いや、作品を書いていたら、まさか年を越してしまうとは・・・・・小説とは難しいものです。
そしてストブラのova、自分的にはラ・フォリアもいいのですが・・・幼馴染の優麻さん
を出していただけるとありがたいと思います。
では、新年一発目の投稿をどうぞ。
煌坂紗矢華は悩まされていた。バカ(古城)の鈍感さに。過去に何度も、アプローチを掛けたことはあった。だが、あのバカにどれも流されてしまっていた。そして今回の件に関してもそうだった。浅葱を応援するわけではないが、いくらなんでも不憫すぎて同情をしたくなった。
「紗矢華、誰と電話していたの?」
「えっ?!」
女性の問いかけに、紗矢華は返答に戸惑った。そして、そんな彼女の反応を見て女性は、
「なるほど・・・男ね」
「ち、違うわよ。だ、誰が、あんな男と!!!」
女性は冗談混じりな発言をして紗矢華をからかおうとしたのだが、今の発言で気づいたことがあった。
「あんな男って・・・紗矢華、あなた確か男はダメな筈じゃ・・・まさか!」
紗矢華は気づいた。自分が重大なミスを犯してしまったことに。
「紗矢華に、そんな日が来るなんて・・・お姉さん、感動のあまり涙が出ちゃう」
「な、なにを言っているの、違うからね!!」
顔を真っ赤にしながら、大声をあげて否定したが、これがよろしくない状況を生んでしまった。突如、大声をあげたので何事かと思い周りにいた人が集まり出したのである。
「どうしたの、いったい?!」
「あ、いや、ちょっと・・・ね、うん」
女子生徒が心配する様に問いかけに、紗矢華は濁す様に答えた。その間に、この場を乗り切る方法を考えようとしたのだが、世の中、そんな簡単にことは進んではくれはしない。
「あの男嫌いで有名な紗矢華に、とうとう、春が来たみたいなのよ!」
「ちょー!!」
その目論みは一瞬にして、叩き潰されたのだった。当然ながら、このことを聞いた生徒一同はというと、
「「「「「エーーーーーーーーーーーーーーーーーッ!!!!!」」」」」
大声をあげながら驚いていた。
「あの雪菜大好きで有名な紗矢華に!」
「あのレズかもしれないと言われた紗矢華に!!」
「あの将来、一生独身を有望視された紗矢華に!!!」
「「「「「春が!!!!!」」」」」
「アンタたちが、私のことをどう考えているか、よーくわかったわ」
紗矢華は一同の発言に眉を吊り上げていたが、彼女たちが驚くのも無理はなかった。紗矢華は過去に父親から虐待を受けていた。それ以降、男性というものを極度に嫌っていた。それは仕事にまで支障をきたしており、電話の口から男の声が聞こえるやいなや即座に電話を切り、耳の穴を入念に洗う程であった。そんな紗矢華の口から「男」という言葉が出たのだ。
「やっぱり、雪菜の男バージョンみたいな子かな?」
「いや、案外、守ってあげたい形かもよ」
「もしかしたら、男気が溢れる熱血タイプだったりして」
男の話題だが出るや否や女性一同が集合し討論を始めた。このような過酷な環境にいても女性の恋バナ好きなのは変わらない。ましては、師子王機関は表向きは女子高として扱われており、彼女たちが男性と接触する機会は少ない。その事もあって、恋バナはエスカレートするのである。
「やっぱり、恋をするなら優しい人がいいわよね~」
「いや、でも、私としては俺様形もアリかも」
「いや、やっぱり、男の人は男の人とお付き合いするべきよ」
「え、アンタ、まさかのBL好き!」
途中から彼女たちの話題についていけなくなったが、とりあえ彼女たちが話に夢中になっている隙にこの場から、去ろうとしたが、
「それで相手は誰なの、紗矢華?」
「だから、そんな相手なんていないわよ!」
一人の女子生徒が紗矢華の方に向いた。あの会話から、何故に再びこっちに戻ってこれたのか若干不思議であったが、とりあえず質問の解答には真っ先に否定をした。第一、そんな男どもなんかに惚れるわけがない。だって、アイツだからこそ、私は・・・そんな惚気を気味なことを考えている時だった。
「そういえば、紗矢華って、最近、絃神島に行く機会が多かったはず・・・まさか!」
紗矢華の背中からは汗がダダ漏れであった。もし、このことが上層部にバレれば間違いなく、何かしらの処罰を食らう。下手をすれば、絃神島に二度と足を踏み入れることが出来なくなるかもしれない。
