転生提督・副官のマルタ島鎮守府戦記   作:休日ぐーたら暇人

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明けましておめでとうございます。
旧年は余り更新出来ずに申し訳ありませんでした。
今年もよろしくお願いいたします。


92 真打ち登場

「マイティ…フッド」

 

艤装に書かれた愛称を高塚は呟く。

滝崎から幾度かフッドの話を聞いていた高塚は正に目の前にいるのが『滝崎が歴史を変えた世界』のフッドそのままである事にここが戦場である事も忘れ、ついつい茫然と見てしまう。

 

 

「ホントにあのレ級が言った通りの方ね。ジェネラル・タカツカ」

 

 

「へっ、レ級…え、あのレ級に会ったんですか?」

 

 

「えぇ…そうそう、件のレ級から言伝です。『近々来るから、よろしく』との事です。あと、あの様子からすると、惨劇が一件発生しますわね」

 

 

「うわ……早く終わらそう…」

 

一瞬でその情景が浮かんだ為、高塚は苦笑いを浮かべながら言った。

 

 

「大丈夫か?」

 

 

「さあ、まだまだ、戦闘は続きますよ」

 

コマンダン・テストに似た衣装の2人…一方は何故かキリスト教の十字架が描かれた甲冑だが…が舞風と野分を助け起こす。

 

 

「シュフラン、ジャンヌダルク、これから各自自由戦闘に移行します。アーガス、ハミーズ、航空支援を」

 

 

「「「「サー!」」」」

 

空母艤装の2人…アーガスとハミーズ…が次々にソードフィッシュを展開する。

 

 

「まあ、戦力増加はいいが…あとひと押し欲しいな」

 

そう呟いた時、無線が鳴った。

 

 

『憲兵殿! 待タシテ申シ訳ナイ! イマ調整ガ終ワリマシタ! 今カラ出シマス!!』

 

 

「おう、締めは任せた!」

 

工廠長妖精からの連絡に高塚はニヤリと笑いながら返事を返す。

 

 

「あら、やっぱり、何か手を打っていたのね」

 

近くで聞いていたフッドが言った。

 

 

「まあ、ちょっと遅くなりましたが『真打ち』登場ですよ」

 

ニヤリと笑いながら、高塚は言った。

 

 

 

その頃

 

 

「フルタカ! 現状は!?」

 

レパルスは副官役の古鷹に状況を訊く。

レパルス率いる部隊は古鷹、加古、衣笠、酒匂、木曽で構成された火力重視部隊。

 

 

「鎮守府の高塚少佐からはそっちに援軍を出すからもう少し支えてくれ…との事です」

 

 

「援軍ね…あの憲兵さん、いつの間に用意してたのかしら?」

 

 

「そんな事、どうでもいい…ふぁ〜、眠い」

 

古鷹の返答に疑問を口にする衣笠とマイペースな加古。

しかし、そう言いつつ、既に加古は何隻かの深海棲艦を撃沈しているのだが。

 

 

「…まあ、高塚少佐だから、隠し球か何か用意してても不思議は無いけどな」

 

この中では1番高塚との接触の多い(と言うより、艦娘では神通に並ぶほど接触機会が多い)木曽は高塚を知るだけに苦笑いを浮かべながら言う。

 

 

「問題はその援軍が何時来るか…」

 

 

「お待たせ!!」

 

その言葉に振り向くとそこに居たのは……

 

 

「伊勢型戦艦一番艦の伊勢、参ります!」

 

 

「二番艦日向、推参!」

 

 

「伊勢! 日向!」

 

伊勢型2隻の登場に古鷹は思わず名を呼ぶ。

 

 

「古鷹じゃん、元気にしてた?」

 

 

「伊勢…憲兵殿から言伝だ。『フッド率いる部隊も反対側に増援として送った。これから、広域攻撃・航空攻撃を開始するから、それをもって反転攻勢に転じろ』以上だ」

 

 

「フッド! マイティ・フッドも来てくれたのね!」

 

伊勢のおちゃらけに日向は真面目にフッド達へ高塚の伝言を伝えると、フッドの参入にレパルスは歓喜の声をあげる。

 

 

「ちょ、ちょっと待った。航空攻撃っつっても、ウチの航空戦力の大半は…」

 

 

「それなら問題は無い。憲兵殿は私達以外の姉妹も引き当てたからな」

 

木曽の言葉に日向は淡々と、しかし、何処かニヤリとしながら言った。

 

 

 

その頃 空母組

 

待機していた飛鷹・瑞鳳、水母の千歳・千代田は既に攻撃隊発進準備を終えて待機していた。

待っているのは…高塚から派遣される『増援』。

そして、やって来たのはアーガス・ハミーズ、そして……

 

 

「皆さん、お待たせしました」

 

 

「五航戦の翔鶴、瑞鶴、ただいま着任!」

 

奇しくも大半がマリアナ・レイテ組だった為に飛鷹達は歓喜の声を上げる。

 

 

「皆さん、再会が嬉しいのはわかりますが、今は任務に集中しましょう」

 

 

「憲兵さんからは『広域攻撃と共に航空攻撃を開始せよ』といわれていますからね」

 

ハミーズとアーガスに言われ、全員が頷いた。

 

 

 

その頃 地上部隊

 

 

『同志、お願いします!』

 

 

「おぉ、任された! カチューシャ用意!」

 

高塚からの通信にニヤリと笑いながら山本大佐は工廠妖精さん達によって『改修』されたカチューシャ・ロケットを出してきた。

だが、それはレールランチャー方式ではなく、今や一般的なボックスランチャー方式だった。

 

 

「撃て!!」

 

山本大佐の命令にランチャーからロケット弾が飛び出す。

更にドイツ海兵隊のM109自走榴弾砲も射撃を開始した。

これらは鎮守府付近で戦っていた深海棲艦を頭上から襲った。

そして、翔鶴ら空母航空隊、鎮守府の基地攻撃隊が間髪入れずに襲い掛かる。

この攻撃に侵攻艦隊は大混乱に陥った。

そして、高塚の指示通りに艦娘達が深海棲艦へと突撃していった。

 

 

「さてと……戦は最後まで気を抜けないからな」

 

 

 

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