とりあえず、今回の作品はおかしなところがあるかもしれませんが見て下さい。
では、どうぞ。
古城は浅葱にいる部屋に向かっていたが、その足取りは重かった。というのも、浅葱は今回のお見合いをよく思っていない。その為、今頃、部屋の中で相当不機嫌になっていると古城は思っていた。浅葱の気持ちも知らずに歩いていると、目的の部屋に到着した。
「浅葱、迎えに来たぞ」
「こ、古城!!なんで?!」
古城が声を掛けると、浅葱の慌てた返事が帰ってきた。とりあえず、いることが確認できたので部屋に入ろうとすると、
「入るぞ」
「ちょ、待っ・・・・」
浅葱の待つように言われたが古城はドアを開けた。そこにいたのは着物姿の美しい女性だった。
「・・・・・」
そのあまりの美貌には言葉を失い、見入ってしまっていた。
「なに見つめてるのよ!」
女性が声を上げると古城は気付いた。
「も、もしかして浅葱か?」
「そうよ!てか、なんで疑問系なのよ?!」
「あ、いや・・・その・・・」
古城は、またも言葉を失った。普段はあんなに派手派手しい格好であるため、あまり意識しなてなかった。しかし、今はその派手派手しさがなくなり、浅葱が着ている淡い水色の生地に桜の花びらを散らした清楚な着物ものが彼女の美しさを引き出していた。
「な、なによ?」
「あ、いや、その・・・似合ってるぞ・・・」
「そ、そう・・・ありがとう・・・」
互いに、ぎこちない会話をしていたが、
「とりあえず、一旦、部屋にいこうぜ」
古城は一刻も早くこの気まずい空気から抜け出すために、雪菜たちがいる部屋に戻ろうとすると、
「ちょっと、待ちなさいよ!」
「な、なんだ?」
突然の浅葱に止められ古城は焦る。もしかしたら、地雷を踏んだのではと、自分の行いを振り返っていると、
「その・・・・・外、行かない?」
「いや、でも、仙斎さんたちを待たせると悪いし」
浅葱は恥ずかしそうにして誘ったが、古城は鈍感さから浅葱の気持ちを全く理解せず、一刻も早く戻ろうとしていた。それに対して浅葱は頭を悩ませたが、
「いいから、行くわよ」
結局、強引に連れ出したのである。
~ホテル(庭園)~
浅葱は、自分のしたことに後悔していた。
(どうしよう~)
二人で外に出たはいいが、話す内容が全く見つからなかったのである。普段なら、水入らずに話せるのだが、いざ話そうとすると変に意識してしまい、頭が全く回っていなかった。
「なぁ、浅葱?」
「は、はい?!」
突然、声を掛けられ、横を向いた。そこには困った顔をした古城がいた。
「な、なによ?!」
「いや、その、やっぱり、お見合い嫌だったか?」
「えっ?」
古城の言った言葉に、浅葱は一瞬、顔をゆがめた。
「さっきからお前、険しい顔をばっかしてるからさ。やっぱり、嫌なのかなって・・・」
「そうじゃないわよ。ただ親が勝手にやったのが気に食わないの!それに、アンタはあくまで練習相手よ!練・習・相・手!!」
「いちいち、強調すんなよ」
こうしている内に、二人の会話は段々とはずんできた。
「あそこは・・・」
二人が歩いていると、遠くの方に海の家が見えきた。
「そういや、昔、矢瀬の野郎に騙されて無理やりバイトさせられたっけ」
「あの時、大変だわよね。バカでかい怪物が表れるし、島の一部が崩壊するし」
「うっ・・・すまん」
浅葱の言葉に、古城はダメージを負った。いくら、緊急事態だからといっても古城はこれまでに島に多大な被害を負わせてっていた。もちろん、自分でも反省していたが、他人に言われると、やはり謝らずにはいられなくなる。特に、浅葱はこれまでに島の整備に何度も携わっているので、なおさら謝らずにはいられなかった。
「別に、謝る必要はないわよ。アンタは私を救ってくれたし・・・」
「いや、それでも浅葱のおかげで、今は島が成り立ているわけだし・・・」
かつて浅葱には"電子の女帝"以外にもう一つ呼び名があった。"カインの巫女"という呼び名が。これは、魔族の始祖"咎神カイン"を呼び出す際の鍵となる存在である。浅葱はかつて聖殲派という組織に捕えられ、魔族の始祖を呼び起こされる道具として扱われた。しかしながら、第四真祖とその仲間たちの活躍で魔族の始祖と聖殲派を倒し、浅葱を救ったのであった
「アンタのおかげで島も救われたんだから、そこは堂々としてなさいよね」
「それでもこうして島が平和でいられるのは浅葱が管理公社の仕事をやっているおかげだろ」
「それは罪滅ぼしみたいなものよ。それに今は、アンタの方が大変でしょ」
浅葱は前の事件のことに罪悪感を感じていた。自分のせいで島に多大な被害をもたらしてしまったこと。特に、罪悪感を抱いたのは古城についてである。第四真祖という存在が世界中に知れ渡たったことにより、今まで通り生活を過ごすことが出来なくなってしまったのである。
「別に平気だし、お前が気にする事じゃねーよ。それに姫柊も助けてくれるし」
「・・・・・なんで、そこで姫柊さんの名前がでるの」
「いや、だって姫柊には、色々と世話になっているし」
古城の空気の読めない発言に浅葱は、頭を悩ませた。どうすれば、このバカ(古城)に自分の気持ちを分かってもらえるのか考えていると、あることを思い出した。しかしながら、再びそれをする事に浅葱は抵抗を感じたが、菫の言葉に後押しを受けて、浅葱は覚悟を決めた。
「古城」
「なんだ・・・」
浅葱に呼ばれて、古城が振り向いた瞬間、
「・・・・・・っ?!」
突然、唇に押し当てられた柔らかな感触に、古城の息は止まった。強引だが、ぎこちないキスの感触。突然のことで、古城は頭が真っ白にまま、どれだけの時間が経ったのか忘れてしまった。
「前回のした時は誤魔化したけれど、今なら本当のことを言える。古城。私は・・・・アンタのことが好き!!」
唇を離し、顔を真っ赤にしながら言った。
「・・・・・」
浅葱に告白された古城は、そのことに対して何も言えず、ただ、常夏の島の風にさらされていた。
~暁宅~
あの後、二人は姫柊たちのいる部屋に行って、普通に食事をしながら談笑して、終わった。その間に、浅葱と古城は目が合うことはなかった。
「・・・・・」
古城は一人、部屋で考えていた。今までただの友人だったと思っていた人に、告白されたことについて、考えてみればそうだった。今までの彼女が自分に接する態度は明らかに他の人とは違っていた。
「俺、どうすればいいんだよ」
古城が呟いていると、
ーピンポーンー
インタホーンのチャイム音がなった。家には誰にもいないので、古城が行くしかなかった。一旦、確認すると、そこには古城の母親"暁深森"が写っていた。古城は重い足取りで玄関に向かった。そして、ドアを開けると、古城の胸元に誰かが抱きついてきた。
「久しぶり、古城」
「優麻!」
抱きつてきた正体は、古城の幼馴染の"仙都木優麻"だった。
どうでしたか。
浅葱がやっと、古城に対して告白しました。
次回の作品もぜひ見て下さい。