富士にて敵と味方を演じ、白の支配者に挑発を変えようとするルルーシュたち
果たして作戦は成功するのか?
俺たちは富士山へ向かっている。
もうテレビ局への通報も済ませてある。政府の息のかかりにくい、地方のテレビ局を選んだ。
「スザク…危険な目に合わせてしまうが…すまない。」
「ルルーシュ。僕は構わないよ。君の目を取り戻すためだったら出来る限りの事をしたいしね。」
スザク…。
「ルルーシュ、そろそろつくよ…!?」
「スザク……こいつはどういうことだ…?」
「つまり……この時代に政府の息のかからないテレビ局なんてなかったってことじゃないかな?ルルーシュ。」
レーダーに映る影。サザーランドもあるが、みたことのないナイトメアも存在している。
「…くそ……。どうしたものか…。」
敵の数はおよそ10機。スザクのランスロットなら倒せないこともないだろう。
「いけるか……?スザク。」
「任せてくれよ。ルルーシュ。僕ら兄弟だろ?」
「…すまない……スザク。」
そういって俺はスザクに指示を出した。
「右、前方にサザーランド二機!」「クリア!」
「次!A-3からA-4へ移動!」
淡々とした無駄のない動きで次々となぎ倒していくランスロット。
我ながら、大した弟だ……スザク卿の生まれ変わりだからとはいえ、怖くなってくる…。
「対象沈黙。」
「戦闘終了。お疲れ様だな。スザク。」
「それにしてもこのサザーランドとパイロットはどこから来たんだろう?このあいだの戦いで敵のサザーランドとパイロットは倒したはずなのに…。」
たしかにそうだ…こんなにすぐ補充できる人の数もいないし、まず訓練を受けたパイロットでないと操縦はできないはず。では…その人員はどこから…?
俺の中に嫌な考えがよぎる。
学校に置いてきたみんなは…大丈夫だろうか…。
「一応サザーランドのパイロットを弔ってあげないと…」
スザクがそう呟いた。そうだ……こいつは、スザクはあのL.L.の親友の枢木スザクではないのだ。俺の大切な家族なんだ…。
「そうだな。スザク。手分けして弔ってやろう。」
殺らなければ殺られる。
それもわかっている。だが…これは本当に必要な犠牲だったのだろうか…。愚かだな…黒の騎士団なんかに手を貸すから…
「ル……ル…ルルーシュ……?」
サザーランドの残骸の中から声が聞こえる。何故俺の名を?
俺の不安が心臓をバクバクと動かす。
ドクンッ……
そんなはずない…
ドクンッ…
俺の聞き間違いだ…
ドクンッ……
「か……か…鏑木…くん……」
瓦礫から出てきたのはアッシュフォード学園の生徒だった。たしかに俺の耳は間違っていなかった。この声は…間違いなく……
「委員長……。なのか…。」
俺とスザクのクラスのクラスメイトでまとめのいい、優しい委員長だった。それなのに…なぜここに…
「委員長……なんで…サザーランドになんか乗っていたんですか…なんで…僕らの学園を壊したこの組織に……」
スザクはおこっている。あいつは怒ると手がつけられなくて困る。
「とにかく…委員長俺たちと一緒に……」
「ルル…シュくん…逃げて…………」
「いいや、まだだ。聞きたいことが山のように……!?」
俺の耳には聞こえていた。この場の3人の心音が。それが突然。減ったのだ。
「委員長…?委員長。委員長!」
「ど、どうにかできないのか!ルルーシュ!」
「あぁ…スザク……お前には見えているだろ…委員長……俺たちと戦ったせいで…」
喋ってる間はうつ伏せになっていて気付かなかったが、おそらく委員長の腹部は欠損していたのだろう。俺たちによって委員長は殺されたのだ。
「ルルーシュ……。それは委員長じゃない。」
「何を言うんだ、スザク。目を背けるのか!」
「違うよルルーシュ、他のサザーランドも見てごらんよ。」
なんだっていうんだ…?他のサザーランドのパイロットの心音は聞こえない。生きていると伝えたいわけじゃないのか……?
「ルルーシュ、今の君なら近くまで行けばわかるさ。」
近くまで……?
……!これは……!
「そう、君には感じるだろ。この場にいる全てのサザーランドのパイロットはみんな委員長だったんだ。」
「どういうことだ…でも俺やスザクの名前を知っていたぞ?……クローンか…こいつら全部。委員長をそっくりコピーした偽物だったというわけか?」
今の技術なら容易だろう。……それでよく、政府だなんだと言っていられるな…。
「ルルーシュ…どうするんだい。」
「逃げるぞ、スザク。おそらくやつらはこのことをもみ消したいだろう。つまりこの場を爆破するだろう。俺たちの身が危ない。帰ってからまた作戦は考えよう。」
こうして、俺の作戦は失敗したのだ。
委員長は黒髪眼鏡を思い浮かべてください。
すこしだけ委員長の説明\(^o^)/
・本郷リリカ
成績優秀だが打たれ弱いところがある。
眼鏡が取れると性格が一変する。
この子だけで一本話が書けそうですね(笑)
お粗末様でした!