「紗矢華。もしかして、あなたが惚れた相手って・・・・・アルデアル公なの?」
「・・・・・は?」
息を殺して返事を待つ女性を紗矢華は間の抜けた表情で見つめ返した。
「なんで、そこでアルデアル公の名前が出てくるのかしら?」
「え、違うの?」
「違うわよ!!!」
「いや、だって、あなたが男と関わる機会なんて、任務位しかないじゃない。ここ最近で、男と関わった任務なんて、アルデアル公の護衛位だし・・・」
「冗談でもやめてくれないかしら。むしろ、あの方の自由奔放さに散々迷惑を掛けられて、ストレスが溜まる一方だし、この前なんか雪菜に会ったら、お肌の色が優れていませんよって心配かけちゃうし!!!(あ、でも、雪菜が看病してくれるなら、いいかも!)」
紗矢華は真剣に抗議をしながらも、内心では雪菜との妄想劇を膨らませていた。
「じゃ、後は、いったい誰が・・・」
「あんた達、騒がしいよ。いったいなんの騒ぎだい?」
一匹の黒猫が部屋に入ってきた途端に、周りの空気が変わった。
「「「「「師家様」」」」」
部屋に入ってきた黒猫の正体は、紗矢華たちの師匠でもある縁堂縁である。今、紗矢華たちが話している黒猫は彼女の使い魔であり、本人はこの黒猫を通じて別の場所に見ている。
「まったく、うるさいったらありゃしない。さっさと仕事に戻りな、休憩時間はもう終わってるんだよ!」
「「「「「は、はい」」」」」
黒猫の一喝によって女子生徒たちは、すぐさま仕事に戻っていった。師匠の登場に紗矢華は感謝しつつ、自分も仕事に戻ろうと思った時だった。
「紗矢華」
「はい、なんでしょうか?」
「アンタは私の部屋に来な。お客さんだよ」
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「全く、なんであんなことになるのかしら。あれもこれも全部、暁古城のせいだわ。今夜あたりにまた電話をかけて、話を・・・じゃなくて、愚痴を言いまくるんだから」
一人でいるにの関わらず、相変わらず素直になれない紗矢華であった。目的の部屋に向かっていると、部屋の前に一人少女が立っていた。
「羽波唯里、どうしてここに?」
その場にいたのは同僚の羽波唯里であった。彼女は第四真祖の監視役候補者として名が挙がるほど優秀な攻魔師であったが、雪霞狼を御しきれなかったことや家族持ちであったことから候補として外された。しかし、その腕前は雪菜にも劣っていない。
「紗矢華さんこそどうして、こちらに?」
「私は師家様に呼ばれて、もしかしてあなたも?」
「はい。私も師家様から要件があるとのことで、紗矢華さんもですか?」
「そうだけど、あの人が直接部屋に呼び出すってことは・・・絶対に面倒な案件ね」
「そ、そうなんですか?」
「多分ね。前にも同じようなことがあったし・・・とりあえず、ここで立ている訳にもいかなから、部屋に入りましょ」
そう言って、ドアをノックしようとした時だった。二人は直ぐに異変に気づいた。
「これって・・・」
「術式が張られているわ。しかも、相当手の込んでいるのやつを」
紗矢華は呪詛と暗殺の専門家であり、"舞威姫"と呼ばれるほどの凄腕の持ち主だった。当然ながら、その中には術式を感知する能力も含まれており、紗矢華はその中でもトップクラスなのである。そんな彼女が、近くにくるまで気が付かないほどの術式が張られていたのである。二人は、すぐさまその場を離れた。
「やはり、師家様が張られたものなのでしょうか?」
「いえ、前にやられたことがあったけど、ここまで危険なしろものではなかったわ。それに、この術式は起動したら、大怪我するレベルの奴よ。あの人が、そこまでのことをするわけもないし・・・」
「考えられるとしたら、外部からの敵、もしくは私たちの一方、もしくは両方に恨みのある人間でしょうか?」
「いや、外部からの敵なら間違いなく敷地内にある結界に反応があるはずだし、それに内部の人間だとしても、この部屋に罠を張る命知らずの人間がいる訳がないし・・・・・」
「・・・もしかしたら、私たちの要件に関係があるんじゃ・・・」
「師家様が言っていた、お客様のこと。でも、何のために?」
「多分なんですけれども、私たちの実力を量ろうとしているんじゃないでしょうか?」
