では、どうぞ。
常夏の島、「旧絃神島」。現在の名を《暁の帝国》
本来、日本政府が所有していた島であったが、第四真祖の激しい戦いで島に多大な被害を負わせてしまい、島に住んでいる人々ごと手放すことになった。ひと時の間は島にいる人々は混乱していたが、第四真祖と絃神島の評議員の力、そして獅子王機関の影からのサポートによって混乱は治まった。
そして、あれから二年。
~学校~
冷房の効いた教室で暁古城は勉学に励んでいた。
「-----である為、現在の政治システムが成り立っているわけです。次回までに今回の範囲を復習しといて下さい。暁様」
「は、はい・・・」
古城が返事をすると担当していた講師は部屋から出ていき、その途端、古城は頭を机に倒した。すると教室に、第四真祖の監視役である姫柊雪菜が入ってきた。彼女は古城の講義が終わるまで校内でずっと待っていたのである。
「お疲れ様です先輩。こちらをどうぞ」
「ああ、サンキュ」
雪菜の手回しの良さに感謝して、飲み物を受け取った。
「悪いな、姫柊。こんな遅くまで学校につき合せちまった上に飲み物まで用意させて」
古城は雪菜に謝意を表明した。これまでに雪菜には幾度もなく迷惑をかけている上に、色々と世話になっていたのである。
「いえ、大丈夫です。私は先輩の監視役ですから」
雪菜はいつもの様に、生真面目な表情で答えてた。
「しかし、学校の授業の後に、この講義はきついぞ」
「先輩。あの時、自分で宣言しましたよね」
「うっ」
古城が島を救ったあの日、島の人々の前で自分が第四真祖であることを告げ、そして力の一片を見せながら言い放った。
「俺がこの島を支配し、お前らを守ってやる」
その時、混乱していた民衆は古城に畏怖したが、同時にその力に魅了され、混乱は治った。しかしながら、評議会から古城がまだ若いということを指摘され、彼が高校生の間に、将来必要となることを身に付けさせるとのことで、納得した。古城が卒業するまでの間にこの国の代表者として選ばれたのがは、彼の恩師である南宮那月であった。彼女自身として、やりたくはなかったが、かわいい教え子の為に一肌脱いだのであった。
「先輩はこの島の皇帝となる存在なんです!それに第四真祖の存在を世界中に知れ渡ってしまった以上、各国の首脳にもお会いしなければならなりませんし、ましてやこれから先この島でやらなくちゃいけないことはたくさんあるんですから、この程度でだれないで下さい!!」
「わかったから落ち着けて姫柊。俺が悪かったて」
古城が姫柊をなだめていると、教室にメイド服の少女が入ってきた。
「捜索対象を目視にて確認」
「ア・・・・アスタルテ?」
古城は茫然と彼女の名前を呼んだ。
「教官から第四真祖あてに伝言です」
「那月ちゃんからの?」
那月が古城に要件があるということだから、また魔族絡みの事件なのだろうと推測していたら、アステルテは辞書と同じぐらいの厚さの本を5冊ほど机の上に置いた。
「そちらの本を『来週までに読んで、英文でレポートを書いてこい』とのことです」
「ら、来週までに、しかも英文でか?!」
「肯定。それと『もし、遅れた場合は倍にする』だそうです」
アスタルテは用件を伝えると教室から出ていき、教室の中には重い空気が残った。
「先輩。その・・・・・・頑張って下さいね」
「・・・・・・・マジか」
流石に雪菜も同情し、古城は弱々しい呟きを洩らした。教室内では、クーラーの稼働している音が響いていく。
~暁家宅~
「た、ただいま」
「おかえり古城君」
帰宅すると、出かける準備をしていた凪沙が出迎えてくれた。
「どこか出かけるのか?」
「うん、近くのスーパーでアイスのバーゲンがあるから行ってくるね。あ、古城君も何かリクエストある?」
「じゃ、チョコ系のアイス頼むわ」
「わかった、行ってくるね」
気の利く妹に感謝しつつ、古城は自分の部屋に重たい荷物を置いて居間の方から
ーパリーンー
ガラスが割れる音が聞こえた。何事かと思って居間に向かうと、そこにいたのは
「よ、古城。久しぶりだな」
割れたグラスを片付けていた古城の父、暁牙城だった。
「・・・なんで親父がいるんだよ」
「かわいい渚の顔が見たくなったからに決まってんだろ!」
「さも、当たり前のように答えるなよ!!」
牙城の答えに古城は頭を悩ませた。
「ま、それが一番の目的として、お前にも用があるんだよ」
「おれに?」
古城は疑っていた。今までの牙城の傾向からして、今回も「面倒な用件に違いない」と推測しって、牙城の話を聞いた。
「お前、今度お見合いすることになったから準備しとけよ」
「・・・・・・・は?」
古城の予想の斜め上を行く用件をあって5分に突き付けられたのだった。
どうでしたか、次回は他のヒロインも登場させたいと思います。
皆さんこれからよろしくお願いします。