転生提督・副官のマルタ島鎮守府戦記   作:休日ぐーたら暇人

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レベッカとウォースパイトの着任です。


73 イギリス娘着任

数日後 マルタ島近海

 

 

 

「うーんと…戻ったら報告して、羽黒達と間宮行って…」

 

 

「……凄く馴染んでますね、エクゼターさん」

 

 

「さすが、ドイツ海軍と日本海軍と戦った猛者ね」

 

スペイン〜マルタへの航路上でエクゼターを旗艦とした遠征部隊が航行していた。

編成はエクゼター、瑞穂、エミール・ベルタン、皐月、長月、菊月の6人、遠征任務は『輸送船護衛』である。

 

 

「瑞穂は護衛任務が終わったらどうするの?」

 

 

「私ですか? 私は…コマさんと一緒に間宮に行こうかと」

 

 

「いいな…私も誰か誘ってマミヤに行こうかな?」

 

そんな会話を交わすエクゼター達の後ろで皐月達も会話を交わしつつ、ソナーにも注意をはらう。

そして、菊月が叫ぶ。

 

 

「魚雷発射管解放音! 来るぞ!」

 

 

「皐月達は散開! 残りは周囲警戒…」

 

そうエクゼターが命じた時、後方で水柱が上がった。

 

 

「……魚雷命中音と爆発音を確認…撃沈されたようだ…」

 

ソナーで撃沈を確認した菊月が驚きを混ぜた声で報告する。

 

 

「で、でも、誰が攻撃を? 私達は何もしていませんし…」

 

皆が思った疑問をエミール・ベルタンが口にする。

しかし、その問いの答えは攻撃をした者が出した。

 

 

『護衛任務中の艦娘隊の指揮官へ。こちら、イギリス海軍駆逐艦『ユリシーズ』。深海棲艦の潜水艦を発見・撃沈した。そちらでも確認出来たか応答してもらいたい』

 

そうエクゼターの着けているヘッドセットから聞こえてきた。

 

 

 

その頃 マルタ鎮守府 松島宮執務室

 

 

「大天使フブエル、ありがとう!!!」

 

 

「あ、あの、司令官…は、恥ずかしいです」

 

そう言って松島宮は吹雪に抱き付き、頬擦りしながら頭を撫でる。

それを滝崎、高塚は呆れた様子で話す。

 

 

「いや、色々と気持ちはわかるんだけどさ…」

 

 

「こいつはな……何ともな…」

 

なぜこうなったか……実は久々に滝崎が建造を認めた為、松島宮は通常建造と大型建造を行なった。

最初の通常建造で出てきたのは吹雪、その後に大型建造で山城、金剛、赤城と出てきたので……この調子である。

 

 

「Ho、テイトク! ブッキーばっかり狡いデース!」

 

 

「滝崎副官、扶桑姉様は何処ですか!?」

 

 

「副官、加賀さんは居ますか?」

 

そして、金剛は松島宮、山城と赤城は滝崎に殺到する。

 

 

「おー、もてもてだな〜」

 

 

「助けろよ、バカ」

 

そんな軽い冗談を飛ばしていた時、大淀が入ってきた。

 

 

「提督、護衛任務部隊からです。潜水艦の襲撃に遭うものの、イギリス海軍駆逐艦の攻撃で魚雷発射前に撃沈された、と」

 

 

「通知通りね。まあ、その前に助けられたど…さて、歓迎の準備よ。金剛、着いて来なさい」

 

 

「YES! テイトクと私の時間ネ!」

 

 

「さて、ウチらも準備するか」

 

 

「準備ね……何するんだ?」

 

 

「……飯かな?」

 

 

「飯かよ」

 

 

 

暫くして 埠頭

 

 

「イギリス海軍レベッカ・ディングリー中佐です。本日よりマルタ島鎮守府でお世話になります。そして、こちらが…」

 

 

「ロイヤル・ネイビーのウォースパイトです。よろしく、皆さん」

 

ユリシーズから降りて来たレベッカとウォースパイトが出迎えた松島宮に挨拶した。

 

 

「マルタ島鎮守府提督の松島宮少将よ」

 

 

「同じく提督付き副官の滝崎大佐だ」

 

 

「同陸軍出向憲兵の高塚少佐。よろしく。他の各国に提督達は演習やら何やらでここにはいないが、後で紹介するよ」

 

 

「そうなの…まあ、仕方ないわね」

 

 

「では施設の案内でも…」

 

そう言って滝崎が案内しようとした時……

 

 

「ノルウェー沖での一件以来かしらね、滝崎大佐」

 

オールドレディことウォースパイトがわざとらしく言った。

 

 

「ノルウェー沖で帰りの航空機燃料を分けていただきましたね」

 

 

「うふふ、そうね。でも、未だに松島宮殿下のサポート役なのね」

 

 

「その方が性分にあってますので」

 

松島宮、高塚は会話の内容を把握しているので平然としているが、レベッカは訳が解らず混乱しながら滝崎とウォースパイトを交互に見るしかない。

 

 

「貴方の詳しい事はフッドから聞いたわ。あと、モーバラル公からも」

 

 

「まあ、なんと言っていたかある程度想像出来ますが…」

 

 

「その想像通りね。そして、こうも言っていたわ。『明晰で強い意志を感じる敵に回したくない若者』」

 

 

「まあ、過大評価な気もしますが…」

 

 

「でも、こうも言っていたわ。『瞳の奥に制御された狂気があった』とも」

 

 

「…………なんでそうなる?」

 

 

「「いや、知らんよ(つーか、わかるだろう)」」

 

ウォースパイトから狂気云々を言われた滝崎は松島宮と高塚の反応は

「自分で考えろ」と言うものだった。

 

 

「その反応が素なのか、作り物なのか…まあ、その答えはともかく、貴方なら安心ね、滝崎さん」

 

 

「あはは、お手柔らかにお願いします、オールドレディ」

 

ウォースパイトの言葉に苦笑いを浮かべながら滝崎が言う。

 

 

「……あ、あの、オールドレディ? いったい何の話なのか私にはサッパリ…」

 

 

「貴女も滝崎大佐を見てればその内わかるわ、レベッカ。とりあえず、お手並み拝見ね」

 

色々と含んだ笑みを浮かべながらウォースパイトが言った。

 

 

 

 

「ところで、甘味処間宮は営業しているの?」

 

 

「していますよ。絶賛人気営業中です。食べに行きますか?」

 

 

「是非!!」

 

高塚の答えにウォースパイトは目を煌めかせながら言った。

 

 

 

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