唯里の言ったことに対して、納得できた。確かにそれなら、この部屋に罠を仕掛けることもできるし、自分たちに罠を仕掛ける理由にもなる。
「確かに、それなら納得がいくかもしれない。ありがとう、羽波唯里。そうとなれば、この術式をさっさと解除しなくちゃね。手伝ってちょうだい、羽波唯里」
「は、はい」
二人は直ぐに術式の解除を試みた。"舞威姫"と呼ばれた紗矢華、攻魔師として優秀な唯里。この二人が手を組めば、高度な術式とはいえ、解除するのにさほど時間を要さなかった。そして、解除するや、否やすぐに部屋のドアを開けた。
「どうかしら、この程度の術式なら、私たちならすぐに解除で・・・き・・・る」
部屋に入るなり、上から目線で罠を仕掛けた人物に語り掛けたのだが、その人物を見るなり、思わず固まってしまう。
「随分と元気がいいのね、あなたのところのお弟子さんは、縁」
「ま、あれは少し残念な所があるからね・・・」
「緋紗乃様!!!」
その場にいたのは暁緋紗乃。第四真祖である古城の祖母でありながら、過去に師子王機関の有名どころを弟子に持っていたモグリの攻魔師である。
「あ、あの・・・ひ、緋紗乃様。これは、その・・・・・」
紗矢華は焦っていた。自分のしてしまったことの重大さに。何故、この場に彼女がいるのか全く分からなかった。彼女は普段、自分の持ち場であるお社から動かないのに何故この場にいて、私たちに罠を仕掛けたのか。いや、それよりも、今のこの状況をどうにかしないと、と頭の中で、必死に弁明を考えてたのだが、
「別に構いませんよ。あの程度のこと」
「そ、そうですか、ありがとうございます」
緋紗乃は笑顔で返答をした。紗矢華は安堵したが、それもつかぬまであった。
「但し、普段からあのような態度を取っているのであれば別ですが」
「ヒィ!」
笑顔から一転。緋紗乃の鋭い睨みが紗矢華に向いた。問題を起こした本人は、その睨みに思わず声を上げて後ろに下がってしまった。紗矢華は思った。今日が自分の人生最後の日だと。
「まぁ、そこまでにしてあげな、緋紗乃。いきなり罠を仕掛けたアンタにも非があるよ。それにこの子たちには、用があるんだろ?」
「・・・それもそうですね」
(た、助かった~)
紗矢華は再び安堵しただした。もし、縁が助け船を出してくれなかったら、何をされていたのか分かった者ではない。再び、助け船を出してくれた師匠に感謝してようとしたが、
「まぁ、罰はこっちでキッチリやっておくから、安心しておきな」
「わかりました。では、その方向で」
「師家様ーーーーーーーーー!」
まさかのここでの裏切り行為の発言に思わず、紗矢華は声を上げてしまった。
「・・・・・・」
唯里は状況についていけずに、呆然と紗矢華たちのコントを見ていた。
ーーーーーーー
「それで今回呼んだのは、第四真祖の坊や絡みの件についてだよ」
「「えっ!」」
古城の名が挙がった途端に、二人は思わず声を上げてしまった。
「なんだい、不満かい?」
「い、いえ、決してそのようなわけでは・・・ただ、その・・・」
「そ、そうです・・・その・・・」
「・・・・・」
二人の反応を見ていた緋紗乃は、数年ぶりに女の勘が働きだした。
「もしかして、あなたたちは古城のことが好きなのですか?」
「「なぁ!!!」」
「やっはりですか・・・」
突然の緋紗乃の発言に思わず声を上げてしまった。その反応を見るなり、緋紗乃の勘は確信へと変わったのであった。
「あ、いや、決してそのようなわけでは・・・私たちは暁古城を・・・そう、監視する側の人間ですし!!!」
「そ、そ、そうですよ。古城さんとは、その・・・立場も違いますし!!!」
二人は何とか誤魔化そうと必死に説明をしていたが、動揺のあまり自分たちが墓穴を掘ったことにに気づいていない。
「暁古城に古城さんですか・・・」
「「あ」」
二人は今になってやっと気が付いたが、既に遅かった。いよいよ緋紗乃に言い訳することが出来なくなり、二人は下に顔を俯けた。今の二人の顔はリンゴよりも赤い赤面状態になっていた。そんな二人を見ていた緋紗乃は縁の方に顔を向けた。
「縁、もしかしてあなたわかっていて、この子たちを選んだのかしら?」
「その方が、坊やも気を使わずに済むだろうし、それに私的には面白くなりそうだしね」
「はぁ~、全く、あなたは・・・まぁ、いいでしょ。先ほどのことを見る限り、この二人なら実力的にも問題でしょう。ただ、もしものことがあった場合、縁、あなたに責任を取ってもらいますよ」
