由があるのだから…

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

某年、某月。

 

「おい!早くしろ!スザク!学校に遅れる!」

「ちょ、ちょっと待ってくれよルルーシュ!僕さっき起きたばっかなんだぞ!」

「うるさい!お前が朝寝坊したのだろう!先に行くぞっ!…といっても、俺だけじゃ学校にはたどり着かん。急げ!スザク!」

 

どこかで、二人の息子に悪逆皇帝の名とその騎士の名を付けた母親がいた。彼女は彼らのことを悪ではなく、善とみたからだ。

息子二人のうち1人は目が見えなかった。生まれた時から決まっていたように…

 

「ほら、いくぞぉ…ルルーシュ……掴まってろよぉ〜!!」

「ま、待て!スザク!まってくれぇぇぇ!!!」

 

ものすごい速さで飛んでいく二人。もう一人の彼は体力が異常なほどあるのだ。

 

「ほら、ついたぞ!ルルーシュ!セーフだ!」

「あ……あぁ……そ、そうだな。」

 

その日は学校の入学式、彼らは高校生になるのだ。

 

「ル、ルルーシュ?」

 

1人を呼ぶ声が聞こえた。

 

「な、なんでしょう!誰ですか??俺の知り合い?ですか?」

 

「また…会えたね。」

 

「シャー………リー……?」

 

To be continued…?

 

 

 

 

 

 

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