占守島分駐所戦記   作:休日ぐーたら暇人

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長い間、更新出来なくて申し訳ありませんでした。


4 分駐所稼働

着任3日目 占守島分駐所

 

 

 

「それで、これからどうするの、提督?」

 

執務室の執務机に座るマリアと執務机前に立つ叢雲。

本当なら昨日、この会話が交わされる筈だったのだが……結局、昨日は1日中、ベットの上でイチャイチャしていた。

 

 

「そうね……その前にこの分駐所の方針を言っておくわ」

 

 

「あぁ、そうね。方針があるなら、聞いておかないとね」

 

 

「まず、占守島分駐所は少数精鋭よ。この北方の海は気象に左右されるし、資源数量もかなり限られる。でも、深海棲艦の北方拠点がある以上、ここの重要性は高い。まあ、迎撃には大湊・単冠湾も来るから大丈夫でしょうね」

「少数精鋭ね…他には?」

 

 

「これは当たり前だけど…死なない事。これだけは絶対に守ってほしいわ」

 

 

「それはイチャイチャしたいから? それとも人肌が恋しいから?」

 

 

「さて、どっちでしょうね?」

 

ニコリと微笑むマリア。

それを見て叢雲は呆れる。

 

 

「……まあ、いいわ。方針に関しては了解したわ」

 

 

「お願いよ。さて、建造ね、建造。今度は誰が来るのかな〜」

 

 

「とにかく、行きましょう」

 

 

 

工厰に行った2人は挨拶が遅れた事を工厰長妖精に詫びを入れる。

「ソレデハ提督、資源量ハ幾ラデスカ?」

 

 

「うーんとね…オール70でお願いします」

 

 

「オール70? 余り聞かないレシピ数値ね」

 

 

「あら、『ラッキー7』って言うなら、その10倍は70よ?」

 

 

「つまり、適当なのね」

 

マリアの回答に呆れる叢雲。

しかし、始まったものは止めようも無く、妖精達はオール70のレシピを放り込む。

 

 

「デハデハ、建造シマ〜〜ス」

 

そう言って工厰長妖精が建造機械の始動レバーを下げる。

すると、建造機のタイマー始動し、建造時間が表示された。

「25分ね」

 

 

「25分デスネ」

 

 

「25分…陽炎型?」

 

 

「何でもいいよ。じゃあ、工厰長、ファイヤ〜」

 

 

「了解デス。ファイヤ!!」

 

そう言った瞬間、製造機の注入口に『高速建造材』と書かれた超高出力バーナーが装着され、轟音をたてて製造機内が焼かれる。

 

チン!

 

 

「終ワリマシタヨ!」

 

 

「……何時も思うけど、製造機って何物なの?」

 

電子レンジの出来上がり音と『建造完了』の表示に叢雲が呟いた。

そして、製造機の扉が開く。

 

「駆逐艦不知火です。御指導・御鞭撻、よろしくです」

 

 

「不知火だから…ぬいぬいでいいよね?」

 

 

「え、あ、はい、別に構いませんが…」

 

マリアのマイペースで呼び名を決められ、少し動揺する不知火。

それに叢雲は……

 

 

「ぬいぬいね…まあ、お似合いな呼び名ね」

 

 

「なにか不知火に落ち度でも?」

 

 

「いいえ…じゃあ、提督、不知火を連れて周辺海域を哨戒してくるわ」

 

 

「行ってらっしゃい。あっ、ぬいぬいと仲良くね!」

 

 

「わかってるわよ。さあ、行くわよ、不知火」

「はい、行きましょう」

 

 

 

暫くして………

 

 

 

「…………」

 

 

「…………」

 

互いに黙って哨戒を続ける2人。

しかも、不知火はジーと叢雲を睨んでいた。

 

 

「……あぁ、もう…わかった。さっきの事は謝るわ」

 

マリアに言われた事もあり、叢雲は降参とばかりに謝った。

 

 

「別に構いません。ですが、哨戒ルートが適当なのでは?」

 

不知火の指摘に叢雲が視線を逸らす。

 

 

「……鎮守府稼働何日目ですか?」

 

 

「今日で3日目よ」

「3日目…では、昨日は何をしていたのですか?」

 

 

「……答える必要があるの?」

 

 

「無論です」

 

……まさか、あの提督とベッドの上でイチャイチャしていました…なんて何も知らない不知火に言える訳がないし、叢雲もプライドが有るから言えない。

よって………

 

 

「仕方無いでしょう。提督の荷物を片付けてたんだから」

 

 

「それなら初日に済むでしょう」

 

 

「色々とあったのよ」

 

こう言ってお茶を濁した。

まあ……いずれ解る事でもあるし、いま言えば不知火が要らぬ事をしないともかぎらない。

そして、幸か不幸か何もおきること無く哨戒は終わった。

 

 

 

再び占守島分駐所内

 

 

 

「お帰りなさい。お昼なら出来てるわよ」

 

軍服の上から割烹着を着て、更にお玉を持ったマリアが2人を出迎えた。

 

 

「お昼は?」

 

 

「豚汁うどん、ご飯、肉まんよ」

 

 

「暖かい物ばかりですね」

 

 

「冷えた体には暖かい物が一番よ。特にこの北方の奥地ではね」

 

不知火の質問にそう言ってウィンクしながら答えるマリア。

 

 

「叢雲、あの提督は大丈夫でしょうか?」

 

 

「大丈夫よ。まあ、その内、貴女もわかるわ」

 

 

 

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