「全く、相変わらずお堅いね、アンタは」
「あなたが緩すぎるんです!」
「坊やならちゃんと責任を取るだろし、問題ないだろ。とりあえず、二人とも顔を上げな。話さなきゃならないことがあるからね」
ようやく、おば・・・お偉いさん二人のお話が一区切りがつき、本題へと入ろうとしたのであった。とりあえず、顔を上げる二人は未だに緊迫している状況だった。
「先ほども言った通り、今回アンタたちを呼んだのは坊や絡みについてだ」
「「は、はい」」
「といっても坊や自身に問題があるわけじゃなくて・・・雪菜のことについてだよ」
「雪菜に何かあったんですか・・・まさか、天使化が進行してるんじゃ・・・」
紗矢華はそのことを脳裏に上げると激しく動揺を始めた。
「それについては問題ないよ。前にも話したろ、坊やの眷獣の力を借りて天使化を消滅させているって。問題なのは雪菜の任務についてだよ」
「ユッキーの任務って・・・古城さんの監視ですか?」
「そうだよ。以前なら、監視役は雪菜一人でも任せられたんだが、あの子は秘書業務もやっているからね。そうなると監視役として役目が厳しいくなるってことだから、監視役を増やすことが上層部の方で決定いたしたんだよ。そこで雪菜や坊やとも面識のあるアンタ達二人が監視役として選ばれたわけだ」
「ホントですか!!!」
紗矢華は、大好きな雪菜(ついでに古城)に会える嬉しさのあまり思わず立ち上がってしまった。一方、唯利はというと、
「・・・・・・」
無言のまま、顔を下に俯けてしまっていた。唯利自身、古城に会える嬉しさは確かにある。だが、ある行為を思い出してしまい、素直に喜べないでいた。過去に唯利は、古城に自らの血を捧げたことがある。あの時は、事情が事情で已む得なく血を吸わせてしまったが、問題となったのはここからであった。
血を吸われる人物には、これでもかというほどの快楽が得られる。
過去に、雪菜や紗矢華も古城に吸われたことがあったが、その時の彼女たちは白い肌を火照らせて、弱々しく可憐な吐息を吐いき、思わず甘美な声をあげてしまっていた。唯利もこれとまったく同じような状態となり、そんな自分を思い出して、彼女の顔はリンゴ並みに赤面状態となっていた。
そんな二人を見て、緋紗乃は発言した。
「あなた方は、やはり古城のことが好きなのですね」
「「あ、いや、その・・・」」
「別に、あなた方を責めているわけではありません。ただ、あなた方も苦労するだろうと思うと心配で」
「「あ~」」
二人は思わず、緋紗乃の言ってことに納得ししてしまった。いや、古城のこれまでのことを考えて見れば納得せざる得なかった。今は、第四真祖として一躍有名となり、人気となっているが、それ以前にも古城は数々の女性から好意を抱かれていた。それなのに、彼自身が全く気が付かないのである。緋紗乃が紗矢華たちを心配するのも無理はなかった。
「それに私としては、古城の結婚相手には、なるべく顔見知りの方がよろしいですし」
「「結婚!!!」」
「あら、違ったかしら?」
「緋紗乃。アンタね」
「なにか、違ったかしら?」
「いや、だからー」
再び、おば・・・お偉いさん二人が話し込んでいると、取り残された二人はというと、
(暁古城と結婚、暁古城と結婚、暁古城と結婚、暁古城と結婚、暁古城と!!!!!!)
(古城さんと結婚、古城さんと結婚、古城さんと結婚、古城さんと結婚、古城さんと!!!!!)
二人の頭の中では、この言葉だけが繰り返し繰り返し流れたいた。そして、タキシードを着た古城がウェデングドレスを着た自身をお姫様抱っこしている状態を妄想していた。
「まぁ、なにはともあれ、縁の許可も頂いたことだし、なんなら坊やと既成事実を作ってきな。ただしちゃんと避妊だけはしておきな。もし、出来ちまったら面倒にことなるからね」
「別に、私としては出来ても構いませんが」
「「つ、つくりませんし、やりません!!!」」
二人は顔を真っ赤にしながら、縁の発言を否定した。何はともあれ、こうして二人は古城を監視する為に絃神島に向かうのである。
古城の女性問題はこれからも続くであった。
どうでしたか。
次回も投稿は遅くなりますが、作品の方を見ていただけると幸いです。
ストブラ最高!!!