前回、希望としてルルーシュではなく何者かがゼロと名乗って自由の国、ジパングの建国を宣言した。
ルルーシュはゼロに接触し、本意をつかむ。
その本意とはアッシュフォード学園にいるジパング賛成の国民とその中に紛れているはずの黒いランスロットのパイロットを殺すことだった。
そんなことをしようとするのは一体……!
そうっ…あのゼロの中身は…!
黒の騎士団の団員なのだから…!
くそっ…早く手を打たなければ…どうする!一か八かあのゼロを…いやダメだ…!他の黒の騎士団員が多すぎる…!俺が殺されて終わりだ…。まだ計画は動き出してもいないのに!
(落ち着け、ルルーシュ。貴様は新生ゼロなのだぞ?)
新生ゼロ…ゼロ…。そうだ…!この作戦で…駒さえ揃えば!それにはリシャリーの力が必要だ…。
俺はリシャリーを探した。彼女は体育館の隅で丸くなっていた。
「どうした。気分でも悪いのか。」
「あっ…ルルーシュ。…君にだったら話してもいいかな。ちょっと理事長に会いに行かない?お父さん、この緊急事態で部屋にこもりっぱなしなのよ。仕事も大概にしてもらわないと。」
「あ、あぁ…。」
俺はリシャリーに連れられ、理事長のところへと向かった。
「失礼します。」
「る、る、る、ルルーシュ!?」
入ったと同時に理事長は椅子から転げ落ちた。
「な、何をそんなにびっくりしていらっしゃるのです。」
俺は理由がわかっていたが、あえて理事長に聞いてみた。
「わ、悪いな…昔の友人に君がよく似ていたもんだからつい。君、名前は?」
こほんっとひとつ咳払いをして理事長は仕切りなおした。
「俺は鏑木ルルーシュといいます。よろしくお願いします、リヴァル理事長。」
「くっ…名前まで一緒なのか…。君と彼とは似すぎている…。ルルーシュの生まれ変わりなのかもな…。」
(人は歳をとると勘が鋭くなるのか…。)
L.L.が何かつぶやいたが気にしない。
「リシャリー、お前がルルーシュを連れてきたのは…」
「ジパングについて…彼なら信用がおけるわ。」
「そうか…皮肉だな。ルルーシュが作った黒の騎士団をルルーシュが壊すということか…」
やはり…リシャリーとリヴァル理事長は黒の騎士団と日本のあり方に疑問を持って戦いを仕掛けた張本人たちだったのか。
「ルルーシュ。君に私たちと戦って欲しいんだ。君のそのルルーシュ皇帝にも負けず劣らずの知能で。」
「な、何を言い出すんですか!?た、確かに…
俺がそう言いかけてリヴァル理事長が口の前に指を一本出した。
「誰か来る…。リシャリーとルルーシュは隠れていなさい。」
俺は理事長に言われるがまま近くのタンスの中へ隠れた。リシャリーは机の下に。タンスの中からは外の音が聞こえた。
「ムッ…どなたですかな…。あなた方は。」
「先日にもお伺いしましたよ、リヴァル理事長…。私はバネットです。」
「ではバネットさん…お話しするにしてもその仮面を外していただけないだろうか。それはゼロに対する侮辱にあたるよ。」
「何をおっしゃる。私こそがゼロ。正義の味方なのです。そこまで理事長が取れと言うならとりますよ…。ですがね、まずはこの学園の権利を譲っていただかないと…。」
「バカを言うな!!お前たちに渡したところで国として成立するわけがないだろう!皆、殺されて終わりだ!」
「そうですか…【拒否】というお答ですね…。残念です…あなたのような全時代の遺物。なかなかお目にかかれないというのに…。では…」
ヘルメットをとる音がして、それを落とした音が聞こえた。
「あなたには消えてもらいましょう。」
刹那
リヴァル理事長のうめき声が聞こえたかと思ったら、リヴァル理事長の存在を感じることができなくなった。そんな…やっと…やっと彼らの目的がつかめそうだったのに…‼︎リシャリー…リシャリーが危ない!
「ハッ!やっぱりギアスというのは本当に使い勝手がいい!邪魔な理事長もいなくなった!ほら、いくぞ。」
「しかしバネットさん、死体の回収は…。」
「大丈夫だ…誰も確認するものなんかいないさ…。なぜならこの学園の人々はゼロによって殺されるんだからね…。」
時間がない…早くなんとかしなければ…‼︎
彼らが部屋を出て階段を下っていく音が聞こえる。
「リシャリー!理事長!」
「ル、ルルーシュ…ど、どうしよ……お父さんが…!お父さん…!」
「う……うるさい…なぁ…………リシャリー…………。お前は……俺たちの……もくて……きを……はた……せ。ルルー……く……も……」
最後にリヴァル理事長はまかせたぞと声にならない声で俺に言った。
「リヴァルッッッ!!!!」
思わず俺の口はL.L.の気持ちに反応しそう言っていた。俺は彼がギアスによって死んでしまったことに動揺を隠せなかった。
「お父さん………。」
ウルウルと目を涙でいっぱいにしてリシャリーがいった。リヴァル理事長に外傷はなく、おそらくあのバネットとかいう奴のギアスの能力だろう。目を見ると…死ぬ男……。恐ろしいギアスだ…。
とにかく時間はない、理事長の死を悼んでいてはもっと死者が出る…!
「リシャリー……早くしないと…体育館の…みんなが…」
「私…やっぱりあいつらのこと……もう許せない…。」
「リシャリー…。」
リシャリーはツカツカと歩き、理事長室の絨毯をめくった。
「ここの下。昔、ブリタニアの秘密情報局が使ってたの。お父さんと私と他の今の黒の組織に反対する人で改造して、ナイトメアが置けるようにしたの…。あれを使えば…」
「まて…それを使えば死者が出る。俺に任せろ…ただそのナイトメアはお前に操縦してもらう。攻撃はしない。」
アンチナイトメアのシールドをはっておきながら学園内でナイトメアが発信できるなんて…。理事長は完全に対ナイトメア戦を予想していたんだな…。
とにかく、ゼロは不安定な民衆の支持によって成り立っている。それをかたっぱしから崩してやればいいんだ。噂はもう流した。今頃、ゼロの信頼度は下がっていることだろう。
あとは新しい英雄。新生ゼロを登場させればいい。たしか…文化祭で使ったゼロの白いコスチュームがあったはず。あれを使おう…。
「ルルーシュ…いや、もうゼロって呼んだほうがいいのかな…。ゼロ。私はどうすればいいの?」
「ナイトメアってサザーランドか?」
「いいえ…ランスロット・紅蓮よ。お父さんのかつての友達2人の機体の合成機。」
これは好都合だ…ランスロットはもうブリタニアしか持っていないし、黒の騎士団には紅蓮以外のナイトメアはサザーランドだけ……。二機を受け継ぐこの機体なら新しい第三の組織だということを証明できる。
「そうか……。ところでこんなランスロット、どうやってつくったんだ?なにか組織があるのか?」
「私たちの組織は名はないけど……昔、フレイヤをつくったニーナさんとか…ロイドさんとか?とにかくブリタニアでナイトメアをつくっていたひとたちがいてね?その人たちにつくってもらったの。これは…復活のカンターレだっていってた。」
カンターレか…。
「作戦だが、お前はこのランスロットを地上に出せ。攻撃はしなくていいからな。」
「わかった。」
さてうまくいくといいが…。
「ではミッション、【ゼロカンターレ】を開始する。」
*
「あの!まだランスロットの修理って終わらないんですか!?」
「まってよ!ニハ!材料が不足してるんだから!」
*
はぁ……寒い…………
ルルーシュ…………。
お前がこの世に生きているなら……………
助けてくれ……
さて、なんとこの物語ではリヴァルが死んでしまいました。許すまじバネット…!
バネットはオリキャラでございます。悪どいイケメンをご想像ください。それがバネットです。
彼はどうやらギアス持ちのようですが…?
父の死に復讐を誓うリシャリー。彼女の話によればニーナやロイド伯爵はご健在のようです。ロイドさん…今いくつっすか……
ロイド「僕の年はともかく、次回も見てくれたまえ!アッハッ!」